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愛知県埋蔵文化財調査センター 秋の特別公開2023を開催します
愛知県埋蔵文化財調査センターでは文化財保護強調週間(11月1~7日)、あいち県民の日(11月27日)に合わせて、収蔵品の中から逸品を選んで特別に公開します。
1 期間
令和5年10月30日(月曜日)~11月30日(木曜日) 午前9時~午後4時
土・日・祝日休館 ただし、特別開館日11月3日(金曜日・祝日)は開館
2 会場
愛知県埋蔵文化財調査センター 2階
3 入場料
無料
4 内容
1 展示
秋の特別公開2023「名古屋城三の丸遺跡出土の逸品」 2階ホール
現在は官庁街となっている名古屋市中区三の丸地区の地下には、ほぼ全面に尾張藩重臣の屋敷跡が眠っています。
さらに掘り進めていくと、その下には織田信長が青少年期に城主であったとされる那古野城跡、中世の荘園那古野荘の頃の屋敷跡、奈良・平安時代の集落跡、古墳時代の古墳及び集落跡、弥生時代の集落跡など、幾重にも積み重ねられた人々の営みの跡を見ることができます。
今回は愛知県埋蔵文化財センターが、昭和62・63年度に愛知県図書館建設工事に伴う発掘調査を行って以来、8回にわたって実施した名古屋城三の丸遺跡の発掘調査で出土したコンテナ総数3,000箱以上に及ぶ遺物の中から、逸品を選んで展示します。
展示品
石包丁(いしぼうちょう) 弥生時代 二彩唐津(にさいからつ)大皿 江戸時代
直線刃半月型の石包丁です。材質は頁岩で、刃 胎土の上に白化粧をした後、文様を描く三島手
部を研ぎ出した後、2カ所に紐穴(ひもあな)が と呼ばれるものです。径50cmほどの大皿で、表
穿たれています。石包丁は稲の穂首刈りに使用さ 面に褐色の鉄釉と緑色の銅緑釉を流し掛け二彩と
れたと考えられています。弥生時代中期の竪穴住 しています。同様の皿はタイのアユタヤなど東南
居から出土しました。 アジアでも出土しています。
双耳瓶(そうじへい) 奈良時代 色絵婦人座像(いろえふじんざぞう) 江戸時代
奈良時代後半に猿投窯(さなげよう)で焼成さ 江戸時代前半の有田焼柿右衛門様式のもので、
れた須恵器双耳瓶です。全体的に自然釉が掛かっ 「柿右衛門人形」と呼ばれるものです。伝世品が
ていることから「原始灰釉」とも呼ばれています。 多く、このように完形に近い形で遺跡から出土す
緋色に発色した胎土に自然釉がよく映える優品で る例は他にありません。また、現存するものは立
す。奈良時代後半の竪穴住居から出土しました。 像が多く、座像は極めて稀です。
2 イベント
期日
11月3日(金曜日・祝日)特別開館日 *申込み不要・参加無料
内容
歴史講演会 (2階研修室) 午前10時~午前12時
「名古屋城三の丸遺跡を掘る」 城ヶ谷和広(愛知県埋蔵文化財調査センター)
「名城公園遺跡の調査」 永井邦仁 (公益財団法人愛知県教育・スポーツ振興財団
愛知県埋蔵文化財センター)
体験イベント(2階ホール)
拓本体験 午前 9時~午後4時
城取輪投げ 午前10時~午後4時
3 関連企画
期日
11月24日(金曜日)・27日(月曜日) *申込み不要・参加無料
内容
展示解説 両日とも 1回目 午前10時~、2回目 午後1時30分~ の2回実施します。
4 同時開催
同じフロアで以下の展示が行われています。あわせてご覧ください。 *入場無料
公益財団法人愛知県教育・スポーツ振興財団 愛知県埋蔵文化財センター
令和5年度秋の埋蔵文化財展「名古屋城三の丸遺跡展」 (2階資料管理閲覧室)
新出土品展「やとみ新発見展゛2023」 (2階収蔵庫C)
詳しくは愛知県埋蔵文化財センターのホームページをご覧ください。 ← クリック
5 問合せ先
愛知県埋蔵文化財調査センター
電話: 0567-67-4164 (平日午前9時から午後5時まで)
メール:maizobunkazai@pref.aichi.lg.jp
秋の特別公開は終了しました。たくさんのご来場ありがとうございました。
なお、今回展示しました「名古屋城三の丸遺跡出土の逸品」4点につきましては、好評につき令和6年3月末頃まで展示する予定です。ぜひご覧になってください。
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