取材:2017年10月28日
母が介護福祉士で介護の仕事をしていることから私も介護福祉士を目指すようになりました。小学生のころ、一度母の仕事に付いていったとき利用者さんとお話する機会があったのですが、利用者さんが母にとても感謝していて、母がいないと生活していけない、本当にありがとうって言ってくださり、お母さんってすごい!私も将来お母さんみたいになりたいと思うようになりました。祖母も以前は介護の仕事をしていて叔父もケアマネジャーなので、福祉の仕事に対して親しみを持っていたこともあると思います。
中学生になり、職場見学で老人ホームとデイサービスにお邪魔させていただいたときもすごく楽しくて、やっぱり介護の仕事しかないと確信しました。高校は日本福祉大学付属高校に進学し、現在は中央福祉専門学校で勉強しています。
介護福祉士を目指すことについて、母には体が小さいので大変ではないかと最初は心配されました。でも介護の仕事以外には就きたくないという熱意が伝わったのか、今は応援してくれています。母からはとにかく利用者さんの話をよく聞きなさい、あとは笑顔が大事だとアドバイスされました。
残念なのは介護のことをよく知らない友達に、この仕事がきつくて大変であるとか、給料が安い仕事だと思われることです。もちろん簡単な仕事ではありませんが、それだけじゃないって思います。固定観念でマイナスなことばかり言われる状況は変わってほしいですね。
長期の施設実習の中で感じたのは、利用者さんの笑顔が自分のやりがいになっているということです。利用者の方に「あなたは笑顔がいいから介護の仕事が向いている。最後まで夢を追いかけてね」と言われたときは、すごく嬉しかったです。

ただ、専門学校で1年半勉強して頭の中では理解していても、実際現場で支援するとなると頭の中が真っ白になってしまって。できるはずのことができなかった経験も多く、落ち込んだこともありました。そんなときでも利用者さんは「ありがとうね」って言ってくださるんですよ。も〜抱きしめたくなっちゃいます(笑)
実習中は利用者さんの笑顔を見られることがやりがいですし、おしゃべりしているだけで楽しいです。認知症のために30秒で忘れてしまって同じ話を繰り返す利用者さんの笑顔がとても素敵です。この方がもっと自分らしく生活していけるためには、私はどう支援していけばいいのかを考えるのが楽しいです
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私が4年制大学に進学せず、専門学校を選んだ理由は、早く社会に出たかったことと、専門学校で専門知識を学んでおけば現場に出たときにいろいろな支援ができると思ったからです。もちろん国家資格取得にも役立つということもあります。専門学校では同じ夢を持っている仲間と出会え、実習のときに相談したり共感し合ったりすることもできます。

専門学校で学ぶことは支援の基礎的なことです。現場に出ると介護職員さんは利用者さん個々にあった支援を展開されています。私自身の課題は利用者さんのできること、できないことをきちんと頭に入れて支援をしていくことだと思っています。
介護の仕事は大変なこともありますが、それ以上に楽しさややりがいを感じられます。利用者さんの笑顔を間近に見ていると、この人達のために何かできることはないかなって考えるのが楽しくて、実習の一日一日があっという間に過ぎていきます。ぜひ興味を持って取り組んでいただきたいと思います
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