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育成品種 花き18

ページID:0053529 掲載日:2015年5月27日更新 印刷ページ表示

クルクマ 「アイルージュ」

アイルージュ

クルクマ 「アイルージュ」

クルクマは、平成2年に大阪で開催された「国際花と緑の博覧会」で初めてわが国に紹介された東南アジア原産のショウガ科の植物で、愛知県では全国に先駆けて平成5年から、碧南市で切り花が生産されています。

愛知県農業総合試験場が開発したクルクマの新品種「アイルージュ」は、切り花にも鉢花にも向いています。

切り花としては、現在の主力品種「シャローム」並に日持ち性が良く、よりコンパクトな花姿であることから、盆や彼岸向けの現在の需要に加え、花束やフラワーアレンジメントなどの新たな需要が期待できます。

また、鉢花としては、出荷される花きの種類が少ない夏季に、長く観賞でき、管理も容易であることから、室内観賞用やガーデン花材としての需要が期待されます。

「アイルージュ」の特徴

ほう葉(花を構成する部分の一つで芽やつぼみを包んでいるもので葉が変形してできたもの)は丸弁の愛らしい形で、花冠(クルクマの場合は、ほう葉の集まり)は全体が鮮明な赤紫色に発色します。

花冠は、長さ10cm、幅6cm程度です。

9月以降もボリュームのある花冠を維持できます。

耐暑性、耐乾性があり、花茎数も多く、日持ち性(切り花で10~14日、鉢花で約1か月)に優れます。

草丈は「シャローム」(60~100cm)より低く、鉢花にも切り花にも適した大きさ(40~60cm)です。

雨よけハウスへ5月上旬に定植する作型では、本格的な収穫は7月から始まり、以降11月まで順次開花して、1株から最大20本の収穫が見込めます。

「アイルージュ」を開発した経緯

本県では、全国出荷本数の約10%(年間40万本)のクルクマ(切り花)が生産されています。

生産現場では需要拡大を目的に、新品種導入が試みられていますが、クルクマ種苗の多くは、東南アジアから球根で輸入され、供給元が同じであることから他産地との差別化が難しい状態となっています。

一方、クルクマは、鉢花の流通量が少ない8月に低コストで生産できるため生産者の関心は高いものの、鉢花向けの品種がないため普及には至っていません。

そこで、切り花にも鉢花にも向く「アイルージュ」を開発しました。

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問合せ

愛知県 農業総合試験場

電話: 0561-62-0085

E-mail: nososi@pref.aichi.lg.jp