目次へ戻る

I 少子化の現状

1.計画策定の背景

<図 1章−I−1>
愛知県の総人口の推移
愛知県の総人口の推移


<図 1章−I−2>
出生数・合計特殊出生率の推移(愛知県)
出生数・合計特殊出生率の推移(愛知県)


<図 1章−I−3>
出生数・合計特殊出生率の推移(全国)
出生数・合計特殊出生率の推移(全国)

  • 国の予測では、平成18年をピークに全国の人口は減少しはじめ、人口減少社会に突入します。
    愛知県では、同じく国の予測によれば、平成22年にピークを迎え、平成37年には700万人を割り込むと予測されています。

<図 1章−I−4>
愛知県の年齢3区分人口の推移
愛知県の年齢3区分人口の推移

  • 愛知県における婚姻数は、昭和46年をピークとして、その後減少し、平成に入ると増加に転じています。
    その後は、一進一退の状況となっています。
    出生数については、昭和48年をピークとして、その後、一貫して減少傾向にあります。

<図 1章−I−6>
愛知県の婚姻数と出生数の推移
<図 1章−I−6>
全国の婚姻数と出生数の推移
婚姻数と出生数の推移

  • 初婚年齢については、夫は昭和50年代後半から、妻は、昭和45年頃を境に高くなっています。

<表 1章−I−1>
平均婚姻年齢(初婚の夫・初婚の妻) の推移

(単位:歳)
  昭和
35年
40年 45年 50年 55年 60年 平成
2年
7年 11年 12年 13年 14年 15年
愛知県 26.9 27 26.8 26.9 27.7 27.9 28 28.2 28.5 28.6 28.9 29.1
全 国 27 27.2 26.9 27 27.8 28.2 28.4 28.5 28.7 28.8 29 29.1
愛知県 24 24 23.8 24.3 24.7 24.9 25.4 25.9 26.6 26.8 26.9 27.2
全 国 24.4 24.5 24.2 24.7 25.2 25.5 25.9 26.3 26.8 27 27.2 27.4
(備考) 資料 厚生労働省大臣官房統計情報部 「人口動態統計」

  • 愛知県の人口が大きく増加した昭和35〜48年(I期)、昭和49〜62年(II期)及び昭和63〜平成13年(III期)を比較すると、I期については自然増加と社会増加の両要因より、II期とIII期の各期間については、自然増加が主な要因となり人口が増加しています。
     ※ 人口が増減する要因は大きく自然増減と社会増減の2種類に分けることができます。このうち、自然増減は、出生と死亡の差を、社会増減は、転入と転出の差を言います。

<表 1章−I−2>
愛知県の人口増加の内訳

    人口増加
(総数)
人口増加の内訳
自然増加 社会増加
I期 昭和35年→48年 155 94 61
II期 昭和49年→62年 71 75 △4
III期 昭和63年→平成13年 48 40 8


  • 愛知県の人口について、I期〜III期の各期間で全国と比較すると、I期の人口増加率は全国のそれを大きく上回っており、II期及びIII期では、全国の人口増加率を若干上回っています。

<表 1章−I−3>
人口増加率の比較
(単位:%)
  愛知県 全国
I期 昭和35年→48年 +36.7 +16.8
II期 昭和49年→62年 +12.1 +10.6
III期 昭和63年→平成13年 +7.3 +3.7


  • 概ねI期〜III期の各期間において、出生数と婚姻数の各期間における最高点と最下点の増減を全国と比較(図 1章−I−5・6を参照)すると、出生数では、I期の出生数の増加率は全国を大きく上回っており、II期の出生数の減少率は全国を若干上回っており、III期の出生数の減少率は全国を下回っています。
     また、婚姻数では、I期の婚姻数の増加率は全国を大きく上回っており、II期の婚姻数の減少率は全国を若干上回っており、III期の婚姻数の増加率は全国を上回っています。

<表1章−I−4>
出生数の増減率(最高点・最下点の増減)の比較
出生数の増減率(最高点・最下点の増減)の比較

<表 1章−I−5>
婚姻数の増減率(最高点・最下点の増減)の比較
婚姻数の増減率(最高点・最下点の増減)の比較

  • 愛知県の合計特殊出生率については、全国とほぼ同様の減少傾向となっています。
<図 1章−I−7>
合計特殊出生率の比較
合計特殊出生率の比較


<まとめ>

  • 愛知県の人口は、I期(昭和35〜48年)の高度経済成長期において、自然増加の要因に加え社会増加の要因により大きく増加しました。
     また、この期間における愛知県の婚姻数、出生数の増加は全国と比べて高い伸びとなっています。

  • II期(昭和49〜62年)においては、婚姻数、出生数の減少は全国とほぼ同様の水準となっています。

  • III期(昭和63〜平成13年)は、ちょうどI期に生まれた子どもが婚姻適齢期を迎える時期と重なり、婚姻数は全国より高い伸びを示しています。
    また、出生数の減少は全国より低い水準となっています。

  • 愛知県の合計特殊出生率については、全国と同様の減少傾向を示しています。

  • 愛知県では、I期における婚姻数と出生数の高い伸びが、現在の出生数の動向にも影響を与えており、出生数の減少を、全国のそれと比べ、低い水準にとどめていると考えられます。


目次へ戻る