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研究報告第46号-013

ページID:0081369 掲載日:2015年6月2日更新 印刷ページ表示

多肥及び少肥栽培の長期継続がてん茶の収量及び品質に及ぼす影響

著者:白井一則1)・辻 正樹1)・木下忠孝2)・金田秋光3)・辻 浩孝3)

摘要:てん茶(棚がけ被覆)の自然仕立て及び弧状仕立てにおいて、10アール当たり年間施用窒素量を0㎏、30 ㎏、60 ㎏(標肥区)、90 ㎏の計4区で14年間栽培し、標肥区に比べ窒素施肥量の削減がチャの生育、生葉収量、製茶品質及び茶園土壌の化学性に及ぼす影響を検討した。
1 自然仕立てにおいて、収量は60 ㎏区に比べ、30 ㎏及び90 ㎏区は同等で、0㎏区は明らかに減収した。官能審査や遊離アミノ酸含量等による荒茶の品質評価では、60 ㎏区と90 ㎏区はともに高評価であったが、両区の差は小さかった。本試験の施肥範囲においては、60 ㎏程度の施肥量が適切であると推察された。
2 弧状仕立てにおいて、収量は60 ㎏区が最も多かったが、荒茶品質は施肥量の増加に伴い、高くなる傾向があり、30 ㎏区は60 ㎏区より劣り、90 ㎏区の品質は60 ㎏区より高かった。
3 試験開始13年目の茶園畝間土壌の化学性は、30 ㎏区は60 ㎏区に比べ、EC、全窒素、アンモニア態窒素、有効態リン酸及び塩基飽和度がやや低く、C/Nは高かった。90 ㎏区は、60 ㎏区に比べ各調査項目で差は少なかったが、アンモニア態窒素は下層まで明らかに多かった。C/Nは小さい傾向であった。
4 以上から10アール当たり窒素施用量を30 ㎏に削減し14年継続栽培した場合、60 ㎏施肥に比べ、自然仕立てでは収量、荒茶品質に差はなかったが、弧状仕立てでは減収及び荒茶の品質低下が見られた。90 ㎏と増肥した場合は、自然仕立てでは収量、荒茶品質ともに60 ㎏施肥とほぼ同等、弧状仕立てでは減収したものの品質は明らかに高くなった

キーワード:チャ、てん茶、施肥量、収量、品質、土壌

1)東三河農業研究所 2)東三河農業研究所(現三河ミクロン株式会社)
3)東三河農業研究所(現新城設楽農林水産事務所)

全文:多肥及び少肥栽培の長期継続がてん茶の収量及び品質に及ぼす影響

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