知事の記者会見
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令和元年9月17日(火) 午前10時
1 知事発言
(1)マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)の結果について
【知事】 皆さん、おはようございます。9月17日火曜日のですね、午前10時、定例記者会見を始めさせていただきます。
 何かしばらくぶりっていう感じがいたしますけど、定例会見は15日ぶりか。ただ、9月6日にね、予算の発表をしましたのでございますが、久方ぶりということでございますので、よろしくお願いをいたします。
9月15日日曜日に行われましたマラソングランドチャンピオンシップ、大変な注目を集めたかと思います。私もですね、車の中のテレビなどをつけながら断続的に見ておりましたが、ずっと見ていたわけではありませんが、結果誰が勝ったんだと後で、ニュース等々で知りましたが、男子では、これは田原市にあるですね、トヨタ自動車陸上長距離部の所属の服部勇馬選手が男子の2位になって、代表決定ということでございます。そして女子の2位は、愛知県出身、豊橋市出身のですね、鈴木亜由子選手が2位となって、代表決定ということでございます。
 大変めでたいことでありましてね、もう既にいろんなところで報道されておりますので、それ以上つけ加えることはありませんが、男女ともですね、代表の3人枠の中に、1人ずつ入ったということは大変喜ばしいことでありますし、盛り上がると思います。大いに期待をしたいというふうに思います。
 1年ありますのでね、しっかりと体調を整えて、そこに向けてですね、来年の8月に向けて盛り上げていただきたい、頑張っていただきたいと、心から期待したいと思います。

(2)知事の東南アジア渡航の成果について
(https://www.pref.aichi.jp/soshiki/kokusai/southeastasia2019-kekka.html)

 私の東南アジア渡航の成果について申し上げたいというふうに思いますので、少しお付き合いをいただければと思います。
 もう既に記者クラブの皆様にはですね、毎日毎日、若干の時間のずれ、まとめると時間のずれがありましたが、誰と会ってどういうことがあったかということは御報告をしておりますので御承知おきのことだと思いますが、9月の8日の日曜日から、15日の日曜日の朝7時半に中部国際空港に帰ってきましたので、実質ぐるりと1週間ということであります。
 インドネシアのジャカルタ、シンガポール、ベトナムのハノイ市、ホーチミン市の3か国4都市を訪問いたしました。
 まず、インドネシアではですね、始めに、政権ナンバースリーの経済担当調整大臣府でダルミン大臣と面談をいたしました。「経済交流に関する覚書」を愛知県とインドネシア政府とで結んでおります。私からは、両地域の企業間のビジネス交流を拡大していくためにも、今後とも法制度を含む様々な情報提供や更なる投資拡大に向けてですね、インドネシア政府の積極的な協力をお願いをしたところでございます。それから、ダルミン大臣からは、産業人材の質の向上を促進していく旨の政府方針が示されて、人材開発、能力向上の面でのサポートの要請がありましたので、私から、引き続き協力、支援することを表明いたしました。
 続いて、ユフス・カッラ副大統領との面談を行いまして、道路・港湾インフラの充実など投資環境の改善について、インドネシア政府の支援を要請をいたしました。さらに、本県在住のインドネシア人が全国最多であるということなどを踏まえて、この本県、名古屋市でのね、インドネシアの領事館の設置を要望いたしました。インドネシアは、東京都と大阪府に続いてもう一つ作るという情報がありますので、是非こちらにということをお願いをし、文書も出させていただきました。ユフス・カッラ副大統領からは、鉄道などのインフラ整備、人材育成、研修に注力して、日本からの投資を増やし、経済関係の更なる強化を図りたい。領事館設置についても、去年も文書でも要請いたしましたので、承ったと。外務大臣にもしっかり俺から話しとくという発言がありました。
 ダルミン大臣、ユフス・カッラ副大統領合わせて、これで5年で4回お会いしておりますが、特にユフス・カッラ副大統領は国会議員のときに1度、その前にですね、ゴルカル党の総裁兼副大統領のときにも、日本に来られたときにお会いしておりまして、これで5回目ということで。これでほぼ毎年行ってるので、いや面白いやつが毎年来るなと思って、言っておられると思いますが、本当に何か、好々爺として、話している間に何かにこにこしてくれて、かわいいやつだという感じが分かりますのでね、大変有り難いこと。ガルーダ航空にも直ちに電話してくれたりね、いろんなことをやっていただいております。
 この4月の大統領選も、ジョコ大統領から出てくれと言われ、副大統領をやってくれと言われたやつを断って、もう勇退されたかと思ったら、10月まで任期だったのでお会いしてきましたが。もちろん、御勇退されてもまた会いにいこうと思っております。というのは、インドネシア政界の大重鎮ですのでね。ゴルカル党というのは日本の自民党みたいなものなんで、そういう意味ではですね、これからも日本とインドネシアの架け橋になっていただける方だと思っております。こういう関係は引き続き大事にしていきたいと思います。
 午後は、石井駐インドネシア日本国大使とも面談をし、企業への支援なども御要請いたしました。
 その後、ガルーダ・インドネシア航空を訪問して、アスカラCEOと面談いたしました。中部―ジャカルタ直行便は、今年3月23日に1便が飛びましたが、ちょっとですね、搭乗率が若干よくないので。この9月、10月がですね、夏便の最後ですけど、週4便が2便に、機材繰りでちょっと減便になりましたので、また10月以降、冬便はまた4便に戻るんだろうと思いますが。
 ただ、いろいろね、改善点もあるのでね。例えば、乗ったときに映画で日本語の字幕がないとかね。日本語ができるキャビンアテンダントがいないとかね、などなどいろいろありますので、そういった点をね、改善点を、例えばエコノミーでも、ビジネスクラスのそういうラウンジを使わせてくれとかね、ほかのJALとかANAだってやっているようなことをサービスでやってくれというようなことは、ちょっと中部国際空港からも要請いたしましたので、そこは直ちにやるということだと。マイレージも言っていたな。マイレージも、この後、この冬ダイヤでは倍にするとかね、いろいろ言っておりましたので、そういったことを改善していただければね。
 行ってるんですよ、トヨタグループを始めジャカルタには。その方々が、やっぱりどうもあのサービスではね、ということも言われる。だったら、やっぱり羽田、成田から行った方がええわってな感じになっちゃうので、そうではなくてこうですよ、ということを申し上げて、我々も一生懸命利用促進、インバウンド、アウトバウンドのね、利用促進やりますからということを申し上げてまいりました。
 向こうも、社交辞令かもしれませんが、知事が来られたので、ガバナーが来られたので、本当は今月でやめようかと思ってましたが、あと半年頑張りますと言っていただいたので、多くの方に御利用いただければというふうに思います。
 それからですね、続いてはシンガポールを訪問いたしました。
 シンガポールでは、戦略的未来センターという政府のシンクタンクでピーター・ホー上級顧問と面談いたしました。
 政権、政府の参謀という方でありますが、ホー上級顧問からは、世界各国の大学による研究開発拠点の設置、誘致、介護ロボット、植物工場を始めとした最先端の研究開発などに関するシンガポールの現況についてのお話をいただきました。大胆な政策で規制改革を進めるシンガポールの未来戦略について意見交換をいたしました。
 続いてシンガポール国立大学(NUS)、これで4年連続訪問しておりますが、昨年は包括的な連携に関する協定を結びましたが、今年は更にその中で「スタートアップ支援分野における連携協力に関する覚書」を締結いたしました。昨年は科学技術分野についての連携協力でありましたが、更に重点的に拡大をいたしました。
 締結に先立って面談を行ったボウイ副総長からは、「両者の連携協力に大いに期待したい」と。「NUSと愛知県の双方から多くの学生、スタートアップを送り出したい」との発言。私からも、「双方のグローバルネットワークを連携させながら、新しいグローバルネットワークを形成し、絶え間ないイノベーションを起こしたい」ということを申し上げました。
 また、そのNUSのキャンパスの中にあるスタートアップの支援機関、インキュベーションですね、その、THE HANGARというところを視察をして、AI・IoTに関するスタートアップ企業4社と意見交換といいますかね、お話をお聞きしました。
 最後の4社目がですね、AIのスタートアップ企業でありますけれども、まさに全員がインド人の方でね。何でここでと言ったら、ヘッドクオーターはシンガポールだと。お金もここで集まったと。ここで起業したと。ただ、ベースになるソフトウエアは全てインドのチェンナイで我々のスタッフでやってもらっていると。それをここに集めて、ここで起業して、商品を作って、日本の企業及び世界的には売り出したい。これがスタートアップということなんですね。ということでありまして、是非ですね、そういった形でまた連携をしていきたい。
 シンガポールの学生、スタートアップもどんどん来ていただく。そして、我々からも、こちらからもどんどん送り込むという連携をしたい。特に、「ステーションAi」というのを作るので、一緒に連携したいということを申し上げ、もう大歓迎だということでありました。
 名古屋大学の副総長さんに一緒に来ていただきましたけどね、佐宗さん。昔はやっぱりシンガポール国立大学っていうのは東京大学、京都大学しか相手にしなかったということでありましたが、最近は、私が毎年行って、一緒に連れていくもんですから、最近、東京大学とも京都大学とも言わず、愛知県だ、名古屋だ、名古屋大学だとずっと言ってくれるのでうれしいと言っておりましたけども、そういうものなんですな、人間というのは。ということで、引き続きしっかりと連携をしていきたいと思います。更に、更にね、深めていきたいと思います。
 それから、山崎駐シンガポール日本国大使とも面談をし、御報告をし、シンガポールとの連携強化に対する大使館の支援もお願いしました。
 また、午後は教育省でオン教育大臣と面談をし、オン教育大臣からは、「学生に対してはアジアの成長国でビジネスをすることを促している」と。「日本は魅力的な国であり、両国間で人材が交流することを期待している」という発言がありました。私からも、「学生間の交流、それからスタートアップ企業の交流を盛んにしたい」と申し上げました。
 続いて、ヘン・スイキャット副首相兼財務大臣と面談いたしました。1年後ぐらいにはもう首相になるということが決まっている方だそうでありますが、2人だけで、大使もおりましたが一言も発言しなかったので、2人だけで1時間話して、1時間も話が続くかなと思いましたが、外交面から、世界の動向から、さらにですね、米中の動向、EUの話、それからまた世界経済、それから人材育成、それからスタートアップ支援、またはシンガポールと日本の国際戦略などなど話が多岐にわたりましたが、大変話が弾みました。
 私からは、「研究開発、スタートアップで世界をリードする国・地域とネットワークの構築に努めており、シンガポールともしっかり連携したい」と申し上げて、スタートアップ支援に向けたシンガポール政府との連携を要請しました。ヘン副首相からは、「ネットワークづくりは大事で、NUSと進める人材育成に係る連携は大変素晴らしいことだ」と。「想いを同じにする大村知事との協力関係を更に強化していきたい」という発言をいただいたということであります。
 翌日はですね、チー貿易産業省上級国務大臣と面談をし、チー大臣からは、チー大臣は、去年もあれで2年連続ですが、シンガポール政府が世界各地域と連携して進めているグローバル・イノベーション・アライアンスの取組についての紹介があり、本県が、私どもが計画している「ステーションAi」のプロジェクトも紹介をして、是非グローバル・イノベーション・アライアンスをやろうということで話になりました。具体的に提案すると言っていただいたので、私からもそれは歓迎すると、「両者のグローバルネットワークを連携させて、人材交流、経済交流を進めたい」ということを申し上げました。
 そして、続いてベトナムのハノイ市を訪問いたしまして、梅田駐ベトナム日本国大使との面談、それから続いては、ベトジェットエアですね。ベトナム航空を旅客数で抜いたLCCでありますけど、ベトジェットエアのフン会長。副会長ですけども、奥さんがCEOやっていますけど、御本人が副会長ですが、その親会社のホールディングスの会長でもあります。実質的な決定者ということでありますが、その方とですね、話をし、ベトナムからの入国が大幅に増加しているということ、それから愛知県のポテンシャル、それから9月20日にLCC向け第2ターミナルのオープンといったことも申し上げてアピールしました。定期路線の開設を要請いたしまして、フン副会長からは、「来年6月にホーチミン線、7月にハノイ線、11月にダナン線をデイリーで就航したい。第2ターミナルを利用したい」というお答えが即、その場でありまして、ちょっと驚きましたが、大いに期待したいと思います。引き続き具体的に交渉したいと思います。
 また、午後はですね、ベトナム航空を訪問し、ハ上級副社長と面談して、ハノイ線をこの春から大型化したんですが、ホーチミン線もですね、機材の大型化ということを要請をいたしまして、ハ上級副社長からは、「2020年にホーチミン線の機材大型化を実施したい」と、「ダナン線の新設も検討している」という回答がありました。ということでございます。
 続いてですね、愛知県がベトナム政府と結んでいる「経済交流に関する覚書」を締結しております計画投資省においてチュン副大臣と面談をし、そこに「愛知県ベトナムサポートデスク」を置いて、計画投資省のスタッフ、日本語のできるスタッフに日本から進出している企業の相談を受けていただいていると。もう10年間で500件の相談を受けたということでございまして、実績も上がっている。そのお礼とですね、今後とも法制度を含む様々な情報提供、更なる投資拡大に向けた積極的な協力をお願いをさせていただきました。
 また、本県が既に実施し成果を上げている有料道路コンセッションについてもですね、ホーチミン市の環状高速道路、新しいロンタイン空港ってのを今造っているんですが、そこに行く環状道路をですね、このPPP、民間資金を使った日本でいうとPFI方式ですが、それでやったらどうかという提案をですね、国土交通省と愛知県でもう2016年からやっておりましてね。
 要は、ベトナム政府も外国からの借款とか借入金でやるとバランスシートが悪くなって借金が増え過ぎるので、もう駄目だということをずっと言って。しかし、インフラ整備はしたいということなので、こういうやり方がありますよと。民間資金を使ってやれば、その政府のバランスシートに載ってこないと、借金がね。だから、こういうやり方があると言うと、非常に前向きなんですが。ホーチミン市の環状道路なんで、必ず民間資金も、企業もですね、採算とれると言っているんですが、問題は為替リスクなんですね。為替リスクまで企業に背負えと言うとですね、これはいかないので、それはベトナム政府が保証するという制度を作ってくれということを要請しておりまして。なかなかああいう国ですから、遅々として進むという国なんですぐいきませんが。
 このことをチュン副大臣、その後ですね、フエ副首相ともこの話をしましたが、いや、それはよく分かったと。よく分かっている。だから、ベトナム政府はそのPPPを進める法案を決定をして国会に出している。国会では、来年には議決してくれるだろうという話でありました。そうしたら絶対やるからと、こういう話でございました。このチュン副大臣っていうのは、このPPP担当の副大臣なので、もうそれは是非やりたいという話をいただきました。
 あとはですね、サポートデスクの開設について、それから引き続き積極的な投資をお願いしたいというお話があったということであります。
 それから、その後ですね、フエ副首相と面談し、経済発展に向けた環境整備、人の交流、航空路線の拡大、それからコンセッション方式による高速道路整備についても提言をし、先ほど申し上げたように、投資法改正で外国からの投資促進や日本への航空路線拡大についての言及があり、さらにですね、「民間活力の導入による高速道路整備については、法律を出しているので国会で早く成立してもらって取り組んでいきたい」という前向きな発言がありました。
 続いて、司法省でロン司法大臣と面談をいたしました。私からは、本県企業がベトナムへ進出しやすいように法律面のサポートを要請いたしました。さらに、本県に留学していた帰国留学生のネットワーク(バロネット)についても申し上げたと。
 ロン司法大臣は名古屋大学の大学院を卒業されておられる方でありまして、15年前にですね、名古屋大学の留学生で来ていただいており、名古屋大学の同窓会のですね、ベトナムでの会長をやっているということなので、非常に親日的な方でございます。「愛知県とベトナムの交流が更に盛んになり、ベトナムと愛知県の架け橋となる人材が増えていくことを期待をしたい」と。「司法大臣としても、個人としても尽力したい」という発言がありました。要は、法制度の整備が非常に大事なので、これは名古屋大学の法学部がずっとですね、協力してやってきている。その成果が上がってきているというふうに思っております。
 また、夜は、ハノイ市でですね、日本企業等々、日系企業をお招きした交流会を行いまして、非常に盛り上がったということでございます。
 それからホーチミン市に参りまして、河上駐ホーチミン日本国総領事と面談をし、その後ですね、ホーチミン市のフォン人民委員会委員長と面談。人民委員会だからこの方は市長さんという位置づけですが面談をし、3年前に結んだ友好交流及び相互協力の覚書を含めて、両地域の交流が更に進んでいくことを確認をいたしました。
 コンセッション方式による高速道路整備についてのホーチミン市での採用についても、私からは、日越友好のシンボルとして是非成功させたいと申し上げるとともに、中部―ホーチミン便の拡充についての支援もお願いいたしました。フォン委員長からは、「コンセッション方式による高速道路整備については何としてもやりたい」と。「人民委員会政府としても具体化し、首相に上げたい」ということを言っていただきました。また、直行便についても、観光、経済分野の連携強化を図ることで乗客増につながる」という発言をいただきました。
 さらに、4月に毎年開催されている「ベトナムフェスティバルin愛知・名古屋」については、愛知県と名古屋市とホーチミン市と実行委員会、4者でですね、これからもやっていくという協定を結ばせていただいたということでございます。
 翌日はですね、ホーチミン市の案内の下ですね、ベトナムに3か所ある、ハノイ市、ダナン市、ホーチミン市のハイテクパークを視察をし、そこにですね、ベトナムももうだんだん工場が人海戦術ということはないので、ファクトリーオートメーションを進めていると。そのファクトリーオートメーションを、産業機械を操れる、そういう人材を養成する施設を作ったと。これは、三菱電機名古屋製作所が協力をして、そこを作って人材養成している。そのマネジメント、運用をですね、岡崎市の豊岡(とよおか)という30人の会社の方が月1回来て指導しているということでありました。そこで養成した人材をですね、是非日本でも活用してもらいたいという話があって、これは大変いい話なので、是非またこれからも進めていきましょうという話もさせていただきました。
 それから、ホーチミン市100パーセント関連会社のサイゴンツーリストという旅行会社。ベトナム国内に100のホテルを持っているベトナム最大の観光事業者だそうでありますが、それが人材養成をするために、観光、ホテル、レストランのですね、大学を持っているんですね。学生数5,000人。その「サイゴンツーリスト・ホスピタリティカレッジ」を訪問して、そこで養成した人材を、これから日本語教育もやるので是非日本で引き受けてほしいというお話でありまして。特定技能でホテル、レストランというのは今度対象になりましたので、願ったりかなったりではないかと思います。是非また具体的に相談していきましょうということを申し上げました。
 ということで、引き続きですね、このASEAN、東南アジア各国とはしっかりと連携を深めていきたい。インドネシア、シンガポール、ベトナム、みんな大事な国でありますので、しっかりと連携を強化をしていきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いをいたします。
 
(3)第45回技能五輪国際大会受賞者への愛知県知事表彰について
(https://www.pref.aichi.jp/soshiki/jinzai/20190919.html)

 第45回技能五輪国際大会受賞者への愛知県知事表彰について申し上げます。
 8月にロシア連邦・カザン市で開催されました技能五輪国際大会における愛知県の受賞者に対して、9月19日木曜日、午後1時15分から正庁において知事表彰を行います。
 この大会は、世界中から選抜された青年技能者が世界一を競うもので、45回目の大会では、56職種が実施され、日本を含め62の国・地域の1,348名が参加をし、愛知県からは15職種19名が参加しました。
 愛知県選手では、「産業機械組立て」でデンソーの坂元裕二郎さんが金メダルを獲得したのを始め、銀メダル2個、銅メダル5個、6名が敢闘賞を受賞し、日本が獲得したメダル11個のうち8個のメダルを愛知県選手が獲得するという素晴らしい成績を収めました。
選手の皆さんが国際大会という大きな舞台で日頃の訓練の成果をいかんなく発揮し、このように活躍されたことは、愛知県にとって大変喜ばしく、誇らしいことです。
 当日は、今回の栄誉をたたえ、私から17名の受賞選手に表彰状を授与いたします。選手の皆さんにお会いできることを楽しみにしております。
 また、今年と来年の11月には、2年連続で技能五輪全国大会・全国アビリンピックをAichi Sky Expoで開催します。「技能がつなぐ、持続可能な未来」の実現に向け、日本一、世界一の技能王国である愛知県が、今後も、地元経済界・企業・団体等と一丸となって、技能を尊重するムーブメントを湧き起こして、モノづくり人材の育成を引き続きしっかりと努めてまいりたいというふうに思っております。
 資料の裏面にですね、この17名の名簿がありますので、2ページですが、御覧をいただきたいというふうに思っております。
 皆さん、頑張っていただいたというふうに思います。また、引き続きですね、しっかりとよろしくお願いを申し上げたいというふうに思います。
 ただ、なかなか世界の壁が厚くなっているのは事実だと思います。今回は日本の金メダルは2個。2個のうち1個ということでございます。1位は中国の16個、2位がロシアの14個、3位が韓国の7個、4位が台湾、オーストリア、スイスの5個ということであります。大変世界の壁は厚くなっているということでありますが、更に頑張っていただければというふうに思っております。
 なお、今回私どもは、2023年の技能五輪国際大会の招致には敗れてしまいましたが、この技能の重要性は何ら変わることはありません。引き続き、2025年大会の招致を目指して、国、関係機関と協議をしていきたい。もうその旨は伝えて、段取りをやっていきましょうという話になっておりますので、引き続き手順を踏んでやっていきたいというふうに思っております。

(4)台風15号による千葉県での停電被害等について
 台風15号の千葉県でのですね、停電被害等々でありますけれども、昨年はですね、9月に私ども愛知県でも台風の大きな被害がありまして。
 台風はこちらの尾張部をね、ちょうど桑名市から稲沢市の辺をわーっと通って、名古屋市の北西部を通っていったんですな、台風24号だな、9月末。ただ、ところが、被害は東三河の停電が大きかったと。豊橋市で2日、田原市で3日、新城市以北で4日、5日で、結局倒木ですよね。浜松市では1週間でしたかね、1週間か、7日か8日停電があった。いわゆる風倒木で道路が塞がれて、電柱も倒れて電線切られて、復旧が十分できなかったという、同じことが今回起こっているわけですね、千葉県で。それも規模が大きく。
 ということなんで、今回被害を受けられた皆さんに対しては心からね、お見舞いを申し上げたいというふうに思っておりますし、これについては、本当に大きく報道されておりますので、私も先週、渡航中から状況はどうなんだ、何かできることはあるかというようなこともですね、事務方には指示をいたしましたが、現時点ではですね、やはり各自治体は、関東ブロックは、やはりそれぞれが人口も集中しているし、そうした行政資源もたくさんありますので、とにかく近場でね、東京都、茨城県、埼玉県、隣県から千葉県にうわーっと人と物資がね、送られている。国からも物資がプッシュ型で送られているということでありまして、現時点では我々には要請がありませんので、我々としてはいつでも、もし何かあれば対応できるように準備は進めております。
 それから、DMAT、いわゆる医療チームについても同じであります。まずはやはりそれは隣県の方からどんと行けますのでね、何といっても東京都がありますから行けますので、そういう要請は今のところはありませんが、要請があればいつでも、迅速に対応できるように準備はしております。
 ただ、中部電力さんにお聞きしましたらね、やはり何といっても電力の復旧の人手は足らないのは当たり前なので、これは15日日曜日時点の報告ですが、トーエネック等関連会社を含めて、作業要員732名、高圧発電機車43台を派遣中と聞いております。これは全国から行っているでしょう、電力関係の現場の技術者、技能者の皆さんがね。中部電力から730名だから、まああれでしょうね、何千名という方がわーっと応援に、何千名、万かもしれませんけどね、行ってるんだろうというふうに思います。しっかりと我々も応援をしていければというふうに思います。

(5)リニア中央新幹線静岡工区について
 渡航中に、リニア中央新幹線のですね、静岡県さんの合同会議、環境保全連絡会議等があり、JR東海さんと国土交通省の審議官が出席されたと、そういう報道も聞いておりますし、どういう発言内容があったかということをお聞きもいたしております。
 こういった形でですね、目に見える形で様々な議論が行われて、意見をぶつけ合ってね、やっていかれるということは大変私はいいことで、一歩前進だというふうに思っておりますので、こうした形で議論が進んでいくことは評価をしたいというふうに思います。
 引き続きですね、これまでと同様でありますが、JR東海さん、そして静岡県さん、国土交通省、国で、三者でよくよく話し合ってね、現実的な解決策を見いだして前に進めていただきたいと思っております。
 そのためにもね、大井川水系全体の対応が必要ということになりますと、JR東海さんだけでなくて、国土交通省始め国の関与、調整は不可欠だと思います。調整に是非ね、できるだけ前広に調整に乗り出してもらうように期待をしたいというふうに思います。
 まあ菅官房長官なり石井国土交通大臣の会見などでもですね、やはり国がしっかりと必要な調整を行っていくと。2027年度の開業予定に影響が及ばないようにしっかりと調整をしていくんだという御発言をしていただいておりますので、それに期待をしていきたい。期待をしていくというか、是非発言どおりにですね、しっかりと調整に乗り出していただきたいというふうに思っております。
 我々沿線の9都府県、建設促進期成同盟会を作っている9都府県の総意でもありますし、また、オールジャパンの、日本のね、成長、発展の切り札だとも思いますので、この2027年度の開業目標というのはしっかりとね、実現していただけるように、全力で関係者の皆さんに取り組んでいただけるように、是非お願いをしたいというふうに思っております。
 以上です。

2 質疑応答
(1)「あいちトリエンナーレ2019」について
【質問】 9月21日に予定されている「表現の自由に関する国内フォーラム」について、知事は出席する意向はありますか。  
【知事】 今日の午後、1時半からですね、このあいちトリエンナーレのあり方検証委員会の第2回の会合がありますので、そこで様々な報告が。今、委員の皆さんに精力的にヒアリングをしていただいている。私もヒアリングを受けましたけども、事実関係どうでしたっていうことで、いつの時点でどういうものを知り、どういうふうに関与したか、働き掛けをしたかということ等々について私も申し上げました。そのことも含めて、今日午後、大変な大部の資料になると思いますが、報告があると思っております。
 今日の午後の検証委員会、これはそれぞれの委員の皆さんがそれぞれの資料を、分野分野のやつを持ち寄って報告されると聞いておりますので、私は前回もオブザーバーでしたが、今回は、今日は私は出席いたしません。状況の報告は当然受けますが、ということでありますが。
 21日の「表現の自由に関する国内フォーラム」はですね、これはやはり検証委員会の主催ということでありますが、冒頭私がトリエンナーレ全体の趣旨等々も含めてですね、今日までの経過なども含めて御挨拶をさせていただこうかなと思っておりますし、参加しても私も聞いているだけですけどね、様々な御意見をお聞きできればというふうに思っております。
 21日は顔を出したいというふうに思っております。

【質問】 「表現の自由に関する国内フォーラム」には、様々な意見を持った方が出席すると思いますが、混乱なく、円滑に進めるために安全対策は考えていますか。 
【知事】 もちろんです。それは、全てきちっと段取りはしていきたいというふうに思っております。
 もう既にあれですよね、参加者の希望は広く告知して募っておりますから、希望が予定人員を超えれば抽選という形になろうかと思いますが、そういった形でやり、セキュリティはしっかりやっていきたいというふうに思っております。これは当然のことだと思っております。

【質問】 9月10日に、県の公式Webサイトに、あいちトリエンナーレ2019「表現の不自由展・その後」に対する知事の考え方のまとめが掲載されました。このタイミングで考え方をまとめたのはなぜですか。 
【知事】 あそこに書いてあるとおりなんで、御覧をいただければと思いますが。
 前からいろいろ考えて、考えといいますかね、こういう自分自身の考え方は当然のことですけども、当然準備というか自分なりに頭整理してないと、それは発言ができませんのでね。特に、非常にセンシティブな内容も含んでいるところでありますから、しっかり整理をしておりましたが、それをその時々、これまでの状況等を踏まえながら精査をして、1か月たったのでですね、その段階で申し上げたということでございます。特にこのタイミングがということはありませんが、もうそろそろ出してもいいかなということでございました。
 あそこに、河村さんからいただいたペーパーでね、8月2日付けと8月8日付けで文書をいただいておりますので、それについてのですね、考え方を申し上げさせていただいたと。要は、その二つの文書についてですね、県民の皆さんから、知事や県はどういうふうに考えておられるのかという問合せがあったということで、その文書、8月の2日、8月8日の文書を見たところですね、日本国憲法上のですね、解釈の上で幾つかの疑義が見受けられたということと、そうした間違った情報をですね、県民、市民に発信されるということはちょっと憂慮すべきことだということなので、私の考え方をまとめさせていただき、こういうことですよということをですね、申し上げさせていただいたということです。

【質問】 河村名古屋市長は、「あいちトリエンナーレのあり方検証委員会」によるヒアリングの対象になっていますか。 
【知事】 ヒアリングを申入れをさせていただいたところ、河村さんから、それはもう記事になってますけど、文書で、最初はこの9月17日の前でということだったのが、ちょっと時間がないということなので、9月30日以降、弁護士同席の下で、あらかじめこういう項目でということと、最初に自分の主張を15分しゃべらしてくれと、こういう話で、それも公開でということで、文書でいただいておりますので、そのように検証委員会の方でね、段取りが進められておられるんではないかというふうに思っております。

【質問】 あいちトリエンナーレ2019について、本日、「あいちトリエンナーレのあり方検証委員会」の2回目の会合があり、21日に「表現の自由に関する国内フォーラム」があります。また、「表現の不自由展・その後」実行委員会から名古屋地方裁判所へ展示の再開を求める仮処分申立てがされました。こうした状況を踏まえて、改めて「表現の不自由展・その後」の再開について検討するタイミングはありますか。
【知事】 先週、渡航中でありましたが、当然逐一連絡、報告はありますので、情報等々はリアルタイムで把握をしております。当然指示もしております。9月13日付け、金曜日付けでですね、仮処分の申立てが行われた、その概要ということについての報告も受けております。
 ただ、これは裁判になる話でありますから、今後はですね、その内容等を精査いたしまして、弁護士等ともよく相談して、適切に対応していきたいというふうに思っております。
 いずれにしても、裁判所等でのね、法的対応になりますので、弁護士さん始め専門家とよく相談をしてですね、適切に対応していきたいというふうに思っております。
 それが1点でございます。
 再開云々ということでありますが、今は事実関係をね、まずは検証委員会で検証していただいておりますので、その事実関係を、どういう経過でどういうふうになって今日に至っているのかということについてですね、それはしっかりと検証していただいて、そして情報公開をしたいというふうに思っております。
 これはトリエンナーレだけでなくて、様々な美術展、日本国内で様々な美術展、芸術祭、展覧会が行われております。そういったことについてですね、やはり、日本はそういう意味では、こういった芸術祭、展覧会等々については、何というんでしょうかね、何ていうか、予定調和的にやってきたところが多いんではないでしょうか。
 今回こういう様々な事象を踏まえてですね、やはり今後しっかり務めていくためには何が必要なのかということの一つの何ていうか目安というかね、そういう道しるべになるような形のですね、そういった意味でも、今回どういう形で何が行われて、一体何が必要だったのかということについて検証して、しっかりと県民市民の皆さんにお示しをしたい。特に情報公開をしていただきたいというふうに思っております。
 情報公開に力点を置きますとね、我々県庁の事務局がこうでしたと言ってもですね、それはいけませんのでね。やはりそういう意味では、ああいう形で全く第三者的な学者の先生方、それから美術家、美術界の専門家の皆さんを中心にですね、ヒアリング、それから資料整理を徹底していろいろやっていただいて、その上でそれを取りまとめて情報公開していただくということが必要ではないかということで、検証委員会をやらせていただいております。
 今日の午後もですね、相当大部の資料というか、それぞれの委員さんがいろんな御報告をしていただけるようでありますから、内容までは聞いておりませんが、それぞれのこういう形でやりますということは聞いている。だから2時間半。2時間半って長いですけどね、と思いましたが、全員がそれぞれ報告するとあっという間にたっちゃうんじゃないかというふうに思いますし、今日は、ネットのライブ中継がありますのでね、多くの皆さんに御覧をいただけるんじゃないかというふうに思っております。そして、事実関係を是非ね、見ていただきたいというふうに思っております。
 今回の電凸(でんとつ)攻撃とかですね、様々な誹謗中傷等々、攻撃等々についても、見ておられない方がですね、ネットでうわーっと拡散をして一気にやってくる。そういうことだったということだと思いますので、そういうことではなくて、実際の事実関係を見た上でね、御発言をいただければ有り難いなというふうに思っております。

【質問】 あいちトリエンナーレ2019「表現の不自由展・その後」実行委員会が仮処分申立てをしましたが、再開に向けた協議の場に知事を含めた実行委員会が出席して話合いに応じてくれるのであればいつでも仮処分を取り下げると話しているそうです。実行委員会として、再開に向けた協議の場で話合いをする考えはありますか。
【知事】 いつでもそれはですね、応じる用意はあるんですけれども、私、前も申し上げている、事実関係、今日までどういう形で、この「表現の不自由展・その後」の実行委員会の皆さんの行動も含めてですよ、それから津田監督の行動も含めて、誰がどういう形でこういう形になってきたかということを今検証委員会で検証していただいている。
 だから、実行委員会の皆さんにも、そのヒアリングにね、応じていただきたいということを検証委員会から申し入れて、何人かの方は応じていただいているようでありますが、そういったことをまず申し上げているところでございます。まず事実関係をあれした上でということを申し上げているので、その上で適切に対応していければというふうに思っております。
 これは、裁判所にね、仮処分申請されたということでありますから、これは法的な対応を粛々とやっていくということだと思っております。
 内容については、あんまり私がとやかく言うことは控えた方がいいかと思いますが、ただ、あの実行委員会の5人の方々は作家さんではありませんのでね、ありませんので、あの申立て内容が本当に成り立つのかということはあるんではないかというふうに思っております。

【質問】 「あいちトリエンナーレ2019」も残り1か月ほどになりましたが、現時点での来場者数について、「表現の不自由展・その後」の中止に伴う影響はありましたか。 
【知事】 大分増えているというふうに聞いております。2割ぐらい増えているので、こういうものはだんだんだんだん尻上がりに上がってきますから、更に増えていくというふうに思います。いろんな話題性があったということもあるのかもしれませんし、また、今回ね、御覧いただきたいと思いますが、私も大体一通り拝見しました。映像とか何とかってのは、映像プログラムみたいなやつは、その日でなきゃ見られないやつはちょっと、残念ながら見ることはできないものがたくさんありましたけれども、サカナクションの「暗闇」とかですね、昨日は純烈さんの舞台とかステージとか拝見しましたけど、なかなかみんな素晴らしいステージだったんではないかというふうに思いますし、展示されている内容もですね、本当に濃い内容でいい内容だったのでないか。
 そういうことで、要は、地元でない方々が相当たくさん来ておられるという感じはいたします。そういう意味では、もうあと1か月弱でありますから、多くの方に御覧をいただければというふうに思っております。

 なおですね、私は先ほどから事実関係をしっかり検証して、そして情報公開したいということを申し上げておりますのはですね、例えば、先週のですね、名古屋市会でも御議論があったと聞いておりますが、例えば、減税日本のですね、田山議員の発言なんかにね、昭和天皇の写真が焼かれているのを見ました。このような作品が大村知事の判断の下に提示されたということを言い切っておられるんですね。これ、事実と反しますので、こういうことを平気でですね、事実でない、事実でないことを日本語で「うそ」というんですけどね、事実でないことを平気で言われる公職者の方がおられるというのは言語道断だなと。
 私が9月10日に出した、ネットでね、出させていただいたところに、「3」の「トリエンナーレの意義について」、河村さんがいろいろ、8月8日のところで、8月2日の文書をしまったと思ったんでしょう、きっと。あれ、公印まで押してね、内容がけしからんから、名古屋市は予算出していると、俺は市長だと。公印まで押してね、この内容がけしからんからやめろというのは、まごうことなき憲法違反の疑いどころではなくて、そのものではないかと思いますけれども。これ、長いこと多分大学の憲法の授業の教材になると思いますがね、きっと。典型的なあれだから。これ、名前が残ると思いますよ、あの方は。
 そこで、僕は「3」のところにね、何かこの内容が少女像とこの大浦さんの作品のこれがけしからんと書かれておりますが、私はトリエンナーレの意義について、芸術の価値に対する評価は百人百様だと。誰もが芸術的価値を認めるものだけの展示を認めるんであればですね、こうした展示会、展示展はね、成立しない。かつてナチスがですね、退廃芸術と称してですよ、前衛芸術とか現代アートを否定した歴史があるわけですよ。ドイツは、それの反省に立って、いろんなことを、そういうのはいけないということをやってるんですね。誰もが認めるものでなきゃやっちゃいけないということは、まさにそのナチスそのものなんですよ。だから、それはいかんという。そんなことではないんだということと、「愛知県や私が芸術的な価値について当否を判断して展示内容を決定したものはありません」ということを明快に出させていただいているんです。
 芸術的価値に対する評価は、実行委員会の会長あるいは首長といえどもそれを評価・判断して決定するべきではなくて、展示内容の取捨選択は芸術分野の専門家に委ねるべきで、実際にそのように進めてきましたと書いてあるんだけれども、減税日本のこの田山議員は、私の判断の下にこういう作品を展示されたということをしゃあしゃあと言っておられるんですね。これはやっぱり看過できないですよ、私は。政治的なパフォーマンスとしてもね、事実でないことを言われるというのはね、幾ら何でもひど過ぎますね、それは。レベルの問題ということ、レベルが低過ぎるということ、レベルの問題では済まされないと私は思いますよ、こういう話は。
 ということと、同じくその先週ですね、河村さんが、何か第三者委員会をつくるんだということを言っておられます。第三者委員会、アーツカウンシルというのは、前からそういう発想はあるのでね、愛知県も、アーツカウンシルとは言っておりませんが、そういう第三者委員会をつくって、愛知県からいろんな芸術、芸術展とかいろんな芸術家のいろんな活動とか何とかにそういう補助するときは、第三者委員会でここにはこうしてこうしてということを、我々が決めるわけにいかないので、そういうことをやっております。それをアーツカウンシルと呼んでいるんだと思いますが、その名古屋市もアーツカウンシルをつくるんだと、そういったことを、専門的に。
 それは結構なことだと思いますが、報道はそういうことだけだったんですが、その議事録をちょっとね、発言録を拝見をいたしますと、河村さんが愛知県が権力的に行政的に展示を行いますと判断している、認めていますので、それに対してちょっと待ってくださいということが、どうして社会の表現の自由に対する脅迫になるのかという発言をされておられるし、日頃、全編いろいろ言っておられますが、要は、何か報道内容ではですね、今回の名古屋市の補助金の2億円のうち3,000万円がまだ未執行で、大体第1弾、第2弾で、最後締めで、締めというかね、最後、何でしょう、全般的に締めくくりというのかな、そういう形で予算って執行するんですけど、それが残っているんで、その3,000万円についてもこの第三者委員会で何か審査するごときのようなですね、発言をされているというような報道もありましたけど、私、そんなことあり得ないと思いますがね。
 この第三者委員会が、今の、今回もう既に行われているこの、この「あいちトリエンナーレ2019」の内容を審査して、それでもって、その内容が悪かったら補助を出さないということになると、まさに第三者委員会じゃなくて、これ検閲委員会ですからね。そんなことにはならないと思いますけれど、私は、むしろ検閲委員会にならないようにね、それは注意してやっていただきたいなと。
 もしそんな検閲委員会になるんだったら、そんな委員誰も受けないと思いますがね、きっとね。成り立たないと思いますよ。そんなの頼まれて受ける人います?美術関係者や学者でね、そんなこと受ける人、私は、100人が100人いないと思います。だから、そんなことはないと思いますが、名古屋市さんがこういう芸術祭とかいろんな芸術活動に対して補助するのに第三者委員会をつくられるというのは、今もう多分あると思いますがね、そういう名を呼んでいないだけで。県も持ってますよ、様々なそういう芸術祭とかそういったところに補助するもの、芸術活動に対する助成するものをどうするか。芸術、美術関係の方々を委員にした第三者委員会はありますし、例えば、毎年愛知県芸術文化選奨というのを表彰させていたただいております。その実績を上げられた大物の方、それから新人の方にね、贈らせていただいていますが、それも我々がそんな評価なんかできませんから、それは第三者委員会をつくって、つくってというか、委員の先生方に御評価、御判断をね、全てをお願いをして、お任せしてやっておりますが、そういったものはね、もう既にあるんですが、本格的なこれ、アーツカウンシルという形でね、やられるということは、これはいいことだと思いますので、是非それはね、やっていただければと思います。
 我々もですね、この間、第1回の検証委員会、8月16日で、上山信一副座長がやっぱり、このトリエンナーレについてもそういったアーツカウンシル的なものがね、あるべきではないかという御発言されておりましたので、私は、そういったことはね、一つありではないかというふうには思いますのでですね、そういった形のものはしっかり、今後また議論をしていければというふうに思います。
 それよりも何よりも、まずはね、まずはやはり、トリエンナーレについては、どういう形でこういうふうになってきたか、そして、先ほどのお話にもありますが、仮処分の申立てもされましたけど、それは法的なことは法的なことで、まあそれは淡々とやるということだけでありますから、淡々とやるだけですけれども、実際問題、不自由展の実行委員会の皆さんと津田芸術監督と、我々トリエンナーレの実行委員会事務局とがですね、いつどこでどういう話をして、どういうふうになったかというのを時系列的に、今日午後は報告があると思いますので、それは是非御覧いただき、皆さんの目からも検証していただきたい。日時が全て、日時というか、時までないな、何月何日どういう形でどういう話があって、どういうあれだったかというやつはしっかりと報告されると思いますのでですね、御覧をいただければというふうに思います。
 そういう情報公開をまずはしっかりとやっていきたいということだと思っております。

【質問】 9月21日に予定されている「表現の自由に関する国内フォーラム」について、「あいちトリエンナーレ2019」のどのくらいの出展作家が参加する見込みですか。 
【知事】 検証委員会の先生方がやっておられますので、内容について私も聞いておりません。
 その検証委員会の委員の先生方からそれぞれにというか事務局を通じ、事務局を通じが多いかもしれませんけどね、あと、ヒアリングの経過の中で直接お話をされて。相当なヒアリングをやっていただいておりますので、そこについてですね、そういった段階でまたそういったところに出席、参加していただいて、意見を言っていただいたり考えを述べていただく、そういったことはですね、あると思います。
 決まっているのは、やはり全体、トータル、総括的に津田芸術監督から今回のトリエンナーレの趣旨、経過等々について総括的にフォロー、説明等があるということで。その後どういう方々があれするかは、私から話しているわけじゃありませんので。正直、私はそういう芸術家、作家の皆さんは、申し訳ありませんがそれは分かりませんので。あとはあれですね、実際芸術祭を組み立てるのはキュレーターですね、キュレーターという方々が何人もいますので、それぞれの作家、何人かですね、1人が大体10人ぐらい持たれるんでしょ。その方々とこう協議しながら組み立てて、こう展示するわけなので、キュレーターの皆さんから話をしていただいて組み立ててるというふうに聞いております。
 私どもも最初に、冒頭御挨拶をして、あとは私もずっとどういうことかというのを、大変興味を持って聞かせていただくということではないかというふうに思っています。

【質問】 あいちトリエンナーレ2019について、「表現の不自由展・その後」実行委員会が仮処分申立てをした中で、不自由展の再開について具体的な方策を示していくと言っています。県はどのように対応する予定ですか。  
【知事】 先ほども少し申し上げましたけども、「表現の不自由展・その後」の実行委員会の皆さんは作家ではありませんのでね、作品を彼らが作られたわけではないので、それでそういう、それを発表する機会が必要なんだとか何とかっていう、そういう話が言える当事者なのかというところはあろうかと思いますが、いずれにしてもですね、いずれにしても、これ、法的措置に訴えられたので、我々も弁護士さん、専門家と相談をしてしっかりと、きちんと対応していくということだと思っております。
 これは、それはそれで、正直言って淡々とやっていくって話じゃないでしょうか。こういうことは、まあ法的措置に訴えられることはそう珍しいことじゃないので、淡々とやっていくということだと思っております。
 それはそれとして、この「表現の不自由展・その後」の自体の話につきましてはね、この「表現の不自由展・その後」の実行委員会5人の皆さんには、検証委員会の方からヒアリング、どういう経過でこういうふうになったのかをですね、教えていただきたいと、御教示いただきたいということで申入れをして、何人かの方とは接触しお話もいただいた、ヒアリングもしていただいたというふうに聞いておりますので、引き続きそういった形でやっていただいて、まずは何が起こったのか、どういう経過をたどって今日ここまでこうなってきたかということについてしっかりと検証をした上でね、また御相談をしていくということではないかというふうに思っております。

【質問】 あいちトリエンナーレ2019「表現の不自由展・その後」実行委員会による仮処分申立てに対して、仮に裁判所が決定の通知を出した場合はどのように対処しますか。
【知事】 まだ13日のことなので、これからね、これ法的措置のやつは、しかるべき時期に、それが裁判所が受け付ければ、どこかの時点で両者及びその代理人を呼んで話をして、そこからということですから、そこからは法的に、裁判所という、その法的な舞台のところで我々の主張をしていくと、話をしていく。話というか、我々の主張をしていくということだと思います。
 何ていいますかね、法的措置で訴えられることについて、まだ始まってもいない段階でね、仮定の話を、結論を仮定にしてね、申し上げるのは控えたいというか、申し上げないということだと思います。

(2)豚コレラ対策について
【質問】 豚コレラについて、国内で感染が確認されてから1年が経過しました。先日も東海三県二市知事市長会議で豚へのワクチン接種の広域的な対応を要請するということでしたが、その後の進捗状況を教えてください。また、先週埼玉県でも感染が確認されました。この点についての所感をお願いします。 
【知事】 豚コレラ対策についてはですね、岐阜県で1例目、養豚場で発生を確認されてからちょうど1年ということでありまして、年明け、この2月に私ども愛知県にもね、飛び火をして発生してですね、これで16例だな、16例目まで来てしまったということで、今、6万3,000頭の殺処分、埋却、防疫措置を講じさせていただいているわけでございます。
 今回もですね、9月補正予算ですね、9月6日に発表した9月補正予算でも追加の予算を発表し、防疫措置等々で県の対策費用が100億円、別途ですね、殺処分等に対する補償費が23億円という巨額のですね、公費を投じて、今日まで対策を講じてきているということでございます。我々としては、引き続きですね、感染拡大の防止に全力を尽くすということだと思っております。引き続き全力でやっていきたいというふうに思ってます。それが1点。
 そしてもう1つはですね、先週、これはちょっと驚きというか衝撃的でありましたが、関東、埼玉県でもですね、発生を見てしまったということだと思います。埼玉県で1例、2例か、出てしまったということで。まだ野生イノシシの感染はないはずなんですよね。ということは、人か車かということでありますが。
 ああいう形で広域的に、まさに関東はね、皆さんも御案内のように、愛知県35万頭でね、全国的にも多いとはいいながら、関東の各県はもっと多いですからね。やっぱり東京都、神奈川県の首都圏以外の大都市圏以外のところは、やはり消費地も近い、それから大平野だということもありですね、茨城県、栃木県、群馬県といったね、畜産が多い畜産県でありますから、そこで発生したというのは本当衝撃的だなというふうに思います。
 これ、どういうふうにこう封じ込めていくのか。これはですね、まさに今までは、ワクチンを打つんだったら、その生産された豚肉とか皮、内臓、そうしたものはですね、レンダリングのものも全部その、その地域限定だと。地域限定の流通であればいいですよという、そのできないことを言われてきたんですけどね、国から。今回、関東で出たら、もう本当にあれですよ。その地域限定ってできないんですよ、間違いなく。
 今回だって埼玉県から山梨県の屠(と)畜場ですもんね、運ばれてたのは。だから、まさに関東の場合は、広域的にどこに出荷する。要は、出荷したところのいわゆる食肉業者がうちに持ってきてくれって、その食肉業者の使っている屠(と)畜場に行って、食肉センターに行って処理して、引き受けるわけなんですね、肉と内臓とかそういったものをね。そういう意味では、広域的になってるんで、もうそれは県の県域だけで済ませるなんてことはもう言えないですよ。だから、それでどうするのか。
 マーカーのワクチンをね、新たにこういうのがありますと。それは完全に遺伝子検査で、要は、遺伝子組み換えのワクチンだから、それはその野生由来なのかそのマーカー由来の、このワクチン由来のものかというのは判別できるということなので、それを打って、ワクチンを使って抗体をつくっても清浄国が維持できるということですけれども、まだ使ってませんもんね、世界的には。これから実験やってあれして、承認されて、遺伝子組み換えの規制、カルタヘナ法か、それの承認とって何とかって、実際使えるのは来年の3月、4月ということになりますから、それを待つのか、それでも全体的にあれするのか。
 全体的に使えばですね、それは養豚の大産地である九州の各県もですね、非清浄国になってしまうという話は本当にコンセンサスがとれるかということだと私は思います。ただ、我々としてはね、とにかくこういう、様々な要素がある中で、愛知県の養豚業を守るには何が必要なのかということを念頭に置いて、まずはですよ、まずはやれることということで、まずは現場の消毒、防疫措置、衛生措置、これに全力を挙げるということだと思っております。改めて、こういった関東にまで飛び火したということを踏まえてですね、現場での消毒措置、防疫措置に全力を挙げていくということだと思っています。

(3)熱中症対策について
【質問】 熱中症について、先週、県立高等学校でもまとまった人数の熱中症の被害がありました。まだしばらく暑い日が続くと思いますが、対策、危機管理についてどう考えますか。
【知事】 熱中症対策はですね、まだ暑いですけど、だんだんやっぱり峠は越えた、山は越えてきたというふうに思っておりますが、引き続きですね、気温、湿度等に注意をして、無理をしないということではないかというふうに思っております。
 国が昨年補正予算をどーんとつけてくれたので、我々としては、小中学校はですね、この夏、この9月頭時点で大体8割を超えるエアコンが各教室、普通教室ですけどね、つきました。高校はもう93パーセントついております。
 引き続きですね、しっかりとそうしたエアコンをつける、そういった空調対策もやりながら、また、特に小中学生がね、やっぱり、特に小学生の低学年の子供たちがやはり体温調節がまだまだ十分でないということもあるので、引き続きですね、そうした気温、湿度等々に注意していただいて、学校の先生方、そしてまた保護者の方、関係の皆さんにはしっかり、無理をしないで注意をしてやっていただければというふうに思います。
 高校生もね、もちろんあれですけれども、とにかく学校関係者等々はやはり、気温、湿度等々に注意をしていただいて熱中症対策、また、今月まだまだしばらく暑さ続くという予報ですから、注意をしていただきたいなというふうに思っています。