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平成30年度 活動報告

平成30年度普及・公開事業の紹介

埋蔵文化財調査センターの普及・公開事業の活動について、随時報告しています。

豊田市立花山小学校で出前授業を行いました。

 調査研究課の尾崎です。

 9月7日(金曜日)に豊田市立花山小学校で出前授業を行いました。2時間授業を行い、18名の児童のみなさんが参加してくれました。

 1時間目は「発掘調査された下山の遺跡」というタイトルで、発掘された本物の土器や石器を用いた授業を行いました。

 まず発掘調査された下山地区の代表的な遺跡ついて映像資料を使って説明していきました。説明をしたのは下山地区の縄文時代、平安時代、鎌倉時代を代表する南川遺跡(みなみかわいせき)、蔵平遺跡(ぞうひらいせき)、北野田B遺跡(きたのだびーいせき)です。子どもたちは学校のすぐ近くに遺跡があったこと、縄文時代から下山には人が生活していたこと、平安時代には山の斜面に竪穴住居を建てていたこと、木々を伐採して加工していたことなどをはじめて学んでとても驚いた様子でした。

 次に実際に出土遺物に触れ、観察し、その遺物の使い方を考えていきました。用いた遺物は、縄文土器、石器、灰釉陶器(かいゆうとうき)、土師器甕(はじきがめ)、山茶碗(やまぢゃわん)です。遺物に施された模様、重さ、使用の痕跡などを手に取って観察してもらいました。はじめて遺物に触れた時の表情から感動や驚き、嬉しさが伝わってきました。

 休憩をはさんで2時間目は、遺跡の立地する場所を学ぼうというテーマで、花山小学校のすぐ近くに所在する南川遺跡まで歩いて見学をしました。

 職員が説明する遺跡がよく見つかる土地条件(河川が近くにあること。日当たりが良い南向きであることなど)をしっかりと聞いている様子が見受けられました。また自分たちの通学路の下に遺跡が眠っていることを知り、興味津々でした。

 今回2時間授業を行い、児童のみなさんが真剣に取り組む姿を見てとてもやりがいを感じました。今後もやりがいを忘れずに出前授業を行っていきたいです。

1時間目の授業の様子

1時間目の授業の様子

2時間目の様子

上:郡界川を前にして遺跡の立地する場所について学習している様子

下:南川遺跡(みなみかわいせき:豊田市花山町)での見学の様子

和歌山県立紀伊風土記の丘の学芸員さんが遺物の借用にみえました。

 調査研究課の岡田です。

 8月24日に和歌山県立紀伊風土記の丘の学芸員さんが遺物の借用にみえました。借用された遺物は主に松崎遺跡(東海市)から出土した製塩土器や釣り針などです。これらは9月29日から開かれる秋期特別展「黒潮の海に糧(かて)をもとめて 古墳時代の海の民とその社会」に展示されます。

 学芸員さんのお話だと、今から約1500年前の古墳時代にも漁撈(ぎょろう)や塩づくりを行う海の民がいたそうです。その痕跡は黒潮に沿って広く分布しているそうで、今回の展示のためにいろいろな所から遺物の借用をされるそうです。この日も「この後三重県に行って遺物の借用に行きます」とおしゃっていました。

 皆さんも和歌山県立紀伊風土記の丘に足を運ばれてはいかがでしょうか。

和歌山県紀伊風土記の特別展ポスターです

松崎遺跡:古墳時代から平安時代にかけての、知多半島の製塩遺跡として注目されている。また古墳時代後期から平安時代後期までの各時期の貝塚層が確認され、土器、鉄器、人骨、貝類・獣・魚の骨などが出土している。

 

製塩(せいえん)土器  :  海水を煮つめて塩の結晶を取り出すための素焼きの土器。 愛知県では、カップ状の器に筒状、あるいは角(つの)状の脚を付けたものが出土している

8月9日(木曜日)に高校生のためのサマーセミナーを開催しました。

 調査研究課の岡田です。

 8月9日(木曜日)に高校生のためのサマーセミナーを開催しました。今年度は県内各地から19名が参加しました。講座の内容は以下の通りです。

 講座1 考古学・歴史学をめざすには

~イントロダクション 遺跡の発掘、行政発掘について~

~歴史学・考古学へのアプローチを考える~

 講座2 施設見学

~発掘調査のその後を考える~

 講座3 出土遺物に触れるその1

~出土した土器から歴史を考える~

 講座4 出土遺物に触れるその2

~拓本:土器の文様をうつす~

 講座1では最初に発掘に至るまでや発掘の様子について説明し、次に歴史を学ぶ意味や文献史学と考古学の違い、また歴史を活かした進路のあり方について説明しました。参加者からは「発掘の仕組みがよく分かった」という声が聞かれ。進路について深く考えるよい機会になった様子がうかがえました。

 講座2は館内を案内し、遺跡から出土した遺物の接合・実測や木製品の保存処理作業、遺物の収蔵・展示を見学しました。参加者は初めて見る作業に興味を持ち、展示遺物について職員の説明を熱心に聞いていました。

 講座3は県内各地から出土した土器を用意し、直接手に取ってもらう体験です。参加者には用途や特徴を考えながら土器に触れてもらい、グループごとに発表をしてもらいました。

 講座4は土器の文様を拓本で写し取る実習です。拓本の出来栄えは優れたものが多く、参加者は楽しんで取り組んでいました。作成した拓本はラミネートして、オリジナルのしおりを作りました。

 セミナー全体の取り組みを通じ、生徒の皆さんが歴史や考古学に対して改めて強い興味・関心を持ったことを職員一同深く感じることができました。

 来年も今年以上に生徒の皆さんに関心を持ってもらえるようサマーセミナーを企画してお待ちしています。

開講式

開講式

当センターの施設を見学しています。

左:施設見学 清洲城の石垣を見学しています。

右:石垣には「雑賀(さいが・さいか)」の墨書があります。

施設見学。整理作業室の見学、展示資料の見学をしています。

左:施設見学 整理作業室の見学。土器の接合作業の様子を見学しています。

右:説明を聞きながら展示してある遺物を見学しています。

土器を実際に手に取っています

左・右:実際に本物の土器を手に取り土器の用途などを考えています。

拓本を取っています

左・右:拓本に挑戦しています。

 8月8日(水曜日)更新 南知多町立篠島中学校で出前授業を行いました。

 所長の伊奈です。

 当センターのホームページをご覧いただきありがとうございます。センターの様々な活動を紹介しておりますので、今後も是非ご覧ください。

 7月11日(水曜日)に南知多町立篠島中学校『歴史を感じよう!』をテーマに出前授業を行いました。

 篠島中学校は東海の松島と呼ばれる風光明媚な島の中学校です。知多半島の師崎港から高速船に乗って約10分で島に着きます。

 生徒さんの数は全校で43名です。今回は1年生から3年生まで全クラスで授業を行いました。

 どの学年も初めに電子黒板とスライドを使って遺跡の発掘の様子や調査方法を説明しました。生徒さんはみな初めて見る発掘の様子に興味津々のようでした。

電子黒板を見ています

<発掘の様子の説明>

 1年生と特別支援学級では1グループ4~5人にわかれてもらい、縄文土器、弥生土器、須恵器を実際に手に取って時代順に並べるゲームをしてもらいました。グループで話し合い、授業で習ったことを思い出しながら協力して完成させていました。

 一通り土器の説明をした後、縄文時代から近世までの各時代の出土遺物を間近に見てもらいました。見るだけでなく、直に手で触れてもらい、手触りや重みを感じてもらいました。また、篠島で出土する製塩(せいえん)土器にもふれ、島の遺跡についての説明もしました。

土器並べの様子

生徒が土器並べをしているところを職員が見ています

土器の時代を考えています

 <土器並べの様子  グループで相談して完成させています。>

当センター職員が出土遺物の説明をしています

<縄文時代から近世までの各時代の出土遺物を説明しました。 窓からは美しい海が見えました!>

 その後、朝日遺跡から出土した土器の破片を使って拓本(たくほん)体験をしてもらいました。拓本とは、土器に施された文様や形を墨を使って紙に写し取る方法です。生徒の皆さんは、様々な文様の土器の中から自分の気に入ったものを選び、初めての拓本に挑戦しました。取った拓本をラミネートしてカードを作り、リボンを通して記念のしおりにしてもらいました。約2000年前の弥生時代の人々の生活の一端を直に感じ取ってもらえたのではないかと思います。

拓本を取っています。

<拓本(たくほん)に挑戦中! 本物の弥生土器を使って文様を写し取っています。>

オリジナルの栞に加工した拓本です。

<しおりをつくりました! 拓本を取って、しおりにしました。 右端の土器から写し取った拓本をラミネートしてリボンを通し、しおりにしました。>

 2年生と3年生も土器並べゲームを行いましたが、縄文土器、弥生土器、須恵器以外に、戦国時代と江戸時代のやきものにも触れてもらい、陶器と磁器の違いを説明しました。また、江戸時代の物流について、知多地域の廻船(かいせん)が果たした役割を遺物を通して説明しました。さらに島の遺跡についても話をして、特に篠島式製塩(せいえん)土器については塩の作り方を考えてもらいました。

製塩土器

<篠島式製塩(せいえん)土器  この土器で塩作りが行われました。篠島特有の形式だとされています。*篠島港に展示されています。>

 内容が盛りだくさんで、時間が足りるのか心配でしたが、生徒さんたちが集中して授業に臨んでくれたので、用意した内容全てを伝えることができました。

 以下、生徒さんたちの感想を載せておきます。

「本物の土器や石器などを見るという貴重な体験ができて良かったです。」「とても考古学に興味を持てる授業でした。」「もっといろんな土器や昔のものを見てみたい。」「篠島でも塩を作る土器とかが出てきてすごいと思いました。」「土器並べのクイズの時、みんなと協力してどの時代の土器なのかを考えました。とても楽しかったです。」「今日聞いたことを母や父に言いたいと思った。」「博物館とかでしか見られないような土器をガラス越しじゃなくて目の前で見られたことが一番印象に残りました。」

 今回の出前授業で、教科書に書かれている「歴史」を直に感じてもらえることができたなら、担当者として嬉しいです。

用語解説

製塩(せいえん)土器  :  海水を煮つめて塩の結晶を取り出すための素焼きの土器。 愛知県では、カップ状の器に筒状、あるいは角(つの)状の脚を付けたものが出土している。

朝日遺跡 清須市から名古屋市にかけて広がる弥生時代の集落遺跡で東海地方最大規模を誇る。朝日遺跡から出土した遺物の中で、特に歴史的、美術的に価値がある2028点が平成

24年に国指定の重要文化財に指定されている。

 

 当センターでは、保管している土器や石器などを使った「出前授業」を実施しています。ご希望があれば下記までご連絡ください。

  愛知県埋蔵文化財調査センター  

  所在地 〒498-0017 愛知県弥富市前ヶ須町野方802-24

  電話 0567-67-416  FAX 0567-65-1841

第30回愛知サマーセミナーに参加しました

 調査研究課の岡田です。

 7月15日(日曜日)に第30回愛知サマーセミナーに参加しました(会場は椙山女学園中・高校)。愛知サマーセミナーとは私立中学校・高校から実行委員会が組織され、各方面で活躍する人物・機関が会場に招かれ講座を開催するというもので1988年から続いています。当センターは「朝日遺跡から出土した土器に触れる」・「拓本を取る体験をする」講座を開きました。

 当日は朝から猛暑で、来場者が少ないのではないかと心配でしたが、当センターの講座にも小さな子どもさんから中学生、高校生、社会人の方まで来てくださいました。みなさん興味深そうに土器を手に取り重さを比べたり、写真を撮ったりしていました。また、弥生人が用途に合わせ、重さや厚さを変えて土器を作成していたことを知って驚かれていました。

 拓本体験では本物の土器片の拓本を取り、オリジナルの栞(しおり)をつくってもらいましたが、好評で一人2枚、3枚とつくっていかれました。

朝日遺跡出土の土器を講座に来た高校生が手に取っています

実際に土器を手に取り重さを比べています。*バナナとリンゴは高杯の盛り付け例で用意したものです。

朝日遺跡出土の土器片の拓本を取っています。これから栞に加工します

拓本が取れました。これからオリジナルの栞(しおり)にしていきます。

朝日(あさひ)遺跡 清須市から名古屋市にかけて広がる弥生時代の集落遺跡で東海地方最大規模を誇る。朝日遺跡から出土した遺物の中で、特に歴史的、美術的に価値がある2028点が平成24年に国指定の重要文化財に指定されている。

第31回埋蔵文化財調査研究会が開かれました

 調査研究課の岡田です。

 7月6日(金曜日)に調査センターで埋蔵文化財調査研究会が開かれました。

 この研究会は近年県内で行われた発掘調査のうち、注目される成果をあげた遺跡について担当者が発表する場として、毎年7月初めに市町村の埋蔵文化財担当者が集まって開催されています。

埋蔵文化財調査研究会での発表を聴いています

 今年は下記の8遺跡について発表がありました。

坂津寺貝塚の発掘調査成果       

 …豊橋市文化財センター      村上 昇氏

船山1号墳の発掘調査成果              

 …豊川市生涯学習課        天野雄矢氏

天白遺跡の発掘調査成果               

  …東浦町生涯学習課        楠美代子氏・鈴木香織氏

・マサノ沢遺跡の発掘調査成果          

  …埋蔵文化財センター       永井宏幸氏

畑間遺跡・東畑遺跡の発掘調査成果  

  …東海市社会教育課         安津由香里氏

本證寺境内の発掘調査成果            

  …安城市文化振興課        植田美郷氏

・国史跡貝殻山貝塚の発掘調査成果  

  …埋蔵文化財調査センター     成瀬友弘氏

豊田市北野田C・A遺跡の発掘調査成果

  …埋蔵文化財調査センター    佐藤公保氏

 そのほか、紙上報告として「平成29年度 史跡小牧山主郭地区第10発掘調査について」(小牧市)、「平成27年度 瀬戸市本地大塚古墳の調査成果」(瀬戸市文化振興財団)、「寺部遺跡 16H、17A~C区の調査」(豊田市)がありました。

 報告者および研究会に参加された埋蔵文化財担当者の皆様、ご苦労様でした。

津島市 南小学校に出前授業に行ってきました

 調査研究課岡田です。

 7月5日に津島市の南小学校に出前授業に行ってきました。今回は朝日遺跡から出土した土器で授業を行いました。

 授業は6年生2クラスを対象に行いました。前半では写真を使って朝日遺跡と弥生時代の様子を見てもらい、後半は実際に土器に触れてもらいました。「この模様からこれが縄文土器かな」「とても軽いけど何に使ったのかな」「真ん中に大きな穴が開いているけどどうして」。このような声が聞こえてきました。

 今回の授業で地元の愛知県にも、誇るべき弥生文化が存在したことを知ってもらえると嬉しいです。

朝日遺跡の説明を聴いています

写真を使って朝日遺跡の説明をしています

土器にふれてみます

土器を手に取っています。「これは縄文土器かな?」

朝日(あさひ)遺跡:清須市から名古屋市西区にかけて所在する東海地方最大級の弥生時代の集落遺跡。外敵に備えて集落の周りに環濠をめぐらし、防御用の柵が設けられていた。

浄水北小学校で出前授業を実施しました

 5月に続き浄水北小学校で出前授業を実施しました。今回は室町時代から戦国時代の単元です。室町時代については、清洲城下町(きよすじょうかまち)遺跡から出土した天目茶碗(てんもくぢゃわん)や茶入れ(ちゃいれ)などを手にとり、茶の湯の文化のことを教科書と照らし合わせて学習していきました。戦国時代は清洲城下町遺跡や石座神社(いわくらじんじゃ)遺跡から出土した鉄製の鏃(やじり)や火縄銃(ひなわじゅう)の弾を見て、教科書や資料集にある「長篠合戦屏風(ながしのかっせんびょうぶ)」の解説に目を輝かせて聞き入っていました。

 

 当センターは遺跡から出土した遺物を使った出前授業を実施しています。問い合わせは下記の連絡先にしてください。連絡は平日の9時から17時までの間にお願いします。

 連絡先 愛知県埋蔵文化財調査センター 電話0567-67-4164

                           調査研究課 担当 岡田

 

清洲城下町(きよすじょうかまち)遺跡:清須市に所在する。中世から戦国時代、江戸時代初期の清須城を中心とした城下町の遺跡。江戸時代初期以降は現在の清須市の中心に宿場町が展開した。

天目茶碗(てんもくぢゃわん):中国から伝わった茶をたしなむためのお茶碗。

茶入れ(ちゃいれ):抹茶(まっちゃ)のための茶の葉をすって粉状にしたものを入れるための小さな壺状の器。

石座神社(いわくらじんじゃ)遺跡:新城市に所在。弥生時代から戦国時代の遺跡で、長篠合戦(ながしのかっせん)で用いられた火縄銃(ひなわじゅう)の弾、5発が出土している。

火縄銃(ひなわじゅう):天文12(1543)年、ポルトガル人の手によってもたらされた。火薬と弾を銃口からこめる、先込め(さきごめ)式で火のついた縄で火薬に点火した。

長篠合戦屏風(ながしのかっせんびょうぶ):天正3(1575)年に現在の新城市長篠で行われた織田・徳川連合軍と武田軍との戦い。本格的に火縄銃が使用され、織田・徳川連合軍が火縄銃を用いて武田軍の騎馬隊(きばたい)を撃破した。その様子を屏風に描いたもの。合戦に参加した後の犬山城主の成瀬氏が書かせたもの。

室町時代の解説をしています

室町時代の解説

室町時代の遺物に触れています

室町時代の遺物に触れる

戦国時代についての発表

戦国時代についての発表

弥富北中学校の生徒さんが職場体験に来ました

 調査研究課の岡田です。

 6月19日から21日まで、弥富北中学校の生徒、男子2名、女子2名が職場体験に来ました。大変元気で意欲的に取り組んでくれました。

所長挨拶 貝層の剥ぎ取りを見ています

開講式  所長からの挨拶             館内見学  朝日遺跡の貝層の説明を聴きます。

木器の保存を学んでいます。図書の整理をしています。

木器や骨角器の遺物保管について学んで   蔵書の目録をつくっています。

います。こわごわ出土した頭蓋骨を覗い

ています。

借用遺物を台帳で調べて倉庫から抽出します。

遺物の借用依頼がありました。倉庫のど     「ここだ。この箱の中にあるよ。」

のコンテナにあるのか台帳や報告書で調

べています。

来客に展示物の解説をしています。

水漬してあった木製品を処理室に運び      最終日。訪問客に展示物の解説を行って

ます。                           います(訪問客は当センターの職員です。

                               3日間の体験が試されます)。

朝日遺跡の国の重要文化財に指定されている弥生土器が返却されました

 平成30年3月10日から5月27日まで、兵庫陶芸美術館で開催されていた『弥生の美 -土器に宿る造形と意匠-』に貸し出されていた国指定の重要文化財 朝日(あさひ)遺跡出土品、弥生土器10点が返却されました。展覧会には5922名もの多くの方が観覧されました。

返却風景

返却風景

貸し出された重要文化財の一部

貸し出された重要文化財の一部

 

朝日(あさひ)遺跡 清須市から名古屋市にかけて広がる弥生時代の集落遺跡で東海地方、最大規模を誇る。国指定の重要文化財 朝日遺跡出土品:朝日遺跡から出土した遺物の中で、特に歴史的、美術的に価値がある弥生土器を始めとする2028点の遺物が平成24年に国指定の重要文化財に指定されている。

弥富中学校の生徒さんが職場体験に来ました

 調査研究課の岡田です。

 6月12日から14日まで、弥富市立弥富中学校の生徒、男子3名が職場体験に来ました。仕事をしながら専門的な知識も学んでもらいました。

開講式

開講式  所長からの挨拶           木製品の保存について説明を受けます

収蔵庫で遺物の返却作業をしています

整理作業の様子を見学しています       返却遺物の収納  とても重いので2人で棚に戻します

洗浄作業をしています

朝日遺跡から採取してきた貝層の洗浄    骨片と土器片がみつかりました

測定を行っています

出土遺物の実測                  正確に方眼紙に写し取っていきます

朝日遺跡:清須市から名古屋市西区にかけて所在する弥生時代の東海地方最大級の集落遺跡

愛知県陶磁美術館の学芸員の方が資料の貸出のため来館されました

 調査研究課の尾崎です。

 6月13日(水曜日)に愛知県陶磁美術館の学芸員の方が資料の貸出のため来館されました。貸出した資料は志賀公園(しがこうえん)遺跡(名古屋市北区)出土の須恵器15点です。

 これら資料は6月30日(土曜日)から8月26日(日曜日)まで愛知県陶磁美術館で開催される企画展『知られざる古代の名陶猿投窯』で展示されます。ぜひ足をお運びください。

用語解説

志賀公園遺跡:名古屋市北区に位置する弥生時代中期~近世にかけての遺跡。5世紀前半に遡る須恵器が多く出土している。

愛知県陶磁美術館の学芸員の方が来館されました。

貸出の様子                     志賀公園遺跡出土須恵器鍋

十四山中学校の生徒さんが職場体験に来ました

 調査研究課の岡田です。
 6月は弥富市内中学校の生徒のみなさんが職場体験に来る季節です。今年も十四山中学校をスタートに職場体験が始まりました。
 十四山中学校の職場体験は6月4日から6日までで、男子2名が当センターの仕事を体験しました。最後まで責任感をもって仕事をすることができました。

開講式 所長からの挨拶        施設見学で遺物の説明を受けています

開講式 所長からの挨拶            施設見学で遺物の説明を受けています

展示遺物の説明を聞きノートに記録し  蔵書のリストを作っています

展示遺物の説明を聞きノートに記録し     蔵書のリストを作っています

ています

遺物の収納作業を慎重に行っています  

遺物の収納作業を慎重に行っています 

甕の接合復元を行っています

甕の接合復元を行っています

実物を手にして遺物の実見をしています

 3日間一生懸命取り組んでくれました。この体験を将来に役立ててもらえると嬉しいです。 

日進市の学芸員の方が資料の実見のため来館されました

 調査研究課の尾崎です。

 6月12日(火曜日)に日進市の学芸員の方が資料の実見に来られました。実見された資料は三ヶ所(さんかしょ)遺跡(日進市浅田町)出土の鳥摘蓋(とりつまみぶた)です。

 下に写真を掲載しました。線刻によって鳥の羽が表現されていることが判ります。破片資料のため判別しにくいですが、鳥の頸部であると考えられます。

 鳥摘蓋は全国でわずか15例しか確認されていません(註1)。猿投窯折戸(さなげようおりど)地区のお膝元であるこの遺跡ならではの出土品と言えます。

(註1)全国での出土例は2008年の報告書(愛知県埋蔵文化財センター調査報告書第140集『三ヶ所遺跡・西田面遺跡』)刊行時の数です。

用語解説

三ヶ所(さんかしょ)遺跡:日進市浅田町に位置する古代~中世の集落遺跡である。焼成不良の古代陶器類、窯道具が出土することから、古代陶器類の集荷場と考えられている。

鳥摘蓋(とりつまみぶた):鳥の頭を模した古代陶器。窯跡、集落遺跡で見つかることは極端に少なく、特殊品であると考えられている。

猿投窯(さなげよう):古墳時代から中世まで猿投山西南麓の丘陵地帯で展開した窯跡群。

日進市学芸員資料実見の様子

実見の様子                    三ヶ所遺跡出土鳥摘蓋破片

和歌山県立紀伊風土記の丘の方が写真撮影に来られました

 調査研究課の岡田です。

 5月31日に和歌山県立紀伊風土記の丘の方が遺物の写真撮影に来られました。撮影された遺物は松崎(まつざき)遺跡(東海市)から出土した製塩土器、釣針などです。写真は今年の9月に開かれる特別展「黒潮の海に糧をもとめて―古墳時代の海の民とその社会―」の図録に使われます。

 学芸員さんによると、紀伊半島西岸の海浜集落で発見されている遺物の中には、同じ形態のものが三浦半島(神奈川県)や房総半島(千葉県)でも見つかっているそうです。黒潮を利用し、相互に交流があったようです。

 特別展「黒潮の海に糧をもとめて―古墳時代の海の民とその社会―」は和歌山県立紀伊風土記の丘で9月30日(土曜日)から12月2日(日曜日)まで開かれます。

写真撮影をしているところです。

上:1点ずつ慎重にシャッターを切る学芸員さん。

下:撮影される遺物。金属製の釣針や骨角器、製塩土器が用意されています。

 

松崎遺跡:古墳時代から平安時代にかけての、知多半島の製塩遺跡として注目されている。また古墳時代後期から平

      安時代後期までの各時期の貝塚(層)が確認され、土器、鉄器、人骨、貝類・獣・魚の骨などが出土している。

 

製塩土器:海水を煮つめて塩の結晶を取り出すための素焼きの土器のこと。コップ状の器に筒状の脚や棒状の脚を付

      けたものが、知多半島や渥美半島で使われていた。

 

奈良文化財研究所、京都国立博物館の方々が古瓦の調査に来られました

 調査研究課の岡田です。

 5月22日に奈良文化財研究所、京都国立博物館の4名の研究者の方々が古瓦の調査に来られました。調査されたのは勝川(かちがわ)遺跡(春日井市)出土の古瓦です。かつて寺院で使われていたものです。「藤原京や平城京で見つかった瓦と同型の物である可能性が高い」ということで、持参した藤原京、平城京の軒瓦(のきがわら)と見比べたり、記録に取ったりして調査をされていました。

 古瓦を通して奈良の都と愛知県の繋がりが見えてくると面白いですね。

奈良文化財研究所の研究員の方が平城京、藤原京出土の瓦と勝川遺跡出土の瓦を見比べています

上:調査の様子。たくさんの遺物を並べ、実見を行います

下:持参された軒丸瓦と勝川遺跡出土のものを比べてみます。よく似ています。

 

勝川遺跡:弥生時代中期の環濠集落から近世の町家に至る遺跡。近くに奈良時代に建てられた寺院跡の勝川廃寺跡  

       がある。

藤原京:飛鳥時代に奈良に置かれた都。持統天皇(在位690年から697年)により築かれた。

平城京:710年、奈良時代の始まりとともに置かれた都。

岩倉総合高校で出前授業を行いました

 調査研究課の岡田です。

 5月16日(水曜日)、岩倉総合高校で出前授業を行いました。今回の授業は岩倉総合高校の先生の「現物資料に触れさせて、教科の内容を理解させたい」という熱い要望に応え埋蔵文化財調査センターとのコラボレーションの授業が実現しました。

 事前に、担当の先生と何度も打ち合わせを行い、授業をどう展開するか考えてきました。

 当日は、授業は先生が進められ、授業の途中、先生の指示で生徒のみなさんがグループごと交代で縄文時代の石器、弥生時代の石器・土器に触れ、その後当センター職員が解説を行い、それらを元に生徒の皆さんは先生から提示されたテーマについて考えてワークシートにまとめてゆくという展開でした。

 2クラス合同約60人の大人数で実施したため、たくさんの先生方も参加され、生徒のみなさんからの質問に答えられたり、遺物の説明にも参加していただきました。「生徒には自分で考えさせることが大切です。」事前に先生から何度もうかがった言葉ですが、遺物の解説を任されたとき、つい全てしゃべってしまいそうでした。

 授業中は生徒のみなさんはとても楽しそうで、持参した遺物に強い関心を示してくれる生徒さんもいました。

  生徒のみなさん、先生方にも喜んでいただき本当に楽しい1時間でした。

岩倉総合高校での出前授業の様子です

上左:土器を手に持ってみる

上右:遺物を手に取った後、先生の問いにグループで考えてみる生徒のみなさん

下:展示した石器、貝類  

土岐市文化振興事業団の方が遺物の実見に来られました

 調査研究課の岡田です。

 土岐市文化振興事業団の方が遺物の実見に来られました。実見されたのは清洲城下町遺跡(清須市)、名古屋城三の丸遺跡(名古屋市)の陶磁器です。色鮮やかな染付や、茶道具ばかりでした。事前に遺物を倉庫から出して準備した私たちも「こんな鮮やかなものが出土しているのですね」と箱から取り出すたびに驚きました。

土岐市の職員の方が遺物の写真撮影をされています

清洲城下町遺跡:清須市に所在する戦国時代から江戸時代にかけての遺跡。清洲城を中心に城下町が広
           がっていた。江戸時代は中心が名古屋に移ったため宿場町として栄えた。

名古屋城三の丸遺跡:名古屋城三の丸周辺の遺跡で、江戸時代に尾張藩の上級家臣団の武家屋敷が存在した。

「古代の尾張をめぐる」の皆さんが来館されました

 調査研究課の岡田です。

 5月10日に「古代の尾張をめぐる」のみなさん11名が来館されました。参加されたみなさんは愛知県外の方ばかりで、愛知県の古代の文化にかなり興味をお持ちのようでした。当日は展示遺物を見ていただきました。考古への関心が高い方ばかりのようなので、室(むろ)遺跡(西尾市)出土の木製の大きな樋(ひ)を見ていただきました。船のように大きな木樋をご覧になり、さすがに圧倒されておられた様子でした。

 その後、研修室で実際に遺物に触れていただきながら、尾張の古代の歴史を説明しました。

 短い時間でしたが、みなさん喜んでいただいた様子でこちらも嬉しいです。

古代の尾張をめぐるのみなさん

上左:展示遺物を熱心にご覧になられる「古代の尾張をめぐる」のみなさん。

上右:出土遺物に触れてみます。

下 :室遺跡の大型木樋。第一印象は「船」だそうです。初めて見る人は必ずこのような印象を持たれます。    

室遺跡:西尾市に位置し、主に中世の遺物が出土している。古代の灌漑施設と考えられる大型木樋が出土している。

INAXライブミュージアムで当センターの遺物が大盛況でした

 調査研究課の岡田です。

 昨年12月9日から4月10日まで開催された「天然黒ぐろ-鉄と炭素のものがたり」展で、当センターから出展した清洲城下町遺跡(清須市)出土の木胎漆器椀が大人気を得ました。

 木胎漆器椀は展示会場の入り口に「バイク」「縄文土器」とともに展示され、斬新な展示方法は入場者から驚嘆の声があがったとも聞いています。

INAXライブミュージアム 展示

 愛知県埋蔵文化財調査センターでは全国の博物館、美術館に出土遺物を貸出しています。みなさんもどこかで見かけることがあるかも知れませんね。

清洲城下町遺跡:清須市に所在する戦国時代から江戸時代にかけての遺跡。清州城を中心に城下町が広がってい  
            た。江戸時代は中心が名古屋に移ったため宿場町として栄えた。

浄水北小学校で出前授業を行いました

 調査研究課の岡田です。

 5月8日に豊田市にある浄水北小学校6年生3クラスで出前授業を行いました。出前授業には当センター職員尾崎と岡田が縄文時代から古墳時代までの土器、石器、金属器を持って行いました。

 今回は学校での授業にあわせ、縄文時代から古墳時代までの遺物を用意しました。「どんなものが喜んでもらえるかな」と収蔵庫から遺物を選び出すときにかなり考えて用意しました。結果は

 本物を手に取った時の子どもたちの目の輝きが違っていました。「これは何に使うものですか」「石包丁に穴があいているのはどうしてですか」…など質問もひっきりなしでした。逆にこちらから「では、石包丁(いしぼうちょう)ってどうやって使ったのかな」と質問を投げてみたり。「教科書に載っている史料と同じものを手にしてみてると理解が深まりますね」と担任の先生からもうれしいコメントをいただきました。

 これだけ喜んでもらえると本当に私たちもうれしいです。また普段は暗い収蔵庫にひっそりと眠っている遺物たちも久しぶりに眠りから覚め、さぞ喜んでいることでしょう。 

浄水北小学校 出前授業風景

出前授業の様子。本物を前に子どもたちの興味は尽きることがありません。

金環

金の耳環(じかん) 子どもたちが大変驚いていました。古墳から出土した古代の金メッキの遺物。

石包丁:弥生時代の稲を刈る石器。当時は穂先だけ刈り取っていた(穂首刈)のため、手のひらに収まる大きさで、を用いて使用した。     

*金属器は状態によって出前授業に持参できないことがあります。

岡明彦愛知県議会議員が来館されました

 調査研究課の岡田です。

 5月1日に愛知県議会議員の岡明彦さんが来館されました。当日は遺物の展示室だけでなく、各収蔵庫、図書室、科学分析室、木製品保存処理室などを視察され、整理作業の様子も見学されました。

 また岡さんは埋蔵文化財に強い関心をお持ちの様子で、こちらからの説明にも熱心に耳を傾けられ、写真も撮られていました。施設・展示遺物について多くお尋ねになられました。

 視察は1時間ほどでしたが、このように埋蔵文化財に関心を持っていただき、私たちも嬉しく思いました。

岡明彦議員の訪問

上 :展示遺物を視察する岡さん。所長の説明を聞きながら遺物を手に取って観察されています。

下左:遺物の整理作業の視察の様子

下右:木製品の科学処理の視察の様子

陶磁美術館の学芸員の方が遺物の実見・写真撮影に来ました

 調査研究課の岡田です。

 4月12日(木曜日)に陶磁美術館の学芸員の方が遺物の実見・写真撮影に来ました。

 実見・撮影に使われた遺物はいずれも志賀公園遺跡(しがこうえんいせき 名古屋市北区)から出土した蓋杯(ふたつき)、甑(こしき)、壺(つぼ)など様々な須恵器です。

 実見・撮影された遺物は陶磁美術館愛知県陶磁美術館 開館40周年記念特別企画展「知られざる古代の名陶猿投窯」で展示される予定です。

 企画展の展示が定まりましたら、当ホームページ「お知らせ」でも紹介します。

陶磁美術館 撮影

上左:巨大な壺の撮影。設営も一苦労です。   

上右:苦労の末撮影開始!学芸員の方はプロ顔負けのカメラマンでもあります!

下 :遺物の実見。寸法を詳細に測ります。それにしても土器に大きな穴が開いているのが不思議ですね!なぜか知り
   たい方は陶磁美術館に足をお運びください。

志賀公園遺跡:弥生時代から中世以降までの複合遺跡。弥生時代中期の水田跡が検出された。

蓋杯:ふた付きの小物を入れる容器。

甑:古墳時代から奈良時代にかけて米を蒸すための土器。

春の特別公開2018  特別開館にお越しくださりありがとうございました

 調査研究課の岡田です。

 4月7日(土曜日)8日(日曜日)は春の特別公開2018  特別開館でしたが多くの方に来館いただきありがとうございました。

  毎年、「やとみ春まつり」に合わせ特別開館を行なっていますが、今年は桜が散り、気温も下がり来館者がいなくなってしまうのではと心配しました。それでも両日合わせて500人を超える入場がありました。

  特別開館日は、朝日遺跡出土の国指定重要文化財の展示のほか、埋蔵文化財センター出展の「やとみ新発見展”(やとみしんはっけんでん)」:前年度の発掘遺物の展示や火起こし体験、輪投げなどのイベントも行われたため小さいお子様にも楽しんでいただけたと思っています。

  秋には「秋の特別公開2018」を開催します。今回とは別の朝日遺跡出土の国指定重要文化財の展示を行います。秋にもイベントを用意してお待ちしています!

  また、春の特別公開2018 の 特別開館は来年も行いますので、今回お越しになれなかった方も来年は是非お越しください。きっと桜もきれいでしょう。

春の特別公開1

左:展示された朝日遺跡出土国指定重要文化財

右:「やとみ新発見展”」 設楽の縄文時代の遺物に見入る来館者。 

火起こし体験

火起こし体験:今年の挑戦者は上手です。すぐにコツをつかんで煙を立たせます。

4月5日近鉄ハイキングが行われました

 調査研究課の岡田です。

 4月5日(木曜日)に近鉄ハイキングが行われました。近鉄ハイキングとは近鉄主催の催しで、弥富では「近鉄弥富駅をスタートして木曽岬町まで周辺の施設・史跡をたどり、桜を見ながら11Km歩こう」というものです。当センターは近鉄ハイキングの3番目の立ち寄りポイントになっていたので、158名を迎えることができました。

 当センターでも4月4日より「春の特別公開2018」を始めたばかりで、朝日遺跡出土の重要文化財や埋蔵文化財センター主催の「やとみ新発見展“(やとみしんはっけんでん)」の出土遺物の展示を見てもらうことができ嬉しく思っています。展示物を見て「毎年展示物の模様替えするのを楽しみにしている」という人、「初めて来た。すばらしい展示物が弥富にあるなんて知らなかった」という人、みな満足してもらえたようで何よりです。

近鉄ハイキング 来館

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