取材：2022年10月4日
私は母の仕事の帰りが遅く、近所に住んでいた祖母の家で毎日晩ごはんを食べていたこともあって大のおばあちゃん子でした。祖母は左半身に麻痺があり、週3回訪問介護員が来てくださっているのを見ていて、介護の仕事に興味を持ちました。小学生ごろの話です。中学2年生のときの職場体験もグループホーム。そこで職員さんたちの働きぶりを見て、私もこの仕事をやりたいと思い、介護職員を目指しました。
福祉系の高校に進学しようかとも考えたのですが、母に相談したところ、高校は普通科に行くようアドバイスされました。母は小学生のころから私が介護の仕事に就きたいと思っていることを知りながらも、他のことにも視野を広げられるようにと考えていたようです。普通科に進学後、「高齢者から話を聞く会」があり、参加したお年寄りが施設の職員さんたちにいつも助けられているとか、職員さんは優しい方ばかりという話を聞いて、もう絶対に介護職員になると決めました。
高校卒業後、いろいろある専門学校の中からここを選んだのは、オープンキャンパスで先輩が優しかったことと、どこよりもマンツーマンでの指導を重視していて先生との距離が近いこと。自分に合う校風だと思いました。
実習はまだ介護老人保健施設だけ。車椅子を押して散歩に行った際、段差につまずいたりして何回も謝ったりしていたにも関わらず、最後に利用者さんが「ありがとう」と言ってくれて、とても嬉しかったです。驚いたのは、職員さん全員が利用者さん一人ひとりの状態を理解していたことです。実習に行く前は、1人の職員さんが1人の利用者さんを担当していると思っていました。私が排泄介助を見学していたとき、この方は全部自分でできるとか、その方はズボンだけ上げてあげればあとは自分でやってくれるとか、一人ひとりを理解していて、想像と違ったのでとても驚きました。利用者さんが何十人もいる施設だったのですが、職員全員が利用者さん全員のことを理解していて「これが現場か！さすがだな、すごいなー」って思いました。実習では、介護職は魅力的で楽しい仕事だと再確認できたことも良かった点です。直接自分の手で人を支援でき、「ありがとう」って言ってもらえる。そして利用者さんが笑顔になる瞬間に出会えることが一番いいところだと思います。
将来は利用者さんからも職員さんからも頼られる介護福祉士になりたいと思っています。熱意を持って仕事をし、職員さんからは仕事を任せられる人に、そして利用者さんからは「このひとなら安心して介護してもらえる」と思ってもらえる介護福祉士になりたいです。私も実習で「この人、誰からも信頼されているな」と思える職員さんを見つけました。自分もこうなりたいと感じましたし、ホント、かっこよかったです。
実習後、学校の友達と実習での体験を話し合ったりしましたが、友達も目標とする介護職員像がはっきりしたようで、実習は技術を学ぶだけの機会じゃないと感じました。自分は利用者さんとの話題づくりが苦手だと分かりましたし、今後はそこを学んでいきたいと目標ができました。
介護職に興味を持っている皆さんには、興味を持った仕事をとにかく調べてみてと伝えたいです。もし違うと思ったらまた新しく探せばいいと思います。私も介護の仕事のこと、専門学校のことを色々調べました。そして親にも意見を聞きました。たくさん調べて前準備もしっかりしたことでこの学校を選んだことも後悔していませんし、介護の職を選んだことも後悔していません。やはり調べてよかったなと思っています。
