取材:2018年7月2日
介護職の道に進むことになったきっかけは、高校時代に出会った今の施設長です。私のアルバイト先のコンビニにお客さんとして来ていて、よく話すようになり施設見学に誘っていただいたこともありました。このころから興味が沸き始め、その後知り合いの紹介で見学に行った施設に今の施設長がいらっしゃったのです。最初は興味本位でしたし、介護について全く知識もありませんでしたが、縁を感じ、純粋にやってみたいと思って入職を決めました。
入ってみたら、思った以上に自分の性に合っていました。介護の仕事は大変だといわれますが、どんな仕事でもどこかで人とつながっていて、その人を思いやりますよね。ここでは、それがより直接的なだけなのです。入ってからしばらくは、仕事が大変というよりも自分に知識や技術が足らないことで、利用者さんの困っているときにできることが少ないという点では辛かったです。
今は経験を積んで、今年の3月には介護福祉士の資格も取得できたので、利用者さんの力になりたい気持ちが一層強くなっています。
やりがいは、新人のころから変わっていません。それは月並みですが、利用者さんのために何かすることで、笑顔になってもらえたり、ありがとうと言ってもらったとき。最近は、食事や排せつ、入浴以外に余暇の過ごし方一つ取っても、利用者さんの状況に合わせて工夫したケアができたり、利用者さんのちょっとした違いにも気付くことができるようになって、その回数も増えました。介護職の道に進んでよかったと思える瞬間の一つです。
利用者さんの中には、自分たちがいないと当たり前の日常が送れない方もいますが、どんな利用者さんでも一緒に過ごすことで、私自身も成長させてもらっています。たとえ介助を必要としていても、人生の大先輩であることに変わりはありません。学ぶところはたくさんありますし、関われば関わるほど「心が分厚くなっていく」自分がいます。
昨年からはユニットリーダーをやらせていただいています。まだ5年目ですが、若いうちから責任のある仕事を任せてもらえるのは、介護の現場ならではかもしれません。困ったことがあっても上司や同僚がサポートしてくれるので、安心してリーダーの仕事に邁進できています。
将来の目標は、今の施設長のようになることです。施設長は、毎朝の起こしの介助から食事の介助などまで現場の職員と同じ仕事もこなしているのですが、そんな現場第一の施設長にいつかなりたいと思っています。
もし介護職の仕事に少しでも興味がある人は、迷わずやってみてほしいです。寝たきりや認知症などの疾患は、誰もが持っているリスク。そう考えると、今元気な自分が支えていることを実感できる介護の仕事は悪くないと思いませんか。さらに、どんな仕事よりも「ありがとう」が聞けるはずなので、やりがいが尽きることはありません
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