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「知の拠点あいち重点研究プロジェクトIV期」〈弱いロボット〉を活用したSTEAM学習プログラムを用いたワークショップの参加者を募集します!
愛知県と公益財団法人科学技術交流財団(豊田市)で実施している「知の拠点あいち重点研究プロジェクト※1IV期」のうち、「プロジェクトDX※2」の「〈弱いロボット〉概念に基づく学習環境のデザインと社会実装※3」では、〈弱いロボット〉の特質を生かして、子供たちの優しさ、強み、積極性を引き出す仕掛けづくりとして、「未来の教室ビジョン※4」に資する、新たな学習環境のデザイン・構築を進めています。
この度、本プロジェクトで開発を進めている〈弱いロボット〉を活用したSTEAM(スチーム)学習プログラム※5の実証実験の一環として、小学生を対象としたワークショップを開催します。
ワークショップでは、代表的な〈弱いロボット〉である「ゴミ箱ロボット」の組み立てを行い、さらにビジュアルプログラミング※6によりロボット制御やインタラクションデザイン※7に挑戦します。その一連の過程を通して、STEAM学習プログラムの評価を行います。
参加希望者を募集しますので、是非、お申込み下さい。
1 日時
2023年11月3日(金曜日・祝日) 午前10時30分から午後4時30分まで (受付開始:午前10時)
2023年11月4日(土曜日) 午前10時30分から午後4時30分まで (受付開始:午前10時)
2 対象・参加条件など
小学5,6年生を対象とします。
パソコン、スクラッチプログラム等に興味のある方を歓迎します。
試作したロボット教材を貸し出し、半年後、一年後に、プログラミングの改良などにより、どんなロボットに成長させたのかなどをレポートして頂く予定です。
なお、付き添いとして必ず保護者の方も御参加をお願いします。
3 定員
各日5組限定(各日プログラムは同じ)
4 会場
あいち産業科学技術総合センター 3階 休憩室
(豊田市八草町秋合1267-1 電話:0561-76-8370)
東部丘陵線リニモ「陶磁資料館南」駅下車すぐ
5 内容(詳細は案内ちらしを御覧ください) [PDFファイル/1.03MB]
講師:豊橋技術科学大学 情報・知能工学系 教授 岡田(おかだ) 美智男(みちお)氏
時間 |
内容 |
10:30-10:40 |
概要説明 ワークショップのねらい、注意点などの説明 |
10:40-11:40 |
ロボットの製作方法、プログラミングの概要説明、ブレインストーミング ロボットの組み立て方やプログラミング方法などを解説。どんなロボットにしたいのかブレインストーミングを行う。 |
11:40-12:40 |
昼食(各自で御準備・御対応ください。飲食場所は準備します。) |
12:40-13:40 |
ロボット組立て |
13:50-14:50 |
ロボットプログラミング ビジュアルプログラミングを使った簡易なロボットプログラミングのためのサンプルプログラムを準備。平易なプログラミングによりロボット制御やインタラクションの設計を行う。 |
15:00-16:30 |
ロボットのレビュー 他のグループも含め、製作したロボットの動きやインタラクションのデモを行い、ブラッシュアップを試みる。 |
16:30-17:00 |
ワークショップ終了後の取り扱いなどの相談 試作したロボット教材を貸し出し、半年後、一年後に、プログラミングの改良などにより、どんなロボットに成長させたのかなどをレポートして頂く予定です。 |
ワークショップに用いるSTEAM学習プログラムの概要(図1)
「どこか不完全だけど、なんだかかわいい、ほうっておけない……」、そんなちょっと手の掛かる〈弱いロボット〉の一つとして、このワークショップでは〈ゴミ箱ロボット〉の製作やプログラミングによるインタラクションデザインに挑戦します。どんな振る舞いが「生き物らしさ」のポイントになっているのか、ロボットの「性格」はどのようにして生まれるのか。どんなロボットと生活を共にしたいか……。
板材を利用したロボット製作、およびビジュアルプログラミングにより、〈弱いロボット〉の振る舞いやインタラクションデザインを行うことができます。
図1 ワークショップに用いるSTEAM学習プログラムの概要
6 申込方法
以下の申込みURLまたは二次元コードからお申込みください。
URL https://forms.gle/bp8szUb6NQUcnqdW6
申込用二次元コード
7 申込期間
2023年10月12日(木曜日)午前10時から10月16日(月曜日)午後5時まで
応募者多数の場合、抽選により参加者を決定します。
抽選後、結果は応募者全員にメールで連絡します。
8 参加費
無料
9 問合せ先
公益財団法人科学技術交流財団 知の拠点重点研究プロジェクト統括部
担 当:佐野、安藤、金田
メール:juten-dx@astf.or.jp
電話:0561-76-8370 (*原則、メールにてお問合せ下さい。)
【用語説明】
※1 知の拠点あいち重点研究プロジェクト
高付加価値のモノづくりを支援する研究開発拠点「知の拠点あいち」を中核に実施している産学行政の共同研究開発プロジェクト。I期(2011年度~2015年度)、II期(2016年度~2018年度)、III期(2019年度~2021年度)に続き、2022年度から「重点研究プロジェクトIV期」を実施している。
実施期間 |
2022年度から2024年度まで |
参画機関 |
15大学 7研究開発機関等 88社(うち中小企業59社)(2023年9月時点) |
プロジェクト名 |
・プロジェクトCore(コア) Industry(インダストリー) ・プロジェクトDX ・プロジェクトSDGs |
※2 プロジェクトDX
第4次産業革命をもたらすデジタル・トランスフォーメーション(DX)の加速に資する技術開発に取組みます。
分野テーマ ・ 研究テーマ |
【分野】デジタルテクノロジー・ICT D1 モノづくり現場の試作レス化 /DXを加速するトライボCAE開発 D2 DXと小型工作機械が織り成す機械加工工場の省エネ改革 D3 MIをローカルに活用した生産プロセスのデジタル革新 D4 IT・AI技術を結集したスマートホスピタルの実現 【分野】ロボティクス D5 繊維産業に於けるAI自動検査システムの構築に関する研究開発 D6 〈弱いロボット〉概念に基づく学習環境のデザインと社会実装 D7 愛知農業を維持継続するための農作業軽労化汎用機械の開発と普及 【分野】自動車・航空宇宙等機械システム(ソフト) D8 自動運転技術のスマートシティへの応用 D9 自動運転サービスを実現する安全性確保技術の開発と実証 |
研究リーダー |
豊橋技術科学大学 情報・知能工学系 教授 岡田 美智男氏 |
事業化 リーダー |
株式会社ヒミカ 尾崎(おざき) 逸男(いつお) 氏 株式会社ICD‐LAB 大島(おおしま) 直樹(なおき) 氏 |
参加機関 |
〔大学〕豊橋技術科学大学、愛知淑徳大学 〔企業〕株式会社ヒミカ、株式会社ICD‐LAB |
内容 |
近年、デジタル技術を活用した「革新的教育技法(EdTech)」が世界の教育現場を変革しつつあり、国内では経済産業省も令和の教育改革に向けた「未来の教室ビジョン」を公表している。 従来型EdTechは、AIドリルや脳トレなど、学習者の「認知能力」を育むことに注力しているが、幼児教育や初等教育分野では共感性や思いやり、意欲、協調性など「非認知能力(non-cognitive skill)」を伸ばすアクティビティが重要とされる。 そのために〈弱いロボット〉の特質を生かし、従来型EdTechではカバーできていなかった、子どもたちの「非認知能力」を育み・賦活する学習支援プログラムの開発・社会実装を学習科学や発達心理学、ロボット技術者、教育事業者などと協働で進めている。 具体的には、(a)デザイン思考や非認知能力を育む「共生型STEAM学習用ロボット」、 (b)個別最適で協働的な学びを生みだす「多人数会話型ロボット」、(c)教室や療育の場で子どもと教師(療育士)をつなぎ、非認知能力を育む「ソーシャルメディエータ型ロボット」の3タイプの〈弱いロボット〉とその学習支援プログラムの開発を目指す。 |
※4 未来の教室ビジョン(経済産業省)
「未来の教室」の構築に向けて3つの柱の実現を目指す。
(1)「学びのSTEAM 化」
一人ひとり違うワクワクを核に、「知る」と「創る」が循環する、文理融合の学びに
(2)「学びの自立化・個別最適化」
一人ひとり違う認知特性や学習到達度等をもとに、学び方を選べる学びに
(3)「新しい学習基盤づくり」
学習者中心、デジタル・ファースト、社会とシームレスな学校へ
参照URL
https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/mirai_kyoshitsu/pdf/20190625_report.pdf
※5 〈弱いロボット〉を活用したSTEAM学習プログラム(図2)
学びのSTEAM化にむけて、子どもたちが自分たちの創意工夫の中で、新たな〈弱いロボット〉を創り出し・育て・一緒に世話をしながら生活する〈共生型STEAM学習プログラム〉の開発を進めている。このプログラムは、デザイン思考・論理的思考に加え、共感、思いやり、協調性など非認知能力を引き出し・育むことを目的に設計されています。
図2 共生型STEAM学習プログラム
※6 ビジュアルプログラミング
絵や図などを用いて直感的に操作ができるプログラム手法。テキストベースの一般的なプログラムとは異なり、コードを書くことなくマウス操作だけでプログラミングができるため、子供用の学習教材に使用されている。
※7 インタラクションデザイン
使用者の操作に対して機器やソフトウェアなどが反応を返すことを「インタラクション」といい、その反応が適切になるように設計することを「インタラクションデザイン」という。
このページに関する問合せ先
あいち産業科学技術総合センター企画連携部
企画室(担当:日渡、山田、藤田)
豊田市八草町秋合1267-1
電話:0561-76-8316