ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 ホーム > 組織からさがす > 農業総合試験場 > 研究報告第45号-001

本文

研究報告第45号-001

ページID:0069906 掲載日:2015年6月2日更新 印刷ページ表示

家畜ふん堆肥連用砂質露地畑における8年間の養分動態

著者:恒川 歩 1)・池田彰宏 2)・辻 正樹 3)・瀧 勝俊 1)

摘要:家畜排泄物由来の堆肥連用条件下の砂質露地畑における養分動態についての定量的知見は、長期圃場試験の実施が困難であるなどの理由により、これまでほとんど得られていない。本研究では、砂質露地畑において、家畜ふん堆肥連用開始時から8年間の養分動態に着目し、堆肥施用が養分の作物吸収、土壌蓄積及び下層への溶脱に及ぼす影響を調査した。
1   窒素の作物吸収量は豚ふん堆肥施用により増加したが、牛ふん堆肥施用ではその効果は小さかった。浸透水中全窒素濃度も、豚ふん堆肥施用により上昇したが、牛ふん堆肥施用ではその影響は小さかった。作土の全窒素含量は、両堆肥施用区とも増加した。
2   リンの作物吸収量は豚ふん堆肥施用により増加したが、牛ふん堆肥施用ではその効果は小さかった。浸透水中全リン濃度は、両堆肥施用区とも上昇した。作土の可給態リン酸含量は、全区とも減少傾向であったが、両堆肥施用区とも減少割合は小さかった。
3   カリウムの作物吸収量は両堆肥施用により増加した。浸透水中カリウム濃度も、両堆肥施用により上昇した。作土の交換性カリウム含量は、牛ふん堆肥施用により増加傾向が見られたが、豚ふん堆肥施用ではその影響は小さかった。
 保肥力の小さい砂質畑で家畜ふん堆肥を連用する場合は、溶脱養分量を低減する栽培法を組み合わせる必要性が示された。

キーワード:牛ふん堆肥、豚ふん堆肥、窒素、リン、カリウム、溶脱

本研究の一部は日本土壌肥料学会中部支部第90回例会(2010年11月)において発表した。
1)環境基盤研究部  2)環境基盤研究部(現山間農業研究所) 3)環境基盤研究部(現東三河農業研究所)

全文:家畜ふん堆肥連用砂質露地畑における8年間の養分動態

トップページへ

問合せ

愛知県 農業総合試験場

電話: 0561-62-0085

E-mail: nososi@pref.aichi.lg.jp

Adobe Reader
PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe社が提供するAdobe Readerが必要です。
Adobe Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先からダウンロードしてください。(無料)