南館「もっと伝えたい、愛知のやきもの」とは
愛知県のやきものづくりには、千年以上の長い歴史があります。
この展覧会では「街、人、やきもの」をキーワードとして
「作り手」から「使い手」に、そして未来を担う子どもたちにその魅力を伝えます。
やきものに関わる人々の伝統へのこだわりや研究心、
そして作り手からのメッセージをお伝えします。
テーマ展の内容
南館1階中央では、各地を代表する「作り手」たちの作品を詳しく紹介するテーマ展示を開催しています。
今に息づく伝統的な愛知県のやきものづくりについて、多彩な技・装飾に焦点をあててその魅力を紹介します。
【2023年度のテーマと会期】
「名古屋絵付って何?② ―金盛り&たたき技法」 2023年4月5日(水)- 6月18日(日)
>>>現在開催中の内容について、詳しい情報は
こちらから御覧ください。
瀬戸や常滑、高浜、名古屋周辺などで現在つくられている、 良質の粘土に恵まれ、陶器だけでなく磁器や、ファインセラミックスを生産する技術を持ち、伝統を受けつぎながら作家活動する陶芸家たちを育む街です。やきもの作りに適した自然環境、伝統技法、最先端の技術などを切り口に、日本を代表する陶産地、瀬戸を紹介します。 朱泥焼急須などの小細工物から、タイルやトイレなど生活に密着した製品まで、幅広いやきものを開発してきました。活発な作家活動を行う陶芸作家も多く集う街です。豊富な陶土や古来から発達した海運業を生かし、信楽や丹波など他の窯業地もリードしてきた、常滑を紹介します。 磁器に上絵付し、海外に輸出することで発展してきました。また、洋食器の開発によってさまざまな副産物が生まれたことを、一枚のディナー皿からファインセラミックスまで、として紹介します。また、尾張七宝もあわせて取り上げます。 瓦つくりに適した陶土と海運に恵まれ、19世紀頃から江戸で評判を得た「三州瓦」の産地です。国内の瓦生産で約7割の生産量を誇る一方、職人の手仕事による鬼瓦にもこだわりがあります。さまざまな種類の瓦もあわせて紹介します。 特別陳列コーナーは、愛知のやきものの魅力について様々なテーマを設定し、年3回程度、展示内容を変えて紹介しています。 縄文、弥生時代から江戸、明治時代に至る、愛知県の陶磁史について紹介します。 当館学芸員が学校等の教育現場に持参し、授業等で活用できる教材として、「携帯型学習キット」を2組制作しました。 瀬戸の「電磁器、セラミック包丁、アルミナボール」、常滑の「建造物復元用タイル」、高浜の「防災瓦」、名古屋の「スパークプラグ(点火栓)」など、私たちのくらしを支える最先端のやきものが含まれています。 瀬戸染付焼の酒器、常滑焼の急須、高浜の鬼瓦、名古屋周辺の七宝花瓶など、伝統的なやきもののほか、各陶産地の原料や伝統的な技法により制作された「こま犬」が含まれます。(学習内容に応じてキット内容は変わります) 当館では、制作した2組の携帯型学習キットを活用し、学校等の教育現場(小中学校、社会教育施設、祭会場等などの外部施設)で教育普及活動(学校出前講座等)を行っています。 当館では、今後も「携帯型学習キット」を使用した教育普及活動を継続します。常設展の内容
1階展示【愛知のやきもの「今」】
多種多様な愛知のやきものを紹介します。
瀬戸
常滑
名古屋周辺
高浜
特集陳列
2階展示【愛知のやきもの1万年】
通史
また、学校出前講座「やきものの鑑賞」で行われた、鑑賞学習の成果についても、合わせて紹介します。 携帯型学習キット
1組目は「最先端のやきもの」キットで、2組目は「伝統的なやきもの」キットです。
どちらも、南館展示のテイクアウト版であり、瀬戸、常滑、高浜、名古屋周辺で制作されたやきものの実物教材に触れて楽しく学習できる内容となっています。
1組目「最先端のやきものキット」
2組目「伝統的なやきものキット」
教育普及事業
愛知県で作られたやきものの実物教材に見る伝統や技術に触れることを通して、やきものの身近さや、愛知県の陶磁文化について理解を深めてもらい、親しみや誇りを育むことをねらいとしています。
詳しくは、当館公式ウェブサイトをご参照、または当館までお問い合わせください。
http://www.pref.aichi.jp/touji/education/education.html