ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
ホーム > しごと・産業 > 愛知のものづくり > 産業・科学技術 > 「知の拠点あいち」重点研究プロジェクトにおいて食品を傷つけず内部を検査する装置を開発しました!

「知の拠点あいち」重点研究プロジェクトにおいて食品を傷つけず内部を検査する装置を開発しました!

平成25年3月12日(火曜日)発表

-食品内部に混入した毛髪やプラスチック片等の異物を簡単に調べられます-

 愛知県は、既存産業の高度化と次世代産業の創出をめざして、大学等の研究シーズを企業の製品化へと橋渡しする産学行政連携の共同研究『「知の拠点あいち」重点研究プロジェクト(※1)』を公益財団法人科学技術交流財団への委託により実施しています。

 この内、「食の安心・安全技術開発プロジェクト」(※2)において、豊橋技術科学大学大学院工学研究科の福田光男教授を中心に、新しい食品検査装置の試作品を開発しました。

 この装置は、近赤外光(※3)と呼ばれる、可視光よりも波長が長く、透過力の強い光を用いて、食品を傷つけることなく内部の様子を観察することができます。これまで検出が難しかった食品内部に混入した毛髪やプラスチック片等の異物を簡単に調べられます

 今後、撮影画像をより鮮明に表示するための画像処理ソフトや、近赤外光の光源の改良を行い、製品化に向けた開発を進めていきます。

1 開発の背景

 愛知県は、全国有数の農業県で、県内に多くの食品関連企業が集積しています。こうした企業においては、食品の安全を確保するために金属探知機やX線による検査装置を導入して、食品への異物混入の防止または検出に取り組んでいます。しかしながら、従来の検査機器では、全ての異物を検出することができず、異物が混入する事故が発生しています。

 特に、数百μm以下の小さな虫、毛、プラスチック類は食品自体との区別が難しく、異物としての検出が困難でした。

 そこで、本研究プロジェクトでは、今まで検出が難しかったこれらの異物を、高精度・迅速・安価に検出するための技術開発に取り組み、その成果として、食品を傷つけることなく、内部を検査することができる装置の試作機を開発しました。

2 試作装置の概要

 開発した試作装置の概要を図1に示します。

この装置は、光源から特定波長のビーム(光線)を出します。このビームに、近赤外光と呼ばれる、可視光よりも波長が長く、透過力の強い光が使用されていることが大きな特徴です。このビームはコリメートレンズ(※4)を通ることで平行光線に調整されて、食品内部まで到達します。この時、食品内部の異物は影となり、パソコン上に画像として映し出されます。

混入する異物のモデルとして、チョコレート内に虫と毛髪を混入させた写真を図2,3に示します。

 図2、3の写真は、画像処理を施していないため、鮮明ではありませんが、食品内部の異物を確認することができます。

図1 試作装置の概要

図1 試作装置の概要

図2 チョコレートに混入させた虫

図2 チョコレートに混入させた虫

図3 チョコレートに混入させた毛髪

図3 チョコレートに混入させた毛髪

3 今後の展開

 現在、より厚みのある試料へ対応するための光源の改良、取得画像をより見やすくするための画像処理ソフトの改良を行っており、平成25年度中には、製品化のモデル1号機が完成する予定です。

4 問合せ先

・プロジェクト全体に関すること

あいち産業科学技術総合センター 企画連携部
(1)担  当:青井、鹿野
(2)所 在 地:豊田市八草町秋合1267番1
(3)電話:0561-76-8306
(4)F A X:0561-76-8309

公益財団法人科学技術交流財団 知の拠点重点研究プロジェクト統括部
(1)担  当:青木、松村、中山
(2)所 在 地:豊田市八草町秋合1267番1
(3)電話:0561-76-8370
(4)F A X:0561-21-1653

・本開発の技術内容に関すること

豊橋技術科学大学大学院 工学研究科
(1)担  当:教授 福田光男
(2)所 在 地:豊橋市天伯町雲雀ヶ丘1-1
(3)電話:0532-44-6729
(4)F A X:0532-44-6729

用語説明

※1 「知の拠点あいち」重点研究プロジェクト

愛・地球博バスターミナル跡地に完成した次世代ものづくり技術の創造・発信拠点である「知の拠点あいち」で行われている産学行政の共同研究プロジェクト。大学等の研究シーズを企業の製品化・事業化へつなげる橋渡しの役割を担う。

※2 食の安心・安全技術開発プロジェクト

<プロジェクトリーダー>
豊橋技術科学大学 教授 田中三郎 氏

<内容>
全国有数の食品工業の集積地であり、多様な農産物を産出する本県において、食品や農産物に含まれる有害化学物質、固形異物、微生物を高精度、迅速、低コストに検査する技術を確立する。

<参加機関>
10大学6公的研究機関20企業(うち中小企業6社)(平成25年2月1日現在)

・うち大学
豊橋技術科学大学、名古屋大学、名古屋工業大学、名城大学、中部大学、名古屋市立大学、名古屋学芸大学、富山大学、金沢工業大学、香川大学

・うち公的研究機関
愛知県衛生研究所、愛知県がんセンター、あいち産業科学技術総合センター、愛知県農業総合試験場、(公財)科学技術交流財団、(財)京都高度技術研究所

※3 近赤外光

可視光(波長:約400nm~800nm(nm:ナノメートル、1nm=1/1000μm=1/1000000mm))より波長の長い、約800nm~2500nmの波長の光。透過力が強く、非破壊・非接触で食品や化学組成の分析に利用可能。

※4 コリメートレンズ

ビーム(光線)を平行光線となるよう調整する光学部品。

問合せ

あいち産業科学技術総合センター
企画連携部企画室
担当 青井、鹿野
ダイヤルイン 0561-76-8306

愛知県産業労働部産業科学技術課
科学技術グループ
担当 中川、榊原(悟)、加藤(英)
内線 3383 3382
ダイヤルイン 052-954-6351