県民の生活環境の保全等に関する条例のあらまし
menuトップページへ
条例改正の趣旨 新たに規定した分野 愛知県公害防止条例の規定を強化した分野 主な新規規定等の解説・Q&A この条例に関する相談窓口

1 新たに規定した分野

1 土壌及び地下水の汚染の防止に関する規制関係

   (土壌及び地下水の特定有害物質による汚染の防止義務関係 条例第36条)
 (土壌及び地下水の特定有害物質による汚染の防止義務)
第36条 鉛、砒(ひ)素、トリクロロエチレンその他の物質(放射性物質を除く。)で、それが土壌若しくは地下水に含まれることに起因して人の健康若しくは生活環境に係る被害を生ずるおそれがあるものとして規則で定めるもの(以下「特定有害物質」という。)又は特定有害物質を含む固体若しくは液体(以下「特定有害物質等」という。)を取り扱う者は、特定有害物質等をみだりに埋め、飛散させ、流出させ、又は地下に浸透させてはならない。

(趣旨)
 この規定は、土壌及び地下水汚染対策として、まず講ずべき施策は汚染の未然防止を図ることであることから、土壌又は地下水の汚染の原因となる有害物質を取り扱う者は、みだりに、有害物質等を埋め、飛散させ、流出させ、若しくは地下に浸透させてはならない旨を規定したものです。

(解説)
(1)  「特定有害物質」とは、人の健康又は生活環境に係る被害を生ずるおそれがあるものとして鉛及びその化合物、素及びその化合物、トリクロロエチレン等25物質を規則第36条で定めました。この物質は、土壌汚染対策法第2条で定める特定有害物質と同じ物質です。
(2)  「特定有害物質等」とは、特定有害物質を含む原材料、製品、不要物等をいいます。性状は、固形物又は液体のものです。
(3)  「取り扱う者」とは、事業者、個人にかかわらず、取り扱う者すべてであり、取り扱う量や期間により限定されるものではありません。
(4)  「みだりに」とは、有害物質等を正当な理由がなく飛散、流出等させないことであり、有害物質を含む農薬を適切に散布することは正当な理由に当たるため、こうした行為まで禁止するものではありません。

 特定有害物質等とは特定有害物質又は特定有害物質を含む固体若しくは液体と規定されているが、固体若しくは液体とは具体的にどのようなものか。
 特定有害物質を含んだ製品、原料、薬品、廃液などの固体状あるいは液体状のもので、例えば、メッキ施設で使用されるシアンや六価クロムなどの薬品類、それらが含まれる廃液などが該当します。

 特定有害物質等を取り扱う者とは、一般県民も含むすべての者か、あるいは一定規模以上の量を取り扱う事業者を対象としているのか。
 事業者に限らず、特定有害物質等を使用、販売、製造、処理、保管等により取り扱う者すべてを対象としています。


  (特定有害物質等を取り扱う施設の点検関係 条例第37条)
 (特定有害物質等を取り扱う施設の点検)
第37条 特定有害物質等を業として取り扱う者は、特定有害物質等を取り扱う施設における特定有害物質等の飛散、流出及び地下への浸透の有無を点検するよう努めなければならない。

(趣旨)
 この規定は、土壌汚染及び地下水汚染の未然防止並びに早期発見の観点から、「特定有害物質等を業として取り扱う者は、特定有害物質等を取り扱う施設における特定有害物質等の飛散、流出及び地下への浸透の有無を点検するよう努めなければならない。」としたものです。
また、業として取り扱う者は、一般的に、取り扱う量と取り扱う機会が比較的多く、その社会的責任も大きいことから、日常的に施設の点検を行うよう努力義務の規定を設けたものです。

(解説)
(1)  「業として取り扱う者」とは、反復継続して特定有害物質等を取り扱う者をいいます。
(2)  「特定有害物質等を取り扱う施設」とは、製造施設、使用施設、処理施設、保管施設等の恒常的に特定有害物質等を取り扱う施設が考えられます。
(3)  「点検」とは、目視等による施設点検、消防法等他の法令を参考とした点検等を操業開始時などに日常的に行うことにより、特定有害物質等の飛散、流出及び地下への浸透の有無を確認する行為です。


  (土壌汚染等対策指針の策定等関係 条例第38条)
 (土壌汚染等対策指針の策定等)
第38条 知事は、土壌及び地下水の特定有害物質による汚染の状況等の調査並びに土壌及び地下水の特定有害物質による汚染により人の健康又は生活環境に係る被害が生ずることを防止するために講ずべき措置に関する指針(以下「土壌汚染等対策指針」という。)を定めるものとする。
2 知事は、土壌汚染等対策指針を定め、又は変更したときは、遅滞なく、これを公示するものとする。

(趣旨)
(1)  第1項は、土壌及び地下水汚染に係る汚染の状況等の調査並びに汚染による人の健康若しくは生活環境に係る被害の防止措置が、的確かつ信頼性のあるものとして行われるよう、知事が汚染状況の調査方法、汚染の除去、汚染の拡散の防止措置等を土壌汚染等対策指針として定めることとしたものです。なお、条例は法を補完するものであることから、指針で定めた調査方法は法に準じたものとしています。
(2)  第2項は、土壌汚染等対策指針が、土壌及び地下水汚染に係る調査並びに措置を講ずる際の基本となるものであることから、指針を定めたときや変更したときに公示することにより、広く県民に周知を図ることとしたものです。

(解説)
 「土壌汚染等対策指針」とは、汚染状況の調査方法、汚染の除去、汚染の拡散の防止措置の方法等について、知事が定めるものです。その内容は、次のとおりです。
(1)土地の形質変更時における過去の特定有害物質等取扱事業所の設置状況等調査の方法等 
(2)汚染状況の調査の調査対象物質、調査対象地、調査の方法等
(3)汚染が判明した場合の応急措置の方法
(4)汚染の除去等の措置の方法
(5)汚染の拡散を防止するための措置の方法
(6)リスクコミュニケーションの推進及び措置の期間中の環境保全対策の実施内容
土壌汚染等対策指針については、平成22年度にその全部を改正しており、公示については、平成22年9月28日の愛知県公報に愛知県告示第571号として登載しています。
また、環境部のWebページ「あいちの環境」にも掲載しています。


  (汚染の状況の調査等関係 条例第39条)
(汚染の状況の調査等)
第39条 特定有害物質等を取り扱い、又は取り扱っていた事業所(以下「特定有害物質等取扱事業所」という。)を設置している者(以下「特定有害物質等取扱事業者」という。)は、土壌汚染等対策指針に従い、当該特定有害物質等取扱事業所が設置されている土地において土壌及び地下水の特定有害物質による汚染の状況の調査(以下「土壌汚染等調査」という。)を行うよう努めなければならない。
2 特定有害物質等取扱事業者は、その特定有害物質等取扱事業所(規則で定めるものに限る。)の全部又は一部の廃止をしようとするときは、土壌汚染等対策指針に従い当該廃止に係る特定有害物質等取扱事業所が設置されている土地において土壌汚染等調査を行い、その結果を規則で定めるところにより知事に報告しなければならない。
3 知事は、土地の土壌又は土地にある地下水の特定有害物質による汚染状態が規則で定める基準(以下「土壌汚染等対策基準」という。)に適合しないおそれがあると認めるときは、当該土地に特定有害物質等取扱事業所を設置している特定有害物質等取扱事業者に対し、土壌汚染等対策指針に従い当該土地において土壌汚染等調査を行い、その結果を規則で定めるところにより報告するよう求めることができる。
4 知事は、第2項の規定により土壌汚染等調査を行うべき特定有害物質等取扱事業者又は前項の規定により土壌汚染等調査を行うことを求められた特定有害物質等取扱事業者に資力がないことその他やむを得ない事由により前2項の土壌汚染等調査が行われないとき(第2項の場合にあっては、知事が、当該土壌汚染等調査に係る土地の土壌又は当該土地にある地下水の特定有害物質による汚染状態が土壌汚染等対策基準に適合しないおそれがあると認めるときに限る。)は、当該土壌汚染等調査に係る土地の所有者、管理者又は占有者(以下この節及び第104条第1項において「所有者等」という。)に対し、土壌汚染等対策指針に従い当該土地において土壌汚染等調査を行い、その結果を規則で定めるところにより報告するよう求めることができる。
5 第6条第3項の規定は、土壌汚染等対策基準を定め、又は改定する場合について準用する。

(趣旨)
(1)  第1項は、特定有害物質等を取り扱い、又は取り扱っていた事業所は、その事業活動に伴い土壌又は地下水汚染を生ずる可能性があることから、こうした事業所を設置している者は、自らが日常の点検等を行った結果において土壌又は地下水の汚染のおそれがあると認めるときなど、土壌汚染等対策指針に従い汚染状況を調査し、汚染状況の把握に努めなければならないとしたものです。
(2)  第2項は、特定有害物質等取扱事業者は、特定有害物質等取扱事業所の全部又は一部の廃止をしようとする時は、土壌汚染等調査を行い、その結果を知事に報告するよう義務付けたものです。
 なお、義務の対象となる特定有害物質等取扱事業所は、水質汚濁防止法に規定する特定施設を設置する事業所、地下タンクでガソリンを貯蔵又は取り扱う事業所(消防法第11条第1項の規定により許可を受けているもの)としています。ただし、土壌汚染対策法の調査義務の対象となる土地である場合や、既に調査が行われた結果が知事に報告されている場合等を除きます。
(3)  第3項は、知事は、土壌又は地下水の特定有害物質の汚染状態が土壌汚染等対策基準に適合しないおそれがあると認める土地について、当該土地に特定有害物質等取扱事業所を設置している特定有害物質等取扱事業者に対し、当該土地の土壌又は地下水の汚染の状況について調査し、その結果を報告するよう求めることができるとしたものです。
 なお、調査要請の対象となる事業者は、第1項と同様、現在又は過去に特定有害物質を取り扱い、又は取り扱っていた事業所を設置している者としています。
 (4)  第4項は、土壌汚染等調査を行うべき特定有害物質等取扱事業者に資力がないこと等により土壌汚染等調査が行われない場合で、当該土地に土壌又は地下水汚染のおそれがあると認めるときには、土地の所有者等に対し、土壌汚染等調査を行い、その結果を報告するよう求めることができるとしたものです。
 (5)  第5項は、土壌汚染等対策基準の策定又は改定に当たっては、学識経験者等の意見を踏まえて定める必要があることから、あらかじめ愛知県環境審議会の意見を聴くこととしたものです。

(解説)
(1)  「特定有害物質等取扱事業所」とは、特定有害物質を取り扱い、又は取り扱っていた事業所としており、過去に特定有害物質を取り扱っていた事業所についても、土壌又は地下水の汚染のおそれがあることから、対象に加えたものです。特定有害物質等取扱事業所には、特定有害物質等を取り扱っていた工場や廃棄物の処理施設や最終処分場などが含まれます。ただし、廃棄物の処理及び清掃に関する法律第8条第1項に規定する一般廃棄物処理施設及び同法第15条第1項に規定する産業廃棄物処理施設のある土地の土壌については、条例第45条第3号の規定により条例第39条から第44条までの規定の適用を除外しています。
(2)  「特定有害物質等取扱事業者」とは、特定有害物質等取扱事業所を設置している者です。これは、特定有害物質等取扱事業所を設置している者は、事業の実施において、土壌又は地下水の汚染の防止に努める義務を負うものであるとの考えからであり、土壌汚染対策法の調査・対策の義務を負う土地所有者等とは異なっています。
(3)  「土壌汚染等対策基準」とは、土壌又は地下水の特定有害物質による汚染状態が、人の健康又は生活環境の保全に支障を及ぼすおそれがあるかどうかの判断の基準となるものです。
 なお、この基準は、土壌汚染対策法の指定区域の指定に係る基準等と同じとし整合を図っています。
 (4)  「特定有害物質等取扱事業所の全部又は一部の廃止をしようとするとき」とは、事業所の全部又は一部の廃止や譲渡など特定有害物質等取扱事業者の管理が及ばなくなる時点をいいます。事業所の敷地の一部を別の者に貸したり、売却(いわゆる切り売り)したりする場合等を含みます。
 土壌汚染等調査が実施されないまま特定有害物質等取扱事業所廃止された場合は、汚染の存在が見逃されることがあるため、調査の実施等について義務化しています。
 (5)  「土地の所有者等」は、自らの土地の管理について責任を有しており、土地を特定有害物質等取扱事業者に使用させる場合には注意を払う必要があることや、土地を使用させることで対価を得ていることから、当該土地における土壌及び地下水汚染についても責任を有する者です。
 また、土壌汚染対策法の規定では、土地に土壌又は地下水汚染が存在し、その汚染により健康被害を生ずるおそれがある場合は、土地の所有者等に調査や措置の義務が課せられることとなります。

 特定有害物質等取扱事業所の要件は何か。
  特定有害物質等取扱事業所とは、特定有害物質等を使用、販売、製造、処理、保管 等により取り扱うすべての事業所を対象としています。なお、取扱量の多寡、業種による区分、特定の設備の有無などにかかわりません。
 なお、条例第44条では、一定の施設の存する等の土地について条例第39条から第43条までの規定の適用を除外しています。

 地下タンクでガソリンを貯蔵又は取り扱う特定有害物質等取扱事業所(以下「ガソリン貯蔵所等」という。)は、ガソリンスタンド以外であっても調査が必要か。
 ガソリン貯蔵所等については、地下タンク、地下配管等からの漏えいによる土壌・地下水汚染を想定して定められたものであり、ガソリンスタンド以外であっても調査が必要です。
 なお、土壌汚染等対策指針に従い調査する際には、ガソリン貯蔵所等として消防法第11条第1項の規定による許可を受けた土地及び当該ガソリン貯蔵所等からの排水の配管がある土地は、原則として土壌汚染等対策指針の「第一調査区分地」又は「第二調査区分地」に区分してください。
 それ以外の土地は、「その他の区分地」に区分して構いませんが、ガソリンの地下浸透事故やガソリンの貯蔵所等以外でのガソリンの取扱等、特定有害物質により汚染された土壌又は地下水が存在するおそれがある場合は、「第一調査区分地」又は「第二調査区分地」に区分してください。また、土壌汚染等調査の結果、「その他の区分地」に接する土地で土壌汚染等が確認された場合は、その隣接する(斜め方向も含む)「その他の区分地」を「第一調査区分地」に変更して追加で調査・措置を実施してください。

 特定有害物質等取扱事業所の一部又は全部の廃止とはどのようなときをいうのか。
 特定有害物質等取扱事業所の廃止とは、特定有害物質等を取り扱い、又は取り扱っていた事業所の事業を廃止することです。一部の廃止とは、当該敷地の土地を切り売りする場合等が該当します。
 なお、施設の老朽化等による更新のために当該施設を撤去する場合や、これまで行っていた事業の業態を廃止する場合(当該土地が一時的に更地となっている場合を含む)であっても、当該事業者(特定有害物質等取扱事業者)が、当該土地で引き続き同一若しくは他の業態の事業を営む場合については、特定有害物質等取扱事業所の廃止とはなりません。
 ただし、当該土地を更地とし何も事業を行わない場合や、土地や設備の売却又は返還によりそれ以降の事業を行う権限を有しなくなる場合等は事業所の廃止となり、調査及び報告の義務が生ずることとなります。

 土壌汚染対策法第3条の規定により調査義務が適用される場合も、条例による調査が必要なのか。
 土壌汚染対策法第3条の規定に該当する事業所の土地は、条例第39条第2項の規定は適用されません。
 施行規則第36条の2で対象としない旨を記述しています。


  (土地の形質の変更をしようとする者の義務等関係 条例第39条の2)
(土地の形質の変更をしようとする者の義務等)
第39条の2 土地の掘削その他の土地の形質の変更(以下「土地の形質の変更」という。)であって、その対象となる土地の面積が規則で定める規模以上のものをしようとする者は、当該土地における過去の特定有害物質等取扱事業所の設置の状況その他規則で定める事項について、土壌汚染等対策指針に従い調査し、その結果を規則で定めるところにより知事に報告しなければならない。ただし、次に掲げる行為については、この限りでない。
一 軽易な行為その他の行為であって、規則で定めるもの
二 非常災害のために必要な応急措置として行う行為
三 土壌汚染対策法(平成14年法律第53号)第11条第1項の規定により指定された同条第2項に規定する形質変更時要届出区域内における土地の形質の変更
2 知事は、前項の規定による報告があった場合において、当該土地の形質の変更をしようとする土地の土壌又は当該土地にある地下水が特定有害物質により汚染され、又は汚染されているおそれがあると認めるときは、当該土地の所有者等に対し、土壌汚染等対策指針に従い当該土地において土壌汚染等調査を行い、その結果を規則で定めるところにより報告するよう求めることができる。

(土地の形質の変更時の調査等を要しない行為 施行規則第41条)
(土地の形質の変更時の調査等を要しない行為)
第41条 条例第39条の2第1項第1号の規則で定める行為は、次に掲げる行為とする。
一 次のいずれにも該当しない行為
イ 土壌を当該土地の形質の変更をしようとする土地の区域外へ搬出すること。
ロ 土壌の飛散又は流出を伴う土地の形質の変更を行うこと。
ハ 土地の形質の変更に係る部分の深さが50センチメートル以上であること。
二 農業を営むために通常行われる行為であって、前号イに該当しないもの
三 林業の用に供する作業路網の整備であって、第1号イに該当しないもの

(趣旨)
(1)
 第1項は、規則で定める面積以上の土地において土地の掘削、盛土、切土その他の規則で定める行為を行おうとする者に、当該土地における過去の特定有害物質等取扱事業所の設置の状況等について土壌汚染等対策指針に従い履歴調査を実施し、その結果を知事に報告することを義務付けるものです。
 これは、汚染土壌の拡散や移動による二次的な汚染を未然に防止するため、土地の形質の変更に着手する前に、当該土地における土壌又は地下水汚染のおそれを推定するため、履歴調査の実施及び結果の報告を義務付けたものです。 
 (2)
 第2項は、形質の変更を行おうとする土地の土壌又は地下水が汚染され、又は汚染されているおそれがあるときは、知事は、土地所有者等に対し、汚染の状況について土壌及び地下水汚染の調査を行い、その結果を知事に報告するよう求めることができるとしたものです。
 なお、この規定の適用がなされないことをもって、土壌又は地下水の特定有害物質による汚染がないことが証明されたこととはなりません。
 (3)  第2項の規定により調査を実施し、土壌又は地下水汚染が判明した場合は、第40条の対象となり、汚染の拡散防止のための措置を実施する必要があります。

(解説)
 (1)  本条(第39条の2)は、土壌汚染対策法の改正により、第4条で一定規模以上の土地の形質の変更時の届出等の規定が設けられたことにより、改正前の第42条の規定を見直し、条例の規定や対象となる事業の考え方を法に合わせたものです。
 (2)  「規則で定める面積」とは3,000平方メートルで、実際に土地の形質変更を行う部分の面積により判断します。
 (3)  「土地の形質の変更」とは、土地の掘削、盛土、切土の別を問わず、その他の規則で定める行為としていますが、規則で定める「その他」の行為として土地の造成、建築物又は工作物の建設に伴う土地の形質の変更があります。具体的には、土地の開墾(樹木の抜根)や整地等があります。
 (4)  土地の形質変更が第1項の各号に規定する行為に該当する場合及び形質の変更の内容が盛土のみである場合には、第1項の対象外(調査・報告は不要)とします。
 (5)  第1項の調査及び報告の義務を負う者は、当該形質の変更の施行に関する計画の内容を決定する者であり、土地の所有者と開発業者等の関係では、開発業者等が該当します。また、工事の請負の発注者と受注者の関係では、施行に関する計画の内容を決定する責任を有する者が該当し、一般的には発注者が該当するものと考えられます。
(6)   土地の形質の変更は、汚染のおそれを判断するきっかけに過ぎず、土壌又は地下水汚染の原因者たる者ではないこと及び条例第39条の解説の(5)と同様の考え方から、第2項の規定により知事が調査の実施を求める者は、土地の所有者等とします。


 土地の形質の変更を行おうとする者が行う過去の特定有害物質等取扱事業所の設置状況等調査(履歴調査)は、いつまでに実施すべきか。また、過去とは何年前まで遡ればよいか。
 土地の形質の変更(契約事務や設計等の準備行為は含まない)に着手する前までに調査し、報告することを義務付けるものです。
  過去とは何年前までと決めることはできませんが、土壌汚染等対策指針において容易に入手できる範囲内で調査することが求められています。
  具体的には、それ以前の土地の利用がなされていない又は農用地としての利用のみである時点まで遡れば足りるものとします。

 「土地の形質の変更を行う部分の面積が3,000平方メートル以上」とは、どのようにとらえればよいか。1期計画、2期計画がある場合や土地区画整理のようにできるところから手をつけるような事業はどのように考えるのか。
 土地の形質の変更を行う部分の面積が3,000平方メートル以上とは、土地の形質の変更を行おうとする者が具体的な計画を定めた段階における実際に土地の形質の変更(掘削と盛土の別を問わない)をする場所の面積です。
  同一の手続きにおいて調査・報告されるべき土地の形質の変更については、同一の敷地に存在することを必ずしも要せず、土壌汚染等調査の機会をできるだけ広く捉えようとする趣旨から、同位置の事業の計画や目的の下で行われるものであるか否か、個別の行為の時間的近接性、実施主体等を総合的に判断し、土地の形質の変更の部分の面積が合計して3,000平方メートル以上となる場合には、まとめて一の行為とみて、調査・報告の対象とすることが望ましいです。
  ただし、1期計画、2期計画と区分されている場合であって、各計画が事業認可等で明確に分かれている場合等については、計画ごとに調査・報告を行うことも可能です。
  なお、名古屋市内における土地の形質の変更については、本規定は適用除外となり、名古屋市条例(市民の健康と安全を確保する環境の保全に関する条例)が適用されます。


  (汚染の拡散防止のための措置等関係 条例第40条)
(汚染の拡散防止のための措置等)
第40条 土壌汚染等調査を行った特定有害物質等取扱事業者又は第39条第4項若しくは前条第2項の土壌汚染等調査を行った土地の所有者等は、当該土壌汚染等調査の結果、当該土壌汚染等調査に係る土地の土壌又は当該土地にある地下水の特定有害物質による汚染状態が土壌汚染等対策基準に適合しないことが明らかになったときは、直ちに、土壌汚染等対策指針に従い、当該土壌又は地下水の特定有害物質による汚染の拡散の防止のための応急の措置を講ずるとともに、速やかに、当該汚染の状況及び講じた応急の措置の内容その他規則で定める事項を知事に届け出なければならない。
2 土壌汚染対策法第3条第1項に規定する者又は同法第4条第2項若しくは第5条第1項の規定による命令を受けた者であって、同法第2条第2項に規定する土壌汚染状況調査を行わせたものは、当該土壌汚染状況調査の結果、当該土壌汚染状況調査に係る土地の土壌の特定有害物質による汚染状態が土壌汚染等対策基準に適合しないことが明らかになったときは、直ちに、土壌汚染等対策指針に従い、当該土壌の特定有害物質による汚染の拡散の防止のための応急の措置を講ずるとともに、速やかに、当該汚染の状況及び講じた応急の措置の内容その他規則で定める事項を知事に届け出なければならない。
3 第1項の規定による届出をした者は、土壌汚染等対策指針に従い、当該届出に係る汚染の拡散を確実に防止するために必要な措置を講ずるとともに、当該措置が完了したときは、規則で定めるところにより、その旨を知事に届け出なければならない。ただし、次に掲げる場合は、この限りでない。
一 第1項の応急の措置その他の措置によって当該汚染の拡散を確実に防止することができると知事が認める場合
二 当該汚染について次条第1項の規定による命令があった場合
三 当該汚染に係る土地の区域について土壌汚染対策法第14条第1項の申請があった場合
4 知事は、第1項の規定による届出をした者以外の者の行為によって当該届出に係る汚染が生じたことが明らかな場合において、その行為をした者に当該汚染の拡散を確実に防止するために必要な措置を講じさせることが相当であると認めるときは、その行為をした者に対し、土壌汚染等対策指針に従い当該汚染の拡散を確実に防止するために必要な措置を講ずべきことを求めるものとする。この場合において、前項の規定は、適用しない。
5 土地の所有者等は、当該土地の区域について土壌汚染対策法第11条第1項の規定による指定がされたときは、土壌汚染等対策指針に従い、当該土地の土壌の特定有害物質による汚染の拡散を確実に防止するために必要な措置を講ずるとともに、当該措置が完了したときは、規則で定めるところにより、その旨を知事に届け出なければならない。ただし、第2項の応急の措置その他の措置によって当該汚染の拡散を確実に防止することができると知事が認める場合は、この限りでない。
6 知事は、前項に規定する土地の所有者等以外の者の行為によって同項の汚染が生じたことが明らかな場合において、その行為をした者に当該汚染の拡散を確実に防止するために必要な措置を講じさせることが相当であると認めるときは、その行為をした者に対し、土壌汚染等対策指針に従い当該汚染の拡散を確実に防止するために必要な措置を講ずべきことを求めるものとする。この場合において、同項の規定は、適用しない。

(趣旨)
(1)   第1項は、特定有害物質等取扱事業所における土壌又は地下水の特定有害物質による汚染状態が、土壌汚染等対策基準に適合しないことが明らかになったときに、直ちに、汚染の拡散の防止のための応急の措置を講ずるとともに、速やかに、汚染の状況及び講じた応急措置の内容を届け出るよう義務付けたものです。これは、汚染への早期対応により、汚染の拡散を防止するとともに、汚染の状況及び講じた応急措置の内容を届け出させることにより、汚染の状況を的確に把握することができ、また、応急措置が適切に行われているかどうかの確認をするものです。
 (2)  第2項は、土壌汚染対策法の規定に基づく調査で土壌汚染が判明した場合も、土地の所有者等に対し第1項と同様の応急措置の実施等を同様に義務付けるものです。これは、法には応急措置の規定はありませんが、応急措置は土壌又は地下水汚染が判明したすべての事案について実施されることが必要なことから、法の規定により調査が行われ汚染が判明した場合についても、同様に義務付けるものです。
(3)  第3項は、条例の規定により調査を実施し汚染が判明した場合について、汚染の拡散を確実に防止するために必要な措置の実施を義務付けるものです。なお、応急措置等既に講じられた措置により、汚染の拡散を確実に防止できる場合は不要とします。
  措置の実施については、特定有害物質等取扱事業所において取り扱い、又は取り扱っていた特定有害物質を対象としているので、それ以外の物質に関しての措置の実施を意図したものではありません。
(4)  第4項は、知事は、汚染の拡散を確実に防止するための措置の実施が義務付けられている者(第1項の規定により届出を行った者)以外の者の行為によって汚染が生じたことが明らかであり、その者に措置を講じさせることが相当であると認めるときは、その者に措置を講ずるよう求めるとするものです。
 (5)  第5項は、土壌汚染対策法の規定により形質変更時要届出区域となった土地について、汚染の拡散を確実に防止するために必要な措置の実施を義務付けるものです。なお、第3項の規定と同様に、応急措置等既に講じられた措置により、汚染の拡散を確実に防止できる場合は不要とします。
 (6)  第6項は、形質変更時要届出区域となった土地について、第4項と同様に、知事は、当該土地の所有者等以外の者の行為によって汚染が生じたことが明らかであり、その者に措置を講じさせることが相当であると認めるときは、その者に措置を講ずるよう求めるとするものです。

(解説)
 (1)   「応急の措置」とは、計画を定めて本格的な汚染の除去等の措置を行う前段階として当面講ずべき措置であり、土壌汚染等対策指針で定めています。応急措置の内容としては、不透水シート等による雨水の遮断防風ネットによる土壌の飛散防止、周辺飲用井戸管理者への通報・周知、立入禁止柵の設置等です。
 (2)  条例では、早期対応により汚染の拡散を防止するため、計画を定めて本格的な措置を行う前段階として当面講ずべき応急措置を、従来から義務付けています。
  土壌汚染対策法には応急措置の規定はありませんが、応急措置は土壌又は地下水汚染が判明したすべての事案について実施されることが必要なことから、法の規定により調査が行われ汚染が判明した場合についても、同様に義務付けています。
(3)  土壌及び地下水の汚染は未然に防止することが重要であるため、周辺への汚染の拡散を確実に防止するための措置を行う必要があります。
  また、土壌汚染対策法の規定に基づき調査を行い汚染が判明し、形質変更時要届出区域に指定された場合は、法の規定では措置の実施を求められないので、同様に周辺への汚染の拡散を確実に防止するための措置を行うことが必要です。
 (4)  汚染の拡散を確実に防止するための措置を義務付けるため、義務の対象者である特定有害物質等取扱事業者や土地の所有者等以外に汚染の原因者が判明している場合は、汚染者負担の原則に基づき原因者に措置を求める必要があります。

 拡散防止措置を実施しなければならないのは誰か。
 条例では、事業を実施する者が、土壌又は地下水の汚染の防止に努める義務を負う者であると考えます。そのため、汚染が当該事業者に起因するものであれば、汚染者負担の原則により事業を実施する者が拡散防止措置の実施に責任を負うべきものと考えます。その他の場合においては、土地の所有者等(当該土地に関する権限を持っている)又は特定有害物質等取扱事業者(当該土地において特定有害物質等を取り扱っていたことがあり、当該土壌又は地下水汚染の状況を把握している)となります。


  (汚染の原因者に対する措置命令等関係 条例第41条)
 (汚染の原因者に対する措置命令等)
第41条 知事は、土壌又は地下水の特定有害物質による汚染状態が土壌汚染等対策基準に適合せず、かつ、当該土壌又は地下水の特定有害物質による汚染により、人の健康に係る被害が生じ、又は生ずるおそれがあるものとして規則で定める基準に該当する土地があると認める場合において、当該土地に特定有害物質等取扱事業所を設置している特定有害物質等取扱事業者の行為によって当該汚染が生じたことが明らかであり、かつ、その行為をした者に当該汚染の除去、当該汚染の拡散の防止その他必要な措置(以下「汚染の除去等の措置」という。)を講じさせることが相当であると認めるときは、当該被害を防止するために必要な限度において、その者に対し、相当の期限を定めて、土壌汚染等対策指針に従い汚染の除去等の措置を定め、当該汚染の除去等の措置に関する計画書(以下「土壌汚染等処理計画書」という。)を作成し、これに基づき当該汚染の除去等の措置を講ずべきことを命ずることができる。
2 前項の規定による命令を受けた特定有害物質等取扱事業者は、規則で定めるところにより、当該土壌汚染等処理計画書を知事に提出しなければならない。
3 前項の規定により土壌汚染等処理計画書を提出した特定有害物質等取扱事業者は、当該汚染の除去等の措置が完了したときは、規則で定めるところにより、その旨を知事に届け出なければならない。

(趣旨)
(1)  第1項は、土壌又は地下水の特定有害物質による汚染状態が土壌汚染等対策基準に適合せず、かつ、人の健康に被害が生じ、又は生ずるおそれがあるものとして規則で定める基準に該当する土地があると認める場合において、その行為をした特定有害物質等取扱事業者に当該汚染の除去、汚染の拡散の防止その他必要な措置を講じさせることが相当であると認めるときは、当該被害を防止するために必要な限度において、その者に対し、相当の期限を定めて、当該汚染の除去等の措置を講ずべきことを命ずることができるとしたものです。これは、土壌又は地下水汚染が生じており、かつ、汚染により人の健康被害が生じ、又は生ずるおそれがある場合には速やかに対応する必要があることから汚染の除去等の措置を講ずることとしたものであり、この規定は、汚染者負担の原則に従って定めたものです。
(2)  第2項は、第1項の規定により、土壌汚染等処理計画書を作成するよう命じられた特定有害物質等取扱事業者に対し、作成した土壌汚染等処理計画書を知事に提出することを義務付けることとしたものです。これは、提出された土壌汚染等処理計画書の内容が、土壌汚染等対策指針に従ったものであるのかを確認することにより、当該計画が適正であるかどうかを判断するものです。
(3)  第3項は、第2項の規定により、土壌汚染等処理計画書を提出した特定有害物質等取扱事業者は、当該汚染の除去等の措置が完了したときは、知事に届け出るよう義務付けることとしたものです。これは、完了届により汚染の除去等の措置の完了を確認するものです。


  (汚染の状況等の公表関係 条例第42条)
 (汚染の状況等の公表)
第42条 知事は、第39条第2項から第4項まで若しくは第39条の2第2項の規定による報告又は第40条第1項若しくは第2項の規定による届出があった場合において、人の健康又は生活環境に係る被害を防止するため必要があると認めるときは、当該土壌又は地下水の特定有害物質による汚染の状況その他規則で定める事項を公表するものとする。

(趣旨)
 この規定は、知事は、特定有害物質等取扱事業者又は土地の所有者等から、第39条第2項から第4項まで若しくは第39条の2第2項の規定による報告又は第40条第1項若しくは第2項の規定による届出があった場合に、人の健康若しくは生活環境の被害を防止する観点から、県民に速やかに情報を公開し、県民の不安解消を図るとともに、事業者の対策等に関し、県民の理解を得るものです。


 (汚染の拡散防止のための措置等に係る勧告関係 条例第43条)
(汚染の拡散防止のための措置等に係る勧告)
第43条 知事は、特定有害物質等取扱事業者、土地の所有者等若しくは土地の形質の変更をしようとする者が第39条第2項、第39条の2第1項、第40条第1項から第3項まで若しくは第5項若しくは第41条第2項若しくは第3項の規定を遵守していないと認めるとき、又は第39条第3項若しくは第4項、第39条の2第2項若しくは第40条第4項若しくは第6項の規定による知事の求めに応じない者があるときは、その者に対し、必要な措置を講ずべきことを勧告することができる。

(趣旨)
 この規定は、第39条第2項、第39条の2第1項の規定による報告、第40条第1項から第3項まで若しくは第5項の規定による届出、第41条第2項の規定による計画書の提出、同条第3項の規定による届出を行わないとき、又は第39条第3項若しくは第4項、第39条の2第2項若しくは第40条第4項若しくは第6項の規定による知事の求めに応じないときは、特定有害物質等取扱事業者又は土地の所有者等に対し、必要な措置を勧告できることとしたものです。


 (適用除外関係 条例第44条)
(適用除外)
第44条 第39条から前条までの規定は、次に掲げる土地については、適用しない。
一 農用地の土壌の汚染防止等に関する法律(昭和45年法律第139号)第2条第1項に規定する農用地
二 土壌汚染対策法第6条第1項の規定により指定された同条第4項に規定する要措置区域内の土地
三 前2号に掲げるもののほか、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律第137号)第8条第1項に規定する一般廃棄物処理施設その他規則で定める施設の存する土地

(趣旨)
  本条は、農用地については、農用地の土壌の汚染防止に関する法律に基づき、土壌汚染があれば汚染対策が講じられるほか、肥料取締法、農薬取締法等により、十分管理されているため適用除外としたものです。また、土壌汚染対策法第6条の規定により、要措置区域内の土地にあっては、同法により土地の管理がなされるため適用除外としたものです。廃棄物処理施設等が設置されている土地の土壌についても、廃棄物の処理及び清掃に関する法律により、施設の構造基準、維持管理基準が定められており、これらの基準で、飛散防止、地下への浸透の防止等が義務付けられていることから、適用除外としたものです。
  また、規則で定めた廃棄物の処理及び清掃に関する法律第15条第1項に規定する産業廃棄物処理施設及び鉱山保安法第8条第1項の規定により認可を受け、又は同条第2項の規定により届出をした施設のある土地の土壌についても、同様の趣旨で適用除外としたものである。

(解説 )
 農用地の土壌の汚染防止等に関する法律(昭和45年法律第139号)第2条第1項に規定する「農用地」とは、「耕作の目的又は主として家畜の放牧の目的若しくは養畜の業務のための採草の目的に供される土地」をいい、農用地に該当するかどうかの判定は、同法の趣旨・目的により、登記等をもとに形式的になされるものではなく、その判断が行われる時点における土地の現況に即して実質的に判断されます。


  (自主調査に係る報告等関係 条例第45条)
(自主調査に係る報告等)
第45条 この節の規定に基づき行う土壌汚染等調査及び土壌汚染対策法第2条第2項に規定する土壌汚染状況調査以外の土壌汚染等調査(以下「自主調査」という。)を土壌汚染等対策指針に従い行った者は、当該自主調査の結果、当該自主調査に係る土地の土壌又は当該土地にある地下水の特定有害物質による汚染状態が土壌汚染等対策基準に適合しないことが明らかになったときは、当該汚染の状況その他規則で定める事項を知事に報告するよう努めなければならない。ただし、当該土地の区域について土壌汚染対策法第14条第1項の申請があった場合は、この限りでない。
2 知事は、前項の規定による報告があったときは、当該報告をした者又は当該報告に係る土地の所有者等に対し、必要な助言を行うことができる。


(趣旨)
 (1)  第1項は、土壌汚染対策法や本条例の規定によらずに、自主的に実施した土壌・地下水の汚染の状況調査(自主調査)の結果、土壌又は地下水汚染が判明した場合は、調査を実施した者は知事に報告するよう努めなければならないとしたものです。
 (2)  知事は、第1項の規定による報告があった場合は、報告者又は土地の所有者等に対し、必要な助言を行うことを規定しています。

(解説)
 (1)  土地の取引や資産評価等のために実施される自主調査により判明した土壌又は地下水汚染が多く報告されており、県では汚染事例全体の約4割となっています。
自主調査により判明した汚染については、行政指導により任意の報告や措置を求めていますが、統一的な取扱いを行いにくい状況であるため、自主調査結果の報告及び知事の助言について条例に位置付けています。
 (2)  第1項は、指針に従って土壌又は地下水の汚染の状況の調査を行った結果、土壌汚染が判明した場合に、知事への報告に努めるよう規定しています。
なお、これにより、自主調査を行おうとする者に対し、土壌汚染等対策指針に基づき調査するよう求めています。
 (3)  第2項は、自主調査により土壌又は地下水汚染が判明した場合であっても、適切な措置等がなされるよう規定したものです。

 指針に従わない調査により土壌汚染が判明した場合は、どうなるのか。
  指針の調査方法の内容を満たさない調査結果では、土壌汚染の有無や程度について適切に判断できないため、原則として指針に従った調査の実施を指導することとなります。
  なお、この時点で、早急な対応が必要であると判断される場合は、応急的にこの結果を判断し措置を求めることがあります。


  (汚染土壌処理業に係る生活環境影響調査の実施等関係 条例第45条の2)
(汚染土壌処理業に係る生活環境影響調査の実施等)
第45条の2 土壌汚染対策法第22条第1項又は第23条第1項の許可の申請をしようとする者は、規則で定めるところにより、当該申請に係る同法第22条第1項に規定する汚染土壌処理施設(以下「汚染土壌処理施設」という。)において同法第16条第1項に規定する汚染土壌(以下「汚染土壌」という。)を処理することが周辺地域の生活環境に及ぼす影響についての調査(以下「生活環境影響調査」という。)を行わなければならない。
2 前項の規定により生活環境影響調査を行った者は、当該生活環境影響調査の結果を勘案して汚染土壌処理施設の構造その他の規則で定める事項を記載した汚染土壌の処理の事業に関する計画書を作成し、これに当該生活環境影響調査の結果を記載した書類を添えて知事に提出しなければならない。
3 知事は、前項の計画書の提出があったときは、当該計画書を提出した者に対し、当該計画書について生活環境の保全上の見地からの意見を書面により述べるものとする。
4 第2項の計画書を提出した者は、当該計画書に係る汚染土壌の処理の事業に前項の意見を反映させるよう努めなければならない。
5 知事は、第1項又は第2項に規定する者がこれらの規定を遵守していないと認めるときは、その者に対し、必要な措置を講ずべきことを勧告することができる。

(趣旨)
 (1)  第1項は、土壌汚染対策法で規定する第22条第1項で規定する汚染土壌処理業の許可の申請をしようとする者に、当該汚染土壌の処理の事業の実施に伴う生活環境影響調査の実施を義務付けるものです。
(2)  第2項は、第1項の生活環境影響調査を実施した者は、その結果を勘案し、汚染土壌の処理の事業に関する計画書を作成し、生活環境影響調査の結果書とともに知事に提出するよう義務付けたものです。
(3)  第3項は、第2項で提出のあった計画書について、知事が生活環境の保全上の観点からの意見を行うことを規定したものです。
 これは、提出された計画書の内容が、周辺の生活環境影響について回避・低減できるよう配慮されたものであるかを確認し、必要な意見を行うこととしたものです。
 (4)  第4項は、第2項の計画書を提出した者は、実際の汚染土壌の処理の事業の実施にあたり、第3項で知事からなされた意見を反映するように努めなければならないことを規定したものです。
 (5)  第5項は、第1項から第4項までの規定を遵守していない者に対する勧告について規定するものです。

(解説)
  生活環境影響調査は、事業者自らに影響を適切に回避・低減する措置を検討させられる効果があるため、汚染土壌処理業の許可を受けようとする者に対しその実施を義務付けています。また、知事が生活環境の保全上の見地から意見を述べ、事業者は汚染土壌の処理の事業にその意見を反映させるよう規定しています。

  生活環境影響調査とは、どのような調査なのか。
 生活環境影響調査とは、汚染土壌の処理の事業を実施する場合に、周辺の生活環境にどのような影響を及ぼすかについて事前に調査・予測を行い、その結果を分析することにより、その地域の状況に応じた適切な生活環境保全対策を検討するために実施するものです。
 具体的な調査項目としては、大気環境(大気、騒音、振動及び悪臭)及び水環境(水質及び地下水)並びに土壌環境に関するものです。当該施設の稼働並びに当該施設に係る汚染土壌の搬出入及び保管等に伴う影響が生じることが想定されるものに関して事前に調査するものです。

目次へ戻る 上へ戻る
2 化学物質の適正な管理関係

   (化学物質適正管理指針の策定等関係 条例第67条)
 (化学物質適正管理指針の策定等)
第67条 知事は、化学物質(元素及び化合物(それぞれ放射性物質を除く。)をいう。以下同じ。)を業として取り扱う者が化学物質を適正に管理するために講ずべき措置に関する指針(以下「化学物質適正管理指針」という。)を定めるものとする。
2 第38条第2項の規定は、化学物質適正管理指針を定め、又は変更した場合について準用する。
3 化学物質を業として取り扱う者は、化学物質適正管理指針に留意して、化学物質の製造、使用その他の取扱い等に係る管理を適正に行うよう努めなければならない。

(趣旨)
 化学物質には、有害性の程度に違いがあるものの、有害なおそれがあるものが多くあることから、そのような化学物質による環境の保全上の支障を未然に防止する必要性があります。
 このため、化学物質の製造、使用等の取り扱いに当たって、有害性のある化学物質の環境への排出を抑制する観点から、化学物質を取扱う事業所において化学物質の適正な管理を効果的に実施していくことができるよう、知事が化学物質適正管理指針を策定することとしたものです。
 この規定は、化学物質を業として取り扱う事業者は、営む業種や規模にかかわらず、化学物質の製造、使用等の取扱いに当たって、化学物質適正管理指針に従ってその適正な管理に努める義務があることを規定したものです。

(解説)
(1)  「化学物質を業として取り扱う者」とは、事業活動において、化学物質を製造、使用等をする過程において、取り扱う事業者をいいます。
(2)  「化学物質を適正に管理する」とは、有害性のある化学物質の環境へ排出を抑制するため、その化学物質の取扱施設の適正な保守管理及び排出抑制措置、より有害性の小さい化学物質への転換、化学物質の排出を伴う事故の未然防止、事故により排出された有害な化学物質の排出拡大の防止などをいいます。
(3)  愛知県化学物質適正管理指針については、平成15年8月22日の愛知県公報に愛知県告示第664号として登載しています。また、このホームページにも掲載しています。

 条例67条第1項における化学物質を適正に管理するために講ずべき措置は、具体的にどのようなことを指すのか。
 有害性のある化学物質の環境へ排出を抑制するため、取扱施設の適正な保守管理及び排出抑制措置、より有害性の小さい化学物質への転換、化学物質の排出を伴う事故の未然防止、事故により排出された有害な化学物質の排出の拡大の防止などをいいます。


  (特定化学物質の取扱量の把握等関係 条例第68条)
 (特定化学物質の取扱量の把握等)
第68条 特定化学物質等(特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律(平成11年法律第86号)第2条第5項第1号に規定する第一種指定化学物質等をいう。以下同じ。)を業として取り扱う者で規則で定める事業所(以下「特定化学物質等取扱事業所」という。)を有していることその他規則で定める要件に該当するもの(以下「特定化学物質等取扱事業者」という。)は、その事業活動に伴う特定化学物質(同条第2項に規定する第一種指定化学物質をいう。以下同じ。)の取扱量を、規則で定めるところにより、特定化学物質及び特定化学物質等取扱事業所ごとに、把握しなければならない。
2 特定化学物質等取扱事業者は、規則で定めるところにより、特定化学物質及び特定化学物質等取扱事業所ごとに、毎年度、前項の規定により把握される前年度の特定化学物質の取扱量に関し規則で定める事項を知事に届け出なければならない。

(趣旨)
 化学物質の適正な管理を推進するに当たり、どのような化学物質をどれだけの量取り扱っているかの情報は、管理の基本となる情報であり、事業者は取扱量のうちの一部又は全部が環境に排出される可能性があることを認識して適正な管理をする必要があります。また、県としても事業者が行う化学物質の適正な管理の促進を支援するため、取扱量などの情報を活用し事業者に提供する必要があります。このため、この規定は、事業者が取扱量を把握し、その届出を行うことを規定するものです。
 なお、この届出の趣旨は、取扱量に係る化学物質の種類や数量を制限するものではありません。

(解説)
(1)  「特定化学物質等」とは、特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律(化管法)第2条第5項第1号に規定する第一種指定化学物質等で、具体的には、第一種指定化学物質及び第一種指定化学物質を含有する製品を指します。
(2)  「特定化学物質等取扱事業所」とは、規則で定める事業所としており、規則には、対象業種を営むこと及び一定量以上の特定化学物質の取扱量があることを規定しています。
(3)  「特定化学物質等取扱事業者」とは、特定化学物質等取扱事業所を有し、規則で定める要件に該当する事業者としており、規則には、常時使用する従業員の数が21人以上である者を規定しています。
(4)  「特定化学物質」とは、化管法に基づく排出量及び移動量の届出制度(PRTR制度)の対象である第一種指定化学物質です。
(5)  「特定化学物質及び特定化学物質等取扱事業所ごとに」とは、取扱量の把握は、それぞれの特定化学物質等取扱事業所別に、それぞれの特定化学物質ごとに把握することを意味します。
(6)  「毎年度、前項の規定により把握される前年度の特定化学物質の取扱量」とは、届出の対象となるのは、前年度1年間の把握結果です。

(補足説明)
 特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律施行令の一部を改正する政令(平成20年政令第356号)により、平成21年10月1日から、第一種指定化学物質はこれまでの354物質から462物質になりましたが、政令附則の経過措置により、改正後の第一種指定化学物質の把握は平成22年度、排出量等の届出は平成23年度から適用されます。
 そのため、県民の生活環境の保全等に関する条例の一部を改正する条例(平成21年条例第38号)により、改正後の取扱量の把握は平成22年度、取扱量等の届出は平成23年度からとするよう、特例措置を講じました。(条例附則第6・7・8条)
 平成21年度における特定化学物質の取扱量の把握及び平成22年度における届出は条例附則第6・7・8条を参照してください。

 特定化学物質の取扱量の届出は、どのような事業者が対象となるのか。
 PRTR制度の排出量・移動量の届出対象者とほぼ同じで、次の1及び2の要件を満たす事業者です。
 化管法施行令第3条各号に掲げる24業種を営み、全事業所合計の従業員数が21人以上であること。
 化管法施行令第4条の定めに関連して第一種指定化学物質の年間取扱量が1トン(特定第一種指定化学物質は0.5トン)以上の事業所を有すること。


改正政令により、これまでの23業種に医療業が追加され、24業種となりました。
医療業における取扱量の把握は平成22年度、届出は平成23年度からとなります。

 特定化学物質の取扱量の把握・届出は、いつから始まり、提出期限はいつまでか。
 特定化学物質等の取扱量の把握については、平成16年4月1日から開始していただき、翌年4月1日から届出の提出が開始され、毎年6月末日までが提出期限となっています。

 特定化学物質等の取扱量の把握対象物質は、PRTR制度の排出・移動量の対象物質以外も含まれるのか。
 PRTR制度の排出・移動量の届出対象物質に関して、把握している取扱量を条例に基づき届け出ていただくこととなりますので、当該対象物質以外は含まれません。


  (特定化学物質等管理書の作成等関係 条例第69条)
 (特定化学物質等管理書の作成等)
第69条 特定化学物質等取扱事業所で規則で定めるもの(以下この節において「特定事業所」という。)を有している特定化学物質等取扱事業者(以下この節において「特定事業者」という。)は、特定事業所ごとに、化学物質適正管理指針に従い、特定化学物質等を適正に管理するために講ずる措置を定め、当該措置を記載した書面(以下「特定化学物質等管理書」という。)を作成しなければならない。
2 特定事業者は、特定化学物質等管理書を作成し、又は変更したときは、規則で定めるところにより、これを知事に提出しなければならない。

(趣旨)
 化学物質の自主的な適正管理を効果的に行うには、化学物質の管理の体制、管理計画、管理方法等について、あらかじめ検討し、それらを取りまとめ、事業所内の関係者がそれぞれの役割を的確に実施していくことが必要であるため、個々の事業所の実情に応じそれを書面として作成し、知事への提出を規定するものです。なお、化学物質の新しい管理技術などは将来に向かって開発し導入されていくものであることから、管理方法などを見直し特定化学物質等管理書を変更した場合も提出することしました。
 この制度により提出された情報については、化学物質の適正管理を促進するための情報として活用していくこととしています。
 また、記載された内容は、自主的な適正管理であり、方法、導入技術等を管理書の内容について強制し、又は制限するものではありません。

(解説)
(1)  「特定事業所」とは、特定化学物質等管理書の作成を義務付ける事業所で、特定化学物質等取扱事業所のうちで規則定めるものとし、規則では、常時使用する従業員の数が当該事業所において21人以上であるものを規定しています。
(2)  「特定事業者」とは、特定化学物質等取扱事業者のうちで特定事業所を有する者です。
(3)  「特定化学物質等管理書」とは、特定化学物質等を適正に管理するため、当該事業所の実情に応じた措置として、化学物質適正管理指針に従いその内容を記載した書面です。

(補足説明)
 平成21年10月1日から平成22年3月31日までの間における特定化学物質等管理書の作成及び変更については、特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律施行令の一部を改正する政令(平成20年政令第356号)による改正前の第一種指定化学物質を適用する特例措置を講じました。(条例附則第9・10・11条)
 平成21年10月1日から平成22年3月31日までの間においては条例附則第9・10・11条を参照してください。

 特定化学物質等管理書の作成・提出は、いつから始まり、提出期限はいつまでか。
 当該規定は、平成17年4月1日から施行されます。提出期限は特定事業者に該当することとなった日から起算して6ヶ月以内に提出していただくこととなっています。

 特定化学物質等管理書の提出・変更はどのようにしたらよいのか。
 特定化学物質等管理書作成(変更)提出書(様式第47)に管理書を添付の上、提出していただき、変更の場合も同様であります。
 なお、管理書については、愛知県化学物質適正管理指針の6 特定化学物質管理書の作成に基づいて、作成していただくこととなります。
平成21年10月1日から平成22年3月31日までの間に旧特定化学物質等管理書を作成(変更)した際は、旧特定化学物質等管理書作成(変更)提出書(附則様式第2)により提出してください。


  (特定事業所における事故時の措置関係 条例第70条)
 (特定事業所における事故時の措置)
第70条 特定事業者は、当該特定事業所において、その施設の破損その他の事故が発生し、特定化学物質が当該特定事業所から大気中若しくは公共用水域に排出され、又は地下に浸透したことにより、人の健康又は生活環境に係る被害を生じ、又は生ずるおそれがあるときは、直ちに、引き続く特定化学物質の排出又は浸透の防止のための応急の措置を講じ、かつ、その事故の状況を知事に通報するとともに、速やかに、その講じた応急の措置の概要その他の規則で定める事項を知事に届け出なければならない。
2 知事は、特定事業者が前項の応急の措置を講じていないと認めるときは、その者に対し、同項に規定する応急の措置を講ずべきことを命ずることができる。
3 知事は、第1項に規定する事故が発生した場合において、事故の再発を防止するために必要があると認めるときは、当該特定事業者に対し、必要な措置を講ずべきことを勧告することができる。

(趣旨)
 特定化学物質の適正管理の促進の観点から、平常時のほかに事故時についても、特定化学物質の環境への排出を抑制する必要があり、また、特定化学物質の排出を伴う事故の拡大や再発の防止のため、事業者による応急措置の実施、知事への通報及び措置の届出を規定したものです。
 また、事故に伴い特定化学物質の排出がある場合には、迅速に排出防止措置を講じ、排出拡大を防止する必要があります。そのため応急措置が講じられていないと認められる場合は、知事が措置を命令することなどを規定したものです。
 なお、再発防止の観点から必要な措置が講じられていないと認められる場合は、知事は措置を勧告ができることとしました。

(解説)
(1)  「施設の破損その他の事故」とは、特定化学物質を取り扱う施設について生じた破損、故障、誤動作、操作ミス等をいいます。
(2)  「事故の状況」とは、事業所内及び当該事故に伴う周辺の被害状況や特定化学物質の排出状況等をいいます。
(3)  「応急措置の概要その他規則で定める事項」とは、事故に伴い発生している特定化学物質の排出防止措置の概要、状況に応じて特定化学物質の回収措置の概要、当該事故の再発防止措置の概要などです。

目次へ戻る 上へ戻る
3 地球温暖化の防止関係

  (地球温暖化の防止に関する計画等関係 条例第72条)
 (地球温暖化の防止に関する計画等)
第72条 知事は、地球温暖化(地球温暖化対策の推進に関する法律(平成10年法律第117号)第2条第1項に規定する地球温暖化をいう。以下同じ。)の防止に関する取組を総合的かつ計画的に推進するため、温室効果ガスの総排出量(同条第5項に規定する温室効果ガスの総排出量をいう。以下同じ。)の抑制に関する目標を定め、当該目標を達成するために必要な県、事業者及び県民のそれぞれが取り組むべき温室効果ガスの排出の抑制等(同条第2項に規定する温室効果ガスの排出の抑制等をいう。以下同じ。)のための措置に関する計画を定めるとともに、地球温暖化の防止を図るための施策を推進するものとする。
2 事業者及び県民は、前項の計画に従い、その事業活動又は日常生活において、電気、燃料等の効率的な使用、再生品の使用等による資源の有効利用、建築物等の緑化その他の地球温暖化の防止を図るための措置に取り組むよう努めなければならない。

(趣旨)
(1)  第1項は、知事が、地球温暖化の防止に関する基本的な計画として、県、事業者及び県民が温室効果ガスの排出の抑制等に取り組むための措置に関する計画を定めることを規定したものです。
 地球温暖化は、事業者の事業活動のみならず県民の日常生活等に伴って生ずる温室効果ガスの大気中への排出が増加することによって問題となってきています。このため、事業者及び県民のすべての主体が温室効果ガスの排出抑制に向けて取り組むことが不可欠です。
 こうしたことから、知事は、地球温暖化の防止に関する取組を総合的かつ計画的に推進するため、温室効果ガスの排出の抑制に関する目標を定めるとともに、その目標を達成するために必要な県、事業者、県民のすべての主体が取り組むべき温室効果ガスの排出抑制等のための措置に関する計画を定めることとしたものです。
 また、知事は、計画に基づき、地球温暖化の防止を図るための施策を推進することを同時に規定しています。
(2)  第2項は、事業者及び県民は、地球温暖化の防止を図るための行動に取り組むよう努めることを規定したものです。事業者及び県民が、第1項の地球温暖化の防止に関する計画に基づき、事業活動あるいは日常生活においてそれぞれが使用する電気、燃料等の効率的な使用や資源の有効利用、緑化その他の地球温暖化の防止を図る行動に取り組むことにより温室効果ガスの排出の抑制が図られ、結果として地球温暖化の防止につながることとなります。

(解説)
(1)  「地球温暖化」とは、温室効果ガスの大気中の濃度が高まるにつれ、地表面の気温が上昇する現象です。
(2)  「温室効果ガス」とは、大気中で地表から赤外線の形で放射された熱を吸収し、その一部を地表へ再放射することにより、地表面を加熱する効果のあるガスをいいます。京都議定書では、二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素、ハイドロフルオロカーボン、パーフルオロカーボン、六フッ化硫黄の6物質が削減対象となっています。
(3)  「温室効果ガスの総排出量」とは、温室効果ガスである物質ごとに政令で定める方法により算定される当該物質の排出量に当該物質の地球温暖化係数(温室効果ガスたる物質ごとに地球の温暖化をもたらす程度の二酸化炭素に係る当該程度に対する比を示す数値として国際的に認められた知見に基づき政令で定める係数をいう)を乗じて得た量の合計量をいいます。
(4)  「温室効果ガスの排出」とは、人の活動に伴って発生する温室効果ガスを大気中に排出し、放出し若しくは漏出させ、または他人から供給された電気若しくは熱(燃料または電気を熱源とするものに限る。)を使用することをいいます。
(5)  「温室効果ガスの排出の抑制等」とは、温室効果ガスの排出の抑制並びに動植物による二酸化炭素の吸収作用の保全及び強化をいいます。


  (地球温暖化対策計画書の作成等関係 条例第73条)
 (地球温暖化対策計画書の作成等)
第73条 温室効果ガスの総排出量が相当程度多い工場等として規則で定める工場等を設置し、又は管理している者(国及び地方公共団体を除く。以下「地球温暖化対策事業者」という。)は、規則で定めるところにより、当該工場等に係る温室効果ガスの排出の抑制等のための措置に関する計画書(以下「地球温暖化対策計画書」という。)を作成し、これを知事に提出しなければならない。
2 地球温暖化対策事業者は、前項の規定により地球温暖化対策計画書を作成したときは、その内容を公表するよう努めなければならない。

(趣旨)
(1)  第1項は、温室効果ガスを多量に排出する事業者(地球温暖化対策事業者)に温室効果ガスの排出抑制のための計画書の作成を義務づけたものです。
 地球温暖化対策事業者は温室効果ガスの排出抑制のための計画を作成することによって、自らのエネルギーの使用状況、温室効果ガスの排出の状況等を把握するとともに、排出抑制方法を検討することにより地球温暖化対策の必要性を認識することができ、結果として温室効果ガスの削減が期待できます。
(2)  第2項では、地球温暖化対策事業者は、温室効果ガスの排出削減のための計画書を提出したときはこれらを公表するよう努めることを規定したものであり、公表することによって事業者の温室効果ガスの排出抑制に向けての意識の向上が図られ、より一層の削減が期待できます。

(解説)
(1)  温室効果ガスの総排出量が相当程度多い工場等としては、燃料、熱及び電気の年度の使用量の合算が、原油換算で1,500KL以上の工場等が該当します。(「工場等」とは、工場又は事業場を指します。)
(2)  熱及び電気については、他人から供給されたものに限ります。このため、工場等内における燃料の燃焼に伴う排熱の利用分及び工場等の自家発電による電気の使用量については、使用量に含みません。
(3)  燃料及び電気については、工場等において運行又は運航の管理を行う自動車、鉄道車両、船舶及び航空機による使用量(県内において使用される量に限る。)を含みます。


  (地球温暖化対策実施状況書の作成等関係 条例第74条)
 (地球温暖化対策実施状況書の作成等)
第74条 地球温暖化対策事業者は、規則で定めるところにより、毎年度、地球温暖化対策計画書に基づく温室効果ガスの排出の抑制等のための措置の実施の状況を記載した書面(以下「地球温暖化対策実施状況書」という。)を作成し、これを知事に提出しなければならない。
2 前条第2項の規定は、地球温暖化対策実施状況書について準用する。

(趣旨)
(1)  第1項は、地球温暖化対策事業者の地球温暖化対策計画書に基づく対策の実施状況について知事への報告を義務付けたものです。事業者は、この実施状況書を作成することによって自らの温室効果ガスの排出状況や排出抑制効果の確認ができ、また、県は、この報告に基づいて毎年度の産業部門における温室効果ガスの排出抑制対策の動向や温室効果ガスの排出状況を把握することにより今後の地球温暖化対策の施策に反映させることができます。
(2)  第2項では、地球温暖化対策事業者は、温室効果ガスの排出の抑制等のための対策状況の報告書を提出したときはこれらを公表するように努めることを規定したものであり、公表することによって事業者の温室効果ガスの排出抑制に向けての意識の向上が図られ、より一層の削減が期待できます。

 提出書類は何か。また、計画書等は任意の様式でよいか
 地球温暖化対策計画書又は地球温暖化対策実施状況書には、規則で「地球温暖化の対策の推進に関する方針及び推進体制」、「温室効果ガスの排出の状況」、「温室効果ガスの排出の抑制に係る目標及び措置」に関する事項を記載しなければならないこととなっています。
 計画書及び実施状況書を提出する際には、それぞれ様式第48の「地球温暖化対策計画書提出書」又は様式第49の「地球温暖化対策実施状況書提出書」に添付していただくこととしています。
 なお、計画書及び実施状況書の本文については、様式の定めはありませんが、できるだけ参考書式例に沿って作成してください。参考書式例はこちらからダウンロードできます。

 建物所有者がテナント個別の燃料使用量や排出状況について、すべてを把握することは不可能だ。どうしたらよいか。
 計画書は、所有者の手持ち資料だけで作成するのではなく、各テナントと協力しながら、実態を反映させ、実効性のあるものを作成してください。例えば、所有者と各テナントで構成する、温暖化対策や環境保全に関する連絡会等を設け、そのような場を通じて温暖化対策(計画書の制度を含む)の必要性を理解してもらうなどして、協力体制を作ってください。

 県は、具体的な数値目標を審査するのか。受け付けないということもあるのか。
 抑制目標の是非自体について審査することはありません。
 なお、愛知県は、2010年度(平成22年度)における温室効果ガス排出量を、1990年度(平成2年度)比で6%削減することを長期目標としています。この目標を達成するためには、エネルギーを多く使用している条例対象工場等の方々の取組において実行をあげていくことが必要です。
 したがって、事業者の皆様には、温室効果ガスの排出抑制の方途を極力検討していただくようにお願いします。

 計画の変更(修正)はどのようにすればよいのか。
 計画書に記載した数字の訂正等については、実施状況書に反映してください。担当者の変更は、計画書を提出しなおす必要はありません。
 なお、工場等の移転や廃止がある場合は、事前にご相談ください。

 省エネ法の届出と条例の計画書はどこが違うのか。
 エネルギーの使用の合理化に関する法律は、エネルギーの消費効率の改善を目的としており、エネルギー消費原単位を年平均1%以上低減させることを目標として技術的かつ経済的に可能な範囲内で実現に努めるものとされており、県条例は温室効果ガスの総排出量の排出抑制を目的として、その措置に関する計画及び措置の実施の状況を記載した書面を作成し、提出していただくものです。

目次へ戻る 上へ戻る
4 自動車の使用に伴う環境への負荷の低減を図るための措置関係

  (自動車の走行量の抑制等関係 条例第76条)
 (自動車の走行量の抑制等)
第76条 自動車(道路運送車両法(昭和26年法律第185号)第2条第2項に規定する自動車及び同条第3項に規定する原動機付自転車をいう。以下同じ。)を使用する者は、自動車を効率的に利用すること、公共交通機関を利用すること等により、自動車の走行量を抑制するよう努めなければならない。
2 自動車を使用する者は、自動車の適正な運転及び必要な整備を行うことにより、当該自動車の運行に伴い発生する排出ガス(自動車の運行に伴い発生する一酸化炭素、炭化水素、鉛化合物、窒素酸化物、粒子状物質、二酸化炭素その他の物質で規則で定めるものをいう。以下同じ。)及び騒音を最少限度にとどめるよう努めなければならない。

(趣旨)
 自動車に起因する大気汚染、騒音等の防止を図るとともに、地球温暖化防止に資するため、自動車を使用する者に対する走行量の抑制、環境への負荷の低減に努める旨の規定を定めています。

(解説)
 「排出ガス」は、大気汚染防止法第2条第10項に規定する「自動車排出ガス」(一酸化炭素、炭化水素、鉛化合物、窒素酸化物、粒子状物質)に、地球温暖化の観点から二酸化炭素を加え、さらに大気汚染防止法第19条において環境大臣が定めることとなっている「自動車排出ガスの量の許容限度」(昭和49年1月環境庁告示第1号)に定められている黒煙を加えたものとしています。


  (自動車の駐停車時の原動機の停止義務等関係 条例第77条)
 (自動車の駐停車時の原動機の停止義務等)
第77条 自動車を運転する者は、自動車を駐車し、又は停車するときは、当該自動車の原動機を停止しなければならない。ただし、道路交通法(昭和35年法律第105号)第39条第1項に規定する緊急自動車を当該緊急用務のために使用している場合その他規則で定める場合は、この限りでない。
2 事業者は、その事業活動に伴い従業者に自動車を運転させる場合には、当該従業者に対し、自動車を駐車し、又は停車するとき(前項ただし書に規定する場合を除く。次条において同じ。)は、当該自動車の原動機を停止するよう指導しなければならない。

(趣旨)
 駐車時又は停車時において自動車の原動機を動かす(アイドリング)ことにより、大気汚染、騒音等の問題が生じていることから、自動車を運転する者に対し、アイドリング・ストップを行なう旨の規定を定めるとともに、従業員に自動車を運転させる事業者に対し、アイドリング・ストップに関する指導を行なう旨の規定を定めています。

(解説)
(1)  緊急自動車には、消防用自動車、救急用自動車、警察用自動車の他、血液輸送用自動車、応急作業用自動車などが含まれ、具体的には道路交通法施行令により定められています。
(2)  「その他規則で定める場合は、この限りでない。」とは、条例に明示された緊急自動車を当該緊急用務のために使用している場合以外に、次のような場合に自動車の駐停車時の原動機の停止を要しない旨を規定するものであり、規則で定めています。
道路交通法第7条の規定により信号機の表示する信号等に従って自動車を停車する場合その他同法の規定により自動車を停車する場合
交通の混雑その他の交通の状況により自動車を停車する場合
人を乗せ、又は降ろすために自動車を停車する場合
自動車の原動機を、貨物の冷蔵等に用いる装置その他の附属装置(自動車の運転者室又は客室の冷房又は暖房を行うための装置を除く。)の動力として使用する場合
これらのほか、当該自動車の原動機を停止しないことがやむを得ないものと認められる場合

 暖機運転はアイドリング・ストップの適用対象となるのか。
 エンジンに余分な負荷をかけないためにも、ある程度の暖機運転は必要ですが、最近の車はエンジンの性能が向上しており長時間の暖機運転は必要なくなっています。
 したがって、外気の温度にもよりますが3〜5分程度で十分暖機できると思われますので、それを超えるような場合はアイドリング・ストップの適用対象となると考えています。

 路外駐車場に入るため車両が渋滞している場合はアイドリング・ストップが必要か。
 規則でアイドリング・ストップの除外としている「交通の混雑その他交通の状況により自動車を停車する場合」と同様に、いつ動くのか分からない状況にあり、このような場合は、アイドリング・ストップは困難であるため、必ずしもアイドリング・ストップする必要はないと考えています。

 タクシーの客待ちの場合はアイドリング・ストップが必要か。
 駅などのタクシー乗場では逐次お客様が乗車することから、タクシーもお客様の乗降にあわせ少しずつ前進するので、絶えず車は動いているものと考えらます。したがって、規則でアイドリング・ストップの除外としている「交通の混雑その他交通の状況により自動車を停車する場合」と同様に、いつ動くのか分からない状況にあり、このような場合は、アイドリング・ストップは困難であるため、必ずしもアイドリング・ストップする必要はないと考えています。
 しかし、タクシー乗場でないような場所、タクシー乗場であってもお客様がまったく乗車する様子のないような場所でのアイドリングは、アイドリング・ストップの適用対象となると考えています。


  (駐車場設置者等の周知義務関係 条例第78条)
 (駐車場設置者等の周知義務)
第78条 規則で定める規模以上の駐車場を設置し、又は管理している者(以下「駐車場設置者等」という。) は、看板、放送、書面等により、当該駐車場を利用する者に対し、当該駐車場内において自動車を駐車し、又は停車するときは、自動車の原動機を停止すべきことを周知するための措置を講じなければならない。

(趣旨)
 アイドリング・ストップの定着を図るためには、駐車場の設置者等の協力による効果が大きいと考えられることから、駐車場の設置者等に対し、アイドリング・ストップの実施をその利用者に周知すべき旨の規定を定めました。

(解説)
(1)  ここでいう「駐車場」は、駐車の用に供する施設全般を指します。
(2)  「規則で定める規模以上の駐車場」とは、駐車の用に供する部分の面積が500平方メートル以上の規模の駐車場であり、規則で定めています。

 アイドリング・ストップの周知義務を課する駐車場の規模を500平方メートルとしているが、なぜ500平方メートルの規模の駐車場を対象としたのか。
@  駐車の用に供する部分が500平方メートル以上の路外駐車場(※)については、駐車場法により、技術的基準、設置の届出、管理規程などが定められており、維持・運営のために一定の管理がなされ、通常の管理と併せてアイドリング・ストップに関する周知のための措置を実施することも可能と考えられること。
A  路外駐車場以外でも同規模の駐車場であれば路外駐車場に準じた管理がされていると考えられること。
B  既に駐車場設置者等の周知義務に係る条例を制定している他の都府県の状況など

 これらを踏まえて、500平方メートル以上の規模としました。

※ 路外駐車場: 道路の路面外に設置される自動車のための施設で、一般公共の用に供されるもの(月極駐車場、職員専用駐車場等は除く。)

 1つの事業所・施設に500平方メートル未満の駐車場が複数ある場合は、合算して500平方メートル以上の規模であればアイドリング・ストップの周知を義務付ける駐車場となるのか。
 1つの事業所・施設に付随する駐車場が複数あるような場合は、それぞれの駐車場の面積を合算して500平方メートル以上の規模であればアイドリング・ストップの周知を義務付ける駐車場となります。
 なお、500平方メートル以上の駐車場とは普通乗用車がおよそ40台以上駐車できるものです。

 商品として展示してある車、修理のためにお客様から預かった車の保管スペースも駐車場に含めて考えなければならないのか。
 展示スペースや保管スペースは運行の用に供する自動車を駐車するために設けられたスペースではないので駐車場には含めません。

 駐車場におけるアイドリング・ストップの看板等による周知は従業員専用駐車場であっても該当となるのか。
 従業員専用駐車場についても該当となります。ただし、周知方法については条例・規則で特定していないので従業員しか利用しない駐車場であれば、看板でなくとも朝礼での周知、社内掲示板での周知等でもよいと考えています。

 駐車場における周知のための看板は内容、大きさ、数など規格があるのか。
 規格は定めていません。事業者の方が駐車場の利用者に周知できると思われる内容であればよ く、駐車場の規模、利用形態等で看板の大きさや数も変わってくるので、状況に応じた対応をお願いします。


  (低公害車の購入等 条例第79条関係)
 (低公害車の購入等)
第79条 自動車を購入し、又は使用しようとする者は、排出ガスが発生しないか若しくはその量が相当程度少ない自動車で規則で定めるもの(以下「低公害車」という。)又は排出ガスの量がより少ない自動車を購入し、又は使用するよう努めなければならない。

(趣旨)
 この規定は、自動車の使用に伴う環境への負荷の低減を図るため、県民や事業者に対し、自動車の購入や使用する際に低公害車やより排出ガス排出量の少ない車の購入・使用に努める旨を定めたものです。

(解説)
(1)  「排出ガスが発生しないか若しくはその量が相当程度少ない自動車」は、規則で定めることとしており、具体的には燃料電池自動車、電気自動車、天然ガス自動車、メタノール自動車、ハイブリッド自動車、LPGトラック、低排出ガスかつ低燃費車(ただし、低燃費基準のない車両については低排出ガス車でよい。)、新短期規制適合車(平成15、16年規制適合車で車両総重量が3.5tを超えるトラック、バスに限る。)をいいます。
(2)  「より排出ガス排出量の少ない車」とは、現在使用しているものより排出ガスの排出量が少なく、排出ガスによる環境への負荷が少ない車全般を指します。


  (低公害車の導入義務等関係 条例第80条)
 (低公害車の導入義務等)
第80条 事業の用に供する自動車(規則で定めるものを除く。)の台数が規則で定める台数以上である事業者(以下「特定自動車使用事業者」という。)は、当該自動車の台数に対する低公害車の台数の割合(以下「低公害車導入割合」という。)を規則で定める割合以上としなければならない。
2 特定自動車使用事業者は、規則で定めるところにより、毎年度、前年度末の低公害車導入割合その他規則で定める事項を知事に届け出なければならない。
3 知事は、前項の規定による届出があったときは、低公害車導入割合その他規則で定める事項を公表するものとする。

(趣旨)
 環境への負荷の少ない低公害車の普及を図るため、一定規模以上の事業者に対し、低公害車の導入を義務づけ、その導入状況について届け出る旨の規定を定めています。

(解説)
(1)  ここでいう「事業の用に供する自動車」には、商品である自動車は含みません。また、対象となる自動車は、道路運送車両法に規定する原動機付自転車、大型特殊自動車、小型特殊自動車、二輪自動車(側車付二輪自動車を含む。)、被けん引自動車を除くことを規則で定めており、それ以外の普通自動車、小型自動車及び軽自動車です。
(2)  低公害車の導入割合は、車種に応じて規則でその算定方法を定めています。

 なぜ低公害車の導入義務を課す事業者の規模を乗用車換算で200台以上としたのか。
@  自動車を乗用車換算で200台以上使用している事業者は、相当の排出ガスを出していることから、低公害車の導入などにより排出ガスを抑制する必要性が高いこと。
A  自動車を乗用車換算で200台以上使用しているような事業者は、自動車の管理もしっかりしており、低公害車の導入も計画的に行うことが可能と考えられること。
B  既に低公害車導入義務づけに係る条例を制定している他の都道府県の状況などから、乗用車換算で200台以上の規模の事業者としました。

 なぜ低公害車の導入割合を車両総重量12トン以下の車両は3割、12トンを超える車両は2割と設定したのか。
 あいち新世紀自動車環境戦略では、2010年度までに県内の自動車保有台数の約6割に当たる300万台をエコカーに転換していくこととしています。
 戦略では、その300万台の大半をエコカーに転換が可能な乗用車で想定しており、エコカーに転換が可能な乗用車、小型貨物車、軽自動車については、2007年度(平成19年度)の低公害車導入割合の知事への届出までに、それらを使用しているすべての事業所がその3割以上をエコカーに代替し、その後も同様のペースで代替を進めることにより目標達成が可能となることから、導入割合を3割に設定しました。
 また、トラック、バスなどの大型車両を多く使用している事業者については、転換できるエコカーが少ないことから、新短期規制以降の最新規制適合車を条例では低公害車として認め、エコカーに準ずる取り扱い(エコカーではないため、新短期規制基準と低排出ガス認定基準との比較からエコカー1台に対し、最新規制適合車は1/2台で導入割合を換算。)とすることにより、大型車両への最新規制適合車の導入を促進し、少しでも大気環境の改善を図るため、事業者における導入可能性、自動車NOx・PM法の車種規制による強制代替などを勘案し、導入割合を車両総重量により2割から3割としたものです。

※エコカー: 電気自動車、天然ガス自動車、メタノール自動車、ハイブリッド自動車、LPG貨物自動車、低排出ガス車かつ低燃費車、燃料電池車

 低公害車導入義務を課せられる事業者の規模は、全国に事業所がある場合、愛知県内の事業所だけの乗用車換算台数で200台以上ということでよいか。
そのとおりです。

 現在使用している車種に低公害車の該当がない場合は、どうすればよいのか。
 原動機付自転車、大型特殊自動車、小型特殊自動車、二輪自動車などの電気自動車、天然ガス自動車、ハイブリッド自動車、低排出ガスかつ低燃費車といった低公害車がほとんどあるいはまったく存在しない車種は低公害車導入義務の対象から除外しており、導入は可能と考えています。

 低公害車の導入割合を求める算定方法がよくわからない。
 様式第50の低公害車導入報告書の別紙は車種ごとに低公害車及び低公害車以外の自動車の使用台 数を記入して、記載されている計算式に沿って空欄を埋めていけば導入割合が算出できるようになって
 いますので、それを利用してみてください。
  
様式第50

目次へ戻る 上へ戻る
5 生活排水対策関係

  (生活排水対策に関する施策の実施等関係 条例第83条)
 (生活排水対策に関する施策の実施等)
第83条 県は、生活排水対策(生活排水(水質汚濁防止法(昭和45年法律第138号)第2条第9項に規定する生活排水をいう。以下同じ。)の排出による公共用水域の水質の汚濁の防止を図るための必要な対策をいう。以下同じ。)に係る広域にわたる施策を総合的かつ計画的に実施するものとする。
2 知事は、生活排水対策に関する基本方針を策定するものとする。
3 前項の基本方針には、次に掲げる事項を定めるものとする。
 一 生活排水対策についての県民及び事業者に対する啓発に関する事項
 二 市町村が実施する生活排水対策に関する施策の総合調整に関する事項
 三 その他生活排水対策に関し必要な事項
4 知事は、前項の基本方針を策定し、又は変更したときは、これを公表するものとする。

(趣旨)
 この規定は、公共用水域の汚濁負荷量の大きな割合を占める生活排水についてその対策を推進する観点から、昭和55年に制定した愛知県生活排水対策推進要綱の内容を条例に位置づけ、主体となって推進する市町村及び県民、事業者が一体となり実践活動など必要な対策を定めたものです。
 また、基本方針は生活排水に係る公共用水域の水質汚濁の防止を図り、水環境の保全に資するため、生活排水対策を総合的かつ計画的に進めることが極めて重要であることから、生活排水対策を進めるうえでの基本的事項を知事が定めるものです。

(解説)
(1)  「生活排水対策」とは、従来から慣用的に行政用語として用いられてきた生活雑排水及びし尿を含めた生活排水の処理に係る対策です。生活排水のうちでも未処理での公共用水域への排出が禁止されているし尿及び一定の放流水質の確保がされている生活排水処理施設からの放流水以外のものについて、未処理での排出による水質の汚濁を防止するための対策が中心となるものです。
(2)  「事業者」とは、事務を継続して行う者であって、その事業が営利を目的とするか否かを問いません。事業者は、地域社会を構成する一員であることから、生活排水対策に自主的に取り組むとともに、生活排水対策の実施への協力義務及び洗剤や食用油等の製品製造における生活排水対策への配慮など、環境基本法及び環境基本条例の規定例の趣旨を踏まえ、事業者としての役割を果たす必要があります。


  (生活排水を排出する者の責務等関係 条例第84条)
 (生活排水を排出する者の責務等)
第84条 生活排水を排出する者は、生活排水の排出による公共用水域の水質の汚濁の防止を図るため、調理くず、廃食用油等の適正な処理、洗剤の適正な使用その他の生活排水対策を自主的に行うとともに、県が実施する生活排水対策に関する施策に協力するよう努めなければならない。
2 事業者は、公共用水域の水質に対する生活排水による汚濁の負荷の低減を図るため、公共用水域の水質の保全に配慮した製品の開発及び製造その他の必要な措置を講ずるよう努めるとともに、県が実施する生活排水対策に関する施策に協力するよう努めなければならない。

(趣旨)
 この規定は、生活排水の汚濁負荷量を削減するため、発生源対策として生活排水を排出する者の自主的な取組みや事業者の責務を、具体的に例示するとともに、県の施策への協力を努力義務規定として設けたものであり、環境基本法及び環境基本条例の趣旨を踏まえています。

(解説)
(1)  「調理くず、廃食用油等の適正な処理、洗剤の適正な使用その他の生活排水対策」とは、「調理くず」、「廃食用油等の処理」、「洗剤の適正な使用」は、家庭でできる水質保全の心がけの例示としてあげたものです。調理くずについては、水切りネットを使用した三角コーナーを設置する。廃食用油については、使いきるよう心がける、使った後は新聞紙に含ませてゴミとして適正に処理する。洗剤については、無りん洗剤、粉石鹸を適正な量を計量して使用する等が挙げられますが、その他にもジュースなどの飲み残しを流さないようにする、食後の食器の汚れのふき取り等の台所対策の実践活動のように幅広くとらえております。
(2)  「県が実施する生活排水対策に関する施策に協力するよう努めなければなければならない。」とは、生活排水対策は行政による生活排水処理施設の整備と併せ、県民がそれぞれの立場で推進することが肝要であり、生活排水対策の実施への協力としては、下水道等集合処理施設への早期接続、合併処理浄化槽への転換及び各種啓発事業への積極的参加等が挙げられます。
(3)  「公共用水域の水質の保全に配慮した製品の開発及び製造その他の必要な措置」とは、生活排水による汚濁負荷の低減に資する製品の開発、製造の他に普及促進等が挙げられます。

 第84条に規定されている「生活排水を排出する者」及び「事業者」の責務に違反すると罰則はあるか。
 努力義務を定めたものでありますので、罰則の規定はありません。しかし、平成15年8月22日に愛知県公報で公告している「生活排水対策に関する基本方針」にありますように、県民、事業者及び行政が一体となって生活排水対策実践活動に取組み、県民運動として推進することが重要ですので、遵守をお願いするものであります。


  (生活排水の適正な処理関係 条例第85条)
 (生活排水の適正な処理)
第85条 下水道が整備されている区域及び下水道法第4条第1項の事業計画において定められた同法第5条第1項第1号に規定する予定処理区域以外の区域において生活排水を排出する者は、合併処理浄化槽(浄化槽法(昭和58年法律第43号)第2条第1号に規定する浄化槽をいう。以下同じ。)を設置し、又は生活排水の排水管を集合処理施設(農業集落排水施設その他の生活排水を集合処理する施設をいう。)に接続することにより、生活排水を適正に処理するよう努めなければならない。

(趣旨)
 この規定は、水質汚濁の防止に有効な合併処理浄化槽の設置及び集合処理施設への接続促進を図るため規定したものです。
 平成12年6月の浄化槽法改正法において、原則単独処理浄化槽の新設禁止とともに既存の単独処理浄化槽を使用する者について、合併処理浄化槽への転換又は構造変更についての努力義務が規定され、合併処理浄化槽は下水道と並ぶ恒久的な生活排水処理施設として位置づけられました。
 家庭等での生活排水対策実践活動の心掛けとともに生活排水処理施設の整備が必要であり、下水道が整備されていない地域においては、合併処理浄化槽等の普及を促進することが重要となっています。

(解説)
(1)  「下水道予定処理区域」とは、下水道法に基づく事業認可を受け、また現に工事が実施され、供用開始が予定される区域です。従って、予定処理区域においては、住民の二重負担、国庫の二重投資を避けるため、合併処理浄化槽の設置義務は除外されています。
(2)  「合併処理浄化槽」とは、便所と連結してし尿とこれと併せて生活雑排水を処理して放流するための設備・施設であって、下水道、し尿処理施設以外のものです。

 第85条において合併処理浄化槽の設置の義務付けのある区域は、どうすればわかるのか。
 義務付けされる区域は、下水道の整備及び予定処理区域以外の区域です。詳細は、お住まいの市役所又は町村役場の下水道等関係課へお尋ねください。

目次へ戻る 上へ戻る

2 愛知県公害防止条例を強化した分野など

1 ばい煙関係

  (ばい煙発生施設 対象施設関係 規則第4条、別表第1)
 脱脂・洗浄施設において空気に接する面の面積が一定以上あることを要件としているものがあるが、具体的に面積の算定法はどのように行うのか。
 洗浄液等が空気に触れる面積を算定します。不明確であれば槽の水平投影面積とします。
1つの脱脂・洗浄施設の中に複数の槽がある場合は合算します。

 滅菌施設(医療業で使用されるものを除く、容量が3立方メートル以上であること。)の医療業は何を指すのか。
 医療業については日本標準産業分類の医療業(病院など)を指します。
 従って、医療業で使用される滅菌施設については、ばい煙発生施設には該当しません。

 ウレタンの製造の用に供する発泡施設について、ノズルの洗浄のみにジクロロメタンを使用する場合、ばい煙発生施設に該当するのか。
 ウレタンの製造の用に供する発泡施設については、発泡剤として使用されるジクロロメタンを対象としているため、ノズルの洗浄のみに使用されるジクロロメタンについては、ジクロロメタンを使用する脱脂・洗浄施設の規模要件に該当しなければばい煙発生施設に該当しません。

  (ばい煙発生施設 規制基準関係 条例第6条、規則第9条、別表6)
 規制基準には、排出ガス濃度がそれぞれ定められているが、その排出ガス濃度が変動するような施設の場合、瞬間の濃度としてこれを満足しなければならないのか。
 有害物質のばい煙の濃度については、著しく変動する施設については、一工程の平均の濃度で判断するものであり、瞬間の濃度で判断するものではありません。

 旧条例で規定した測定法(有害物質の量を測定するもの)を変更したのはどうしてか。
 より広く測定法を採用し、一般的でない方法は削除しました。基本は JISに基づく方法を規定しました。
 例えば、鉛、カドミウムについては従来原子吸光度法、吸光光度法又はポーラログラフ法でありましたが、JIS規格K0083による方法として、広くJISを採用しました。

  (ばい煙発生施設 届出関係 条例第7条)
 既存の施設において施設の項番号が変わった施設については、再度届出が必要か。
 必要はありません。
 旧条例の届出はそのまま新条例に引き継がれ、項番号も新しい番号としてみなされます。

  (ばい煙量等の測定関係 条例第23条第1項)
 複数の同一施設があり、それぞれにフード(局所排気装置)がついており最後に1つの排気口になって屋外に排気されている。測定の仕方はどのようにすればよいか。
 個々の施設についての測定が困難な場合は、最後に大気へ排出されるばい煙についてのみの測定であってもやむを得ません。

 規制値に経過措置はあるが、測定義務には経過措置はないのか。
 測定義務には経過措置はありません。


2 炭化水素系物質発生施設関係

  (対象施設関係 規則第6条、別表第3 3の項)
 酸化エチレンの5KLタンクを3基使用しているが届出は必要か。
 それぞれの貯蔵施設が10KL未満であれば、届出対象ではありません。
 ただし、ガソリンスタンドのみについては、従前からスタンド内に設置されている全てのガソリン貯蔵施設の合計値で規制しておりますので注意してください。

目次へ戻る 上へ戻る
3 騒音・振動関係施設関係

  (相当程度の騒音又は振動に係る基準の遵守義務関係 条例第25条)
 (相当程度の騒音又は振動に係る基準の遵守義務等)
第25条 相当程度の騒音又は振動を発生する施設でその騒音又は振動により生活環境を損なうおそれがあるものとして規則で定めるものを設置する工場等(騒音発生施設又は振動発生施設を設置するものを除く。)を設置している者は、当該工場等において、規則で定める基準を超える騒音又は振動を発生させてはならない。
2 知事は、前項の規定に違反する行為により当該工場等の周辺の生活環境が損なわれていると認めるときは、当該工場等を設置している者に対し、期限を定めて、その事態を除去するために必要な限度において、騒音又は振動の防止の方法の改善その他必要な措置を講ずべきことを勧告することができる。
3 第6条第3項の規定は、第1項の基準を定め、又は改定する場合について準用する。

 (趣旨)
 この規定は、条例第6条で定めている「著しい騒音等を発生する施設」以外にも相当程度の騒音等を発生する施設であって規則で定める施設を設置する工場等を設置する者についても、規則で定める基準の遵守義務を定めたものです。
 対象施設としては、騒音等発生施設として定められた施設以外、具体的には対象規模未満の小さな施設からも騒音等の発生が考えられます。
 しかし、これらの小規模の施設を設置するのは小さな事業場であり、本条例の騒音等発生施設として届出義務を課すことは、小規模事業者への配慮の観点からもその必要性に乏しいため、騒音等が規則で定める基準を超え、人の健康又は生活環境が損なわれていると認められるときに、必要な措置をとるべきことを勧告することができるとしたものです。
 なお、小規模事業者への配慮等から命令については規定していません。

 相当程度の騒音又は振動を発生する施設については、具体的には、どのような規制が実施されるのか。
 相当程度の騒音又は振動発生施設は、騒音規制法、振動規制法及び条例で規制対象としている騒音又は振動発生施設の中で、公害苦情の申出が多い施設についてその対象規模を引下げ、指導対象施設として拡大したものです。
 具体的には、原動機の定格出力が0.75KW以上の圧縮機、冷凍機、送風機、排風機で、このうち法又は条例に基づく規制対象施設が設置されていない工場等に設置されるものが対象となります。
 相当程度の騒音又は振動を発生する施設を設置する工場等には、規制対象施設が設置されている工場等と同じ基準値が適用されます。この基準値を超える騒音又は振動を発生させることにより周辺の生活環境が損なわれている場合には、改善勧告が出されることがあります。改善勧告に違反した場合、改善命令が出されることはありませんが、条例の規定により、改善勧告の内容等が公表されることがあります。

 相当程度の騒音又は振動を発生する施設を設置する場合、相当程度の騒音又は振動を発生する施設以外の施設から発生する騒音又は振動についても基準値が適用されるのか。
 条例第25条第1項で、「相当程度の騒音又は振動を発生する施設を設置する工場等を設置している者は、当該工場等において、規則で定める基準を超える騒音又は振動を発生させてはならない。」ことが規定されていることから、相当程度の騒音又は振動を発生する施設以外の施設から発生する騒音又は振動を含めて工場等から発生するすべての騒音又は振動について基準値が適用されることになります。
 同様に、法又は条例に基づく規制対象施設を設置している工場等についても、工場等から発生するすべての騒音又は振動について、規制基準が適用されることになります。

   (作業に伴う騒音又は振動に係る基準の遵守義務関係 条例第52条、規則第58条)
 新たに騒音の規制を受ける作業に追加された「建設用重機械を用いる作業(建設の現場作業を除く。)」とは、具体的には、どのようなものが対象となるのか。
 資材置場で、資材の移動、運搬等を行うためにバックホウ、トラクターショベル等を使用して作業を行う場合など、事業場内で建設用重機械を使用する場合が対象となります。
 建設現場で建設用重機械を使用する場合は対象とはなりませんが、この場合は「特定建設作業」として別に法及び条例に基づく規制が適用される場合があります。

  (その他)
 原動機の定格出力が1.5KWの冷凍機が3台設置されている場合は、相当程度の騒音又は振動発生施設が3台設置されていると考えればよいのか。それとも3台の冷凍機の定格出力を合計すると、4.5KWになることから、騒音又は振動発生施設としての冷凍機(定格出力3.75kW以上)が設置されていると考えればよいのか。
 施設の規模判断は、別段の定めがない限り、個々の原動機の定格出力により行いますので、この場合には、相当程度の騒音又は振動発生施設が設置されていることになります。
 なお、条例の騒音発生施設の圧延機械、研磨機等のように、原動機の定格出力の合計で規模を判断することが定められているものについては、この限りではありません。

目次へ戻る 上へ戻る
4 屋外燃焼行為規制関係

  (条例第66条)
第66条 何人も、燃焼に伴ってばい煙、悪臭又はダイオキシン類(ダイオキシン類対策特別措置法(平成11年法律第105号)第2条第1項に規定するダイオキシン類をいう。以下同じ。)が発生するおそれがある物で規則で定めるものを屋外において規則で定める焼却炉を用いないで燃焼させてはならない。ただし、法令若しくはこれに基づく処分により物を燃焼させる場合又は公益上若しくは社会の慣習上やむを得ず物を燃焼させる場合若しくは周辺地域の生活環境に与える影響が軽微である場合として規則で定める場合は、この限りでない。

(趣旨)
 この規定は、ばい煙、悪臭及びダイオキシン類の発生防止の観点から、その発生のおそれのある物を屋外において燃焼する行為について原則禁止することを規定したものです。
 この規定が置かれたのは、依然として、廃棄物、有価物を問わず、屋外での焼却行為による苦情が非常に多い状況にあり、廃棄物の焼却についての廃棄物の処理及び清掃に関する法律の規制のみでは不十分であると考えられるためです。
 このため、廃棄物、有価物という区分ではなく、規則で定める物を、屋外で燃焼させる場合は、規則で定められる構造等を備えた焼却炉を用いなければならないとするものです。
 また、法令若しくはこれに基づく処分又は公益上若しくは社会の慣習上やむを得ず物を燃焼させる場合で規則で定める燃焼行為については例外としています。

(解説)
(1)  「・・・を発生させるおそれのある物で規則で定めるもの」は、規則第74条で定めるものをいい、ゴム、皮革、合成樹脂、ピッチ、油脂、草及び木(木材を含む。)、紙又は繊維をいいます。
(2)  「規則で定める焼却炉」とは、規則第75条で定めるものをいいます。
 「木(木材を含む。)」には、材として用いられた木のほか、伐採木、枝、木くず等の全般を含むものです。
(3)  例外として認める燃焼行為として、条例ただし書及び規則第76条で次のように規定しています。
1)  法令若しくはこれに基づく処分のために必要な場合
家畜伝染病予防法に基づく汚染物品の燃焼
森林病害虫等防除法による駆除命令に基づく森林病害虫の付着している枝条又は、樹皮の燃焼など
2)  公益上若しくは社会慣習上やむを得ず物を燃焼する場合又は周辺地域の生活環境に与える影響が軽微な場合
(1)  国又は地方公共団体がその施設の管理を行うために必要な場合。
例 河川管理者による河川管理のための草木等の燃焼
(2)  震災、風水害、火災その他の災害の予防、応急対策等に必要な場合
例 防災訓練など
(3)  風俗習慣上又は宗教上の行事を行うために必要な場合
例 どんと焼等の地域の行事における門松、しめ縄等の燃焼など
(4)  農業、林業等を営むためにやむを得ないものとして行われる場合
例 ・ 農業者が行う稲わら等の燃焼
   ・ 林業者が行う枝条等の燃焼など
(5)  たき火その他日常生活を営む上で通常行われる軽微な場合
例 たき火などの軽微なもの
(6)  学校教育又は社会教育活動上必要な物の燃焼
例 キャンプファイヤー、土器の製作など
(7)  これらに揚げるもののほか知事が特にやむを得ないと認める場合

 土手の草を燃焼する行為も許されないのか。
 条例の第66条では、草や木を屋外で燃焼させる行為を禁止するとともに、公益上若しくは社会慣習上やむを得ず物を燃焼する場合や周辺の生活環境に与える影響が軽微な場合で規則で定めるものについては禁止を除外しています。
 そして、規則では、農業、林業等を営むためにやむを得ないものとして物を燃焼する場合などについて例外としています。
 従って、土手の草を燃やす行為が、例年行われる害虫の駆除等、農業、林業等を営むためにやむを得ないものであれば、その行為は禁止されるものではありません。
 ただし、ごみやプラスチックが含まれる場合の燃焼は禁止されます。


5 地下水の採取に関する規制関係

  (条例第2章第5節)
 地下水の採取に関する規制について、旧条例(愛知県公害防止条例)との相違点は何か。
 地下水の採取に関する規制の内容、各種届出及び揚水量の報告等、旧条例と同じ内容になっています。


3 その他

  (題名関係)
 条例の題名(「県民の生活環境の保全等に関する条例」)の意味は何か。
 新条例は、県・事業者・県民の責務(公害の防止のみではなく、環境負荷の低減、その他生活環境の保全に関するもの)、公害防止の規制、事業活動及び日常生活に伴う環境への負荷の低減を図るための措置に関する事項などを定めることによって、県民の健康保護と県民の生活環境を保全することを目的としています。
 このように条例の目的が、県民の健康保護と県民の生活環境の保全にあることから、「県民の生活環境の保全等に関する条例」が条例の題名となっています。


  (適用除外 条例第105条・規則第95条関係)
 名古屋市も公害防止条例を改正して、新しい条例を制定したとのことだが、名古屋市においては、県の条例と市の条例の両条例が適用されるのか。
 市町村の条例と県条例が重なる場合については、両条例を適用させる必要はありません。県条例の第105条では、市町村の条例の規定が県条例と同等以上の効果を期待できる場合には、規則で定めることによって、その市町村の区域に対する県条例の規定の適用を除外する旨を定めています。
 名古屋市も、公害防止条例を改正して、新しい条例を制定しています。そこで、規則の第95条で名古屋市における本県の条例の規定の一部の適用除外を定めています。
 具体的には、騒音・振動関係の規制、土壌・地下水の汚染の防止に関する規制、化学物質の適正な管理に関する事項、地球温暖化の防止及び自動車の使用に伴う環境への負荷の低減に関する事項(一部を除きます。)、地下水の採取に関する規制、調査請求制度などの規定について適用除外をしています。


  (市町村への事務移譲・愛知県事務処理特例条例関係)
 条例の一部の規定について、県ではなく市町村が窓口であると聞いたが。どのようになっているのか。
 条例の事務の一部については、愛知県事務処理特例条例によって市町村に移譲しています。従って、条例の一部の規定について、県ではなく市町村が窓口となります。
 具体的には、条例の事務のうち、騒音・振動関係の規制、屋外燃焼行為に関する規制、調査請求制度に係るものついては名古屋市を除く各市町村へ、地下水採取に関する規制の一部に係るものは豊橋・岡崎・豊田市へ、土壌及び地下水の汚染の防止に関する規制に係るものは豊橋・岡崎・豊田・一宮・春日井市へ移譲しています。
目次へ戻る 上へ戻る トップページへ