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水道水質の話題

ページID:0007667 掲載日:2024年5月10日更新 印刷ページ表示

クリプトスポリジウム・パルブム(Cryptosporidium parvum)について

 平成8年6月に埼玉県越生町において、水道水を介して「クリプトスポリジウム」という寄生性原虫による感染症(集団下痢や腹痛)が発生しました。
 この「クリプトスポリジウム」のオーシストは、消毒用塩素に対する耐性が強いため、これを除去するためには、浄水処理過程で厳格な凝集沈澱・ろ過処理を実施する必要があります。
 愛知県企業庁では、国の「水道におけるクリプトスポリジウム等対策指針」及び愛知県の「愛知県内の水道事業等におけるクリプトスポリジウム等対策指針」に基づき、浄水処理等に万全を期しています。
 また、愛知県企業庁では、「クリプトスポリジウム」を検査できる職員を養成し、その検査を実施していますが、現在まで浄水(水道水)において「クリプトスポリジウム」は検出されていません。
クリプトスポリジウムの顕微鏡写真

(写真)JOURNAL(AWWA September 1999から)

ダイオキシン類について

 ダイオキシン類は、ごみ焼却等の燃焼により発生し、環境中で分解されにくい化学物質です。
 ダイオキシン類の水道水の評価値等について平成11年12月27日に国は、「体重50キログラムの人が1日2リットルの水道水を一生飲み続けても健康に害を及ぼさない濃度として1ピコグラムTEQ/リットルとする」として、水道水質基準項目を補完する監視項目に追加しました。
 ダイオキシン類は、一般的に水にはほとんど溶けず、水中では主として濁質として存在しており、通常の浄水処理過程で除去し得ると考えられること及び水道水によるダイオキシン類の暴露量は他の経路に比べて非常に小さいことから、当面水道水に問題があるとは考えていませんが、愛知県企業庁としては、今後も安全を確認する意味でダイオキシン類の測定を実施していきます。
<参考>
 1)ピコグラム:1兆分の1グラム 
 2)TEQ:毒性等量(ダイオキシン類のそれぞれの同族体の毒性を、最も毒性の強いダイオキシンに換算して合計したもの)

放射性物質について

 平成23年3月11日に発生した東日本大震災に伴う東京電力株式会社福島第一原子力発電所の事故により大量の放射性物質が放出され、東北・関東地域の水道水から放射性物質が検出されました。

 現在では東北・関東地方においても水道水から放射性物質が検出されることはありませんが、水道水の安全性を確認するため継続的に監視していく必要がありますので、愛知県企業庁の全11浄水場の水道水及び取水する各河川を代表する4地点において、放射性物質(放射性セシウム)の検査を実施しています。

 なお、愛知県企業庁の水道水からはこれまで放射性物質が検出されたことはありません。

有機フッ素化合物について

 有機フッ素化合物の中でもペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)、ペルフルオロオクタン酸(PFOA)は、撥水剤、泡消火剤等の幅広い用途で使用されてきました。しかし、難分解性、高蓄積性、長距離移動性及び人や生物への長期毒性を有することから、PFOSについては平成22年に、PFOAについては令和3年に化審法上の第一種特定化学物質に指定され、製造・使用・輸入が原則禁止されています。

 水道においては、令和2年4月にPFOS及びPFOAとして水質管理目標設定項目に位置付けられ、PFOSとPFOAの合算で50ng/Lという暫定目標値が設定されています。

 愛知県企業庁では、PFOS及びPFOAが水質管理目標設定項目に位置付けられた令和2年4月より、浄水場浄水等について水質検査を実施し、随時、その結果をHP等で公表しています。

 なお、これまで愛知県企業庁の水道水で、PFOS及びPFOAが暫定目標値を超過して検出されたことはありません。

 

問合せ

愛知県 企業庁 水道事業課

E-mail: kigyo-suiji@pref.aichi.lg.jp