平成10年の地下水位は、降水量が前年と比べて全般的に多かったため、前年よりも上昇しました。地域別の地下水位変動状況は、以下のとおりです。
|
|
(注)1 尾張地域から東三河地域までは、地盤沈下観測所における観測結果であり、渥美地域及び知多地域は、民間既設井戸における観測結果である。
2 変動量は、年平均水位の前年比で、単位はmである。
3 ( )内は、前年の数値である。
4 「無効数」とは、調査対象井戸を変更したため前年との比較ができなかった井戸の数を示す。
○尾張地域(十四山観測所)の地下水位と地盤変動状況
十四山観測所の307m井を例に、年平均地下水位の経年変化をみると、水位観測を開始した昭和52年に約−23mであった地下水位が、平成10年には約−5mまで約18m上昇しました。
また、同観測所に併設している水準点A309では、昭和52年には年間約4pを超える沈下がありましたが、その後、地下水位の上昇に伴い、年間沈下量は減少し、最近では、微少な隆起・沈下を繰り返しながら沈静化に向かっています。
この結果は、過剰な地下水揚水が地下水位の低下をもたらし、地盤沈下を引き起こしていることを示しています。