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院内感染原因菌のひとつである緑膿菌遺伝子解析キットが発売されました

院内感染原因菌のひとつである緑膿菌遺伝子解析キットが発売されました

愛知県衛生研究所の開発した緑膿菌の遺伝子解析技術(平成24年1月特許出願中)が、関東化学株式会社により実用化され、平成24年6月1日(金)に「シカジーニアス®分子疫学解析POTキット(緑膿菌用)」として発売されました。

1 開発の経緯

愛知県衛生研究所ではメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)をはじめとする院内感染原因菌の研究を行っております。

医療現場では、主要な抗生物質に対して広く耐性を獲得した多剤耐性緑膿菌(MDRP)が院内感染の原因菌となることがあります。

この感染拡大防止には迅速な遺伝子解析によって集団感染の範囲を正確に把握することが必要になります。

新型耐性薬剤耐性菌の研究者である金沢医科大学 飯沼由嗣(いいぬまよしつぐ)教授と共同で院内感染

における感染経路及び感染範囲の特定に利用可能な新たな緑膿菌の遺伝子解析技術を開発しました。

この技術が実用化され、平成24年6月1日(金)に遺伝子解析キットが発売されました。

2 開発した技術

マルチプレックスPCR法※1を用いて複数の特定遺伝子を同時に増幅し、電気泳動パターン(写真)を元に緑膿菌の遺伝子型を迅速に決定する方法です。

この技術の特徴は以下のとおりです。

  1. 4時間以内に菌株の遺伝子型が判明(従来法は3日~5日)
  2. 病原体遺伝子検査に必要な一般的な設備(遺伝子増幅装置※2、ミニゲル電気泳動装置※3等)を用いて病院内での実施が可能
  3. 電気泳動パターンの結果を数値化することにより解析結果の比較が容易

※1 マルチプレックスPCR法 : PCR法とはDNAを増幅させる手法である。一般的なPCR法は1組の特異的なDNAを増幅する特定遺伝子(プライマー)を使用するのに対し、マルチプレックスPCR法では、複数組のプライマーを使用して、同時に複数のDNAを増幅することができる。

※2 遺伝子増幅装置 : PCR装置とも呼ばれるDNAを増幅する装置。遺伝子等のDNAを増幅することにより塩基配列を調べられるようになる。

※3 ミニゲル電気泳動装置 : 主に寒天の主成分のゲルを使用した電気泳動という解析手法により、DNAをその大きさに応じて分離するための装置。

製品のパッケージ写真

製品のパッケージ写真

電気泳動パターン

電気泳動パターン

問合せ

愛知県衛生研究所生物学部細菌研究室 主任研究員 鈴木匡弘
電話: 052-910-5669(ダイヤルイン)
E-mail: eiseiken@pref.aichi.lg.jp

製品についての問い合わせ先
関東化学株式会社 試薬事業本部 バイオケミカル課 小林崇良
電話:03-6214-1090