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働く人のゴカイ インタビュー

社会福祉法人 成仁会 特別養護老人ホーム メドック東浦 松谷純那さん

取材:2023年2月24日

子供の時の思い出が介護職を選んだきっかけ

 「介護福祉士」の仕事を意識したのは、高校2年生の時の職場体験です。介護施設を訪問していろいろと話を聞くなかで、利用者さんが起きてから眠るまでの生活全体を支援する仕事があるんだって知りました。
 実は小学1、2年生の頃、自宅で曽祖父を介護していて、両親が食事や排泄を手伝っていました。その時のことが思い浮かんできて、「当時は見ているだけで何もできなかったけど、成長した今は違う。医療福祉の現場で働きたい」と強く思ったのです。

松谷純那さん

 このことを両親に話したら、「本当にいいの?」と最初に聞かれました。介護を経験したからこそ、大変な面もあると感じたからだと思います。だけど、私は大変さも含めて挑戦したいと考えていました。最終的に両親も「やりたいことを目指して」と背中を押してくれました。
 専門学校で学んで資格を取得し、今の職場である特別養護老人ホームに入職。もうすぐ1年がたとうとしています。

コミュニケーションをとって気持ちが通じた時がやりがい

 実際に働き始めて、全てが教科書通りにいくわけではないと感じています。例えば、利用者さんとコミュニケーションをとる時、こちらが笑顔でいたら相手も笑顔で応えてくれるのではないかと明るく接したところ、あまりうまくいかないことがありました。そこで、“笑顔一本”では、私の感情が伝わらないのかもしれないと考え直し、相手と同じ表情をしてみることに。利用者さんの気持ちに寄り添うようにいろいろな感情を表現したら、心の距離が近づいてきたと思います。

松谷純那さん

 こうしてコミュニケーションの奥深さを実感するなか、利用者さんと心が通じ合った時にやりがいを感じます。入職して1、2ヵ月後、ある利用者さんから拒否されたり、近づかないでと言われたりして戸惑ったのですが、私はどうしてもその方と仲良くなりたかったんです。何度も何度も機会がある度に話しかけました。3週間ほどたった頃、その方が離れた場所にいた私を見つけて、「あっ来たね!こっちへおいで」と迎え入れてくれたのです!本当にうれしくて感激しました。難しいことがあっても、途中で諦めたら自分に負けると思っています。やりたくて始めた仕事、この先もいろいろ試しながら続けていきたいです。
 最近、経験が一つひとつ増えてきて、仕事も少しずつスムーズにできるようになってきました。入職時は教えられたことしかできませんでしたが、少し余裕が出てきたので、「これまでと違うこともやってみよう!」と思い、余暇活動に力を入れています。テーマは、体力が落ちて眠る時間が長くなりがちな利用者さんに、起きている時間をいかに楽しく過ごしてもらうか、です。その方法として、できる範囲で体操をしてみたり、懐かしい音楽をかけて一緒に歌ったりしています。利用者さんが美空ひばりさんなどの昔の歌謡曲を聴いて、和んでくれたらいいなと思います。
 1年近く介護福祉士として働き、この仕事の魅力は、利用者さんを終身に渡ってサポートできることだと感じています。だからこそ、私たちが一番の理解者であり、心を許せる最も身近な存在でいることが大切だと思います。

みんなの力で介護の質をより高めていきたい

 今後のキャリアとして思い描いているのは、実務経験をしっかりと積んで、施設長になることです。利用者さんの身近にいたいので現場を離れるのは寂しいですが、安心・安全を支える仕事を、同じ志を持つ人たちとやっていきたい。そのための環境づくりにも取り組みたいと思うからです。
 そして目指すのは、みんなで介護の質を高めること。知識や技術はもちろん必要ですが、それだけでなく、チームの知恵とか気持ちを合わせて、利用者さんに安心して過ごしてもらえるようにしたいと思います。職員によって質のバラつきがなく、高いレベルで同じサービスを提供することが目標です。

松谷純那さん

 私が高校生の頃、医療福祉業界を目指したいと周りに伝えたら、友達はあまりイメージが湧かなかったみたいでした。やはり介護の仕事は、高校生や中学生の皆さんには想像しにくいかなと思います。だからまず、介護の現場を見てほしいです。その場の雰囲気を肌で感じて、体力もいるし大変な面があることも知ってほしい。できれば、まずは学校の先生に見学に来てもらって、それから生徒の人たちにも興味を持ってもらえたらうれしいです。

社会福祉法人 成仁会 特別養護老人ホーム メドック東浦
社会福祉法人 成仁会 特別養護老人ホーム メドック東浦

社会福祉法人成仁会は、地域福祉への貢献を目指し、特別養護老人ホームをはじめ、ショートステイ、デイサービス、グループホーム、居宅介護支援事業所を開設。子供たちの健やかな成長と、仕事と家庭の両立を目的に保育園も設けています。メドック東浦では、良いサービス、地域の信頼に努めているほか、「人創り」を社是としており、職員が安心して働けるように「MEDOC職員行動規範」を作成。「笑顔と挨拶」「全員が主役」「みんなで成長」などが盛り込まれた10項目を定めています。積極的に実践している職員は、一緒に働く職員たちの投票によって「グッドスタッフ」に選ばれ、表彰される制度もあります。

問い合わせ先:社会福祉法人 成仁会
特別養護老人ホーム メドック東浦
知多郡東浦町大字緒川字猪伏釜110番地

TEL:0562-82-2226

FAX:0562-83-2248

URL:http://medoc-care.jp

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