|
1.甲状腺とは 甲状腺は頸部の正面下方に、喉頭(のどぼとけ)につづく気管を取り巻くように、位置する。蝶のような形でサイロキシンという全身の細胞の新陳代謝に関与するホルモンを分泌する。ここに発生する甲状腺がんは4種類の組織型別に、頻度、悪性度、転移の起こり方などに、それぞれ特徴がある(表1)。
表1.組織型別にみた甲状腺がん
| 組 織 型 |
分 化 がん |
未分化がん |
| 乳頭がん |
濾胞がん |
髄様がん |
| 日本の頻度(全国登録) |
84% |
13 |
13 |
2 |
| 好 発 年 齢 |
中年、若年 |
高 年 |
| 腫 瘍 の 発 育 |
穏 や か |
散発性は種々 |
激しい |
| 周 囲 へ の 浸 潤 |
進行例以外は軽い |
強い |
| 頸 部 リ ン パ 節 転 移 |
35〜85% |
5〜30 |
45〜75 |
15〜85 |
| 血 行 性 転 移 |
4〜9% |
25 |
|
55 |
| 肺 |
4% |
13 |
10 |
12〜100* |
| 骨 |
< 1% |
10〜13 |
22 |
30*〜45* |
| 治 療 法 |
外 科 的 |
集学的 |
| 20 年 生 存 率 |
24〜99% |
48〜85 |
75 |
0〜4** |
| そ の 他 の 特 徴 |
|
手術時、濾胞腺腫、のち血行転移発生し、がんとわかる例がある |
家族性発生がある. 血中カルトシトニンが腫瘍マーカーである |
約半数は経過の長い分化がんから発生する |
* 剖検例, **
5年生存率. |