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豊川浄化センターの紹介
豊川浄化センターの紹介
1 浄化センターのしくみ
家庭や工場から排出された汚水は、道路などの地下に埋設された汚水管を流れ、浄化センターに送られます。
浄化センターに集められた汚水は、沈殿や微生物の働きなどによってきれいな水にされたのち河川や海に放流されます。また、汚水処理の過程で発生する汚泥は、濃縮や脱水、焼却などにより体積を減らされたのち、大部分がセメント原料や肥料などに有効利用され、残りは埋め立て処分されます。
豊川浄化センターのしくみ
2 主な施設の紹介
豊川浄化センター平面図
(1) 汚水ポンプ
下水管きょを通じて地下深く流れてきた汚水を地上まで汲み上げます。(汲み上げ高さ約21m)
豊川浄化センターでは、24時間水処理施設へ汚水を送るために5台のポンプが設置されています。
◇立軸渦巻斜流ポンプ
170kW×1台、220kW×1台、350kW×1台、380kW×1台、450kW×1台
揚水ポンプ
(2) 水処理施設
豊川浄化センターには、汚水を微生物の働きによって浄化する水処理施設が2系統(2系、3系)あり、それぞれ、最初沈殿池、反応槽、最終沈殿池によって構成されています。
24時間絶えず流れてくる汚水を休みなく浄化しています。
ア 最初沈殿池
沈砂池で大きなゴミや砂が取り除かれた汚水は、最初沈殿池へ送られます。最初沈でん池では、汚水を緩やかに流して細かいゴミなどを沈ませ、上澄み水は反応槽へ、沈殿物は汚泥処理施設へ送られます。
◇2系(フライトコンベア式汚泥掻寄機)
巾6.0m×長さ35.0m×水深2.5m×10池
◇3系(フライトコンベア式汚泥掻寄機)
巾6.0m×長さ20.0m×水深3.0m×8池
イ 反応槽
反応槽では、微生物の働きによって水の汚れを分解します。微生物には空気を好むものと空気を嫌うものがあり、それぞれ分解できる汚れが違います。豊川浄化センターでは、最初に空気を嫌う微生物によって処理(嫌気処理)し、続いて空気を吹き込んで空気を好む微生物に処理(好気処理)してもらいます。この両方の池を行き来する間に、有機物、窒素、りんなどが分解されたり微生物の固まり(活性汚泥)になったりして、水と分離されていきます。
◇2系【凝集剤添加活性汚泥法】
巾6.0m×長さ78.5m×水深5.0m×5池(散気板型散気装置)
【凝集剤添加硝化脱窒法】
巾6.0m×長さ78.5m×水深5.0m×5池(高密度配置対応型)
◇3系【凝集剤添加硝化脱窒法】
巾12.4m×長さ89.3m×水深5.0m×2池(水中機械式曝気装置)
巾12.4m×長さ89.3m×水深5.0m×2池(高密度配置対応型)
ウ 最終沈殿池
反応槽で分離しやすくなった汚水は、最終沈殿池で活性汚泥と上澄み水とに分け、上澄み水は消毒設備で消毒され、海に放流されます。
◇2系(フライトコンベア式汚泥掻寄機)
巾6.0m×長さ60.0m×水深2.6m×10池
◇3系(フライトコンベア式汚泥掻寄機)
巾6.0m×長さ69.0m×水深3.5m×8池
水処理施設
(3) 汚泥濃縮タンク/濃縮機
最初沈でん池や最終沈でん池から発生する汚泥は、多くの水を含んでいるため、そのままでは運搬するのにも処理するのにも大変取り扱いにくい状態です。そこで、豊川浄化センターでは、自然の重力や機械の力によって濃縮を行っています。
◇汚泥濃縮タンク(重力式)
内径24.0m×水深3.0m(中央駆動型汚泥掻寄機)
◇濃縮機(機械式)
ベルト濃縮機×2台
汚泥濃縮タンク(重力式)
(4) 脱水機
濃縮された汚泥は、さらにプレスして脱水し、脱水ケーキと呼ばれる固体の状態にします。豊川浄化センターでは2タイプ4台の脱水機によって、含水率78%程度まで搾っています。
◇ベルトプレス脱水機 3台
◇ロータリープレス脱水機 1台
(5) 焼却炉
豊川浄化センターでは、汚泥をさらに減量化するために、脱水ケーキを焼却により灰にしています。焼却灰は、セメント原料などに利用しています。
その際、ダイオキシン類や二酸化炭素(CO2)よりも温室効果の高い一酸化二窒素(N2O)の発生を抑制するために、850℃以上の高温で焼却しています。
◇1号炉
流動床焼却炉 処理能力 25t/日
◇2号炉
流動床焼却炉 処理能力 40t/日
◇3号炉
流動床焼却炉 処理能力 70t/日
焼却施設
(6) 放流きょ
浄化された水は塩素消毒をした後、管径2.4mの放流きょから一日約75,000㎥を渥美湾に放流しています。
3 平成28年度の運転状況
(1) 水処理状況
平成28年度の1日平均の処理水量は、処理能力100,000㎥に対して74,585㎥でした。月別に見ると9月を中心に雨の多い夏場に多く、冬場は少なくなっています。
(2) 汚泥発生状況
平成28年度の下水汚泥を脱水機にかけて発生した脱水ケーキの量は、17,300tで、これに他の流域下水道から受け入れた脱水ケーキも含めて焼却により発生した灰の量は636tでした。
(3)電力使用状況
平成28年度の年間電力使用量は、14,259,900kWhでした。
使用量が多かった施設は、ブロワ(反応槽に空気を送り込む施設)が26%、水処理施設が26%で、以下汚泥焼却、汚水ポンプ、汚泥濃縮脱水等、沈砂池の順でした。
(4)水質の状況
平成28年度の流入した汚水と浄化後の放流水の水質は、次のグラフのとおりでした。
SS、BOD、CODは水の汚れ具合を表すもので、また、窒素やりんは富栄養化の原因となる物質です。
それぞれについて、水質汚濁防止法により放流水の基準が定められています。
4 施設見学のご案内
豊川浄化センターでは、多くの方に下水道の役割や生活との関わりを知り、関心を持っていただくために、施設の見学を受け付けています。
見学を希望される方は、本サイトから留意事項及び申込み用紙をダウンロードし、留意事項をご確認いただいた後、申込み用紙に必要事項をご記入の上、以下の問い合わせ先までファックスにてお送り下さい。
また、ご不明な点がありましたら、お問い合せください。
※問い合わせ先
〒441-0153 豊橋市新西浜町1-3
公益財団法人 愛知水と緑の公社 下水道部 豊川事業所
電話 0532-32-4181 ファックス 0532-32-4183
豊川浄化センター施設見学申込書等 |
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○ 豊川浄化センター施設見学申込書 [Wordファイル/37KB] - 豊川浄化センターの施設見学申込書がダウンロードできます。 ○ 豊川浄化センターの施設見学を申し込むに当たっての留意事項 [PDFファイル/62KB] - 豊川浄化センターの施設見学を申し込むに当たっての留意事項がダウンロードできます。 |