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スペシャルコラム

レギュラーさん

レギュラーさんプロフィール
吉本興業株式会社所属。松本康太さん(1979年5月16日京都府生まれ)、西川晃啓さん(同年8月11日京都府生まれ)が1998年にコンビ結成。2004年「あるある探検隊」ネタでブレークし一躍人気者に。05年「NHK上方漫才コンテスト」最優秀賞受賞。14年、介護職員初任者研修資格を取得。17年、レクリエーション介護士2級を取り、漫才師として活躍しながら介護イベントなどで認知症への理解を広める活動や施設でのレクリエーションも行っている。

更新日:2019年10月31日
取材日:2019年6月

介護職員初任者研修とレクリエーション介護士の資格を持つお笑い芸人、レギュラーの2人に介護施設での活動を聞く後編。レクリエーションの様子や介護職を目指す人へのメッセージを聞きました。

お笑い芸人ならではの空気感を大切に

西川さん:
レクリエーションをするとき、自分らだけで進めるんじゃなくて、回想法といって昔のことを思い出してもらえるようにしています。例えば「この中で一番のご長寿さんは?これまでで一番おいしかったものって何ですか?」とか。「うどんやなー」と答えがきたら、「どこで食べはったんですか?」と思い出してもらう。「おいしいうどん屋近くにあります?」と聞くと、「どこどこがおいしいで!」とか、「いやそこのうどんは出汁が…」ってみんなの会話が広がっていくのが理想です。
松本さん:
誰かが何か言うと絶対みんな乗っかってくる。それを面白おかしくすることを心がけています。例えば誰かがこけたとして、こけたらあかんやん!って本人が恥ずかしくないように笑いに変えるのがお笑い芸人やと思うんですよね。恥ずかしいことしてないよ、っていう空気感が芸人さん独特のもんやと思うんで、そこを生かせたら。それが他のレク介護士さんとは違う点かなと思いますね。
西川さん:
でもね、ドキドキします。どんな反応が来るのか。返ってくる答えは基本「分からん」ですからね。
松本さん:
「分からん」を2回言われると、みんなが心配しだすので他の人にいきます。それも経験で判断できるようになってきました。あるとき、職員さんと大声でしゃべっている利用者さんがいたんです。西川君が「好きな食べ物何ですか?」って声を掛けたら「やかましいんじゃ!」と怒鳴られて。そのときは僕が「今のはどう考えても西川くんが悪いわ〜。西川くんの聞き方がいかん。それもう威嚇やわー。ごめんなさい」って。その人も落ち着いて、周りは笑ってくれました。怒鳴った方も悪気は無い。そんなとき、笑いに変えられたらいいですよね。

介護入門にぴったりなレク介護士

西川さん:
僕ら1時間介護レクリエーションをやらせていただいて、「また来てなー」とか「これからも応援するし頑張ってや」って言っていただけると、ほんまやって良かったなって思います。帰りに車椅子でタクシーのところまで来てくれて、泣きながら「ありがとう」って言ってくださる方もいました。介護職のやりがいも、感謝されることですよね。介護の仕事に興味を持っている方には、レクリエーション介護士として関わってみるというのも一つやと思います。自分の趣味や得意なもの、マジックとかヨガとか外国語とか何でもいいんです。
松本さん:
たまたま僕らはお笑いやってるんで、皆さんによくしゃべってもらえるような回想法をやっていますけどね。
西川さん:
ギャグ体操とか入れながらね。例えば“あるある探検隊“と声出しながら動くのは、デュアルタスクといって2つのことを同時に行うことで脳が活性化されるんですよ。レク介護士として施設とか行って利用者さんと触れ合って楽しさを感じてもらって、更にやりたいと思ったら介護職員初任者研修取って介護職員になっていただくこともできると思います。

夢は高齢者施設全国ツアー

西川さん:
漫才師さんはよく大きなホールで全国ツアーをやりますけど、僕らはいつか施設や事業所の全国ツアーをやりたいです。地元の人も招待して、ライブ後は皆さんで触れ合ってもらう。いろんな土地の先輩方とお話しできますしね。介護職に就こうか迷っている方はとりあえず現場に来ていただいたら、そんな悪いイメージはなくなると僕は思います。
松本さん:
介護レクは僕らにとっても知識になる。財産になると思います。僕らがどんなレクをやっているか知りたい方は僕のインスタをチェックしてください(笑)おこがましいですけど、一緒にがんばりましょう!
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