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平成26年度公共用水域及び地下水の水質調査結果について
平成27年6月16日(火曜日)発表
平成26年度公共用水域及び地下水の水質調査結果について
愛知県では、水質汚濁防止法第16条第1項の規定により作成した「平成26年度公共用水域及び地下水の水質測定計画」に基づき、関係機関(愛知県、国土交通省及び水質汚濁防止法に定める6政令市(名古屋市、豊橋市、岡崎市、一宮市、春日井市及び豊田市)が行った県内の水質調査結果をとりまとめました。
その概要は次のとおりです。
水質調査結果の概要
○公共用水域の水質調査結果
- 健康項目
河川、海域等の141地点で調査をした結果、名古屋市内水域の1地点を除く140地点において、すべての項目で環境基準を達成しました。
- 生活環境項目
河川におけるBODの環境基準の達成率は、長期的な推移をみると改善傾向にあり、昭和48年度の調査開始以来、初めて100%になりました。
海域における環境基準の達成率は、CODが45%、全窒素が100%、全燐が67%であり、長期的な推移をみるといずれの項目においても概ね横ばいです。
また、水生生物の保全に係る環境基準の達成率は、基準項目である全亜鉛、ノニルフェノール、LASについて、それぞれ河川で79%、100%、98%、海域で100%、100%、100%でした。
○地下水の水質調査結果
県内の全体的な地下水質の概況を把握するため119地点で調査をした結果、105地点では調査を行ったすべての項目で環境基準を満たしており、14地点では環境基準を超過した項目がありました。
環境基準を超過した14地点のうち、新たに超過が判明した11地点については、汚染井戸周辺地区調査を行うとともに井戸所有者に対する飲用指導を実施しました。環境基準を超過した14地点については、今後も調査を継続していきます。
1 公共用水域の水質調査結果
(1)健康項目(人の健康の保護に関する環境基準項目)
- 河川、海域等の141地点でカドミウム、鉛等27項目について調査した結果、140地点においてはすべての項目で環境基準を達成しました。
- 名古屋市内水域の荒子川の荒子川ポンプ所で1,2-ジクロロエタンが環境基準を達成しませんでした。
(2)生活環境項目(生活環境の保全に関する環境基準項目)
- 河川の有機汚濁の代表的な指標であるBOD、湖沼及び海域の有機汚濁の代表的な指標であるCOD、海域の富栄養化の代表的な指標である全窒素及び全燐、水生生物の保全に係る環境基準項目である全亜鉛、ノニルフェノール及びLAS(直鎖アルキルベンゼンスルホン酸及びその塩)の調査結果について、それぞれの環境基準の達成状況を評価しました。
- 水生生物の保全に係る環境基準項目については、平成25年度に類型を新たに指定した河川30水域及び湖沼1水域で、平成26年度から調査を開始しました。
また、これまでにすでに調査を実施していた河川12水域及び海域4水域については、平成26年度から調査項目LASを追加しました。
- 達成率の長期的な推移をみると、河川のBODについては改善傾向にあり、昭和48年度の調査開始以来、今回初めて49水域すべてで環境基準を達成しました。
また、湖沼のCOD、海域のCOD、全窒素及び全燐については、概ね横ばいです。
調査項目 | 類型指定水域数 | 環境基準達成水域数 | 環境基準達成率 | ||
---|---|---|---|---|---|
河川 | BOD | 49(注1) | 49 | 100% | |
水生生物保全環境基準 | 全亜鉛 | 42(注1) | 33 | 79% | |
ノニルフェノール | 42 | 100% | |||
LAS | 41 | 98% | |||
湖沼 | COD | 1 | 0 | 0% | |
水生生物保全環境基準 | 全亜鉛 | 1 | 1 | 100% | |
ノニルフェノール | 1 | 100% | |||
LAS | 1 | 100% | |||
海域 | COD | 11(注2) | 5 | 45% | |
全窒素 | 6(注2) | 6 | 100% | ||
全燐 | 4 | 67% | |||
水生生物保全環境基準 | 全亜鉛 | 4(注2) | 4 | 100% | |
ノニルフェノール | 4 | 100% | |||
LAS | 4 | 100% |
(注1) 河川の類型指定水域数について、調査項目により数は異なるが、対象河川は同一である。
(注2) 海域の類型指定水域数について、COD、全窒素及び全燐については、「伊勢湾(三河湾を含む。)」であり、水生生物保全基準については、「伊勢湾(三河湾を除く。)」である。
2 地下水の水質調査結果
(1)概況調査
県内の全体的な地下水質の概況を把握するために、メッシュ調査を100地点、定点調査を19地点で調査した結果、メッシュ調査は11地点、定点調査は3地点で、環境基準を超過した項目がありました。
そのうち新たに環境基準の超過が判明したメッシュ調査の11地点については、汚染井戸周辺地区調査を行うとともに井戸所有者に対する飲用指導を実施しました。
(2)汚染井戸周辺地区調査
汚染範囲等を確認するため、(1)の概況調査において新たに環境基準を超過した11地点のうち8地点(注1)57本、(3)の定期モニタリング(継続監視)調査において新たな項目で環境基準を超過した4地点のうち3地点(注2)22本及び事業者からの報告等により地下水汚染のおそれがあると判断した22地点90本の計33地点169本の井戸で調査を実施しました。その結果、13地点24本で環境基準を超過しました。このうち、継続的な監視が必要と考えられる地点については、平成27年度以降も調査を実施します。
(注1) 残りの3地点のうち2地点は周辺に井戸が存在せず、1地点は汚染原因が地層・地質由来であると推定されたため、周辺井戸の地下水調査は実施していない。
(注2) 残りの1地点は、周辺に井戸が存在せず、汚染原因が海水由来であると推定されたため、周辺井戸の地下水調査は実施していない。
(3)定期モニタリング(継続監視)調査
過去の概況調査及び事業者からの報告等で地下水汚染が判明した地域の継続的な監視を行うため、168地点301本の井戸で調査を実施しました。その結果、106地点148本で環境基準を超過しました。
調査区分 | 調査地点数 | 環境基準超過地点数 | |
---|---|---|---|
概況調査 | メッシュ調査 | 100(100) | 11(11) |
定点調査 | 19(19) | 3(3) | |
汚染井戸周辺地区調査 | 33(169) | 13(24) | |
定期モニタリング調査 | 168(301) | 106(148) |
(注)( )内は井戸の本数を示す。
3 今後の対応
引き続き常時監視に努め、環境基準の達成状況を把握するとともに、水質汚濁防止法、県民の生活環境の保全等に関する条例等に基づき、事業者指導、生活排水対策等を総合的に推進し、環境基準の達成・維持に努めていきます。
平成26年度公共用水域及び地下水の水質調査結果
- 第1 公共用水域の水質調査結果(koukyou [PDFファイル/1.05 MB])
こちらから公共用水域の水質調査結果(PDF)がダウンロードできます。
- 第2 地下水の水質調査結果 (tikasui [PDFファイル/253.13 KB])
こちらから地下水の水質調査結果(PDF)がダウンロードできます。
- 参考資料 用語解説(yougokaisetu [PDFファイル/194.07 KB])
こちらから用語解説(PDF)がダウンロードできます。
問合せ
愛知県 環境部 水地盤環境課
調査・計画グループ 川村、井上
内線 3058・3044
電話 052-954-6221(ダイヤルイン)
規制・土壌グループ 柘植、宮本
内線 3045・3050
電話 052-954-6225(ダイヤルイン)
E-mail: mizu@pref.aichi.lg.jp