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生徒の健全育成-心豊かにたくましく-
生徒の健全育成-心豊かにたくましく-
生徒指導の充実
愛知県では、第四次愛知県教育振興基本計画として、令和3年度から7年度までの5年間の計画で、「あいちの教育ビジョン2025」を策定しました。この計画では、「自らを高めること」と「社会の担い手となること」を基本とし、生きる力を育むあいちの教育を進めることを基本理念としています。
生徒指導を推進するためには、生徒の道徳的実践力を高め、自立の精神や社会連帯の精神及び義務を果たし、責任を重んずる態度や人権を尊重し、差別のないよりよい社会を実現しようとする態度を養うための指導を行うことが必要です。
そのためには、学校だけでなく、家庭や地域、関係諸機関が連携し、地域社会全体で生徒の健全な育成を図ることが大切です。
高等学校では、従来から県内を12地域に分けて「地域協働生徒指導推進事業」を実施しています。高等学校が核となって中学校や特別支援学校、地域の関係機関等と連携を図るとともに、家庭・地域と協働して生徒の健全育成に取り組んでいます。
県教育委員会では、参考資料「全ての子どもが笑顔になるために―生徒理解と指導力の向上を目指して―」を作成し、教職員の生徒理解や指導力の向上に努めています。
また、平成27年度から28年度まで 県立学校生徒指導事例研究会が「いじめの防止とその対応」をテーマに研究をすすめた成果について「いじめの防止とその対応(平成27・28 年度 県立学校生徒指導事例研究会 報告書)」 [PDFファイル/1.54MB]にまとめ、全県立学校に配付しました。
魅力ある学校づくりの推進
各学校では、創意工夫を生かし、地域に開かれた魅力ある学校づくりに努めています。
高等学校においては、平成29年度から令和元年度まで実施した「共に生きる心豊かな人材育成事業(道徳教育推進事業)」に引き続き、「地域の未来を創る人材育成事業(道徳教育推進事業)」を実施しています。道徳教育指導参考資料「明日を拓(ひら)く-人間としての在り方生き方を求めて-」(県教育委員会作成)を活用した道徳教育の取組や地域の環境を保全するための取組、地域の小・中学校と連携した特別活動の取組など、地域に根ざした独創的な教育活動を支援することにより、特色があり魅力に富む県立高等学校づくりの一層の推進を図っています。
学校名 | 企画名 | 事業の内容 |
---|---|---|
惟信 高等学校 |
地域でやったるがや!惟信高校 |
・地域と協働することで、社会に開かれた教育課程を実践し、学校が地域の未来を創る人材育成の中核となることを目指す。 ・NPOとの連携による藤前干潟の保全活動、行政機関と協力し地域の抱える問題を解決するための提案活動 |
春日井工科 高等学校 |
地域に根差した学校づくり ~小学生ものづくり教室~ |
・ものづくりを通して、幅広い世代と交流し、コミュニケーション能力とともに、地域の一員であるという意識を高めることを目標とする。 ・技能マイスターを講師として招いた技術講習、中学生体験入学でのものづくり指導、市内小学生を対象にしたものづくり教室 |
小牧工科 高等学校 |
地域の未来を担う小牧工科生 -地域の人々に触れ、企業に学び、輝く未来を創り出せ- |
・特色ある学科の活動や部活動、生徒会活動などを通し、異なる世代や立場の方、地域の企業などに接することで、持続可能な社会を形成する意欲を育むことを目標とする。 ・地域の小学生を対象にした工科高校の特色を生かした講座、地域の企業の見学、地域イベントでの吹奏楽部の演奏 |
一宮北 高等学校 |
地域とかかわり、福祉の心を育もう |
・特別支援学校や小学校との交流、地域の行事、講演会等を通し、多様な価値観の理解を促しながら、社会に役立つ人材を育成することを目指す。 ・特別支援学校との交流、小学生との部活動交流、NPO法人との連携による緑化運動 |
常滑 高等学校 |
地域とつながる常滑高校 -多様な人々と交流や体験活動を通し、地域貢献できる人材を育成- |
・体験活動や世代を超えた様々な人々との関わりを通して、地域の未来に役立つ人材の育成を目指す。 ・海外の学校とのオンライン交流、近隣小中学校と部活動合同練習、人権講話、近隣企業へのインターンシップ |
豊野 高等学校 |
自分を理解し、自分と社会との関りを考えて自分を表現できる豊野高校生! |
・自分自身の将来に向き合い、自己の在り方生き方を主体的に考える態度を育むことを目的とする。 ・卒業生とのグループディスカッション、地元企業でのインターンシップ、市役所のSDGsパートナーとして持続可能な街づくりに向けた取組 |
吉良 高等学校 |
地域社会とつながる吉良高校 ~SDGsと明るい未来~ |
・地域交流、異世代交流、SDGsに関わる活動などを通して、地域社会の発展や持続可能な社会の実現に貢献できる人材を育成することを目指す。 ・近隣のホテルや商店街との連携、地元の食材を使った商品の開発、地域イベントでの販売ボランティア、保育実習 |
成章 高等学校 |
世代を超え、手を取り合って前に進む成章高校 ~非認知能力を認め、互いに尊重しあう意識を持とう~ |
・高齢者との交流活動や講演会などを通して、自他を尊重する気持ちを育み、地域社会に貢献する人材を育成することを目指す。 ・認知症サポーター講座、手話講習会、高齢者施設訪問、介護入門講座、点字講習会、講演会 |
春日井 高等特別支援 学校 |
地域と共に成長する特別支援学校 ~様々な方々との交流を通して 将来の生き方を考える~ |
・勤労に関わる体験的な学習を推進することにより、地域や関係機関との連携を深め、信頼と協調を得られるようにする。 ・各工業班代表生徒による春日井市役所での販売実習、委員会代表生徒による警察署との交通安全活動、全校生徒による地域奉仕活動 |
大府 特別支援 |
ICT機器でつながる授業 -主体的・対話的な学習活動を考える- |
・ICT機器を活用し、病気や障害による学習上または生活上の困難を克服し、自立して生きようとする態度を養う道徳教育の実践や、小中高等学校との交流活動などを行う。 ・ICT機器を活用した近隣小中高等学校との交流や国際交流、全校児童生徒による情報モラル教室 |
いじめ・不登校・問題行動等への対策
生徒の臨床心理に関して高度に専門的な知識・経験を有するスクールカウンセラーを全県立高等学校に配置し、いじめや不登校、問題行動等の生徒指導上の諸問題の解決を図っています。
また、県総合教育センターにスーパーバイザーを配置し、緊急事案や未配置校への対応を行っています。
いじめについては、平成26年9月に愛知県いじめ防止基本方針を策定し(平成29年12月改定)、生徒が安心して学習その他の活動に取り組むことができるよう、いじめ防止等に努めています。また、平成26年11月に、いじめ防止等の対策が実効的に行われるよう、専門的な知識及び経験を有する第三者等の参加による愛知県いじめ問題対策委員会を設置しました。