知事の記者会見
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令和2年7月13日(月) 午前10時
1 知事発言
 皆さん、おはようございます。7月13日月曜日午前10時、定例会見を始めさせていただきます。

(1)「避難所における新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン」の作成及び避難所における「感染防止対策研修」の実施について
(https://www.pref.aichi.jp/soshiki/saigaitaisaku/aichi-shelter2020.html)

 それでは、発表事項にまいります。
 まずはですね、一つ目、「避難所における新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン」の作成及び避難所における「感染防止対策研修」の実施について申し上げます。
 愛知県では、災害時に、住民の皆様に安心して避難していただけるよう、市町村の避難所運営を支援するため、「避難所における新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン」を作成をいたしました。
 このガイドラインは、これまでの感染防止対策で得られた知見等を踏まえ、平時からの準備や、災害時に避難所を開設する際のゾーニングと避難者の受入れ、さらには避難者の健康管理や感染症が疑われる避難者が生じた場合の対応方法など、実際の活動の流れに沿って、講じるべき対策を整理をしております。
 また、実際の活動で役立てていただくため、チェックリスト化するなど、避難所運営に従事する市町村職員や地域住民の皆様が、手順を一つずつ確認しながら実践することができるように工夫をしております。
 作成に際しましては、医療分野の専門家として、愛知県新型コロナウイルス感染症検証委員会の委員長であります国立病院機構名古屋医療センターの長谷川院長、災害支援活動の専門家として、全国災害ボランティア支援団体ネットワーク(JVOAD(ジェイ・ボアード))の専門委員を務めておられるNPO法人レスキューストックヤードの浦野常務理事からアドバイスを頂きました。
 県では、本日、このガイドラインを市町村に提供するとともに、避難所における感染防止対策の実務を理解してもらうため、避難所の運営に当たる市町村職員を対象として、7月の20日月曜日から、尾張東部・尾張西部・三河地区の3か所で「感染防止対策研修」を実施をいたします。
 研修は、レスキューストックヤードの浦野常務理事にも講師として協力をいただき、実際の避難所となる施設において、ゾーニングや受付の設営、被災者の受入れから居住スペースへの誘導など、一連の流れを訓練形式で実施をいたします。
 さらに、市町村職員の皆さんが、それぞれの地域で、避難所運営訓練を実施をしていただき、地域住民の皆様にも広く普及していただくことができるよう、県としても支援を続けてまいります。
 九州や岐阜県を襲った7月豪雨により、各地で大きな被害が発生しており、避難所における感染防止対策は喫緊の課題となっております。今後も、県民の皆様が、安全に安心して過ごすことのできる避難所として運営できるよう、しっかりと取り組んでまいります。
 ということでございまして、実際にお手元にお配りしております「避難所における新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン」という、こういう冊子をですね、今日これから、この会見後直ちにですね、市町村の皆さんにお届けをしていきたい。また、ホームページ等でももちろん公表もさせていただくことにいたしております。
 マニュアル、ガイドラインでありまして、是非ですね、これを御活用をいただければというふうに思っております。
 コロナウイルス感染防止、感染拡大予防のために、また、防止対策と分散避難のあり方、事前に準備しておくこと、初動期、展開期以降(2日目以降)、撤収期などなどということで、あとは様式集とかチェックリストとか、そういったものも入っておりますので、また御覧をいただければというふうに思っております。
 これは、現場で携行して、実務で活用していただくように工夫をさせていただいたということでございますし、また、今回、災害現場での避難所運営を通じて豊富な知識とノウハウを有しておられる、NPO全国災害ボランティア支援団体ネットワーク(JVOAD)のメンバーでもあるNPOレスキューストックヤード、これは愛知県にある災害ボランティア支援団体の代表のような団体でありますけれども、そこの浦野常務にですね、様々にアドバイスを頂いたということでございますし、浦野さんには、また講師としてもですね、御協力をいただくということでございますので、よろしくお願いをいたします。
 なお、資料にありますようにですね、資料の2ページですね、2ページにありますように、研修ですね、研修の日程としては、7月の20日、28日、31日ということでですね、尾張東部・西部、三河ということで、これで全市町村の職員さんを対象に研修を行います。大体1市町村2名ぐらいで、40人掛ける3回という感じでございます。
 もちろん、「密」にならないように工夫してやるということでありますし、それぞれにですね、レスキューストックヤードの浦野常務さんに講演もいただくということでございます。またしっかりとですね、この避難所における感染拡大予防にしっかりと取り組んでいきたいというふうに思っております。
 これが第1点でございます。

(2)ジブリパーク起工式の開催について
(https://www.pref.aichi.jp/soshiki/ghibli-park/ghiblipark-groundbreaking-ceremony.html)

 続きまして、第2点でございます。ジブリパークの起工式の開催について申し上げます。
 2022年秋の開業を目指して、整備を進めておりますジブリパークでありますが、6月県議会での承認を頂いて、7月7日に鹿島建設株式会社と工事請負契約を締結をいたしました。そして、この度、整備工事に着手する運びとなりましたので、発表いたします。
 7月28日午前10時半から、愛・地球博記念公園の大芝生広場でジブリパークの起工式を開催をいたします。
 今回、起工いたしますのは、全体5エリアのうち、先行して整備する「青春の丘エリア」、「ジブリの大倉庫エリア」、「どんどこ森エリア」の3エリアの本体工事でありまして、2022年2月の工事完了を予定しております。
 起工式には、株式会社スタジオジブリの中島社長、株式会社ジブリパークの大島社長を始め、御来賓の皆様方の御臨席を賜り、工事の安全を祈念して鍬(くわ)入れ式を実施をいたします。
 なお、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、十分な間隔を設けた配席とするほか、消毒・換気、出席者へのマスク着用要請など、万全の対応の下で開催することといたします。
 この本体工事の着工によって、日本が世界に誇るスタジオジブリの世界観を表現した唯一無二の公園施設の開業に向けて、また一歩、歩みを進めることといたします。
 子供から大人まで、将来の長きにわたって愛され、後世に引き継がれていく公園づくりを進め、皆様に笑顔あふれる日々をお届けすることができるよう、引き続きしっかりと取り組んでまいります。
 ということで、資料等々を御覧をいただきますと、10時半から30分ぐらいでですね、これは短めにやりますし、また、鍬入れ式もやってまいります。
 出席者。裏面で、起工式としては、挨拶があって来賓紹介、それから鍬入れということでございますので、よろしくお願いします。屋外でやりますのでね、この点は、「密」にならないように、感染防止をしっかりとやってまいります。
 また、当日もですね、また是非、取材等々をよろしくお願いを申し上げたいというふうに思っております。
 また、こうした夢の実現に向けてですね、大きな一歩を進めることができたということで、大変うれしく思っております。
 この間ですね、昨年来、実施設計、デザイン監修業務、それからECI方式による技術協力業務を順次発注をし、この旧の温水プールのいわゆる設備の除却工事、撤去工事については、もう今年の1月に発注をしております。そして今回、この3エリアの工事を発注をし、そして起工式ということでございます。
 6月議会に提案し、議決をいただいた契約金額106億5,790万円ということでございまして、工期は7月8日から2022年の2月末までということでございます。
 ということで、建物自体はそういう形で、ですから1年半ぐらいでできるということ。1年7か月かな、ということになりますが、その後、演示施設ね、いわゆる演示・展示、そしてまたアトラクション等々を作り、2022年秋のオープンを目指していきたいというふうに思っております。
 今回のこの工事でありますが、温水プールの撤去工事については、4月の23日から5月の6日まで約2週間、工事を一旦中止をされましたがですね、その後、感染予防対策をしっかりと実施をし、5月7日から工事再開。これはスタジオジブリさんにも確認をいたしました。建設会社にも確認いたしましたが、全体工程には影響を及ぼさないというふうに回答いただいておりますし、判断をしているところでありますので、予定どおり、2022年秋のオープンに向けてですね、着実にやっていきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いを申し上げます。

(3)「あいち女性起業家・経営者支援プログラムCOMPASS(コンパス)」の参加者募集について
(https://www.pref.aichi.jp/site/womenomics/200713.html)

 続きまして、3点目でございます。「あいち女性起業家・経営者支援プログラムCOMPASS(コンパス)」の参加者募集についてであります。
 愛知県では、女性の活躍と雇用の拡大を通じた新たな産業の創出、人材の育成・確保を目指し、「あいち・ウーマノミクス推進事業」を実施をしております。この取組の一環として、昨年度から、「あいち女性起業家・経営者支援プログラムCOMPASS」を実施しており、今年度の参加希望者のエントリーを本日から開始しますので、お知らせをいたします。
 お手元のチラシの表面、記者発表資料の1ページを御覧をいただきたいと思います。今年度のCOMPASSでは、新型コロナウイルス感染症による影響もあり、大きな変革が迫られている新しい時代において、女性起業家・経営者が今後のビジネスの羅針盤を得られるよう、ビジネスの再構築や成長を半年間にわたって伴走支援してまいります。このプログラムへの参加希望者のエントリーを、本日7月13日から8月31日まで受け付けます。
 これだな、チラシというのは。ということでございます。こちらを御覧いただきたいと思います。新しい時代にコンパスを、羅針盤ということでございます。
 次に、チラシの中面を御覧をいただきたいと思います。こちらですね、ぴらっと見開きですから。御覧をいただきます。
 今年度は、「どのように事業と組織を変革していくか」に重点を置いたプログラムとし、「ブラッシュアップ・セミナー」、「アクセラレーション・プログラム」の2段階で支援をしてまいります。
 9月に実施する「ブラッシュアップ・セミナー」では、3回のセミナーを通じて、外部環境の変化を乗り越え、ビジネスを成長させるために必要な三つのテーマについて学びます。また、現状と向き合い、目的地を整理することで、自社の強みや課題を明確にし、アクセラレーション・プログラムへと進む準備を整えます。その後、「アクセラレーション・プログラム」に進む方を20名程度選定をいたします。
 最初40名程度、そして20名程度ということにいたしまして。そして、11月から2月にかけて実施する「アクセラレーション・プログラム」では、経営者としての経験や事業フェーズ、業種や課題などにより最適化したチームを編成し、担当メンターによるトライ&エラーの定期的なメンタリングや、専門家メンターによるIT化やオンライン化、組織マネジメントなどの専門サポートが受けられます。
 また、参加者のビジネスを応援してくれる仲間やパートナーと出会える機会として、中間DemoDayとFinal DemoDayを開催をいたします。
 ということでございまして、9月10日、17日、24日、それから11月からこういう形でのアクセラレーション・プログラム、中間DemoDay、Final DemoDayで2月の25日ということで、メンターの方々もこちらに出ておりますので、御覧をいただきたいと思います。
 そして最後に、チラシの裏面を御覧ください。
 8月18日に、愛知県にゆかりのある女性経営者をゲストに迎えましたCOMPASS2020キックオフセミナーを開催をいたします。 本イベントでは、「いま女性経営者は、何を見て、どこを目指すのか」をテーマとするトークセッションを行うとともに、COMPASSの説明会・相談会も併せて実施をいたします。ウェブ開催であり、COMPASSにエントリーされない方も御参加いただけますので、こちらにも是非、御参加をいただきたいと思います。
 今回は、会場ということではなくて、オンライン開催、Zoom(ズーム)を使ったウェブ開催ということでやってまいります。是非、御覧をいただきたいと思います。
 この取組を通じまして、「女性が輝くあいち」、「女性が元気に働き続けられる愛知」の実現に努めてまいります。是非、多くの女性起業家・経営者の皆様の御応募をお待ちをしているところでございますので、よろしくお願いいたします。
 この資料に大体出ておりますので、また御覧いただければと思いますし、また、お手元にもう一つの資料でございますが、またその3ページにあります定員が、ブラッシュアップ・セミナーが40名程度、アクセラレーション・プログラムが20名程度ということでございますが、これはですね、ブラッシュアップ・セミナーは40名程度って幅がありますので、是非、御関心のある方はエントリーをいただきたいと思います。
 昨年度は、ブラッシュアップ・セミナー参加者は、ブラッシュアップ期間の参加者が、定員40名程度でありましたが、63名に参加をしていただいておりますので、それは余裕を持たせてありますので、是非、御参加をいただければ有り難いというふうに思っております。
 今年度、ブラッシュアップ・セミナーではですね、現在の急激な経営環境の変化を乗り越えて、ビジネスを成長させるために必要なテーマを学ぶということで、どのように事業と組織を変革をしていくかという形でですね、をテーマにしていきたいということで、参加の要件としては、愛知県内で事業活動を行っている女性起業家・経営者の方を対象とし、今年は起業後や経営者の方に特化した伴走支援を実施をしたい。起業された方が今後どういうふうに組織を発展をさせていくか、組織を改革していくか、変革をしていくかということをですね、テーマとしたいというふうに思っております。
 これに参加することによって、様々なビジネスモデルの再構築、それからまた新しいビジネスパートナーや支援者と出会う、それからまたネットワークが広がるということも期待をされるところでございます。
 それから20名程度を選定をし、またアクセラレーション・プログラムに持っていきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いをいたします。

(4)新型コロナウイルス感染症について
 発表事項は以上ですが、それにですね、感染症関係では、お手元にいつものように資料がお配りをしておりますので、御覧をいただければというふうに思っております。
 昨日も愛知県の陽性者は0ということでございましたので、お手元にあるように、入院中は今8名ということでございます。
 ただ、検疫で、空港でですね、土曜日に中部空港で2名、日曜日に成田で2名、羽田で1名、愛知県の住所の方ということで5名新たにあれしました。これは厚労省の仕切りということで、県の仕切りでもありますが、県で確認されたということではありませんので、この県の人数525人には入っておりません。その外数でありますけれども、その方々の入院中等々で8名。
 8と8で今16名の入院ということでございます。
 検査件数などなども、いつものように3枚の資料がお配りしてありますので、御覧をいただければというふうに思っております。
 それからですね、ということでございますので、そういうことについてですね、私どもといたしましては、これから空港の関連が、国際線が徐々にですね、これは再開をしていくということになろうかと思っておりまして。そういうことに備えるという意味でですね、国の方では、成田、羽田、関空の3空港を対象に、ビジネス上必要な人の往来に係る出入国の措置を検討しているようでありますので、中部国際空港もですね、それに向けて、その対象にしていただけるように要請をしていきたいと思いますし、そのために必要となるPCRセンターを設置をし、人員、機材などの検査体制の確保・充実を図るようですね、強く働き掛け、要請をしていきたいというふうに思います。これは、地元の経済界、それから中部空港会社共々ですね、要請をしていきたいというふうに思います。また、中部3県1市とも連携をして要請をしていきたいと思います。
 また、国においては、東京と大阪にですね、出国前のPCR検査証明書などを発行する施設を設置し、ビジネス旅客を始めとした渡航者の利便性向上を図るというようなことも検討しているという報道がされております。我々としてもですね、これはやはり国際的なビジネスは、どちらかといいますとね、東京に次いで多いのは我が愛知ということだろうと思いますので、そうした出国前のPCR検査証明書等を発行する施設を、東京、大阪に並んでこの愛知にも是非ですね、愛知というか名古屋にもね、是非設置を、開設をしていただきたいという働き掛けをしていきたいというふうに思っているところでございます。
 また、できるだけ早く意見集約をし、要請をしていきたいというふうに思っております。

(5)令和2年7月豪雨について
 最後に、7月豪雨に関する被害等について申し上げます。
 これは後ほどですね、資料配布をさせていただきますので、御覧をいただければと思いますが。
 昨日一旦ですね、午前8時10分に、大雨注意報の解除によりまして県関係機関の非常配備は解除しておりましたが、本日午前6時48分に尾張東部、西三河北西部において大雨注意報が発表されましたので、現段階では第1非常配備という体制を執っております。
 そして、県の災害対策本部については、豊橋市が被害の経過観測のため、市の対策本部を設置しておりますので、継続をしているところでございます。
 いずれにしても、今のところ人的被害は、現在のところ愛知県にはありません。浸水が一部あり、突風等による住宅被害も一部ありました。あと、河川の被害が護岸の崩れだとかそういったところで5か所、道路が9か所、砂防が6か所。それから、愛知環状鉄道で、先週水曜日に土砂流入により不通になりましたが、翌木曜日には運転再開ということでありました。農林水産関係の被害額は、速報値で2億4,400万円ということでございます。
 それから、被災地への派遣状況は、もう既に報道されておりますが、県警の広域緊急援助隊が57名派遣をされ、活動を終えて終了し帰県を、帰県というのは帰ってきたということですね、帰任をいたしております。そして緊急消防援助隊は現在待機中。そしてDMATは5名を熊本県へ派遣ということでございます。
 そして、愛知県においては、本日月曜日の昼前から雨となり、明日14日火曜日にかけて大雨になる見込みでありますので、引き続き警戒を緩めずですね、対応をしていきたいというふうに思っております。
 私からは以上であります。

2 質疑応答
(1)「避難所における新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン」の作成について
【質問】 避難所の感染拡大予防ガイドラインですけれども、このガイドラインを参考にして、市町村が実際のマニュアルをそれぞれ策定することになるのでしょうか。
【知事】 いや、これはあれだろ、これを活用してもらえばいいんだな。
 要はですね、避難所を開設した場合に、こうした形で感染拡大の予防に気を付けてくださいという形で、我々が専門家の皆さんの意見をお聞きしてですね、また、全国的なそうしたガイドライン等々も参考にしながらですね、我々が作成をさせていただきました。
 ということなので、実際に避難所を開設する市町村の皆さんに、是非これを活用していただいて、感染拡大防止に取り組んでいただきたいという、何ていいますか、参考書、ガイドラインということでございます。
のでですね、これを使って、これも特に持ち運びができるようにコンパクトにしてありますので、またチェックリストもありますので、そうした形で活用していただいて、現場でですね、お役立てをいただければというふうに思っております。
 これをその後ですね、更に市町村段階でかみ砕いて作られる、それは御自由ですが、多分そんなことはされないと思いますので、これを御活用いただいてですね、避難所の運営に役立てていただければ有り難いというものでございます。

(2)新型コロナウイルス感染症について
【質問】 新型コロナに関して、2点お伺いしたいのですが。
 週末に東京での感染者の200人超えが4日間続き、先日は大阪でも30人を超える感染者が出ましたが、愛知県として、移動の自粛とか、知事の所感があればお伺いしたいのが1点目です。
 2点目が、愛知県のPCR検査が、感染者が少ないので減ってきているのは分かるのですが、東京とか感染が増えている中で、駅での検温などをまたやるとか、そういう今後の方針などがあれば、お伺いしてもよろしいでしょうか。
【知事】 所感というか所見というかですね、正直に申し上げまして、連日連日、大変大きく報道されておりますし、東京がこれで4日連続200人超えですか、ということでありまして。
 検査件数は、東京の場合は、結果、都の衛生研究所は1割弱ですかね。1割もない、200件ぐらいだったかな、1日ね、確か。やっぱり民間の検査会社というか、検査機関が非常に多くありますので、あれだけ多くの検査ができるということと、症状が出ている方がそれだけ多いということでもあろうかと思いますが。
 そういう中で、検査件数を増やしているということは、もちろん大変大事な点だとは思いますが、それにしてもですね、陽性率もそう低くないと思いますので、そういう意味ではですね、200人を超える陽性者の方が、患者さんがですね、確認されているということについては、大変これは憂慮すべき事態ではないかというふうに思っております。
 それが更にですね、首都圏ですね、神奈川、千葉、埼玉という隣県にもですね、広がって、2桁の感染者が毎日毎日、連日ですね、確認をされているということをお聞きをいたしますとですね、大変厳しい状況ではないかというふうに思っております。
 そういう中で、愛知県はですね、現段階において、7月に入ってからはですね、昨日まで12日間でありますが、12日間のうち9日間が感染者が0、3日間で2人、2人、2人でありますから6人ですが、その6人は全てやはり東京及び首都圏とのですね、接触といいますか、関係があったということが確認をされております。
 ということなので、これは新幹線で一本ですからね、東京-名古屋で1時間40分という時間距離でありますので、そういう中でですね、東京・首都圏でこれだけの多くの方が陽性者、患者さんが発生しているということは、本当に憂慮すべき事態だと思いますし、この状況は引き続きですね、しっかりと注視をしていかなければならないというふうに思っております。
 私どもはですね、そういう意味では、引き続き状況はしっかり注視をし、私も再々申し上げておりますが、県民の皆様にはですね、是非そうしたことを踏まえて、適切な行動をお取りをいただきたいというふうに思っておりますし、不要不急のですね、移動等々はですね、これはお控えをいただいた方が良いのではないかというふうに思います。ですから、そういう意味では、不要不急の移動、首都圏との移動等々はですね、これはお控えをいただくということが適切ではないかと思います。
 ただ、一方で、愛知県の今のこの足元の状況を見ますとね、やはりこういう状況の中で、あれもやめる、これもやめる、全て自粛だということになりますとね、これは社会、経済が成り立たないというのも、一方で事実であります。やはり感染の拡大防止、予防と併せて、社会経済活動を回していくということをね、両立させていくということは、これは不可欠なことであります。そのことは、私は2月、3月の当初からずっと申し上げてまいりました。
 そういう思いで、この一旦の自粛なり休業要請、それから解除、社会経済活動の再開ということも取り組んでまいりましたということでありますので、私は、一律にですね、東京・首都圏とのですね、移動を自粛をしていただくということを申し上げることは、現段階ではですね、考えておりませんが、県民の皆様お一人お一人にですね、やはり適切な行動をお取りをいただきたいということで、一律な移動、行動の自粛を求めるものではありませんが、不要不急のですね、不要不急のそうした移動、行動については、お控えをいただいた方が良いのではないか。そこは適切に御判断をいただくということだと思います。
 その一方で、やはりこの社会活動、経済活動はしっかり回していく。そのことをですね、バランスをとってやっていかなければならないというふうに思っておりますので、そうした点をお願いをしたいというふうに思っております。
 もちろん私ども、感染拡大の防止のですね、活動指針というのを5月末、5月の26日に出させていただいておりますし、順次、その時々の状況に応じてですね、改訂もさせていただいておりますが、そこにありますように、やはり「新しい生活様式」、マスクの着用でありますとか、また、ソーシャルディスタンス、距離を取るということでありますとか、また手指消毒の徹底でありますとかですね、「三つの密」を避ける、そうした「新しい生活様式」をしっかりとですね、励行していただくということを是非お願いをしていきたいというふうに思っております。
 それが第1点でございます。
 それから、2点目は何でしたかね。もう一回確認させてください。
【質問】 以前、駅で検温などをやられたと思うんですけど、新幹線の入り口とか。県外からの移動者に対して何かやられる予定とか、もし御検討があれば教えていただきたいなと。
【知事】 あれはですね、ゴールデンウイークの期間中にですね、初日は私も参りましたが、緊急事態宣言の最中でもありましたし、ゴールデンウイークでやはり東京・首都圏からのですね、帰省のお客さんとか、そういった方も増えるのではないかということもありまして、ある意味で象徴的にですね、お気を付けをいただきたいという意味で、名古屋駅で検温とPR、アピールをですね、させていただいたわけでございます。
 ということでありますので、今現段階は、あれは緊急事態宣言中でありましたので、今はですね、そういう状況ではありませんので、今すぐそうした形の活動をですね、やるということにはならないと思っておりますが。
いずれにしても、お一人お一人がこのコロナウイルス感染症のですね、感染防止、拡大防止にお気を付けをいただくということは必要なことだと思いますので、是非是非、お一人お一人が適切な行動をですね、心がけていただくようにお願いを申し上げたいというふうに思っております。
 以上です。

【質問】 今、知事もおっしゃったとおり、東京・首都圏では感染者が非常に増えている一方で、足元の愛知県では非常に落ち着いている状況が続いているわけですけれども、この違い、この差というのはどこから生じたというふうに知事としてはお考えでしょうか。
【知事】 我々はですね、様々な感染拡大防止対策をですね、ずっと、2月以降ですね、取って、また取り組んでまいりました。
 そういう意味でですね、3月、4月にですね、やはり東京・首都圏や大阪・関西方面に比べてですね、愛知県が非常に陽性者、患者さんが少なかったというのは、私は、早期に検査に努めですね、4日というのを待たずにですね、大体2日ぐらいで検査をし、4月の半ばの日本内科学会の緊急シンポジウムに提出された資料に、これはお医者さんが作られた資料ですが、その段階で愛知県は、発症から検査を経て確定するまでが3.8日。東京が8.4日という、そういう差ではないかというのを発表されておりましたが、私もそれは一つの見立てではないかというふうに思います。
 そういう意味で、この健康観察者、濃厚接触者をできるだけ早く追っかけて検査をして、そして治療に結びつけていったということで、クラスター対策が功を奏したというふうに思っておりますが、その後ですね、今、更に東京・首都圏を始めそういったところがですね、感染者が増えていっている中で、愛知がこれにとどまっているということについては、これは県民の皆様にですね、様々に感染拡大防止対策を取っていただいて、適切な行動に心がけていただいていることではないか、そういう結果ではないかというふうに受け止めております。
 現在、東京はもう7,000人を超えたんですよね。大阪も2,000人を超えて、私ども愛知県は、人口では全国4番目でありますが、感染者の数では9番目ということでありまして。それも、8番目が福岡、福岡は900ですから、そういう意味では大分差があってということになりますので、そういう意味ではですね、多くの県民の皆様の御協力の賜物(たまもの)ではないかというふうに思っております。
 なおですね、検査件数等々でありますが、現段階で、先週もですね、週半ば、平日はですね、157件とか141件とか、6月に比べても多いぐらいの件数をですね、やっておりますし、もともと、皆さんも御案内のように、こういう季節になりますと、いわゆる感染症、インフルエンザのような感染症もですね、そういう患者さんの数は減る季節ではありますよね。暑くて、高温多湿でありますから。人間のこの鼻と喉の粘膜がダメージを受けませんのでね、あんまり。
 そういう意味では、そこで感染、ウイルスが広がるということが、危険が少なくなるということで、減ってくる時期ではありますが、症状がある方、それからまた陽性が確認された方の濃厚接触者、健康観察者については積極的に検査をやっておりますので、そういう意味で、こうした検査件数ということでありますが。
 いずれにしてもですね、今、検証委員会をこの間立ち上げましたので、7月3日にね。まずは、この今月末に向けて、第1波、最初の山をどういうふうに見て、どういうふうに対策していくかということについての検証と、この秋冬が想定される第2波に向けての備えのですね、対策、対応をですね、しっかり作っていきたい、そういうふうに思っております。
 それとですね、やはりもう一つあるのは、東京・首都圏というのはやはり、特に東京はですね、街、いわゆる密集度がやはり愛知・名古屋とは大分違うかなということはあろうかと思います。大変、東京は駅駅にですね、大きな繁華街がいっぱいあって、そういう密集度はやはり相当違うのではないかと思います。
 ゴールデンウイーク中に、とある新聞がですね、愛知なり名古屋が感染者が少ないのはどういうあれだろうとかいうことで、学者さんのいろんな分析等を特集で載せておりましたが、やはり東京や大阪ほど密集度が高くないということでありますとか、やっぱり車社会でね、通勤なんかもそういった方が多いのではないかとかですね、いろんなことを分析されておりましたが、それも当たっているのではないかというふうに思います。
 ただ、いずれにしても、県民の皆さんの御努力によるものというふうに思っております。こういう傾向がですね、これからも続くように、我々としてはしっかりと取り組んでいきたいというふうに思います。

(3)令和2年7月豪雨について
【質問】 豪雨についてお伺いしたいんですけれども。
 特に被害の大きかった熊本県の球磨(くま)川の流域では、水害の前に行政は何をすべきか、住民は何をすべきかという水害のタイムラインみたいなものがあって、そういう仕組みにのっとって、むしろ早め早めに避難準備をしていたとか、村によっては対策を早め早めにしていたんですけれども、今回、夜間に短時間に想定を上回る雨量があって、それが間に合わなかったということが地元では言われています。
 愛知県にとっても人ごとではないと思うのですが、一昨年に西日本豪雨があったばかりで、専門家の中には、もう異常気象が普通になったので、これまでの対策では駄目なのではないかという意見があります。
 これは国を中心にこれから考えていくことなんですけど、行政がより積極的に、半ば強制的に住民の避難を命令したりとかですね、住民がもっと早めに動かなきゃいけなとかという、これまでの対策では駄目なのではないかという議論がもう出ているのですが、これからの台風シーズンを控えてですね、知事の見解が何かあれば教えてください。
【知事】 もうこの何年間ですね、ほぼ毎年、それもこの梅雨の時期に、いつも大体、梅雨の後半にですね、何ていいますか、集中豪雨が発生をして大きな水害が起きるというのが、ほぼ年中行事のようになってまいりました。
 ただ、今年はむしろ、今はもちろん、もう梅雨の末期、こういう形になっておりますが、今年はこの6月中からもですね、そういう集中豪雨がね、一部といいますか、あったということなので、そういう意味では、やはり地球温暖化なり、気候が非常に、何ていいますか、荒々しくなってきたと、傾向が変わってきたというのは、私だけでなくて多くの皆さんがね、感じておられることではないかというふうに思います。
 そういうことであればですね、やはりなかなか、河川の護岸整備だとかダムだとか、ハード整備は1年や2年ではすぐできませんので、そういう意味では、そういったものも、もちろん粛々とやっていくということではありますが、着々とやっていくと、計画的にやっていくということでありますが、ハードと併せてソフトがね、大事だということはおっしゃるとおりだと思います。
 今回もですね、熊本県さん及び九州のああいう各地区でもですね、早め早めの避難ということが功を奏したという報告なり報道もね、されておりますので、関係の皆さんは本当に御努力されておられると思いますが、それを上回るですね、スピードで雨が降り、水が増してと、今おっしゃるとおりだと思います。
 ということでありますので、やはりそういったものをしっかり、その状況なり結果なり、客観的なデータを分析をしてですね、我々としても、それは今後の対策に生かしていきたいというふうに思っております。
 我々愛知県のですね、防災の様々なガイドラインにつきましても、いろんな災害が起きる度に、それを参考にしながらですね、寄り寄り、早め早めの避難とか、そうした対策に役立てるようにしております。しておりますので、今回のですね、西日本豪雨といいますか、今回の令和2年7月豪雨ですか、これについてもですね、また、まずはまだちょっと、まだ雨があれですからあれですが、落ち着きましたら、様々なデータを分析、検証して、今後の災害対策に生かしていきたいというふうに思っております。
 あわせて、やはり危険箇所というのは我々はもう既に把握をしておりますので、そういったところをより重点的にですね、ハード整備もやりますが、ソフト面でのそうした災害防止対策のガイドライン等々もですね、改訂しながら、対策をしっかりやっていきたいというふうに思っています。

【質問】 行政的に避難の呼び掛けを今のシステムより更に一段階上げて、より強制力を強めるようなことをした方が良いのではないかみたいな議論がある件についてはどうですか。
【知事】 これはですね、実際問題、そういうケース・バイ・ケースだというふうに思います。そして、場所にもよるというふうに思います。
 そういう災害が非常に起こりやすい場所で切迫した状況になるということであればですね、私は、この避難のですね、要請も少し強制力を持たせるということも必要ではないかというふうに思います。
 それともう一つあるのは、やはりそういう、何ていいますか、土砂災害等々が発生しやすいところというのは、山が迫っているような、そういう山間地ですよね。そういったところは、やはりどうしても住民の方がですね、やはり傾向として高齢化、そしてまた過疎化という形になってくると、若い人が少ない中での高齢者の集落ということになりますと、それはやはり早め早めのですね、避難というのが大変大事だと思いますので、ケース・バイ・ケースではありますけれども、傾向としてはね、より強制力を持った形での避難の要請ということは、これはね、必要だと思います。
 これから我々は県のガイドラインを改訂していきますが、そこはやはり、今回の熊本や九州の状況、それからまたお隣の岐阜県でも大変多くの雨が降っておりますので、岐阜県でのですね、そういった実例なんかも参考にしながらですね、今おっしゃるように強制力を持った形での早め早めの避難、これはガイドラインを改訂する際に念頭に置いて、やはりある程度入れ込んでいかなければいけないのではないか、そういうふうに思います。