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国家戦略特区における新たな規制改革を提案します
国家戦略特区における新たな規制改革事項として、「医療ツーリズムの推進のための医療滞在ビザの早期発給」と「農業分野の外国人材の受入れ」について、国に提案することとしましたので、お知らせします。
1 医療ツーリズムの推進のための医療滞在ビザの早期発給
(1)提案に至る経緯
愛知県では、今年度、愛知の優れた医療技術を外国人に提供し、医療の国際化を推進するため、「あいち医療ツーリズム研究会」を立ち上げ、これまで2回研究会を開催してきたが、研究会の構成員から、医療滞在ビザの早期発給に関する要望があったもの。
(2)提案の概要
医療滞在ビザの発給につき、外国人患者を円滑に受け入れるため、申請書類の簡素化や最優先審査等により、申請から発給までの期間を大幅に短縮する。
(要旨)
医療滞在ビザは、申請から発給まで概ね1週間程度を要するが、早期に日本で治療を必要とする外国人の方は、ビザの発給に時間を要することにより、治療の開始が遅れ、病気が進行してしまう恐れがあることから、医療滞在ビザを早期に発給できるようにし、愛知の優れた医療を迅速に提供する機会を拡大する。
2 農業分野の外国人材の受入れ
(1)提案に至る経緯
愛知県は、全国屈指の施設園芸産地であり、「稼げる農業」として今後一層の成長が期待されている。
しかしながら、全国有数の農業県である本県においても、農業従事者の高齢化や人材不足が深刻な状況となっている。
そこで、施設園芸等を中心とした本県の大都市近郊農業に、即戦力となる外国人材を受け入れることで、さらなる成長・発展のボトルネックとなっている労働力不足を解消し、高品質な農産物の安定供給や経営規模の拡大などにより、我が国における「強い農業」の実現に貢献するもの。
(2)提案の概要
農業に従事した経験があり、一定の知識・技能を持つ外国人材を受け入れ、本県での就労(農作業)・居住を許可する。
ア 対象となる外国人の要件
高度な栽培技術(環境制御技術)を導入した施設園芸の生産性を高めるためには、その技術に対応可能な人材を確保することが必要である。また、受入れ当初から即戦力となるためには、農業に対する一定の知識・技能に加え、コミュニケーション能力や愛知県での就業経験があることが効果的である。そこで、対象を下記の要件を満たす者とする。
(ア) 愛知県において外国人技能実習制度(第二号)を修了した者で、引き続き愛知県で農業に従事することを希望 する者。または、修了者と同レベルの技術を有する者。
(イ) 一定の日本語能力を有すると認められる者。
(ウ) 日本人と同等額以上の報酬で雇用される者。
イ 規制の特例措置の内容
要件を満たす外国人材が農業に就労できるよう、「出入国管理及び難民認定法」の在留資格「特定活動」に農業を位置付け など
ウ 外国人農業人材の受入体制
(ア) 労働者派遣法の許可を受けた事業者や外国人技能実習制度における「監理団体」が「特定受入機関」となり、要件を満たす外国人材と雇用契約を締結し、農業経営体に派遣等。
(イ) 特定受入機関は外国人材が有する能力(知識や経験等)や農業経営体の意向等を考慮し、派遣等の先を決定。
(ウ) 関係機関等で組織する「第三者管理協議会」を設置し、特定受入機関を管理(選定・監査)。