中部圏の主要プロジェクト
 中部圏開発整備地方協議会では中部圏開発整備のための各種のプロジェクトを推進しています。
 その中でも東海北陸自動車道を始めとする下記の事業を、中部圏の最重点事業として積極的な推進を図っています。
 
「中部圏プロジェクトマップ」は、こちらからご覧いただけます。 ファイル容量は5.2MBです。
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  各事業の概要 (2023年7月現在)
 
東海北陸自動車道
東海北陸自動車道は、太平洋側と日本海側を結び、中部圏における骨格的交通網の中枢を成す道路で、当地域の一層の連携強化を図るとともに、沿線地域の産業、文化の発展を図るために極めて重要な役割を果たす高速自動車国道です。2008年7月に飛騨清見ICと白川郷IC間(24.9km)が開通し、全線開通となりました。2019年までに飛騨清見IC以南、2022年11月までに五箇山IC~小矢部砺波JCT間のうち10kmの区間が完成しました。しかしながら、暫定2車線区間は、安全性・信頼性に係る課題が大きいことから、残る区間の早期4車線化が求められています。 東海北陸自動車道
東海北陸自動車道 飛騨清見IC
新東名高速道路
新東名高速道路は、東京と名古屋を結び、東名高速道路と機能を分担し「高速性・安全性・快適性」を確保する延長約330kmの高速自動車国道です。2012年4月に御殿場JCT~三ヶ日JCT間(162km)が、2016年2月に浜松いなさJCT~豊田東JCT間(55km)が、2018年1月に海老名南JCT~厚木南IC間(1.5km)が、2019年3月に厚木南IC~伊勢原JCT間(4km)が、2020年3月に伊勢原JCT~伊勢原大山IC間(2km)が、2021年4月に新御殿場IC~御殿場JCT間(7.1㎞)が、2022年4月に伊勢原大山IC~新秦野IC間(13km)が開通しました。また、2020年12月に御殿場JCT~浜松いなさJCT間の6車線化が完成しました。日本の新しい大動脈であり、地域交通ネットワークの中核となる高速道路として期待されています。
新東名高速道路

新東名高速道路 豊田東JCT
(中日本高速道路㈱提供
) 
新名神高速道路
新名神高速道路は、愛知県名古屋市を起点に兵庫県神戸市に至る延長約174kmの高速自動車国道です。2019年3月には新四日市JCT~亀山西JCT間(22.9km)が開通し、亀山西JCT~大津JCT(仮称)間(41km)の6車線化事業が認可されました。また、現在、大津JCT(仮称)~城陽JCT・IC(25.1km)の区間などで工事が進められています。21世紀の日本を支える新名神は、名神高速道路や東名阪自動車道等と一体となって、国土の均衡ある発展、近畿圏と中部圏の振興、災害に強い国土の形成にとって重要な道路であり、その早期全線整備が求められています。 新名神高速道路
土山橋と国道1号(滋賀県甲賀市) 
中部横断自動車道
中部横断自動車道は、静岡県静岡市から長野県小諸市を結ぶ延長約132kmの高規格道路です。2017年3月に六郷IC~増穂IC間(9.3km)が、2018年4月に八千穂高原IC~佐久南IC(14.6km)が、2019年3月に新清水JCT~富沢IC間(20.7km)と下部温泉早川IC~六郷IC間(8.4km)が、同年11月に富沢IC~南部IC間(6.7km)が、2021年8月に南部IC~下部温泉早川IC間(13.2km)が開通しました。中部横断自動車道が完成すると、上信越自動車道を経由することによって、静岡県静岡市と新潟県上越市を4時間で結ぶこととなります。本自動車道は、我が国の中央部に南北軸を形成する重要な道路であり、早期の全線整備が求められています。 中部横断自動車道
中部横断自動車道 新清水JCT
中部縦貫自動車道
中部縦貫自動車道は、長野県松本市を起点に信州、飛騨、美濃、奥越地方の険しい山岳地帯を通り、福井県福井市に至る延長約160kmの高規格道路です。現在、長野県、岐阜県、福井県内でそれぞれ工事が進められ、直近では2023年3月に大野IC~勝原IC間(10.0km)が開通したところです。また、大野IC~油坂出入口IC間(35.0km)で早期開通に向け工事が進められています。本自動車道は、中部・関東地方と北陸地方の広域的、一体的な発展に資するため、長野自動車道、東海北陸自動車道、北陸自動車道と相互に連絡して広域交通の円滑化を図るとともに、文化、観光資源を生かした、地域振興や産業経済の発展を図ることを目的としています。 中部縦貫自動車道

 中部縦貫自動車道 福井北JCT・IC
東海環状自動車道
東海環状自動車道は、新東名・新名神高速道路と一体となって、名古屋市の周辺30~40km圏に位置する諸都市を環状に連絡し、東名・名神高速道路や中央自動車道、東海北陸自動車道や名古屋圏の自動車専用道路等と広域的なネットワークを形成する高規格道路です。2005年3月に豊田東JCT~美濃関JCTまでの東回り区間が開通しました。その後、順次、美濃関JCT~関広見IC間(2.9km)、東員IC~新四日市JCT間(1.4km)、大安IC~東員IC間(6.4km)等が開通し、2019年度には大野神戸IC~大垣西IC間(7.6km)及び関広見IC~山県IC間(9.0km)が開通したところです。本自動車道は中部圏のみならず、日本経済の発展を支える道路であり、早期全線開通が望まれています。さらに、東回り区間の4車線化が求められています。

東海環状自動車道

東海環状自動車道 大垣西ICと国道21号
 
 
三遠南信自動車道
三遠南信自動車道は、長野県飯田市から静岡県浜松市北区引佐町に至る延長約100kmの高規格道路です。2008年4月に飯田山本IC~天龍峡IC間(7.2km)が、2012年3月に鳳来峡IC~浜松いなさ北IC間(13.4km)が、同年4月に浜松いなさ北IC~浜松いなさJCT間(0.5km)が、2018年3月に龍江IC~飯田上久堅・喬木富田IC間(3.4km)が、2019年3月には佐久間川合IC~東栄IC間(6.9km)が、同年11月に天竜峡IC~龍江IC間(4.0km)が開通しました。中央自動車道及び東名、新東名高速道路を有機的に連絡するとともに、長野県の南信州地域、愛知県の東三河地域、静岡県の遠州地域の交流と一体的な発展に大きく寄与する重要な道路として期待されています。
三遠南信自動車道

三遠南信自動車道 飯田山本IC
能越自動車道
能越自動車道は、石川県輪島市から富山県砺波市に至る延長約117kmの高規格道路です。北陸自動車道・東海北陸自動車道・中部縦貫自動車道等と一体となって、能登地域・富山県西部地域と三大都市圏との時間距離を大幅に短縮することにより広域交流を促進し、石川県・富山県の産業・経済・文化の発展に大きく寄与する、21世紀の環日本海時代を拓く新しい道路です。
能越自動車道

能越自動車道 七尾大泊IC周辺
舞鶴若狭自動車道
 (近畿自動車道敦賀線)
舞鶴若狭自動車道は、中国自動車道の吉川JCTから分岐し、福知山市、舞鶴市、小浜市を経て敦賀市の北陸自動車道に至る、延長約162kmの高速自動車国道であり、2014年7月に小浜IC~敦賀JCT間(39km)が開通し、全線開通となりました。今後は、舞鶴西IC以東の4車線化について早期事業化が求められています。本自動車道は、関西圏、中京圏、北陸圏の広域ネットワークを形成し、福井県嶺南地域をはじめ、中部圏の産業の振興ならびに文化交流の促進に大きく寄与するとともに、並行する一般国道27号の交通渋滞の解消や、災害時における代替ルートとして、道路交通の信頼性の確保に大きな役割を果たします。 舞鶴若狭自動車道
舞鶴若狭自動車道 敦賀衣掛大橋
(福井県敦賀市)
伊豆縦貫自動車道
伊豆縦貫自動車道は、沼津市から伊豆市を経て下田市に至る延長約60kmの高規格道路です。2008年4月に修善寺IC~大平IC間(1.6km)が、2009年7月に沼津岡宮IC~三島塚原IC間(10km)が、2014年2月に三島塚原IC~函南塚本IC間(6.8km)が、2019年1月に大平IC~月ケ瀬IC間(5.1km)が、2023年3月に河津七滝IC~河津逆川IC間(3.0km)開通しました。伊豆縦貫自動車道は、東名、新東名高速道路と接続されることで、伊豆地域に高速交通サービスを提供し、行楽期の交通渋滞緩和、災害時の緊急輸送路の確保が図られ、伊豆地域の観光振興や産業の発展においても大きな効果が期待されます。 伊豆縦貫自動車道

伊豆縦貫自動車道 三島塚原IC
近畿自動車道紀勢線
近畿自動車道紀勢線は、大阪府松原市を起点に紀伊半島沿岸を通過し、三重県多気郡多気町で伊勢自動車道につながる延長約335kmの国土開発幹線自動車道です。中部圏、関西圏と三重県南部地域を結ぶ広域ネットワークを形成し、周辺地域の産業開発や世界遺産の『熊野古道』を有する東紀州や伊勢志摩への観光アクセスの向上などに貢献する道路として期待されています。
近畿自動車道

近畿自動車道紀勢線 熊野新鹿IC
三遠伊勢連絡道路(伊勢湾口道路)
三遠伊勢連絡道路(伊勢湾口道路)は、静岡県西遠地域から渥美半島、伊勢湾口部を経て、三重県の志摩半島に至る総延長約90kmの幹線道路計画です。太平洋新国土軸の一翼を担うとともに、建設が進む新東名・新名神高速道路や東海環状自動車道等と一体となって、8の字型の環状道路網を形成し、環伊勢湾地域の環状都市群の交流連携を強化します。
三遠伊勢連絡道路

伊勢湾口部イメージ図(橋梁案)
北陸新幹線
新幹線は、高速交通体系の根幹として、国土の有効利用と均衡ある発展を図るうえにおいて、その整備促進が国家的課題とされています。特に北陸新幹線は、東海道新幹線の代替補完機能を果たすとともに、首都・近畿両圏と日本海沿岸の北陸地域を一日行動圏とし、北陸・中部内陸部に飛躍的発展をもたらすなど極めて開発効果の高い重要な路線です。
北陸新幹線

北陸新幹線の一日も早い全線整備を!
リニア中央新幹線
リニア中央新幹線は、時速500kmで走行する超電導リニアにより、東京・名古屋・大阪間を約1時間で結ぶ路線です。関東・中部・近畿の各地域間の交流、連携を一層強化するとともに、内陸部における発展を促進する新たな大動脈としての役割が期待されています。
リニア中央新幹線

山梨リニア実験線(JR東海提供)
名古屋港
名古屋港はコンテナ貨物、完成自動車、バルク貨物を取り扱う総合港湾であり、「高付加価値」を生み出す中部地域のモノづくり産業を物流面で支える国際産業戦略港湾として、取引貨物量の増加や船舶の大型化に対応した湾岸機能強化を図ります。また、南海トラフ巨大地震等による大規模災害に対し、背後圏の経済活動を守り維持するため、港湾の防災機能の強化を図り、中部圏の持続的な発展に寄与します。

コンテナ貨物を取扱う飛島ふ頭(奥側)と完成自動車を取扱う金城ふ頭(手前側)
       
清水港
清水港は、コンテナ貨物、バルク貨物を取扱う国際拠点港湾であり、より一層の広域物流拠点機能の強化に向けて新興津コンテナターミナルの拡充に取り組むとともに、大規模災害時でも事業が継続できるよう防波堤の改良を進めています。また、2017年7月に国際旅客船拠点形成港湾に指定されたことを受け、日の出地区においてクルーズ客船の寄港増加に対応するための港湾施設整備を進め、更なるクルーズ客船の寄港促進を図るとともに、新興津地区小型船だまり及び緑地を整備すること等により、魅力あるみなとまちづくりを推進します。 清水港
 
整備が進む新興津コンテナターミナルと小型船だまり・人工海浜
四日市港
四日市港は、コンテナ貨物、完成自動車、エネルギー関連貨物などを取り扱う国際拠点港湾であり、背後の中部圏モノづくり産業を物流面で一層支援するため、霞ヶ浦地区北ふ頭国際海上コンテナターミナルを中心に国際物流拠点として更なる発展を目指していきます。
四日市港
物流機能の中枢・霞ヶ浦地区
伏木富山港
伏木富山港は、伏木地区、新湊地区、富山地区からなり、日本海側屈指の国際貿易港として、富山県だけでなく北陸地域の産業発展に大きな役割を果たしています。
対岸諸国のみならず東南アジア等の成長力を我が国に取り込みつつ、日本海側港湾の国際競争力強化や観光立国の推進により、日本経済の発展に貢献するとともに、太平洋側港湾の代替機能強化による災害に強いネットワークの構築や脱炭素社会への貢献など、重要な役割を担っています。
伏木富山港
伏木富山港(新湊地区)
中部国際空港(セントレア)
中部国際空港は、成田国際空港、関西国際空港と並ぶ国際拠点空港です。中部圏の活力ある産業を支え、我が国の活力維持・向上に大きな役割を果たしています。中部圏が、今後、我が国の発展を更にリードする地域となるために、地域の重要な社会基盤である中部国際空港に第二滑走路を早期に整備することが必要不可欠です。

中部国際空港(中部国際空港㈱提供)
アジアNo.1航空宇宙産業クラスター形成特区
中部地域は、日本の航空機・部品生産額の約6割、航空機体部品では約7割を生産する日本一の航空宇宙産業の集積地です。2011年12月に国際戦略総合特区「アジアNo.1航空宇宙産業クラスター形成特区」に指定されたことを受けて、工場等新増設促進事業(工場立地に係る緑地規制の緩和)や国際戦略総合特区設備等投資促進税制(法人税の軽減)などの特区の支援措置を活用しながら、航空宇宙産業の国際競争力強化に取り組んでいます。
ボーイング787(ボーイング社提供)
昇龍道プロジェクト
中部北陸9県に跨がる昇龍道エリアでは、先進的な取組として2012年から中部北陸9県の自治体、経済団体、観光関係団体等の産官が連携し、訪日外国人旅行者の増加を図るために「昇龍道プロジェクト」を立ち上げ、一貫した海外プロモーション及び観光力とホスピタリティ強化に取り組み、昇龍道エリアの外国人延べ宿泊者数は、2011年から2019年にかけて約6.5倍に増加するなど成果が現れています。さらに、2015年6月には、国土交通大臣から広域観光周遊ルート形成計画の一つとして「昇龍道」が認定を受けており、広域的に連携し、訪日外国人旅行者に対する受入環境の整備や昇龍道エリアにおける消費拡大を図っています。また、感染防止策の徹底と、ワーケーション等の「新たな旅のスタイル」の普及・促進に取り組むほか、受入環境整備やプロモーションなどによる、コロナ後のインバウンドの本格回復に備えた準備を進めています。 昇龍道プロジェクト
東海・北陸連携コンポジットハイウェイ構想
「東海・北陸連携コンポジットハイウェイ構想」は、炭素繊維複合材料の成形や加工技術などの川中産業が集積する北陸地域と、自動車や航空機などの川下産業が集積する東海地域が連携し、炭素繊維複合材料の一大生産・加工地域の形成を目指すものです。2014年度に連携協定を締結した研究開発拠点(名古屋大学ナショナルコンポジットセンター、岐阜大学Guコンポジット研究センター、金沢工業大学革新複合材料研究開発センター)と6県1市の公設試験研究機関、行政等が連携し、炭素繊維分野に関わる川中、川下企業や研究機関等が互いの技術シーズ、ニーズの情報交換を行うなどマッチングの機会を創出し、企業の製品開発や事業化に寄与します。 炭素繊維プリプレグ
炭素繊維プリプレグ(東レ(株)提供)
南海トラフ地震等に備えた防災・減災対策
教育施設、上下水道、道路・街路、河川、海岸、港湾、漁港、ため池、排水機場などの公共構造物、防災拠点となる施設、県民が利用する公的施設や民間住宅・民間建築物の耐震化、市街地の防災機能を高める土地区画整理事業及び狭あい道路の解消の促進並びに広域避難場所等となる都市公園の整備促進を図ることが求められています。また、都道府県単独では対応困難な広域あるいは甚大な災害が発生した場合に、圏域全体として応急対策活動を行う場である大規模な広域防災拠点等は、中部圏では、三の丸地区、静岡県庁、名古屋港、県営名古屋空港、富士山静岡空港の5か所に整備が計画されています。南海トラフでの巨大地震の発生も危惧されており、早期の整備が求められています。なお、県営名古屋空港については、愛知県の基幹的広域防災拠点としての整備を進めています。
日光川流域の防災の要 日光川水閘門


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