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三河繊維技術センターの研究試作品を繊維製品の展示会「テックスビジョン2023ミカワ」で紹介します

ページID:20231110 掲載日:2023年11月10日更新 印刷ページ表示
8 働きがいも経済成長も9 産業と技術革新の基盤をつくろう

   あいち産業科学技術総合センター三河繊維技術センター(蒲郡市)は、2023年11月17日(金曜日)及び11月18日(土曜日)の2日間、蒲郡商工会議所(蒲郡市)で開催される三河産地の繊維製品の展示会「テックスビジョン2023ミカワ」において、研究試作品を展示します。
   今回展示する研究試作品は、CFRTP(シーエフアールティーピー)※1構造部材用の引抜・ロール連続成形品や、抗菌加工した三河木綿を表紙とした愛知県手帳などです。
   これらの研究試作品に興味のある方を始め、多くの方々の御来場をお待ちしています。

1  展示会の概要

(1)名称
   あいち産業科学技術総合センター三河繊維技術センター研究試作展
   (「テックスビジョン2023ミカワ」内)
(2)会期
    2023年11月17日(金曜日)及び11月18日(土曜日)  両日午前10時から午後4時まで
(3)場所
   蒲郡商工会議所 1階 コンベンションホール
   蒲郡市港町18番23号  電話:0533-68-7171
(4)入場料
   無料

2  展示内容

  展示会では、以下の4つを含む各種研究試作品を展示します。
(1)CFRTP構造部材用の引抜・ロール連続成形品
   2020年から2022年度までサポイン事業※2(現Go-Tech事業)に採択され、県内企業2社、2大学と取り組んだ共同研究※3の成果品です。
   従来のプレス成形では不可能だった、長尺で複雑な断面形状を持つ連続的なCFRTP成形を実現しました。
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(2)抗菌加工した三河木綿を表紙とした愛知県手帳
   県統計協会が発行する愛知県手帳の表紙に、地域ブランドの「三河木綿」を用いた限定品です。
   この「三河木綿」には、セルロースナノファイバー(CNF)※4を定着剤として使用し、抗菌剤を定着させています。CNFを用いることで、三河木綿本来の豊かな風合いを損なうことなく、抗菌剤を定着させることができました。また、CNFは植物由来のため、合成素材の代わりに使用することで、SDGsや低炭素社会の実現に寄与します。
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(3)二重円管構造を有するCFRTP
   発泡充填材を用いた二重円管構造とすることで、炭素繊維の使用量低減と強度の向上を両立させたCFRTPです。
   単一構造のCFRTPパイプと比較して、炭素繊維の使用量を約17%削減しました。一方、強度は約50%向上しました。
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(4)SDGsに対応した反毛リサイクル製品
   家庭から出る廃棄衣料を裁断し、反毛(はんもう)機※5でほぐした綿を原料としたリサイクル不織布です。
   自動車の内装材等の用途が検討されています。また、原料の色を管理することで、衣料分野での利用が可能です。​
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3  問合せ先

あいち産業科学技術総合センター三河繊維技術センター
製品開発室(担当:安田、平石)
蒲郡市大塚町伊賀久保109
電話:0533-59-7146
URL:https://www.aichi-inst.jp/mikawa/

【参考】

○テックスビジョン2023ミカワ
   今年で69回目の開催実績を誇る三河産地の繊維総合展示会。開発製品の展示や三河産地の活性化を図るための講演会の実施などを通じて、三河産地のPRを図っている。
主催:テックスビジョンミカワ開催委員会
        (蒲郡市、蒲郡商工会議所、三河繊維産元協同組合、三河織物工業協同組合、東三河染色協同組合、中部繊維ロープ工業組合)
後援:愛知県、日本紡績協会、日本化学繊維協会、一般財団法人メンケン品質検査協会、一般財団法人カケンテストセンター、一般財団法人ニッセンケン品質評価センター、ダイセン株式会社(繊維ニュース)、繊研新聞社
URL:https://texvision-mikawa.jp/2023/

【用語説明】

※1  CFRTP
   Carbon Fiber Reinforced Thermo Plasticsの略で、炭素繊維と熱可塑性樹脂で構成された繊維強化プラスチック。

※2  サポイン事業
   経済産業省が実施していた「戦略的基盤技術高度化支援事業」のこと。サポーティング・インダストリーの略。2022年度より、「戦略的基盤技術高度化支援事業(サポイン事業)」と「商業・サービス競争力強化連携支援事業(サビサポ事業)」が統合され、成長型中小企業等研究開発支援事業(Go-Tech事業)となった。

※3  県内企業2社、2大学と取り組んだ共同研究
研究課題:「自動車・航空機・建材等の CFRTP 構造部材用の引抜・ロール連続成形技術の高度化」
研究体制:あいち産業科学技術総合センター三河繊維技術センター
               株式会社佐藤鉄工所(名古屋市港区)
               中部エンジニアリング株式会社(安城市)
               国立大学法人東海国立大学機構 岐阜大学(岐阜県岐阜市)
               国立大学法人京都工芸繊維大学(京都府京都市)

※4  セルロースナノファイバー(CNF)
   木材などセルロースを主成分とする植物から化学的・機械的処理により取り出したナノサイズの繊維状物質で、軽さ、強度、耐膨張性など様々な点で、環境負荷が少ない。様々な優れた特性を有することから、幅広い用途への利用が期待されている。

※5 反毛機
   布や繊維用品のくずを解きほぐして、繊維原料とするリサイクル機械。無数の針がついたローラーで原料をひっかき、引きちぎることで綿状にしている。

このページに関する問合せ先

あいち産業科学技術総合センター三河繊維技術センター
製品開発室(担当:安田、平石)
蒲郡市大塚町伊賀久保109
電話:0533-59-7146