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研究報告第43号-抄録006

ページID:0052012 掲載日:2015年6月3日更新 印刷ページ表示

遅羽性(K)遺伝子が名古屋種雌の羽性形質および生産形質に及ぼす影響

日本家禽学会誌 47(J2):J85-J91

キーワード

体重、卵重、羽性遺伝子型、名古屋種、PCR

摘要

本研究ではPCR法によって羽性遺伝子型を決定した遅羽性(K/w)と速羽性(k+/w)の名古屋種雌を用いて、遅羽性(K)遺伝子が羽性形質および生産形質に及ぼす影響を明らかにした。

試験1ではK/wとk+/wの間で育成期の第2副翼羽の長さ、尾羽の長さおよび体重を比較した。

その結果、2~4週齢時の第2副翼羽および2~10週齢時の尾羽の長さにおいて、K/wはk+/wに比べて有意に短かった。一方、2~20週齢時の体重はK/wがk+/wに比べて有意に軽かった。

試験2では血縁関係が明らかな産卵期のK/wとk+/wを用いて、体重、初産日齢、卵重、卵殻強度、卵殻色および産卵率を測定した。

重回帰分析によって羽性遺伝子型と各生産形質との関連性を検討した結果、羽性遺伝子型間の有意差が250日齢の体重と210日齢の卵重で認められた。

以上のことから、名古屋種雌においてK遺伝子は体重と卵重に影響することが示唆される。

そのため、名古屋種の遅羽性系統を造成する際には体重と卵重の減少に留意して改良を実施する必要がある。

著者

中村明弘:畜産研究部

石川明:名古屋大学大学院生命農学研究科

神作宜男:麻布大学獣医学部

長尾健二:畜産研究部

石代正義:畜産研究部(現農業大学校)

近藤一:畜産研究部(退職)

野田賢治:畜産研究部(現企画普及部)

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