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平成21年度内分泌かく乱化学物質等環境調査結果について

ページID:0032611 掲載日:2010年5月27日更新 印刷ページ表示

平成22年5月27日(木)発表

 愛知県は、国が行った生態系への内分泌かく乱作用による影響に関する試験結果で、魚類に対して内分泌かく乱作用を有することが推察された物質等について、環境中の状況を把握するため、県内河川7地点、海域3地点において、水質7物質、底質4物質、水生生物(魚類)2物質について調査を実施しました。
 その結果は、次のとおりです。

1 調査結果の概要

 平成21年度における内分泌かく乱化学物質等環境調査結果は、生態系への影響が予測される濃度を下回るなど、特に問題はありませんでした。

(1)水質

  • 対象とした7物質のうち、4-t-オクチルフェノール、ノニルフェノール及びビスフェノールAについては、すべて国が示した内分泌かく乱作用試験における予測無影響濃度を*1下回った。

  • p-ジクロロベンゼン、N,N’-ジメチルホルムアミド、ペルフルオロオクタンスルホン酸についてはすべて国が示した生態リスク初期評価における予測無影響濃度*2を下回った。

  • ペルフルオロオクタン酸についてはすべて国が行った直近の全国調査結果の濃度範囲内であった。

(2)底質

  • 対象とした4物質すべて、国が行った直近の全国調査結果の濃度範囲内であった。

(3)水生生物(魚類)

  • 対象とした2物質すべて、国が行った直近の全国調査結果の濃度範囲内であった。

*1 内分泌かく乱作用試験における予測無影響濃度

 生態系影響評価のための試験により、メダカの性分化に影響を与えなかった最大濃度に安全係数(1/10)を乗じることにより求めた魚類を中心とする生態系に影響を及ぼす可能性はないと予測される濃度。

*2 生態リスク初期評価における予測無影響濃度

 水生生物の急性毒性値及び慢性毒性値のそれぞれについて、信頼できる知見のうち生物群ごとに値の最も低いものを整理し、そのうち最も低い値に対して情報量に応じたアセスメント係数を適用することにより求めた濃度。

平成21年度内分泌かく乱化学物質等環境調査結果のまとめ
水質
No.調査物質調査結果
(μg/ ℓ )
調査地点数予測無影響濃度全国調査結果
(H17年度)
14-t-オクチルフェノール< 0.01~ 0.0420.992
2ノニルフェノール0.610.608
3ビスフェノールA< 0.01~0.05624.7
4p-ジクロロベンゼン< 0.01~0.031010
5N,N’-ジメチルホルムアミド<0.026~1.41071,000
6ペルフルオロオクタン酸(PFOA)0.00067~0.030100.00024~0.047
7ペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)0.00034~0.0181023
底質
No.調査物質調査結果
(μg/kg-dry)
調査地点数予測無影響濃度全国調査結果
(H16年度)
14-t-オクチルフェノール1~42<1~350
2ノニルフェノール120~1602<10~5000
3ビスフェノールA<1~52<1~30
4フタル酸ジ-2-エチルヘキシル<25~7507<25~66000
水生生物(魚類)
No.調査物質調査結果
(μg/kg-wet)
調査地点数予測無影響濃度全国調査結果
(H10年度)
14-t-オクチルフェノール11<1.5~30
2ノニルフェノール201<15~780

2  今後の対応

 平成17年3月に策定されました「化学物質の内分泌かく乱作用に関する環境省の今後の対応方針について-ExTEND2005-」を踏まえ、国が行った生態系への影響評価のための試験結果で、魚類に対して内分泌かく乱作用を有することが推察された物質(4-t-オクチルフェノール、ノニルフェノール、ビスフェノールA及びo,p’-DDT)や新たな科学的知見の得られた物質等について、化学物質の総合的な対策を進める取り組みの中で環境調査を実施していくとともに、国等からの情報収集、科学的知見の集積に努めていきます。

* 調査の概要及び調査結果の詳細は別添のとおりです。

調査の概要及び調査結果の詳細

問合せ

愛知県環境部環境活動推進課
環境リスク対策グループ
担当:冨田、丹羽
電話:052-954-6212(ダイヤルイン)
E-mail: kankyokatsudo@pref.aichi.lg.jp

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