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愛知の元気を支える公共施設整備の取組み ~魅力的な地域づくりへの貢献~

愛知県三河青い鳥医療療育センター

 旧施設「第二青い鳥学園」は、肢体不自由児や重症心身障害児者へ医療と療育を総合的に提供する施設として、昭和39年に岡崎市本宿町地内に開所しましたが、建設から約半世紀が経過し、建物・機能面での老朽化が進むと共に、現代の療育ニーズに合わせた施設更新が求められていました。
 そこで、施設を岡崎市高隆寺町地内に移転するとともに、これまでの機能を拡充して新たに重症心身障害児(者)療養介護事業所及び入所者の一部が通う施設内学級を併設し、三河地域の中核的施設として整備しました。

三河青い鳥医療療育センター

正面玄関と「大きな家」をコンセプトとした三角屋根

 

建物名 愛知県三河青い鳥医療療育センター
所在地 愛知県岡崎市高隆寺町地内
用途 病院・児童福祉施設
事業者 愛知県
設計者 株式会社東畑建築事務所名古屋オフィス
構造 鉄筋コンクリート造
階数 地上2階
敷地面積 19,999.50平方メートル
建築面積 7,483.95平方メートル
延床面積 10,524.08平方メートル
工期 平成26年3月~平成28年3月
施工者
建築:矢作建設工業株式会社
電気:株式会社三立
空調:桶兼住設株式会社
管:辻村工業株式会社
昇降機:三菱電機株式会社中部支社
浄化槽:藤吉工業株式会社
環境整備:朝日工業株式会社
植栽:株式会社柴田造園

第17回公共建築賞「公共建築賞・優秀賞」 受賞

 

建物計画

 当施設は、都市計画公園である岡崎中央総合公園に隣接し、周囲を緑で囲まれた豊かな自然環境を有しています。
 入所者の生活環境として落ち着きと安らぎを提供する良好な環境を生かすため、建物の全方位を外部に対して開き、各室から周囲の緑を望むことができる計画としました。
 また、病室、教室、リハビリ訓練室等から外部への出入りをバリアフリーとし、屋外へ活動範囲を広げる計画としました。
 建物は約10,000平方メートルを低層(2階建)で構成し、勾配屋根による周囲の山々との調和を図るデザインとすると共に、建物ボリュームを分節化することで「ハコ=家」によって構成される様々な機能が複合した「まち」をつくり出し、子どもの生活の場としてふさわしいスケール感を創出しました。
 建物の「顔」となるエントランス部には大きな三角屋根を配置し、「大きな家」として利用者をやさしく迎え入れる構成としています。

 

施設航空写真

南側に屋外広場を配置し、屋外へ広がる療育環境

 

施設全景

建物ボリュームを分節化し、「ハコ=家」によって構成される様々な機能が複合した「まち」として計画

 

  愛知県産材の杉のルーバーで構成し「森」をイメージしたエントランスホールや、岡崎市の自然・歴史をテーマとした壁面アートが設置された外来のメインストリート、壁面アートとリンクする「山」と「川」をモチーフとした2つの待合など、施設に対して子どもに「怖いところ」というイメージを与えず、療育にとって最も効果的である「感覚をやさしく刺激する空間」に配慮しました。

 

エントランスホール

愛知県産材の杉に包まれた「森」をイメージしたエントランスホール

 

外来メインストリート

岡崎市の自然・歴史をテーマとした壁面アートを設置した外来メインストリート

 

待合

天井面のデザインに「川」をモチーフとした待合

 

外来中央待合

待合の光庭には移設した陶壁画を新たなシンボルとして設置

 

 平面計画においては、エントランスホールを中心に外来・リハビリ部門といった「共」の空間から、施設内学級・病棟といった「個」の空間へ、建物の奥に行くに従い段階的につながる部門構成とし、生活の場としての「居住性」と医療施設としての「機能性」の両立を目指し計画を進めました。
 重症心身障害児・者の病棟は、中心に配置されたデイコーナーを病室が囲うように配置する特徴的な平面計画とし、病室からデイコーナーへの移動を容易にすることで日々の離床を促すとともに、入所者がデイコーナーを「居間」として認識できる、家庭的な雰囲気を持った構成としています。
 病室の計画においては、重症心身障害児・者病棟は症状に応じてベッドの向きを自由にレイアウトできるよう、造り付け家具を床面から1.3m上げて配置し、平面的な広がりを確保しました。
 また、肢体不自由児病棟はベッドサイドに勉強机を配置するなど、利用者の特性に合わせた計画としています。

 

デイコーナー

中心に配置されたデイコーナーを病室が囲うように配置

 

病室

入所者の特性に合わせ勉強机と衣装棚を設置

 

木に包まれた温かみのある空間

木に包まれた暖かみのある施設内学級ワークスペース

 

 

あいち朝日遺跡ミュージアム

 東海地方最大の弥生集落である朝日遺跡の出土品を広く県民に公開するため、清須市の国指定史跡「貝殻山貝塚」地内にて、1975年に愛知県清洲貝殻山貝塚資料館を開館しましたが、近年は情報発信やサービス提供の充実を図るにあたり、施設の規模などが課題となっていました。
 このため、重要文化財を含む出土品の保存・活用、朝日遺跡の歴史的価値や魅力を発信する文化活動の拠点として、新たに資料館を整備することとしました。

pic1

建物全景と復元・整備した竪穴住居、高床倉庫及び水田

 

建物名 あいち朝日遺跡ミュージアム
所在地 愛知県清須市西田中松本地内
用途 資料館
事業者 愛知県
設計者 株式会社山下設計中部支社
構造(工法) 鉄筋コンクリート造
階数 地上2階
敷地面積 5,533.24平方メートル
建築面積 1,228.71平方メートル
延床面積 1,953.77平方メートル
工期 平成30年10月~令和2年2月
施工者
建築:美吉建設株式会社
電気:株式会社関電工事
空調:ハヤカワ工業株式会社
管:株式会社ウカイ設備
昇降機:ダイコー株式会社名古屋営業所
環境整備:株式会社秋田組
植栽:株式会社加藤園

 

建物計画

 来館者の利用エリアを1階に集約し、基本展示室にはプレストレストコンクリート梁を採用して柱のない大空間としました。また、当時の生活様式などを体験できる体験展示室や体験学習室、これらと隣接した研修室及び休憩スペースを史跡との一体感を創出した開放的なガラス張りとし、来館者や研究者が朝日遺跡について気軽に語り合うことのできる空間としました。
 屋外には、弥生時代の竪穴住居や高床倉庫と併せて、水田、環濠、方形周溝墓などを復元・整備し、弥生時代に存在しない外来種など史跡になじまない樹木を伐採して、当時の生活空間を再現しました。

 

展示室

プレストレスコンクリート梁を採用した基本展示室

 

研修室

史跡との一体感を創出した研修室

 

 2階には気密性を最大限に高めた収蔵庫を集約し、空調に布製ダクトを用いることで気流を和らげ、庫内全体の温湿度を均一に保ちつつ24時間365日一定の温湿度となるよう配慮しています。
 また、体験学習室や研修室などの内装には愛知県産木材を使用し、外構の舗装用ブロックに愛知県リサイクル資材評価制度に基づき認定された「あいくる材」を活用するなど、地域の活性化や自然環境にも配慮しています。

 

布製ダクト

収蔵庫内の温湿度を均一に保つ布製ダクト

 

県産木材

内装の一部に愛知県産木材を使用

 

 市のハザードマップから浸水対策が必要と判断し、特に重要文化財を含む出土品等に対する対策として、1階の資材搬出入口などに防水扉や防水シャッターを設置し、展示室の出入口には、水災害時に一定の高さまで立ち上げ浸水を防止する防水シートを設置しました。
 また、敷地内の駐車場地下部分には、約300立方メートルの雨水を貯留できる大規模な貯留槽を設置し、水災害にも対応することとしています。

 

防水シート

水災害時に展示室内への浸水を防止する防水シート

 

貯水槽

300立方メートルの雨水を貯留できる大規模な貯留槽(写真は工事中のもの)

 

朝日遺跡に関する詳しい情報は下記Webサイトをご参照ください。

朝日遺跡インターネット博物館
https://www.pref.aichi.jp/kyoiku/bunka/asahi/