- 犯罪等による子どもの被害については、5年前と比べると、大きく増加しています。
また、県内における女性、子どもを対象とした犯罪も確実に増加しています。
<図 3章−III−5>
少年が被害者となる刑法犯の認知件数の推移(全国)
(備考) 資料 警察庁「平成15年度中における少年の補導及び保護の概況」
<図 3章−III−6>
県内における女性・子どもを対象とする犯罪の認知件数の推移
- 愛知県では、平成16年4月に「愛知県安全なまちづくり条例」を施行しました。
条例では、学校等における児童等の安全の確保として、安全対策推進体制を整備し、児童等の安全の確保に努めることが明記されており、条例に基づく指針(学校等における児童等の安全の確保のための指針)において、具体的方策を定め、子どもを犯罪等の被害から守るための活動を推進しています。
また、安全なまちづくりに関する活動を推進する上で、市町村の役割が大変重要であることから、県と市町村の連携を強化し、市町村に対する支援を進めています。
- 愛知県警察治安回復アクションプランでは、「女性、子どもが被害者となる犯罪の検挙・抑止活動を強化する」を基本目標の1つとして掲げており、平成16年から3年間で検挙人員の20%増加を目指すこととしています。
愛知県警察では、この目標の達成に向けた取組を推進しています。
- 愛知県内には、子どもが危険に遭遇した際に助けを求めて駆け込むことができる「子ども110番の家」が、平成16年5月末現在で、26,509か所設置されています。
- 愛知県公安委員会では、自主的な防犯、少年の非行防止活動の支援の一環として、平成17年1月末で、43署280名の方を「安全なまちづくり推進指導員」として委嘱しており、防犯パトロール、少年の非行防止活動、防犯教室の指導者など様々な活動を行っていただいています。
- 愛知県警察では、PTA、ボランティアと協力して、子どもと地域住民が自らの手で「安全マップ」を作成する取組をしています。
こうして作成した「安全マップ」は、学校所在の市区町村役場のロビー等で掲示するなどし、情報の提供をしています。
- 愛知県警察では、県内の警察署が中心となって、犯罪被害を受けるのを未然に防ぐことを学ぶ機会としての参加・体験型の防犯訓練、防犯教室を開催しています。
防犯訓練、 防犯教室では、警察官や防犯設備士の資格を持った講師が、実体験を通じて講習を行っています。
- 安全なまちづくりに向けて、愛知県安全なまちづくり条例や学校等における児童等の安全の確保のための指針に基づいて、子どもを犯罪等の被害から守るための活動を、市町村との連携等により、一層推進していく必要があります。
- 愛知県安全なまちづくり条例に基づき、県民の犯罪防止のための自主的な活動を支援し、県、県民、事業者、市町村等が一体となって、安全なまちづくりをより一層推進していきます。
- 子どもを犯罪等の被害から守るための取組については、「学校等における児童等の安全の確保のための指針」に従い、市町村教育委員会、関係機関などに働きかけるとともに、その推進に努めていきます。
(安全対策を推進するための体制の整備)
(1) 教職員等による安全確保の体制を整備し、緊急時の役割分担を確認すること
(2) 学校等、保護者、地域ボランティアその他関係機関が一体となった体制を確立すること
(3) 緊急時の連絡体制を確立すること
(4) 学校等、警察署、国、県、市町村その他関係機関相互間における情報連絡網を整備すること
(保護者、地域住民及び自治会、青少年教育団体等の関係団体との連携)
(1) 保護者、ボランティア等による登下校時のパトロール、校外安全指導等や学校等の近隣において児童等に危害が及ぶおそれがある事案が発生した場合の警察、学校等への通報に対する協力依頼を行うこと
(2) 安全対策に関する情報提供を行うこと
(3) 「子ども110番の家」等の子どもの安全を確保できる場所の拡大を図ること
- 県民、事業者、市町村に向けて安全なまちづくりに関する広報・啓発活動を、引き続き推進していきます。
- 学校等、保護者、地域ボランティアなどと連携して、子どもを犯罪等の被害から守るための活動を、引き続き推進していきます。
- 「こども110番の家」の設置については、引き続き拡大していきます。
- 防犯訓練、防犯教室については、引き続き実施していきます。
- 安全マッブなどの情報提供は、引き続き推進していきます。
項目 |
実施主体 |
現状 |
平成21年度までの目標 |
「こども110番の家」の設置 |
県警
市区町村
関係機関
|
26,509か所 |
引き続き拡大 |
【
安全マップ
】
「安全マップ」とは、犯罪や事故の発生しやすい箇所やその理由、実際に事故が発生した場所等
を表した地図を言います。