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平成30年度 整理作業報告

平成30年度 整理報告

7月26日更新 企業庁の方々が施設見学のため来館されました。

 7月19日(金曜日)の午後、企業庁の方々が施設見学のため来館されました

 はじめに調査センター職員からセンターの概要と今年度行っている業務の説明を行いました。企業庁から委託されている発掘調査(豊田・岡崎地区研究開発施設用地造成事業に伴う発掘調査)で出土した遺物などに実際に触れていただき、下山地区の歴史を感じていただきました。その後、センターの各部屋(第一次遺物整理室、資料管理閲覧室、特別収蔵庫、科学分析室等)を見学していただきました。事業者の方々に興味を持っていただき、私たちとしましても大変有意義な半日でした。

施設見学の様子

左:第一次遺物整理室の見学の様子

右:資料管理閲覧室の見学の様子

7月23日更新 遺物実測図の校正を引き続き進めています。

 7月19日(木曜日)に業者の担当者が遺物実測図の校正のため来館しました。校正は今回で3回目になります。委託した遺物のうちほとんどは実測が完了し、残すところあと19点になりました。私自身も実測してもらった遺物を活かしながらしっかりと報告書を執筆していきます。

遺物実測図の校正

遺物実測図の修正を行っている様子。

7月18日更新 業者の担当者が遺物実測図の校正のため来館しました。

 7月10日(火曜日)に業者の担当者が遺物実測図の校正のため来館しました。校正の対象になったのは北野田A・B・C遺跡出土の土器、木器、石器です。

 発掘調査報告書には出土遺物情報として、写真とその遺物の実測図を掲載します。遺物実測図とは、遺物の形状、厚み、模様などを詳細に書きおこした図面です。三角定規やマコキャリパーディバイダーという専用の道具を使って図を書いていきます(下写真参照)。

 実測図によって研究者は出土遺物の情報を得て、さらに書きおこされた模様などを他の遺跡の出土遺物と比較することもできます。発掘調査報告書において実測図の持つ意味は大きいと言えます。

遺物実測図校正の様子

左:遺物実測図の校正の様子

右:実測に使う専門の道具。

  左上:マコ。遺物の形を写し取ります。

  左下:三角定規

  右上:キャリパー。遺物の厚みを計測する道具です。

  右下:ディバイダー。遺物の厚みや製作時の痕跡を計測する道具です。

7月4日更新 遺物の年代測定試料採取を行いました。

 7月3日(火曜日)に専門業者に依頼して遺物の年代測定試料採取を実施しました。試料採取の対象となったのは北野田C(きたのだしー)遺跡出土の木材(分割材、杭など)です。採取された資料は「放射性炭素年代測定」という理化学的な分析を行うことによって、実際に「何年前の遺物であるのか」を知ることができます。

 考古学が扱う「年代」は2つあります。ひとつは「相対年代」と呼ばれるものです。出土した遺物の形態や施文される模様などに着目し、その特徴を比較する「型式学」や遺物の出土した層位を比較する「層位学」の方法を駆使しておおよその年代を求めます。それからもう一つが実際に数値で表す「絶対年代」です。これは今回実施している「放射性炭素年代測定法」や木材の年輪を対象とした「年輪年代法」のような理化学的な分析によって知ることができます。

 昨年度は平成28年度に調査を行った北野田B(きたのだびー)遺跡出土の木製品の年代測定をしており、おおよそ13世紀後半の年代値を得ることができています。隣接するC遺跡での分析結果は北野田地区での遺跡の形成を考えるうえで重要なので期待したいです。

試料採取の様子

左:試料採取の対象となった木材(北野田C(きたのだしー)遺跡)

右:試料採取の様子

6月22日更新 業者の担当者が木器の実測のため来館しました。

 6月22日(金曜日)に業者の担当者が木器の実測のため来館しました。実測の対象になったのは北野田B(きたのだびー)遺跡(豊田市蕪木町)出土の大型板材です。

 発掘調査報告書では遺跡の様相について図や写真、文章で報告するとともに、出土遺物の実測図も掲載する必要があります。報告書の読者が遺跡の状況、性格を把握しやすいように工夫しています。

 今回の実測対象になった大型板材は2016年度の調査で鎌倉時代後期に帰属すると考えられる竪穴(たてあな)建物から出土しました。この他周辺の遺構から大量の木質遺物(分割材、板材、棒材等)、小型木製品の未成品(曲物底板、側板等)が見つかっており、木材の伐採から一次加工までを行う集団が営んだ遺跡と考えられます。完成した実測も含めてしっかり遺跡について報告書をまとめていきます。

用語解説

北野田B遺跡:豊田市蕪木町に位置する山間地集落遺跡。メインの時代は鎌倉時代後期。豊田・岡崎地区研究開発施設用地造成事業に伴い、平成28、29年度に調査を行った。木材の伐採、一部製品の加工までを行った集団が営んだ集落と考えられる。

竪穴(たてあな)建物:縄文時代から中世まで全国的に見られる地面を掘り窪めて構築される居住遺構。

木器実測の様子

大型板材の実測作業の様子

6月11日更新 業者の担当者が樹種同定の試料採取のため来館しました。

 昨年度をもって豊田・岡崎地区研究開発施設用地造成事業に伴う豊田市下山地区の発掘調査が終了しました。発掘調査をおこなった遺跡は37遺跡にもなります。現在は平成31年度の発掘調査報告書刊行に向けて整理作業と報告書の編集作業をおこなっています。今年度はその作業の様子を随時ホームページに挙げていきたいと思います。

 さて、本日6月8日(水曜日)に業者の担当者が木器の樹種同定のため、来館しました。樹種同定とは木の種類を判別する科学分析です。

 昨年度発掘調査をおこなった北野田C遺跡(豊田市蕪木町)では自然流路から大量の木器が出土しており、今回はこの遺跡から出土した木器を分析の主な対象としています。

 樹種同定をおこなうことによって、発掘調査を行った遺跡の過去の環境や植生を明らかにすることができます。ちなみに昨年度も2016年度に発掘調査した北野田B遺跡(北野田C遺跡から北に100m)で出土した曲物などの木製品や板材、棒材などの分割材を樹種同定しているのですが、結果大半がヒノキ材であることが判っています。

 鎌倉時代後期の土器がこれら木器に共伴して出土していることから、当時北野田の地ではヒノキを中心とした植生が広がっており、それを伐採して木材の加工などをおこなっていたことが明らかになりました。遺跡としては近接していますので、今年度の分析が昨年度と同様な結果になるのか、また全く違う植生であるのか結果が期待されます。

業者の来館

試料採取の様子                 採取された試料

朝日遺跡出土遺物の整理・実見を行いました。

 今年3月に専門家2名に指導していただいた史跡貝殻山貝塚整備事業に伴う朝日遺跡出土遺物の整理ですが(29年度 整理事業報告 のページで紹介)、その後、当センターでも引き続き記録として残す遺物を抽出するため整理・実見を行いました。

 あらためて見てみると、時期ごとの土器の調整の仕方や特徴がよく分かり、また破片同士同一個体で接合できるものがいくつかありました。

朝日遺跡遺物 実見

朝日遺跡:東海地方最大級の弥生時代の集落遺跡。清須市から名古屋市にかけて所在する。

貝殻山貝塚:清須市に所在。朝日遺跡内にあり、弥生時代前期の貝塚。昭和46年に国の史跡に指定された。

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