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III 安全で安心できる子育て環境の整備
<「安全で安心できる子育て環境の整備」では>
- 「III 安全で安心できる子育て環境の整備」では、次代を担う子どもと子どもを育成する家庭を支援する子育て環境の整備について定めています。
- 「III 安全で安心できる子育て環境の整備」では、「安全・安心」を基本として、「地域」、「職場」及び「街づくり」の3つの観点から、子育て環境の整備に取り組んでいくこととしています。
- 「1 子どもの安全が確保できる地域づくり」では地域における子どもの安全を確保するための活動について、「2 安心して子育てができる職場づくり」では職場における子育て支援について、「3 安全で安心して子育てができる街づくり」では安全で安心して子育てができる住環境や道路交通環境の整備などについて定めています。
- 「安全・安心」はすべての県民に共通した願いであり、「安全・安心」に関する取組は子ども、高齢者、身障者を含むすべての県民を対象とするものです。
こうしたことから、「安全で安心できる子育て環境の整備」は、とりもなおさず「すべての県民が安全で安心できる生活環境の整備」にほかなりません。
愛知県安全なまちづくり条例 - 愛知県では、平成15年の刑法犯認知件数が225,706件で、10年前の約2倍になる等、治安の悪化が大変心配な状況にありました。
愛知県では、こうした犯罪の増加に対しては取締りだけでは限界があるとの認識のもと、犯罪のないまちづくりを推進するため、平成16年4月に「愛知県安全なまちづくり条例」を施行しました。
条例では、犯罪防止について、県、県民、事業者の責務を明らかにし、県、県民、事業者、市町村等が一体となって地域社会の連帯を強化し、安全なまちづくりを推進することを明記するとともに、「犯罪の防止に配慮したまちづくり」、「学校等における児童等の安全の確保等」、「自動車の盗難による被害の防止等」、「犯罪を誘発するおそれがある環境の浄化等」、「犯罪の被害者等に対する支援」などについて定めています。
- 条例では、安全なまちづくりのための防犯上の指針を定めることとしており、平成16年7月に、「住宅に関する防犯上の指針」、「道路、公園、自動車駐車場等に関する防犯上の指針」及び「学校等における児童等の安全の確保のための指針」を施行しました。
- 条例では、安全なまちづくりを推進するための体制を整備することとしており、平成16年8月に、県レベルの協議会として、地域団体、事業者団体、行政等の代表者で構成する愛知県安全なまちづくり推進協議会を設置するとともに、市町村を始め事業者、県民、ボランティア等で構成する地域レベルの協議会をほぼ県内全域に設置しました。
- 愛知県では、平成16年度には、県内全市町村を巡回するキャンペーンや県民大会を実施し、子どもや保護者を含めた幅広い層への意識啓発と安全なまちづくりに向けた気運の盛り上げに努めました。
愛知県警察治安回復アクションプラン
- 愛知県警察では、これまでにも街頭犯罪等総合対策、組織犯罪対策、非行集団対策をはじめとする諸対策を進めてきていましたが、犯罪発生件数の激増や、自動車盗及び自動販売機ねらいが全国ワースト1位になるなど、治安水準が極めて危険な水準となったことから、犯罪の増加傾向に早急に歯止めをかけ、県民の不安を解消するため、平成15年12月に「愛知県警察治安回復アクションプラン」をとりまとめました。
愛知県警察治安回復アクションプランでは、「街頭犯罪・侵入犯罪の増加に歯止めをかける」、「女性、子どもが被害者となる犯罪の検挙・抑止活動を強化する」、「暴走行為の徹底封圧と非行集団の解体補導を促進する」及び「来日外国人犯罪の取締りを強化し、不法滞在の減少を図る」ことを基本目標に掲げ、犯罪の抑止と検挙、治安基盤の充実などの取組を推進することとしています。
<図 3章−III−1>
県内における刑法犯認知件数の推移
※刑法犯: 刑法(道路上の交通事故に係る第208条の2及び第211条第1項の罪を除く)、爆発物取締罰則、
決闘罪ニ関スル件、暴力行為等処罰ニ関スル法律、盗犯等ノ防止及処分ニ関スル法律、航空機の強取
等の処罰に関する法律、火炎びんの使用等の処罰に関する法律、航空の危険を生じさせる行為等の処
罰に関する法律、人質による強要行為等の処罰に関する法律、流通食品への毒物の混入等の防止等に
関する特別措置法、サリン等による人身被害の防止に関する法律、組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益
の規制等に関する法律、公職にある者等のあっせん行為による利得等の処罰に関する法律、公衆等脅
迫目的の犯罪行為のための資金の提供等の処罰に関する法律に規定する罪を言います。
人にやさしい街づくりの推進に関する条例
- 愛知県では、平成6年10月に、「人にやさしい街づくりの推進に関する条例(平成6年10月14日条例第33号)」を制定しました。
条例では、人にやさしい街づくりに関しての県及び事業者の責務と県民の役割を明らかにするとともに、県は「高齢者、障害者等を含むすべての県民が円滑に利用できるよう建築物等の整備を促進すること」及び「高齢者、障害者等を含むすべての県民が自らの意思で円滑に移動できるよう道路、公共交通機関の施設等の整備を推進すること」を基本方針として、人にやさしい街づくりに関する施策を実施することとしています。
また、平成16年12月に整備対象施設の拡大、整備基準の拡充などの改正を行い、人にやさしい街づくりを、より一層進めることとしました。
あいち21世紀住まい・まちづくりマスタープラン - 愛知県では、平成13年7月に、21世紀初頭(2010年までの概ね10年間)の愛知県内における住まい・まちづくりの基本計画である「あいち21世紀住まい・まちづくりマスタープラン」を策定しました。
この計画では、「いきいき住まいるあいち」のキャッチフレーズのもと、4つの「基本目標」と4つの「基本姿勢」を掲げ、施策を整理するとともに、21世紀初頭に取り組むべき施策として8つのチャレンジ・プロジェクトを打ち出し、積極的な施策展開を図ることとしています。
(4つの基本目標)
「安心・安全な住まい・まちづくり」、「ゆとりと自己実現につながる住まい・まちづくり」、「住まいづくりを通じた地域の再生・活性化」及び「環境と共生した住まい・まちづくり」
(4つの基本姿勢)
「生活者重視の住まい・まちづくり」、「ストック重視の住まい・まちづくり」、「市場重視の住まい・まちづくり」及び「連携・協働の住まい・まちづくり」
(8つのチャレンジ・プロジェクト)
「高齢者向けモデル賃貸住宅の供給」、「いきいき住宅リフォームの推進」、「公共賃貸住宅再生モデルプロジェクトの推進」、「管理組合登録リストの整備とマンションの適正管理の支援」、「安全・安心モデル住宅市街地の整備」、「住まい手サポーターの育成・配備」、「まちなか居住支援事業の推進」及び「愛知型環境共生住宅(あいちエコ住宅)の整備・普及」
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