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働く人のゴカイ インタビュー

短大で資格を取得してから介護職へ 介護職員 道家 里奈さん(28) 社会福祉法人 慈雲福祉会/アルメゾンみづほ 特別養護老人ホーム 介護福祉士、介護支援専門員

取材:2016年12月21日

施設訪問で興味を抱き短大で資格を取得

 介護職を目指したきっかけは、子どものころから人の役に立つ仕事をと思っていたこと、お年寄りが好きだったことが理由です。介護という言葉は分かりませんでしたが、叔母が介護職員をしていて、中学2年生のときに施設の夏祭りに遊びに行き、こういう仕事があるんだと知りました。そのときは私もお年寄りのお世話ができたらいいなという気持ちでした。
 中学校3年生で進路を決める際に総合学科がある高校を選び、介護の道へ進もうと決意し、短大に進学して介護福祉士の資格を取りました。短大時代の実習で最初、何をやればいいのか分からず、仕事の大変な部分も見え不安に思ったこともありました。しかし、職員さんたちが生き生き働く姿を見てやりがいのある仕事だということも分かったので、やはり自分の進む道はこれだと確信。就職して介護支援専門員(ケアマネジャー)の資格も取得しました。

未経験者でも気持ちで追いつき、追い越せる

 介護福祉士として働き始めて9年です。入所された時に全く無気力だった方が、少しでも前向きな気持ちを取り戻して笑顔を見せて下さったり、日々の暮らしの中でのリハビリで、もう一度元気を取り戻される姿を見ると仕事のやりがいを感じます。また、その様子を見て周囲のご利用者も自分も元気になりたい!と、前向きな空気がリビングに広がるところを見ると、人間らしくていい仕事だなと痛感します。

道家 里奈さん

 大切なことはチームワーク。最近ICTを導入して記録は全てタブレット端末でその都度入力します。その情報をもとに、介護スタッフ、看護スタッフ等他職種との情報共有もします。それでもやはり気になることや大切なことは、しっかりと言葉で申し送ってチームワークを保っています。
 9年目となると中堅の立場となり、未経験のスタッフへ教えることもあります。未経験者の場合、事前の研修と併せて、指導者についてまわって仕事を少しずつ覚えてもらいます。未経験でも、「人」が好きで、その人の役に立ちたいという気持ちがあればやっていけます。その気持ちがご利用者からの信頼を生みやりがいを見出し、最短で介護福祉士の資格を取得して大活躍しているスタッフが沢山います。

楽しいことの方が多い介護の仕事

 友達からよく大変な仕事でしょう?と聞かれますが、どうしてそんなイメージがあるのでしょうか?楽しいことの方が多いです。普通の暮らしの中でお茶を飲んだり、お出掛けしたりして、当たり前の暮らしに幸せを感じる。一緒に泣いたり笑ったり、感動できる仕事ってそんなにないと思いますよ。私の施設は、介護リフトや介護ロボットなどを導入してスタッフの体力的な負担を軽減する工夫をしてもらっているので、腰痛に悩まされている介護スタッフはいません。見学に来ていただければ分かりますが、外から思っているほど大変でもきつくもないですし、楽しいこともいっぱいあるということを知って欲しいです。

道家 里奈さん

 お給料も施設によるかとは思いますが、ここは社会福祉法人なので安定していますし、困ることはありません。残業は全くありませんし、法人内の各施設に事業所内保育所があるので、女性も働きやすい職場です。結婚・出産を機に退職するスタッフは最近はあまり見かけません。
 「科学的根拠に基づいた介護」を勉強し、これまで特養で寝たきりで入所された方が歩けるようになったり、特養入所の方の「おむつ使用率ゼロ」を達成できました。今はショートステイを担当していますが、ショートステイご利用者も認知症ケアや口腔ケアなどの「科学的介護」を行い、より長く在宅生活が続けられるような生活援助をしたいと思っています。将来的には介護支援専門員の資格を生かし、相談業務にも取り組んでみたいと思っています。

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