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第三次レッドリスト「レッドリストあいち2015」を作成しました
第三次レッドリスト「レッドリストあいち2015」を作成しました
愛知県では、絶滅のおそれのある野生動植物の現状を的確に把握し、生物多様性の保全を推進するため、レッドリスト(絶滅のおそれのある野生動植物の種のリスト)を最新の知見により見直し、このたび、第三次レッドリストとなる「レッドリストあいち2015」を作成しましたので公表します。
なお、このレッドリストの作成には、先に実施した県民意見提出制度(パブリック・コメント制度)による県民の皆様のご意見を参考とさせていただいております。
今回の「レッドリストあいち2015」のポイントについては次のとおりです。
◆ 「レッドリストあいち2015」のポイント
○ 絶滅のおそれのある種(絶滅危惧Ⅰ類及びⅡ類)の数は、現行の「レッドデータブックあいち2009」と比較し、93種(植物31種、動物62種)増加し848種(植物511種、動物337種)となった。
主な増加要因は、人為圧力やシカの食害などによる生息生育環境の悪化、調査の進展による新たに発見された種の追加などです。
○ 新たに絶滅危惧種へ追加又は評価区分の変更された代表的な種
- キンセイラン(維管束植物・ラン科) 新規掲載・絶滅危惧IA類
県民からの情報により、県内での生育が新たに確認された。園芸目的の採取により激減している。
- ニホンウナギ(汽水・淡水魚類) 新規掲載・絶滅危惧IB類
稚魚の来遊数の減少や、河川の生息環境の悪化等により急激な個体数の減少傾向にある。
- コアジサシ(鳥類・渡り鳥) 準絶滅危惧種→絶滅危惧IB類(繁殖)へランクアップ
繁殖場所である砂地や裸地の減少により繁殖数が激減している。
今後、この「レッドリストあいち2015」を広く県民の方々に普及を図り、絶滅のおそれのある野生動植物種の保護への理解を求めるとともに、国や県内市町村、庁内関係部局等に配布し、開発事業や各種事業計画等における配慮を求めていきます。
「レッドリストあいち2015」及び概要資料
第三次レッドリスト「レッドリストあいち2015」
レッドリストあいち2015のWebページは、こちら
https://www.pref.aichi.jp/kankyo/sizen-ka/shizen/yasei/redlist/index.html
参考1 県内の絶滅危惧種の例

キンセイラン(維管束植物)絶滅危惧IA類

コアジサシ(鳥類)絶滅危惧IB類(撮影者:山本晃氏)
※写真の使用にあたっては、撮影者の氏名を併記してください。
参考2
(1) レッドリスト見直しの背景
野生動植物を取り巻く環境は、開発等による土地の改変、外来種の侵入、シカの食害などの様々な要因により変化していることから、絶滅のおそれのある野生動植物の状況を的確に把握するために、定期的にレッドリストの見直しを行う必要があります。
本県においては、平成12~13年度に第一次レッドリスト、平成19年度に第二次レッドリストを公表しています。
(2) レッドデータブックについて
レッドリストのランクをもとに、種ごとに形態や分布状況等の解説を加え、体系的に取りまとめたものがレッドデータブックです。
本県では平成13年度に「レッドデータブックあいち」を初めて作成し、平成平成20年度には第2版となる「レッドデータブックあいち2009」を作成しています。今後、今回のレッドリストを基にレッドデータブックの改訂を進めていきます。
問合せ
愛知県環境調査センター 企画情報部
担当 大矢、清水
電話 052-910-5489(ダイヤルイン)
愛知県環境部自然環境課 野生生物・鳥獣グループ
担当 伊藤、夏目
電話 052-954-6230(ダイヤルイン)