委員会情報
委員会情報
委員会審査状況
安心・安全対策特別委員会
( 委 員 会 )
日 時 平成23年8月30日(火) 午後1時~
会 場 第8委員会室
出 席 者
小林秀央、かじ山義章 正副委員長
澤田丸四郎、田辺克宏、中野治美、森下利久、峰野 修、安藤正明、
かしわぐま光代、浅井よしたか、樹神義和、安藤まさひこ、東 裕子、
渡会克明 各委員
防災局長、防災局次長、関係各課長等

委員会審査風景
<議題>
東日本大震災を踏まえた地震防災対策について
<会議の概要>
1 開 会
2 正副委員長あいさつ
3 委員自己紹介
4 委員席の決定
5 議題について理事者の説明
6 質 疑
7 休 憩(午後2時45分)
8 再 開(午後3時)
9 理事の指名について
10 委員による個別の県外調査について
11 閉 会
(主な質疑)
【委員】
東日本大震災の復興支援を通じて得た教訓は何か。
【理事者】
3月11日に待ったなしで、先例もなく手探りの状況の中で、災害のための被災地域支援対策本部を迅速に立ち上げ、様々なプロジェクトチームを稼動させた。これは大きな災害のときの実践行為そのものであり、非常に学ぶべき点が多かった。今回の状況を踏まえて、今後の災害対策本部の活動について必要な改善を加えていく。
また、被災地に県職員を派遣して様々なものを見てきた。その中で得たことは、災害が起きたときに様々な機関から支援を受けるが、これを円滑に進めることは、至難の業であるということである。国や全国知事会等により、全体の総合調整が行われるべきものと考えていたが、なかなか円滑にはいかなかった。あらかじめ受援計画等を定め、迅速にいくようにしたい。
宮城県の担当者も、支援に来たそれぞれの人にどんな仕事をやってもらうかについての調整が難しかったと話していた。また、災害対策本部は県内の局地的な災害には対応できるが、広域的な対応は難しいとのことであった。国による基幹的広域防災拠点の整備や他県との連携調整を進めるなど、これまでの災害対策本部の体制とは別の体制が必要であることを痛感した。
今後、実際の被害予測と東日本大震災の状況を踏まえて、災害対策の再検討を行っていくが、今回得た教訓をしっかり生かしていきたい。
【委員】
復興支援は、我々自身の防災体制の検討にも非常に有効であるので、ぜひ今後も積極的な支援をお願いしたい。
資料に子供向け防災啓発DVDの作成・配布及び学校の教職員に対する防災教育研修の実施とあるが、教職員への防災教育だけではなく、子どもたちに向けての防災教育等の徹底が大切であると思うが、教育委員会として防災教育をどのように徹底するのか。
【理事者】
県立学校では従前から、県立学校防災教育研修会を行っていたが、今年は11月に県内の全ての小中学校の防災担当教員各1名に参加してもらい、岩手県釜石市の防災教育に携わっていた片田教授に講演をしてもらう予定である。片田教授の講演によって意識を変えてもらいたいと考えている。
2点目は、それぞれの地域によって環境や状況も異なるので、地域との連携を今まで以上に密接にすることである。高等学校では、なかなか地域との連携がなされてこなかったので、地域の中の一員として各県立学校から市町村へ働きかけるようお願いしている。
更に、小学校1年生から高校生までを対象にした防災啓発パンフレットを、今年度全員に配布することを考えている。

県立学校防災教育研修会
【委員】
スピード感をもって、子どもたちの防災教育に全力を挙げて欲しい。教員の研修は、小学校、中学校、高等学校の全てにおいてということでいいか。
【理事者】
全小中学校の教員と県立学校の教員、希望があれば私立、名古屋市立の学校の教員にも参加してもらいたいと考えている。
【委員】
かなりの人数になるが、1回で行うのか、数回に分けて行うのか。
【理事者】
1,500人を収容できる会場で、1回で行う。
【委員】
一度に集めての研修では徹底されにくいと思うが、各学校から防災教育の計画書を提出させる、実施状況の把握を行うなど、その後のフォローをお願いしたい。
【委員】
東海・東南海の大震災を想定すると、被災を免れた県との協定が重要だと思う。協定の現状と今後の見通しはどのようになっているのか。
【理事者】
本県の広域災害応援については、東海地域と北陸地域を合わせた中部9県1市からなる中部圏知事会を構成している県と協定を結んでいる。先日行われた中部圏知事会議において、岐阜県が提案県になり、東日本大震災の検証を踏まえた応援体制の見直しを始めている。事務的には中部9県の協定に基づく連絡協議会があり、今年の8月には担当者会議を行った。今後も引き続き議論を重ねていく予定である。
現状では、愛知県が被災した場合には、各県の応援調整を岐阜県が行うと決めているが、愛知県と岐阜県がともに被災した場合はどうなるかという問題がある。これに対しては、第2、第3の調整県の候補をあらかじめ決めておく必要がある。被災を免れた地域のカウンターパートをどう選定していくかについて、中部9県の協議会の中で事務的に詰めていく。愛知県も岐阜県に全面的に協力して、検討を進めていく。
10月24日の中部圏知事会議で検討状況について報告し、この地域の応援体制を全面的に見直していく。
【委員】
昨日、中部地方整備局の職員と県の建設部の職員に協力いただき、三河港の防災について調査を行った。そのときに中部地方整備局は、東日本大震災を受けて、東海・東南海・南海・日向灘の四連動地震も視野に入れて見直しを早急に進めていくと言っていたが、県は三連動地震を想定して見直し作業をやると言っていた。国が四連動地震を想定して見直しをするときに、県はどうして三連動地震なのか。
【理事者】
愛知県は東海と東南海の二つの地震を対象にしてアクションプランを作っている。6月の防災会議で南海地震も加えた三連動地震について検討するように指示をいただいた。
もともと国は、東海地震が単独で起きなかった場合には、東海・東南海・南海の三連動地震を検討すると言っていたので、まずは三連動で捉えていた。
今回の東日本大震災の検証を進める中で、従来は一つずつ起きると思われていた地震が、複数連動して起きたことがわかった。日向灘でも同時に発生する可能性もあり、三連動地震の震源域の外側の海溝沿いの部分が連動するとか、富士川の河口断層が連動する可能性もあるという議論が国で行われている。
愛知県としては、三連動地震をメインに調査していくが、四連動地震を含めて幅広く対象として捉え、愛知県において一番被害が出ると推定される地震について予測をしていく。
【委員】
国が四連動で見直して、県は三連動で見直す場合の調整、連携はどうなっているのか。
【理事者】
平成23年度は津波の堆積物調査など東日本大震災の検証作業を進め、平成24年度に被害予測を行う予定である。国の四連動地震の検討状況を把握して、平成24年度の被害予測に整合性が取れるようにする。それまでの間は、県として必要なデータの収集、整理を行い、四連動地震への対応もできるように準備を進めたいと考えている。
【委員】
初動体制整備費は、「職員の備蓄食料・水の整備を行うなど災害発生時に速やかに初動体制を確立」するものだと資料に書いてあるが、非常に重要だと思う。
何人が県庁に来て、初動の組織を作る想定なのか。
【理事者】
平成18年4月の中央防災会議において、職員用の食料と水は発災後3日間分の備蓄が必要だと言われた。平成20年度から平成24年度までの5年をかけた、食料、水の備蓄計画を予算化したが、財政状況もあり、約1万1,000人分の食料を当面1.5日分備蓄して、残りの分は各職員が普段から備蓄を行い、緊急に出てくる場合は、各自で持ってきて欲しいと要請してきた。
東日本大震災の際には、職員が長い間家に帰らずに災害対策業務を実施している様子を目の当たりにした。一人に対して一週間、一か月分の食料と水を備蓄するわけにはいかないので、中央防災会議が平成18年に言ったとおり、まずは3日分の食料と水を早急に備蓄するために、今年度から5年かけて1万1,000人の3日分の食料と水を本庁と事務所で分散備蓄していく。
【委員】
災害があった場合は、県庁の職員が中心になり災害対策本部を作ると思うが、県庁にいる昼間の時間であれば体制を組めるが、自宅にいるときに地震が起きた場合の想定も重要だと思う。
職員が自宅にいて被災した場合に、何人が実際に県庁や事務所に来ることができるかの実態調査が必要だと思う。例えば、昭和56年以前の建物に住んでいるのかいないのか、昭和56年以前の建物に住んでいるのであれば、耐震補強がしてあるのかしていないのか調査するなど、実態把握をしているのか。
【理事者】
職員の参集については、まだ本庁だけのものであるが、愛知県庁業務継続計画(愛知県庁BCP)を作っている。20キロメートル圏内に住んでおり、徒歩で登庁できる職員の把握をしている。
しかし、職員がどういった建物に住んでいるかの調査はしていない。職員本人や家族が被災すれば、そこを解決しない限りは県庁に出て来ることができない。そういったことが起こらないように、職員の心構えとして、いざというときにどう家族と連絡を取り合って、どのように自分自身の命を守って県庁に出てくるかということを、一人ひとりの職員に課している。それが愛知県庁BCPの目的でもある。
【委員】
なぜ調査できないのか。実態把握しておかないと、机上の空論になってしまうのではないか。
【理事者】
平成21年度に愛知県庁BCPを作成して、その中で職員の参集の想定をしている。発災から3日目までは、直線距離20キロメートル以内に居住する職員を対象としており、4日目以降は交通機関が使用できることも想定している。この場合の参集率は、阪神淡路大震災発生時の兵庫県神戸市、伊丹市、西宮市、芦屋市、宝塚市の参集率を基に、発災から4日目までの参集率をおおよそ7割と想定しており、現在の計画では発災から12時間後において47パーセントとしている。この想定は直線距離20キロメートル以内の居住者を2,114人という前提で行っている。
【委員】
阪神淡路大震災を基準にしているというのは3年前にも聞いたが、各地域の事情も違う。なぜ、簡単な調査ができないのか分からない。
【理事者】
東日本大震災のときに職員を集めることができたのかというと、沿岸部の人は津波被害や自宅の損壊により出られなかったと聞いている。もう一つは、携帯電話がつながらず、非常参集の際の連絡にも問題があった。職員の確保は大事なポイントなので勉強させていただく。
【委員】
私立高等学校等施設高機能化整備費はどういう内容の事業なのか。今年度、私学でこれを適用する学校はあるのか。
【理事者】
現在申請している段階で、まだ内定前だが、現時点では該当校が数校ある。高等学校が2校と幼稚園が複数園ある。
事業内容は、耐震補強と耐震改修である。
【委員】
高機能化整備という事業名でも、普通の耐震改修ということか。
【理事者】
国庫補助の申請内容には変更はないので、従前からの項目である。学校の事業計画に基づき耐震改修等について計画が出ている状況である。
【委員】
県立高校には文部科学省におけるこのような補助制度はないのか。文部科学省でなければ、他の省庁で同制度はあるか。
【理事者】
県立高校にはこのような助成制度はない。ただし、かつて国が緊急対策的に補正予算措置をした時に、県立学校が対象になったことはある。
【委員】
文部科学省は私学に手厚い制度を設けていると考えていいのか。
【理事者】
文部科学省は、一条校について耐震化に対する補助制度を設けている。その制度に乗っかる形で、施設設備整備費の貸付けという形で上乗せ補助ないしは補助率2分の1以内になるように補助をしてきた。
【委員】
一条校というのは、県立高校も一条校なのか。
【理事者】
県立高校も一条校である。
【委員】
同じ制度があって、私学は使っているのに、県立高校は使わないのか。
【理事者】
私学振興室が説明した制度は、公立学校は対象ではなく、私立学校固有の制度で、県立学校は使うことはできない。
【委員】
県立学校の耐震改修において、例えば体育館を改修するとした場合、どのように直すのか。
【理事者】
まずは発災した際に崩れ落ちないように、筋交いを入れるなどの本体構造部分の補強工事を行う。
【委員】
古いバスケットゴール、観覧席の手すり、窓ガラスなどは改修の対象ではないのか。
【理事者】
窓ガラス、バスケットゴール等のいわゆる非構造部分にも耐震対策をとるべきだと思っているが、まずは本体構造部分が崩れ落ちることがないように、優先して実施していく必要があると考えている。
今回の東日本大震災の被害状況により、非構造部分についても目を向けていく必要があるという教訓を得た。今後は非構造部分にも目を向けていきたいと思っている。
【委員】
崩れ落ちないように改修することは分かるが、授業をすることを考えれば、それだけの措置で十分なのか。
【理事者】
今回の地震を受けて、国でも今後の施設整備の方針等をまとめている。その中でも非構造部分に目を向けて欲しいということが初めて提案されている。今後は非構造部分の補強に取り組んでいくため来年度予算を考えていきたい。
【委員】
国にも、他部局にも働きかけをお願いしたい。
【委員】
広域防災拠点候補地調査費について伺う。拠点の機能や適地について調査を実施するということだが、今までどういう姿勢で基幹的広域防災拠点について方針を立ててきたのか。例えば、本当にこの中部地域の中心として、愛知県に設置してもらいたいと考えてきたのか。それとも適地がないなどなかなか難しいので、岐阜県でもいいのか。この地域に欲しいという姿勢が今まで見られなかったように感じている。今まで県がどのようにこの問題について認識をしてきたのかお伺いする。
【理事者】
今までの本県の対応としては、平成13年度から基幹的広域防災拠点の整備について国に要請をしてきた。平成13年度には、都市再生プロジェクトとして首都圏や関西圏と同じように東海地域としても要望をした。その時点では、愛知県のみ選からもれて、首都圏と関西圏に作ることになった。
それ以降毎年度要請をしており、平成16年度には名古屋空港の用地を使うのがいいのではないかとして調査を行った。その時は、東海地震や東南海地震は海の方で起きるので、内陸部にあり、高速道路との結節点に近く、交通網がしっかりしているところに作ることが良いとの調査結果がでていたため、それに基づき精力的に国へ要請をしてきたが、数年前に想定していた用地がなくなってきた。
国に対しては、この地域はものづくりの地域で、日本経済をけん引していく地域なので、ぜひ整備して欲しいと要請をしてきたが、国からも、また、総務県民委員会でも、やはり具体的な場所を示していかない限り難しいのではないかという話があった。
今年度は調査を実施して、しっかりと本県の考え方をまとめていきたい。更には、近県や県内の市町村、経済界の人たちの意見も反映させて、国に対して全体で基幹的広域防災拠点がこの地域に必要だということを要請していきたい。
【委員】
愛知県に必要だということについては確認していいのか。
【理事者】
この地域全体がものづくりの地域である。地理的な条件、高速道路網の条件などを加味すれば、愛知県に設置するのが一番だと考えている。
【委員】
関東圏、関西圏と同じようにする必要はないと思うが、国への要請だけではなく、愛知県、東海地域として広さや組織も含めて、新しい形で使い勝手のいいものを提案していくことが必要だと思うが、その点はいかがか。
【理事者】
首都圏では、有明と東扇島の両方の施設とも海沿いにあり、首都直下型地震に対応することになっている。有明には司令塔機能があり、東扇島は港湾部にあり、広いヤードがあり、自衛隊、緊急消防援助隊、海外から応援に来た人たちや物資がいったん集まるような場所である。
愛知県としては機能分散も視野に入れて、高速道路網の中のどういった位置にあればいいのか、きちんとネットワーク化して、この地域のどこにどの機能を置くのか検討していく。
また、基幹的広域防災拠点は愛知県だけを守るためのものではなく、静岡、岐阜、三重の近隣県全体を守るためのものである。通常の防災拠点間の道路網や通信網などのつながりもしっかりと確立しておくことが地域全体を守るためには必要だと思っている。この地域の特徴も調査の中で研究していきたいと思っている。
【理事者】
東扇島の基幹的広域防災拠点の整備には、1,000億円必要である。関西の堺では、ヤード部分が出来上がりつつあるが、ヘッドクウォーターの整備は進行中で、多額な公共投資が必要である。基幹的広域防災拠点は国家的要請で必要なものだと思っている。
もし大震災が発生して、この地域の復興が遅れた場合、日本が分断されてしまう。今回の震災では、東北で被害があった結果、産業界のサプライチェーンが破壊されて、日本経済のかなりの部分が止まった。産業経済の拠点であるこの地域の復興が遅れた場合、間違いなく日本経済が立ち行かない。
我々の基本的な認識としては、国が整備するべきだと思うが、この地域にはこの地域の実情があり、東海地域全体に対する愛知県の責任もある。産学官が共通認識を持って、この地域でいかなるものが必要か国に対して説得していく。
ある経済団体との議論の中で、経済界もぜひとも必要だと思っており、地域をあげて全面的にバックアップしていくとのことであった。
愛知県の防災拠点に1,000億円かかるとは思っていない。土地の値段から考えれば安くできるはずで、地域の力を結集して知恵を出し合い、国ともしっかりと議論して進めて行きたい。
【委員】
愛知県として、こうして欲しい、こうすべきだと提案をしながら要求していく姿勢が欠けていたのではないかという気がしていたが、県民の命を守り、東海地域の産業も守っていくために、県としてこういう姿勢で臨んでいることを県民に向けて発信することが必要だと思う。県民総ぐるみで、自分たちの命は自分たちで守るという姿勢を同時に作っていく良いチャンスになると思う。大きな成果を上げることを期待している。
【委員】
資料中に第2次地震対策アクションプランの、建設部と農林水産部の事業の進捗率が示されているが、最終的に100パーセントを目標にしているのか。
【理事者】
平成22年度末の進捗率が20パーセントから80パーセントのものまであるが、現在遅れているものは進捗を図り、平成26年度に100パーセント達成することを目標に進めていきたい。
【理事者】
平成22年度末までで40か所の目標に対して、農業用ため池の整備は35か所、排水機場については21か所という状況である。
【委員】
平成19年度に計画を立てたときと比べて、今は東日本大震災があり県民の関心が非常に高い。通常の事業であればいいが、地震はいつ起こるか分からないので、26年度と言わず、この一・二年の間に完成できるものは前倒しでやっていただきたい。財政が厳しいが、緊急性を要するものなので、スピード感を持って地震対策、安心・安全を守る対策を県がやる気を持って引っ張っていってもらいたい。
【理事者】
建設部においては、昨年4月に「これからの社会資本整備の考え方」という、建設部方針をまとめた。その中で、重点的に行う事業を選択し、集中していく方針である。
安心・安全も重要な要素として事業を進めてきた。東日本大震災を受けて、地震対策アクションプランに関連する事業は、1.11倍という伸び率で予算を確保した。建設部の予算が縮小傾向にあることは否めない。そうした中で、1.11倍という伸び率で予算を確保し、事業の重点化により耐震対策を進めていく。進捗率の低い事業についても、着実に成果を上げていき、全ての事業で100パーセント達成を目標にして、これからも努力していく。
【理事者】
農業農村整備事業という大きなくくりの中で、特に農地防災事業として排水機場やため池の整備に重点的に予算配分しており、国に対しても地域特性として東海地震や東南海地震等が想定されるため、予算確保を強く要望している。
【委員】
本当に必要なものに対しては予算化していけばよいと思う。平成26年度には全て100パーセント完成するように取り組んでもらいたい。愛知県内にある市町村で、同報系防災無線が整備されていないところはどれぐらいあるのか。
【理事者】
愛知県内54市町村、約65パーセントの市町村で防災行政無線が整備されている。今回の東日本大震災を受けて補助金も上がったため、たくさんの市町村がこれを機会に整備をしようということで、今相談を受けているところである。
【委員】
防災無線による最初の情報が生死を左右する。今回の大震災でも情報が錯そうした。これから整備するものは機械自体の耐震対策も考えて整備すると思うが、以前整備したものについては検証して改修することはあるのか。
【理事者】
以前に整備されたものの改修について、今のところ私どもへの相談はない。
【委員】
ただ、形だけ整備されていればいいものではなく、地震があったときに、使えるものでなければならない。無いからどんどん整備するのもいいが、従前にあった物にも対策をとっていくべきだと考えるが、県はどのように考えているのか。
【理事者】
一週間ほど前に豊川で副市長会議があり、同報無線の話をしたときに、各副市長から熱心に色々な発表をしてもらった。市町村の方に、重要性を分かっていただくことが重要だと考える。また市町村の防災担当課長会議等を通じて、整備したものを非常時に使えるようにするよう要請をしていく。
【委員】
地震対策アクションプランについて、今年度は東日本大震災の検証等を行い、来年度が被害予測、本県の災害対応力の検討等をやっていき、平成25年6月に新アクションプランを発表して、27年度から新アクションプランに基づく事業の推進を行うということだが、東海・東南海地震の発生確率は非常に高く、特に東日本大震災の被災状況を見て、一般の県民、市民には、早く防災対策を行って欲しいというニーズもあると思う。少しでも早くアクションプランの作り直しができないのか。
【理事者】
アクションプランの見直しは、被害想定を前提にしているので、基本的には被害予測調査の完了後になるが、被害想定に関わらずにやれる対策、前倒し、加速して行える部分もある。被害想定を前提にしたものは、少し時間が必要である。
【委員】
説明の中で、事業が211項目あるとのことだが、そのうちのいくつに前倒し等の対応ができるのか。
【理事者】
具体的にどの項目が前倒しできるかについての資料は持ち合わせていない。また、全庁挙げての対策になるので、各部局の考え方も聞いていかなければいけないと思っている。
第2次あいち地震対策アクションプランは8年間の長いプランであり、平成23年度が中間目標年度となっている。進捗状況等を点検する準備を進めていたときに、今回の東日本大震災が起きた。見直しは、東日本大震災を踏まえて行うが、被害想定に関わらずにやれる部分は、各部局に前倒しの対応をお願いしていく。
【委員】
県がアクションプランを改正しないと各市町村もアクションプランの改正をしづらいと思うが、県では27年度から新プランができたとしても、各市町村では、それよりも一・二年遅れて対策をとることになると思うが、各市町村への対応はどのように考えているのか。
【理事者】
市町村からも同じような意見が寄せられている。県の事情を説明すると、事情は分かるが、それでも何とかならないのかという意見もある。
被害予測調査を行うにあたり、ワーキンググループの中に市町村の代表者に入ってもらい、市町村の意見を反映していく。全部完成してから出すのではなく、適宜情報共有しながら行っていく。被害予測の算定ベースになる、何年にできた建物かというデータについては、市町村の課税台帳データを提供してもらうことになる。市町村の防災担当課長会議もあるので、ワーキンググループに参加しない市町村には、その会議の場で適宜必要な情報を出していきたい。
24年度に被害予測を行ったうえで、25年度に地震防災対策を取りまとめ、25年6月に新しい被害予測に基づいたアクションプランを作ることを考えているので、同時進行でやっていけば25年度くらいにはできる市町村もあるのではないかと考えている。
【委員】
先週日曜日に、愛知県と新城市の総合防災訓練があった。防災訓練を行うことは、自衛隊、警察、消防、地域の団体、病院関係者など様々な人が参加して、意識啓発の効果もあると思う。総合防災訓練は年に1回だが、訓練の回数を増やすことはできないのか。
【理事者】
今年は防災訓練を新城市で行った。東日本大震災を受けて、6月に予算をいただき、今度は南知多町で10月29日土曜日に、展示型の訓練ではなく、住民に参加してもらい、低い場所から高い場所に避難する訓練を計画している。

【委員】
東海・東南海地震を想定した訓練を増やす予定はないのか。
【理事者】
情報交換や意思疎通を図るため前年度から打合せを行っており、現時点では回数を増やす予定はない。
【理事者】
3月11日の地震を受けて、まずは津波避難訓練のため6月補正予算を組んだ。9月1日にも災害対策本部の訓練を行う。展示型の訓練は関係者がたくさんいるので頻繁にやるわけにはいかないが、町内の人たちが加わった訓練や建設部の水防訓練を組み合わせて行うなど、他県の事例を参考にしながら、防災訓練のあり方を見直していく。
【委員】
検討して、充実した訓練にして欲しい。
住宅の耐震化の促進について、予算を増やしても住民からの耐震診断・耐震改修補助の申請がなければ増えないが、今後、県としてどのようにしていくのか。
【理事者】
耐震診断については30パーセント、耐震改修については20パーセントという進捗率である。
過年度アンケートを実施した結果、耐震改修が進まない原因として、耐震改修工事費が高いということを把握している。そのための対策として、県内の国立3大学等と「愛知建築地震災害軽減システム研究協議会」を設立し、安価な耐震改修工法を開発し、ホームページ等で広く県民に普及啓発している。また、大工、工務店を集めた講習会で、工法をわかりやすく説明している。
【委員】
今後進捗率を増やす方法を、もう少し詳しく説明して欲しい。
【理事者】
普及啓発については、耐震診断ローラー作戦を実施していく。これは、町内会の役員や建築士等が連携して、個々の住宅を訪問し、まずは耐震診断を普及啓発していくもので、これによりかなり耐震診断の申込率が上がる。耐震診断が耐震改修促進の第一歩なので、今後も継続していく。
【委員】
昨年、秋田県に行った際に、住宅リフォームに対して県が補助をするのに併せて各市町村も補助をしたところ、当初予想していた以上の応募件数があったと聞いた。愛知県も工夫して耐震化を進めてもらいたい。
【委員】
海岸堤防約300キロメートルのうち、約30キロメートルの危険地域のうちの約12キロメートルの耐震工事が完成したということだが、完成した12キロメートルと残りの18キロメートルはどこの地域なのか。
【理事者】
海岸堤防の耐震化については、建設部所管で、河川課の所管している海岸に加えて、港湾や漁港海岸も母数に含まれている。海岸は、豊橋海岸、吉良海岸、一色海岸、西尾海岸、高浜海岸、刈谷海岸、飛島海岸までが河川課の所管する海岸である。更に、港湾海岸は、衣浦港海岸の半田、大津崎、富貴武豊地区、三河港海岸の豊橋地区、福江港海岸がある。また、漁港海岸は、一色漁港海岸があり、細かい分類を入れると約11か所で、この18キロメートルが耐震化の目標になっており、現在40パーセント程度の進捗状況である。
【委員】
10月29日の津波避難訓練にはどういう団体が参加して、何を行うのか。
【理事者】
現在調整中で、どのくらいの規模になるのか分からないが、当初東日本大震災の関係で訓練に参加できなかった機関も参加できる予定で、多くの機関に参加していただけると考えている。参加する機関としては、愛知県は防災局、健康福祉部、他の関係する部局で、その他に警察本部、陸上自衛隊、航空自衛隊、第4管区海上保安本部、消防等の各機関が予定されている。師崎の住民の方に、実際に住んでいる場所から高い場所に避難する訓練をしていただく予定である。
【委員】
愛知県は東日本大震災の被災地の廃棄物を16万トン受け入れると表明しているが、県民は不安に思っているので、受け入れる災害廃棄物は放射能汚染されていないということ、どこの災害廃棄物を受け入れるのかを公開し、県で安全宣言したうえで受け入れることを強く要望する。
【理事者】
被災地の災害廃棄物は2,300万トンにのぼり、4月に国から全国の自治体に災害廃棄物の受入れについての協力要請があった。その後、福島県以外でも放射能汚染があり、当課にも受入れの安全性に関して県民から問い合わせがある。被災地から災害廃棄物の受入れの要請はまだないが、受け入れる場合は安全性を十分確認して対応したい。
( 委 員 会 )
日 時 平成23年8月30日(火) 午後1時~
会 場 第8委員会室
出 席 者
小林秀央、かじ山義章 正副委員長
澤田丸四郎、田辺克宏、中野治美、森下利久、峰野 修、安藤正明、
かしわぐま光代、浅井よしたか、樹神義和、安藤まさひこ、東 裕子、
渡会克明 各委員
防災局長、防災局次長、関係各課長等

委員会審査風景
<議題>
東日本大震災を踏まえた地震防災対策について
<会議の概要>
1 開 会
2 正副委員長あいさつ
3 委員自己紹介
4 委員席の決定
5 議題について理事者の説明
6 質 疑
7 休 憩(午後2時45分)
8 再 開(午後3時)
9 理事の指名について
10 委員による個別の県外調査について
11 閉 会
(主な質疑)
【委員】
東日本大震災の復興支援を通じて得た教訓は何か。
【理事者】
3月11日に待ったなしで、先例もなく手探りの状況の中で、災害のための被災地域支援対策本部を迅速に立ち上げ、様々なプロジェクトチームを稼動させた。これは大きな災害のときの実践行為そのものであり、非常に学ぶべき点が多かった。今回の状況を踏まえて、今後の災害対策本部の活動について必要な改善を加えていく。
また、被災地に県職員を派遣して様々なものを見てきた。その中で得たことは、災害が起きたときに様々な機関から支援を受けるが、これを円滑に進めることは、至難の業であるということである。国や全国知事会等により、全体の総合調整が行われるべきものと考えていたが、なかなか円滑にはいかなかった。あらかじめ受援計画等を定め、迅速にいくようにしたい。
宮城県の担当者も、支援に来たそれぞれの人にどんな仕事をやってもらうかについての調整が難しかったと話していた。また、災害対策本部は県内の局地的な災害には対応できるが、広域的な対応は難しいとのことであった。国による基幹的広域防災拠点の整備や他県との連携調整を進めるなど、これまでの災害対策本部の体制とは別の体制が必要であることを痛感した。
今後、実際の被害予測と東日本大震災の状況を踏まえて、災害対策の再検討を行っていくが、今回得た教訓をしっかり生かしていきたい。
【委員】
復興支援は、我々自身の防災体制の検討にも非常に有効であるので、ぜひ今後も積極的な支援をお願いしたい。
資料に子供向け防災啓発DVDの作成・配布及び学校の教職員に対する防災教育研修の実施とあるが、教職員への防災教育だけではなく、子どもたちに向けての防災教育等の徹底が大切であると思うが、教育委員会として防災教育をどのように徹底するのか。
【理事者】
県立学校では従前から、県立学校防災教育研修会を行っていたが、今年は11月に県内の全ての小中学校の防災担当教員各1名に参加してもらい、岩手県釜石市の防災教育に携わっていた片田教授に講演をしてもらう予定である。片田教授の講演によって意識を変えてもらいたいと考えている。
2点目は、それぞれの地域によって環境や状況も異なるので、地域との連携を今まで以上に密接にすることである。高等学校では、なかなか地域との連携がなされてこなかったので、地域の中の一員として各県立学校から市町村へ働きかけるようお願いしている。
更に、小学校1年生から高校生までを対象にした防災啓発パンフレットを、今年度全員に配布することを考えている。

県立学校防災教育研修会
【委員】
スピード感をもって、子どもたちの防災教育に全力を挙げて欲しい。教員の研修は、小学校、中学校、高等学校の全てにおいてということでいいか。
【理事者】
全小中学校の教員と県立学校の教員、希望があれば私立、名古屋市立の学校の教員にも参加してもらいたいと考えている。
【委員】
かなりの人数になるが、1回で行うのか、数回に分けて行うのか。
【理事者】
1,500人を収容できる会場で、1回で行う。
【委員】
一度に集めての研修では徹底されにくいと思うが、各学校から防災教育の計画書を提出させる、実施状況の把握を行うなど、その後のフォローをお願いしたい。
【委員】
東海・東南海の大震災を想定すると、被災を免れた県との協定が重要だと思う。協定の現状と今後の見通しはどのようになっているのか。
【理事者】
本県の広域災害応援については、東海地域と北陸地域を合わせた中部9県1市からなる中部圏知事会を構成している県と協定を結んでいる。先日行われた中部圏知事会議において、岐阜県が提案県になり、東日本大震災の検証を踏まえた応援体制の見直しを始めている。事務的には中部9県の協定に基づく連絡協議会があり、今年の8月には担当者会議を行った。今後も引き続き議論を重ねていく予定である。
現状では、愛知県が被災した場合には、各県の応援調整を岐阜県が行うと決めているが、愛知県と岐阜県がともに被災した場合はどうなるかという問題がある。これに対しては、第2、第3の調整県の候補をあらかじめ決めておく必要がある。被災を免れた地域のカウンターパートをどう選定していくかについて、中部9県の協議会の中で事務的に詰めていく。愛知県も岐阜県に全面的に協力して、検討を進めていく。
10月24日の中部圏知事会議で検討状況について報告し、この地域の応援体制を全面的に見直していく。
【委員】
昨日、中部地方整備局の職員と県の建設部の職員に協力いただき、三河港の防災について調査を行った。そのときに中部地方整備局は、東日本大震災を受けて、東海・東南海・南海・日向灘の四連動地震も視野に入れて見直しを早急に進めていくと言っていたが、県は三連動地震を想定して見直し作業をやると言っていた。国が四連動地震を想定して見直しをするときに、県はどうして三連動地震なのか。
【理事者】
愛知県は東海と東南海の二つの地震を対象にしてアクションプランを作っている。6月の防災会議で南海地震も加えた三連動地震について検討するように指示をいただいた。
もともと国は、東海地震が単独で起きなかった場合には、東海・東南海・南海の三連動地震を検討すると言っていたので、まずは三連動で捉えていた。
今回の東日本大震災の検証を進める中で、従来は一つずつ起きると思われていた地震が、複数連動して起きたことがわかった。日向灘でも同時に発生する可能性もあり、三連動地震の震源域の外側の海溝沿いの部分が連動するとか、富士川の河口断層が連動する可能性もあるという議論が国で行われている。
愛知県としては、三連動地震をメインに調査していくが、四連動地震を含めて幅広く対象として捉え、愛知県において一番被害が出ると推定される地震について予測をしていく。
【委員】
国が四連動で見直して、県は三連動で見直す場合の調整、連携はどうなっているのか。
【理事者】
平成23年度は津波の堆積物調査など東日本大震災の検証作業を進め、平成24年度に被害予測を行う予定である。国の四連動地震の検討状況を把握して、平成24年度の被害予測に整合性が取れるようにする。それまでの間は、県として必要なデータの収集、整理を行い、四連動地震への対応もできるように準備を進めたいと考えている。
【委員】
初動体制整備費は、「職員の備蓄食料・水の整備を行うなど災害発生時に速やかに初動体制を確立」するものだと資料に書いてあるが、非常に重要だと思う。
何人が県庁に来て、初動の組織を作る想定なのか。
【理事者】
平成18年4月の中央防災会議において、職員用の食料と水は発災後3日間分の備蓄が必要だと言われた。平成20年度から平成24年度までの5年をかけた、食料、水の備蓄計画を予算化したが、財政状況もあり、約1万1,000人分の食料を当面1.5日分備蓄して、残りの分は各職員が普段から備蓄を行い、緊急に出てくる場合は、各自で持ってきて欲しいと要請してきた。
東日本大震災の際には、職員が長い間家に帰らずに災害対策業務を実施している様子を目の当たりにした。一人に対して一週間、一か月分の食料と水を備蓄するわけにはいかないので、中央防災会議が平成18年に言ったとおり、まずは3日分の食料と水を早急に備蓄するために、今年度から5年かけて1万1,000人の3日分の食料と水を本庁と事務所で分散備蓄していく。
【委員】
災害があった場合は、県庁の職員が中心になり災害対策本部を作ると思うが、県庁にいる昼間の時間であれば体制を組めるが、自宅にいるときに地震が起きた場合の想定も重要だと思う。
職員が自宅にいて被災した場合に、何人が実際に県庁や事務所に来ることができるかの実態調査が必要だと思う。例えば、昭和56年以前の建物に住んでいるのかいないのか、昭和56年以前の建物に住んでいるのであれば、耐震補強がしてあるのかしていないのか調査するなど、実態把握をしているのか。
【理事者】
職員の参集については、まだ本庁だけのものであるが、愛知県庁業務継続計画(愛知県庁BCP)を作っている。20キロメートル圏内に住んでおり、徒歩で登庁できる職員の把握をしている。
しかし、職員がどういった建物に住んでいるかの調査はしていない。職員本人や家族が被災すれば、そこを解決しない限りは県庁に出て来ることができない。そういったことが起こらないように、職員の心構えとして、いざというときにどう家族と連絡を取り合って、どのように自分自身の命を守って県庁に出てくるかということを、一人ひとりの職員に課している。それが愛知県庁BCPの目的でもある。
【委員】
なぜ調査できないのか。実態把握しておかないと、机上の空論になってしまうのではないか。
【理事者】
平成21年度に愛知県庁BCPを作成して、その中で職員の参集の想定をしている。発災から3日目までは、直線距離20キロメートル以内に居住する職員を対象としており、4日目以降は交通機関が使用できることも想定している。この場合の参集率は、阪神淡路大震災発生時の兵庫県神戸市、伊丹市、西宮市、芦屋市、宝塚市の参集率を基に、発災から4日目までの参集率をおおよそ7割と想定しており、現在の計画では発災から12時間後において47パーセントとしている。この想定は直線距離20キロメートル以内の居住者を2,114人という前提で行っている。
【委員】
阪神淡路大震災を基準にしているというのは3年前にも聞いたが、各地域の事情も違う。なぜ、簡単な調査ができないのか分からない。
【理事者】
東日本大震災のときに職員を集めることができたのかというと、沿岸部の人は津波被害や自宅の損壊により出られなかったと聞いている。もう一つは、携帯電話がつながらず、非常参集の際の連絡にも問題があった。職員の確保は大事なポイントなので勉強させていただく。
【委員】
私立高等学校等施設高機能化整備費はどういう内容の事業なのか。今年度、私学でこれを適用する学校はあるのか。
【理事者】
現在申請している段階で、まだ内定前だが、現時点では該当校が数校ある。高等学校が2校と幼稚園が複数園ある。
事業内容は、耐震補強と耐震改修である。
【委員】
高機能化整備という事業名でも、普通の耐震改修ということか。
【理事者】
国庫補助の申請内容には変更はないので、従前からの項目である。学校の事業計画に基づき耐震改修等について計画が出ている状況である。
【委員】
県立高校には文部科学省におけるこのような補助制度はないのか。文部科学省でなければ、他の省庁で同制度はあるか。
【理事者】
県立高校にはこのような助成制度はない。ただし、かつて国が緊急対策的に補正予算措置をした時に、県立学校が対象になったことはある。
【委員】
文部科学省は私学に手厚い制度を設けていると考えていいのか。
【理事者】
文部科学省は、一条校について耐震化に対する補助制度を設けている。その制度に乗っかる形で、施設設備整備費の貸付けという形で上乗せ補助ないしは補助率2分の1以内になるように補助をしてきた。
【委員】
一条校というのは、県立高校も一条校なのか。
【理事者】
県立高校も一条校である。
【委員】
同じ制度があって、私学は使っているのに、県立高校は使わないのか。
【理事者】
私学振興室が説明した制度は、公立学校は対象ではなく、私立学校固有の制度で、県立学校は使うことはできない。
【委員】
県立学校の耐震改修において、例えば体育館を改修するとした場合、どのように直すのか。
【理事者】
まずは発災した際に崩れ落ちないように、筋交いを入れるなどの本体構造部分の補強工事を行う。
【委員】
古いバスケットゴール、観覧席の手すり、窓ガラスなどは改修の対象ではないのか。
【理事者】
窓ガラス、バスケットゴール等のいわゆる非構造部分にも耐震対策をとるべきだと思っているが、まずは本体構造部分が崩れ落ちることがないように、優先して実施していく必要があると考えている。
今回の東日本大震災の被害状況により、非構造部分についても目を向けていく必要があるという教訓を得た。今後は非構造部分にも目を向けていきたいと思っている。
【委員】
崩れ落ちないように改修することは分かるが、授業をすることを考えれば、それだけの措置で十分なのか。
【理事者】
今回の地震を受けて、国でも今後の施設整備の方針等をまとめている。その中でも非構造部分に目を向けて欲しいということが初めて提案されている。今後は非構造部分の補強に取り組んでいくため来年度予算を考えていきたい。
【委員】
国にも、他部局にも働きかけをお願いしたい。
【委員】
広域防災拠点候補地調査費について伺う。拠点の機能や適地について調査を実施するということだが、今までどういう姿勢で基幹的広域防災拠点について方針を立ててきたのか。例えば、本当にこの中部地域の中心として、愛知県に設置してもらいたいと考えてきたのか。それとも適地がないなどなかなか難しいので、岐阜県でもいいのか。この地域に欲しいという姿勢が今まで見られなかったように感じている。今まで県がどのようにこの問題について認識をしてきたのかお伺いする。
【理事者】
今までの本県の対応としては、平成13年度から基幹的広域防災拠点の整備について国に要請をしてきた。平成13年度には、都市再生プロジェクトとして首都圏や関西圏と同じように東海地域としても要望をした。その時点では、愛知県のみ選からもれて、首都圏と関西圏に作ることになった。
それ以降毎年度要請をしており、平成16年度には名古屋空港の用地を使うのがいいのではないかとして調査を行った。その時は、東海地震や東南海地震は海の方で起きるので、内陸部にあり、高速道路との結節点に近く、交通網がしっかりしているところに作ることが良いとの調査結果がでていたため、それに基づき精力的に国へ要請をしてきたが、数年前に想定していた用地がなくなってきた。
国に対しては、この地域はものづくりの地域で、日本経済をけん引していく地域なので、ぜひ整備して欲しいと要請をしてきたが、国からも、また、総務県民委員会でも、やはり具体的な場所を示していかない限り難しいのではないかという話があった。
今年度は調査を実施して、しっかりと本県の考え方をまとめていきたい。更には、近県や県内の市町村、経済界の人たちの意見も反映させて、国に対して全体で基幹的広域防災拠点がこの地域に必要だということを要請していきたい。
【委員】
愛知県に必要だということについては確認していいのか。
【理事者】
この地域全体がものづくりの地域である。地理的な条件、高速道路網の条件などを加味すれば、愛知県に設置するのが一番だと考えている。
【委員】
関東圏、関西圏と同じようにする必要はないと思うが、国への要請だけではなく、愛知県、東海地域として広さや組織も含めて、新しい形で使い勝手のいいものを提案していくことが必要だと思うが、その点はいかがか。
【理事者】
首都圏では、有明と東扇島の両方の施設とも海沿いにあり、首都直下型地震に対応することになっている。有明には司令塔機能があり、東扇島は港湾部にあり、広いヤードがあり、自衛隊、緊急消防援助隊、海外から応援に来た人たちや物資がいったん集まるような場所である。
愛知県としては機能分散も視野に入れて、高速道路網の中のどういった位置にあればいいのか、きちんとネットワーク化して、この地域のどこにどの機能を置くのか検討していく。
また、基幹的広域防災拠点は愛知県だけを守るためのものではなく、静岡、岐阜、三重の近隣県全体を守るためのものである。通常の防災拠点間の道路網や通信網などのつながりもしっかりと確立しておくことが地域全体を守るためには必要だと思っている。この地域の特徴も調査の中で研究していきたいと思っている。
【理事者】
東扇島の基幹的広域防災拠点の整備には、1,000億円必要である。関西の堺では、ヤード部分が出来上がりつつあるが、ヘッドクウォーターの整備は進行中で、多額な公共投資が必要である。基幹的広域防災拠点は国家的要請で必要なものだと思っている。
もし大震災が発生して、この地域の復興が遅れた場合、日本が分断されてしまう。今回の震災では、東北で被害があった結果、産業界のサプライチェーンが破壊されて、日本経済のかなりの部分が止まった。産業経済の拠点であるこの地域の復興が遅れた場合、間違いなく日本経済が立ち行かない。
我々の基本的な認識としては、国が整備するべきだと思うが、この地域にはこの地域の実情があり、東海地域全体に対する愛知県の責任もある。産学官が共通認識を持って、この地域でいかなるものが必要か国に対して説得していく。
ある経済団体との議論の中で、経済界もぜひとも必要だと思っており、地域をあげて全面的にバックアップしていくとのことであった。
愛知県の防災拠点に1,000億円かかるとは思っていない。土地の値段から考えれば安くできるはずで、地域の力を結集して知恵を出し合い、国ともしっかりと議論して進めて行きたい。
【委員】
愛知県として、こうして欲しい、こうすべきだと提案をしながら要求していく姿勢が欠けていたのではないかという気がしていたが、県民の命を守り、東海地域の産業も守っていくために、県としてこういう姿勢で臨んでいることを県民に向けて発信することが必要だと思う。県民総ぐるみで、自分たちの命は自分たちで守るという姿勢を同時に作っていく良いチャンスになると思う。大きな成果を上げることを期待している。
【委員】
資料中に第2次地震対策アクションプランの、建設部と農林水産部の事業の進捗率が示されているが、最終的に100パーセントを目標にしているのか。
【理事者】
平成22年度末の進捗率が20パーセントから80パーセントのものまであるが、現在遅れているものは進捗を図り、平成26年度に100パーセント達成することを目標に進めていきたい。
【理事者】
平成22年度末までで40か所の目標に対して、農業用ため池の整備は35か所、排水機場については21か所という状況である。
【委員】
平成19年度に計画を立てたときと比べて、今は東日本大震災があり県民の関心が非常に高い。通常の事業であればいいが、地震はいつ起こるか分からないので、26年度と言わず、この一・二年の間に完成できるものは前倒しでやっていただきたい。財政が厳しいが、緊急性を要するものなので、スピード感を持って地震対策、安心・安全を守る対策を県がやる気を持って引っ張っていってもらいたい。
【理事者】
建設部においては、昨年4月に「これからの社会資本整備の考え方」という、建設部方針をまとめた。その中で、重点的に行う事業を選択し、集中していく方針である。
安心・安全も重要な要素として事業を進めてきた。東日本大震災を受けて、地震対策アクションプランに関連する事業は、1.11倍という伸び率で予算を確保した。建設部の予算が縮小傾向にあることは否めない。そうした中で、1.11倍という伸び率で予算を確保し、事業の重点化により耐震対策を進めていく。進捗率の低い事業についても、着実に成果を上げていき、全ての事業で100パーセント達成を目標にして、これからも努力していく。
【理事者】
農業農村整備事業という大きなくくりの中で、特に農地防災事業として排水機場やため池の整備に重点的に予算配分しており、国に対しても地域特性として東海地震や東南海地震等が想定されるため、予算確保を強く要望している。
【委員】
本当に必要なものに対しては予算化していけばよいと思う。平成26年度には全て100パーセント完成するように取り組んでもらいたい。愛知県内にある市町村で、同報系防災無線が整備されていないところはどれぐらいあるのか。
【理事者】
愛知県内54市町村、約65パーセントの市町村で防災行政無線が整備されている。今回の東日本大震災を受けて補助金も上がったため、たくさんの市町村がこれを機会に整備をしようということで、今相談を受けているところである。
【委員】
防災無線による最初の情報が生死を左右する。今回の大震災でも情報が錯そうした。これから整備するものは機械自体の耐震対策も考えて整備すると思うが、以前整備したものについては検証して改修することはあるのか。
【理事者】
以前に整備されたものの改修について、今のところ私どもへの相談はない。
【委員】
ただ、形だけ整備されていればいいものではなく、地震があったときに、使えるものでなければならない。無いからどんどん整備するのもいいが、従前にあった物にも対策をとっていくべきだと考えるが、県はどのように考えているのか。
【理事者】
一週間ほど前に豊川で副市長会議があり、同報無線の話をしたときに、各副市長から熱心に色々な発表をしてもらった。市町村の方に、重要性を分かっていただくことが重要だと考える。また市町村の防災担当課長会議等を通じて、整備したものを非常時に使えるようにするよう要請をしていく。
【委員】
地震対策アクションプランについて、今年度は東日本大震災の検証等を行い、来年度が被害予測、本県の災害対応力の検討等をやっていき、平成25年6月に新アクションプランを発表して、27年度から新アクションプランに基づく事業の推進を行うということだが、東海・東南海地震の発生確率は非常に高く、特に東日本大震災の被災状況を見て、一般の県民、市民には、早く防災対策を行って欲しいというニーズもあると思う。少しでも早くアクションプランの作り直しができないのか。
【理事者】
アクションプランの見直しは、被害想定を前提にしているので、基本的には被害予測調査の完了後になるが、被害想定に関わらずにやれる対策、前倒し、加速して行える部分もある。被害想定を前提にしたものは、少し時間が必要である。
【委員】
説明の中で、事業が211項目あるとのことだが、そのうちのいくつに前倒し等の対応ができるのか。
【理事者】
具体的にどの項目が前倒しできるかについての資料は持ち合わせていない。また、全庁挙げての対策になるので、各部局の考え方も聞いていかなければいけないと思っている。
第2次あいち地震対策アクションプランは8年間の長いプランであり、平成23年度が中間目標年度となっている。進捗状況等を点検する準備を進めていたときに、今回の東日本大震災が起きた。見直しは、東日本大震災を踏まえて行うが、被害想定に関わらずにやれる部分は、各部局に前倒しの対応をお願いしていく。
【委員】
県がアクションプランを改正しないと各市町村もアクションプランの改正をしづらいと思うが、県では27年度から新プランができたとしても、各市町村では、それよりも一・二年遅れて対策をとることになると思うが、各市町村への対応はどのように考えているのか。
【理事者】
市町村からも同じような意見が寄せられている。県の事情を説明すると、事情は分かるが、それでも何とかならないのかという意見もある。
被害予測調査を行うにあたり、ワーキンググループの中に市町村の代表者に入ってもらい、市町村の意見を反映していく。全部完成してから出すのではなく、適宜情報共有しながら行っていく。被害予測の算定ベースになる、何年にできた建物かというデータについては、市町村の課税台帳データを提供してもらうことになる。市町村の防災担当課長会議もあるので、ワーキンググループに参加しない市町村には、その会議の場で適宜必要な情報を出していきたい。
24年度に被害予測を行ったうえで、25年度に地震防災対策を取りまとめ、25年6月に新しい被害予測に基づいたアクションプランを作ることを考えているので、同時進行でやっていけば25年度くらいにはできる市町村もあるのではないかと考えている。
【委員】
先週日曜日に、愛知県と新城市の総合防災訓練があった。防災訓練を行うことは、自衛隊、警察、消防、地域の団体、病院関係者など様々な人が参加して、意識啓発の効果もあると思う。総合防災訓練は年に1回だが、訓練の回数を増やすことはできないのか。
【理事者】
今年は防災訓練を新城市で行った。東日本大震災を受けて、6月に予算をいただき、今度は南知多町で10月29日土曜日に、展示型の訓練ではなく、住民に参加してもらい、低い場所から高い場所に避難する訓練を計画している。

【委員】
東海・東南海地震を想定した訓練を増やす予定はないのか。
【理事者】
情報交換や意思疎通を図るため前年度から打合せを行っており、現時点では回数を増やす予定はない。
【理事者】
3月11日の地震を受けて、まずは津波避難訓練のため6月補正予算を組んだ。9月1日にも災害対策本部の訓練を行う。展示型の訓練は関係者がたくさんいるので頻繁にやるわけにはいかないが、町内の人たちが加わった訓練や建設部の水防訓練を組み合わせて行うなど、他県の事例を参考にしながら、防災訓練のあり方を見直していく。
【委員】
検討して、充実した訓練にして欲しい。
住宅の耐震化の促進について、予算を増やしても住民からの耐震診断・耐震改修補助の申請がなければ増えないが、今後、県としてどのようにしていくのか。
【理事者】
耐震診断については30パーセント、耐震改修については20パーセントという進捗率である。
過年度アンケートを実施した結果、耐震改修が進まない原因として、耐震改修工事費が高いということを把握している。そのための対策として、県内の国立3大学等と「愛知建築地震災害軽減システム研究協議会」を設立し、安価な耐震改修工法を開発し、ホームページ等で広く県民に普及啓発している。また、大工、工務店を集めた講習会で、工法をわかりやすく説明している。
【委員】
今後進捗率を増やす方法を、もう少し詳しく説明して欲しい。
【理事者】
普及啓発については、耐震診断ローラー作戦を実施していく。これは、町内会の役員や建築士等が連携して、個々の住宅を訪問し、まずは耐震診断を普及啓発していくもので、これによりかなり耐震診断の申込率が上がる。耐震診断が耐震改修促進の第一歩なので、今後も継続していく。
【委員】
昨年、秋田県に行った際に、住宅リフォームに対して県が補助をするのに併せて各市町村も補助をしたところ、当初予想していた以上の応募件数があったと聞いた。愛知県も工夫して耐震化を進めてもらいたい。
【委員】
海岸堤防約300キロメートルのうち、約30キロメートルの危険地域のうちの約12キロメートルの耐震工事が完成したということだが、完成した12キロメートルと残りの18キロメートルはどこの地域なのか。
【理事者】
海岸堤防の耐震化については、建設部所管で、河川課の所管している海岸に加えて、港湾や漁港海岸も母数に含まれている。海岸は、豊橋海岸、吉良海岸、一色海岸、西尾海岸、高浜海岸、刈谷海岸、飛島海岸までが河川課の所管する海岸である。更に、港湾海岸は、衣浦港海岸の半田、大津崎、富貴武豊地区、三河港海岸の豊橋地区、福江港海岸がある。また、漁港海岸は、一色漁港海岸があり、細かい分類を入れると約11か所で、この18キロメートルが耐震化の目標になっており、現在40パーセント程度の進捗状況である。
【委員】
10月29日の津波避難訓練にはどういう団体が参加して、何を行うのか。
【理事者】
現在調整中で、どのくらいの規模になるのか分からないが、当初東日本大震災の関係で訓練に参加できなかった機関も参加できる予定で、多くの機関に参加していただけると考えている。参加する機関としては、愛知県は防災局、健康福祉部、他の関係する部局で、その他に警察本部、陸上自衛隊、航空自衛隊、第4管区海上保安本部、消防等の各機関が予定されている。師崎の住民の方に、実際に住んでいる場所から高い場所に避難する訓練をしていただく予定である。
【委員】
愛知県は東日本大震災の被災地の廃棄物を16万トン受け入れると表明しているが、県民は不安に思っているので、受け入れる災害廃棄物は放射能汚染されていないということ、どこの災害廃棄物を受け入れるのかを公開し、県で安全宣言したうえで受け入れることを強く要望する。
【理事者】
被災地の災害廃棄物は2,300万トンにのぼり、4月に国から全国の自治体に災害廃棄物の受入れについての協力要請があった。その後、福島県以外でも放射能汚染があり、当課にも受入れの安全性に関して県民から問い合わせがある。被災地から災害廃棄物の受入れの要請はまだないが、受け入れる場合は安全性を十分確認して対応したい。