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奥三河の山歩き 岩古谷山

ページID:0432578 掲載日:2022年11月25日更新 印刷ページ表示
豊川の源流のある奥三河には、標高1,000メートル前後の山がたくさん連なっています。
これらの中には、四季折々の自然や美しい展望を楽しめる山がたくさんあります。
今回はそれらの山の中から、設楽町の岩古谷山に登ってきました。

岩古谷山は、約2,000万年前に設楽火山の溶岩でできた山です。
設楽町の中心部の田口から車で国道473号を東に進むと、険しい山容の岩古谷山が見えてきます。
岩古谷トンネルの400メートルほど手前で旧道に入り、少し走ったところに登山口があり、駐車スペースに車を止めることができます。
岩古谷山登山口
準備運動をして登山開始。
登山口からは東海自然歩道を歩きました。
東海自然歩道は、東京と大阪を結ぶ全長1,697キロメートルの自然歩道で、今回歩くルートの大半はこの自然歩道の一部となっており、よく整備されていて歩きやすいです。
堤石峠までの登り
登山口からしばらく歩くと、次第に傾斜がきつくなり、「十三曲がり」と呼ばれるジグザグの道になりました。道がカーブしているところに一曲がり、二曲がり、と順番に標識が立っています。
七曲り
息を切らしながら、何とか最後の十三曲がりを過ぎると、堤石峠に到着です。
この峠の東側には黒倉集落があり、かつては西側の和市集落とを結ぶ唯一の峠道でした。
堤石峠
峠のベンチでしばらく休憩したのち、再び歩き始めます。
しばらくすると傾斜は少し緩んできますが、間もなく木の階段を登り、さらに進むと岩にかかった鉄のはしごが現れ、本格的な登山の雰囲気になってきました。
岩古谷山登山道の鉄のはしご
岩の壁の横に設けられた階段を登っていくうちに次第に展望も開けてきて、さらに左右をワイヤーで保護された岩稜を進みました。両側が切り立っているので少々緊張しました。
木でできた登山道
片側が切り落ちた登山道
岩稜登山道
次第に傾斜も緩んできたところで、大パノラマの広がる広場に出ました。
ここからは東側の展望が開け、奥三河の山々の風景が目に飛び込んできました。
岩古谷山山頂付近からの展望1
岩古谷山山頂付近からの展望2
景色を楽しんだ後、もう少し進むと、堤石トンネル登山口へ下山する分岐になり、その先に岩古谷山の標識のある広場がありました。
ここが山頂かと思いましたが、実際の最高地点はもう少し南に進んだところにありました。
岩古谷山標識のある広場
大きな岩の階段を登っていき、ついに標高806メートルの山頂に到着しました。
ここからは360度の展望が開け、南側には鞍掛山、東側には正面に三ツ瀬明神山を始めとした数々の奥三河の山々、北側にはすぐ近くの大鈴山や平山明神山、西側には笹頭山や田口の町並みなどを眺めることができました。
また、この岩古谷山は、西側の豊川水系と東側の天竜川水系との分水嶺になっています。
岩古谷山頂上
岩古谷山頂上からの展望1
岩古谷山頂上からの展望2
なお、この岩古谷山一帯は戦国時代に岩古谷城があったところであり、当時奥三河で勢力を誇った長篠菅沼氏の城の一つでした。
山腹には、大小10か所ほどの曲輪が点在していますが、こんな険しい山上に城があったとは驚かされます。
現在の岩古谷山は三方向から登ることができますが、当時は西側の大手口からでないと登ることができず、攻めるのは難しかったのではと思われます。

大パノラマの風景を満喫しながら休憩したのち、下山にかかります。
登りとは違うルートで降りることとし、頂上直下の鉄のはしごを下り、東海自然歩道を鞍掛山方面へと進みました。
岩古谷山頂上直下の鉄の階段
樹林帯を歩くのであまり展望はなかったですが、途中の鉄塔のところでは西側の展望が開けました。
東海自然歩道途中の鉄塔
アップダウンを繰り返しながら1時間ほど歩くと、荒尾集落への分岐点に到着しました。
この先をずっとまっすぐ進むと鞍掛山方面へ行くことができますが、この日はもう一つのお楽しみがあるので、荒尾集落方面に下山することとしました。
荒尾集落分岐の標識
縦走路を右に折れて下っていくと、40分ほどでのどかな荒尾集落に到着。
荒尾集落
ここからは一般の道路を歩いて、30分ほどで和市の登山口に到着しました。

この日のもう一つのお楽しみは、したらダムカレー。
現在建設中の設楽ダムに関心を持ってもらうため、設楽町内の7店舗で提供しています。
ダムカレー専用の器を使う、カレールーとご飯は堤体を表わす陶器の仕切りで分ける、設楽町産の素材を用いるといった決め事以外は、各店舗の個性を生かした独自のオリジナルカレーを提供しています。
この日は、登山口近くの「芳水」でいただきました。
ダムカレーは土日の12時から、1日5食限定と聞きましたので、12時少し前に到着しました。
芳水の入口
ここのダムカレーは、米は地元(荒尾)産、カレールーは鹿肉を使用しており、ハンバーグは岩古谷山を、2本のちくわは岩古谷山を貫く2本のトンネルをイメージしたそう。
あと、カレーについてくるサラダも設楽町特産のエゴマ油が使われています。
したらダムカレー(芳水)
雄大な山の自然とダムカレーを楽しめた、さわやかな秋の1日でした。

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