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日光川水閘門改築事業について

ページID:0032918 掲載日:2015年11月25日更新 印刷ページ表示

はじめに(日光川水閘門改築について)

日光川流域は一宮市、津島市をはじめとする9市2町1村からなり、中下流部はわが国最大の海抜ゼロメートルを下回る地域となっており、流域の約2/3は雨水排水にポンプによる強制排水が必要となっています。

日光川水閘門は日光川河口に位置し、現施設は昭和34年の災害史上未曾有の高潮被害を愛知県にもたらした伊勢湾台風の復旧事業によって昭和37年完成し、竣工以来、日光川流域の防災の要として住民の安全安心に寄与してきました。

その日光川水閘門も建設後50年近くが経過し、本体の老朽化の進行や地盤沈下の影響による高潮に対する必要な高さ不足や流下能力不足、さらには東海地震、東南海・南海地震などの大規模地震の際には損傷により機能が損なわれ、地震後来襲する津波を防護できない可能性があることから改築が必要となってきました。

愛知県では、平成19年度に国の補助事業である「大規模河川管理施設機能確保事業」の採択を受け、平成21年度に工事着手し、平成30年3月17日に完成式典を開催し、同3月19日より供用を開始しました。

【新たな日光川水閘門の場所】

・新たな日光川水閘門は、水閘門改築の施工期間の洪水に対する影響や周辺環境への影響を最小限にすることなどを考慮し、現水閘門の下流側200mの位置としました。

 

  平成30年3月29日撮影

【新日光川水閘門計画図】

・水門天端高は伊勢湾台風規模の高潮を防御できるT.P+6.20mとしています。

(T.Pとは、東京湾中等潮位で、地表面の標高を示す。)

・水門敷高は日光川本川の改修計画で定められた流下能力を確保できるT.P-5.8mとしています。

・水門は経済性、流下能力等から門数4門、径間長20mとしています。

・閘門は常時及び災害時にも通船が可能となるよう閘門幅15m、閘門長76mとしています。

  計画図

【旧日光川水閘門】

・旧水閘門は、水門8門と閘門1門で構成されていました。

・新たな水閘門の安定した運用を確認した後、撤去を行う予定です。

・昭和34年の伊勢湾台風を受け、昭和37年に完成した旧水閘門は、50年以上の長きに渡り日光川内外水位は常時24時間体制で監視し、日光川水位より日光川外水位(名古屋港水位)が高い場合には水門を閉め、日光川外水位が低い場合には水門を開けることにより日光川の水位を調節し、流域を守ってきました。 現日光川水閘門

改築の必要性

 【日光川水閘門の改築がなぜ必要なのか?】

・現水閘門の機能について検証を行った結果、施設本体の老朽化の進行及び施設の健全度が低下していること、広域地盤沈下の影響で施設が沈下し、治水計画における洪水の流下阻害となっていること、東海地震をはじめとする大規模地震に対応していないことなどから、この水閘門の改築が必要な状況となりました。改築の必要性

日光川水閘門のはたらき

【日光川水閘門の機能】

・高潮の時は海水が日光川に逆流しないようゲートを閉めます。

・地震に耐え、来襲する津波をゲートを閉めることで防ぎます。(東海・東南海連動型(H15年3月愛知県防災会議地震部会)での想定です。)

・洪水の時はゲートを開け、日光川の洪水を伊勢湾へ流します。

・干潮時など日光川外水位が日光川の水位より低い場合はゲートを開け、日光川の水位を下げます。

・日光川水位と日光川外水位に差があっても、閘門では水位を調節し船が通行できるようにします。

 

水閘門機能

100年の利用を目指して

【新たな機能】

・大規模地震及び不同沈下への対応として、躯体は、鋼板と鉄筋とコンクリートを用いて造る鋼殻構造といった丈夫な構造を採用することとしました。

・地球温暖化に伴う海面上昇や広域地盤沈下にも対応できる構造としました。これら、海面上昇等の進行程度は、現在の予測では不確実な状況でありますので、実施した対策が将来的に無駄にならないよう、将来的に対策が困難な躯体及び基礎などは、海面上昇等を考慮して先行的に対策を行うこととし、将来的に対策可能なゲートなどは、気候変化量に合わせた確認型の対策を行うこととしました。

・ゲート設備の危機管理対策の観点から、確実なゲートの開閉を確保するため、配線の二重化や予備電源の設置などを行い、落雷や地震による故障など万一の不測の事態が生じても確実に開閉操作ができるようにしました。

機能