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研究報告第47号-研究ノート012

ページID:0122641 掲載日:2016年3月23日更新 印刷ページ表示

夏季における繁殖母豚の発情回帰遅延対策

著者:山本るみ子1)・加納正敏2)・田島瑶子3)・田島茂行1)・内倉健造1)・栗田隆之1)

摘要:夏季における繁殖母豚の発情回帰遅延対策として、中鎖脂肪酸トリグリセリド(MCT)給与による摂取エネルギーの補充及び性腺刺激ホルモン剤の投与について効果を検証した。
1 授乳期の初産豚に対して、MCTを飼料に添加したところ、授乳期間中の体重減少率は、対照区の19.8%に対してMCT添加区は12.7%と有意に小さかった(P<0.05)。しかし、発情回帰率の改善は見られなかった。
2 初産豚にeCG400 IUとhCG200 IUを含む複合ホルモン剤(商品名:スイゴナン)を離乳翌日に投与したところ、発情回帰率は100%、回帰日数は4.9日と、正常な発情回帰を示した。
3 2産目以降の豚においても夏季の発情回帰遅延は発生したが、体重減少率やP2脂肪厚との間に明確な関係はなかった。発情回帰が遅延した母豚の卵巣所見は、卵巣嚢腫及び卵巣静止であった。
以上のことから、夏季の発情回帰遅延は、体重やP2脂肪厚の減少とは明確な関係はなく、暑熱ストレスによる性腺刺激ホルモン分泌機能低下が直接の原因と考えられ、性腺刺激ホルモン剤を投与することによって発情回帰遅延は抑制できることが示唆された。

キーワード:夏季、発情回帰遅延、中鎖脂肪酸トリグリセリド、性腺刺激ホルモン


1)畜産研究部 2)畜産研究部(現西部家畜保健衛生所) 3)畜産研究部(現西三河農林水産事務所)

 

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