愛知県陶磁美術館

  特別展・企画展・テーマ展

企画展

昭和レトロモダン

―洋食器とデザイン画―

THE NOSTALGIC JAPAN 1950s-70s: the Modern Tableware and the Design Drawings.

2022年1月8日(土)~ 3月21日(月・祝)

毎週月曜日休館(ただし1月10日(月・祝)、3月21日(月・祝)は開館し、1月11日(火)は休館)


昭和レトロモダン

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  展覧会の概要

明治以降、長らく日本陶器(現・㈱ノリタケカンパニーリミテド)や名古屋製陶所が先駆けてきた洋食器生産ですが、昭和初期になると中小規模の製陶所も本格的な事業参入を始めました。

太平洋戦争後には、愛知の三郷陶器や鳴海製陶、岐阜のヤマカ製陶所(のち大和陶器)をはじめとする各社が独自の技術やデザインを確立し、先駆者に迫る勢いでさまざまな洋食器を世に送り出しました。このような洋食器やその元となるデザイン画からは、時代の気運とその要請に応じたそれぞれの創意工夫が垣間見えます。

本展では近年懐かしくも新しいものとしてふたたび脚光を浴びている「昭和レトロモダン」に着目し、“デザインの三郷”とも呼ばれた三郷陶器が戦後から昭和40 年代に手がけた洋食器とデザイン画を展示します。あわせて鳴海製陶とヤマカ製陶所の製品を紹介し、戦後の洋食器をめぐる歴史と魅力に迫ります。

主な展示作品

《MARKET PLACE》

QUADRILLE《MARKET PLACE》
昭和47(1972)年
三郷陶器株式会社
個人蔵
QUADRILLE(クアッドリール:英語)は4組の男女によるペアダンスを意味する言葉である。三郷陶器は70年代に入ると形状とともに、デザインにおいてもより自由度の高いものを手掛けるようになった。本品はブルー系統の彩色が主体の絵付けに、黄色や赤色を入れることで華やかな印象となっている。


Chanticleer

Sango CASUAL COLLECTION《Chanticleer》
昭和35-44(1960)年代
三郷陶器株式会社
同社所蔵
本製品は 輸出向けに生産された。カジュアル・コレクションという名称からも、格調高いディナー食器とは異なる購買層への波及を狙ったと思われる。形状は縁(リム)を設けない丸形のクープシェイプと呼ばれるもので、パステルカラーで描かれた愛らしい雄鶏のデザインと相まって親しみやすい印象に仕上がっている。


AMISH COUNTRY

ONE WORLD《AMISH COUNTRY》
昭和48(1973)年
三郷陶器株式会社
個人蔵
“デザインの三郷”を体現するONE WORLDシリーズは、本製品を含め8種類のパターンが作られた。デザインは日本やギリシャ、ノルウェーなど各国を代表する伝統的な意匠をもとに考案された。繊細な発色の絵付けと、波形にカットした口縁部の形状からは、デザイナーをはじめ絵付け加工や素地製造など、製造工程に関わった多くの人々の創意工夫がうかがえる。


temari

《てまり》
昭和43(1968)年
鳴海製陶株式会社
同社所蔵
コバルトを用いた手描きの絵付けを、北欧のデザインテイストと掛け合わせ、グッドデザイン賞を受賞。ロングセラー商品となった。のちに生活の変化にあわせてリデザインされた本製品は、2014年にふたたびグッドデザイン賞を受賞している。


ジャストフラワー

《ジャストフラワー》
昭和48(1973)年
鳴海製陶株式会社
同社所蔵
本製品は輸出向けとして生産された。当社製品の代名詞ともいえるボーン・チャイナの清廉な白素地に、水彩絵の具を思わせる手描き調の野花の絵付けが目を惹くデザインとなっている。1973年にアメリカで発売されると人気を博し、その後国内でも発売された。国内市場においても高い評価を得た本製品は、当社のベストセラーとなった。


デミタスカップ&ソーサー

《デミタスカップ&ソーサー》
昭和22-27(1947-52)年
ヤマカ製陶所
個人蔵
本製品は底部にはヤマカ製陶所の印とともに、「made in occupied Japan 」と記されている。これにより、GHQ占領下時代の製品であることがわかる。この時代の洋食器はそのほとんどが輸出向けに製造されており、戦後復興の一翼を担った。クリーム地に細やかな花模様の転写を施す組み合わせは、当時どのメーカーも手がけていたデザインである。手取りは軽く、当時の生産技術の高さを窺わせる。


 展覧会のみどころ

◆懐かしくも新しいレトロな洋食器とデザイン画が大集合!

◆愛知を代表する洋食器メーカー“三郷陶器”を本格的に紹介する初の展覧会。

◆展覧会をさらに楽しむための関連事業を開催。ワークショップではレトロかわいい転写シールでボンボニエール(蓋付き菓子器)づくりを体験できます。

 展覧会関連イベント

記念講演会「洋食器の加飾技法」

日時:1月8日(土)午後1時30分から3時まで
会場:愛知県陶磁美術館 本館 地下講堂
講師:高木典利氏(近代陶磁研究者)
*定員100名(事前申込不要、先着順)、聴講無料


担当学芸員による連続講座

連続講座Ⅰ
日時:2月20日(日)午後1時30分から1時間程度
講師:佐藤一信(当館副館長)

連続講座Ⅱ
日時:3月6日(日)午後1時30分から1時間程度
講師:入澤聖明(当館学芸員)

いずれも
会場:愛知県陶磁美術館 本館 展示説明室
*定員50名(事前申込不要、先着順)、聴講無料


担当学芸員によるギャラリートーク

日時:1月16日(日)、1月30日(日)、2月26日(土)、3月12日(土)、3月21日(月・祝)
いずれも午後1時30分から1時間程度
会場:愛知県陶磁美術館 本館 第1展示室集合
*聴講無料(ただし本展観覧券が必要です)、事前申込不要、先着15名


ワークショップ「レトロかわいい転写シールでボンボニエールをつくろう!」

ボンボニエール(蓋付き菓子器)の素地づくりと、転写シール貼りを体験する全2回のワークショップです。お申し込みは2日間ともに参加できる方に限らせていただきます

(1)1月15日(土)「素地づくり」
(2)2月5日(土)「転写シール貼り」
いずれも午後1時30分から3時30分まで

会場:愛知県陶磁美術館 陶芸館
定員:20名(応募多数の場合は抽選)
※要参加料
参加料やお申し込み方法は、こちらのページ[PC版サイトに移動します]をごらんください。


無料音声ガイド

※新型コロナウイルス感染症予防のため、本展では音声ガイド貸出は見合わせます。

「もう1回展覧会を観たい!」―リピーターにお得な割引制度をご利用ください

本企画展から、同一の展覧会を再度観覧いただく場合に観覧料が割引になる、「同一展リピート割」(本展使用済観覧券を持参により適用)をぜひご利用ください!
詳細はこちらのページで御確認またはお問合せください。
※各割引制度の併用はできません。

会期
2022年1月8日(土)から3月21日(月・祝)まで
会場
愛知県陶磁美術館 第1・第2展示室
開館時間
午前9時30分から午後4時30分まで(入館は午後4時まで)
休館日
毎週月曜日(ただし1月10日(月・祝)、3月21日(月・祝)は開館し、1月11日(火)は休館)
※ただし、1月8日(土)は開会式のため観覧は午前11時から
観覧料
一般600円(480円)・高校・大学生500円(400円)・中学生以下無料
※( )内は20名以上の団体料金
※上記観覧料で常設展示も併せてご観覧いただけます。
※各種割引制度あり。詳しくは下記をご確認ください
割引制度

さまざまな割引制度がございます。割引一覧はこちらのページをご覧ください。※各割引制度の併用は不可。

主催
愛知県陶磁美術館
後援
愛知県教育委員会、愛知高速交通株式会社(リニモ)
問い合わせ先
愛知県陶磁美術館 学芸課 〒489-0965 愛知県瀬戸市南山口町234番地
TEL : 0561-84-7474 FAX : 0561-84-4932
担当:入澤聖明、佐藤一信
報道機関の皆様へ
2021年11月18日(木)県政・中部芸術文化・瀬戸市政各記者クラブ発表
プレス・リリース資料2021年11月18日(木)付)のダウンロードはこちら
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