３　安全で安心して子育てができる街づくり

• 愛知県では、「人にやさしい街づくりの推進に関する条例」に基づいて、バリアフリーのまちづくりに向けての取組を進めています。
  　条例では、不特定多数の者が利用する施設等を設置する場合、妊産婦、乳幼児連れの人たちなどすべての人が円滑に利用できるための措置や整備計画の届出を義務付けています。
  また、条例に適合する施設には、事業者の請求に基づき適合証を交付することとしています。
  
  
• 平成16年12月の条例改正により、整備対象施設の拡大や整備基準が拡充されたことを踏まえ、より一層のバリアフリー化を進めていくこととしています。
  
  
• 平成16年３月現在、県内45市町村で人にやさしい街づくりの推進のための計画が策定され、人にやさしい街づくりに向けての取組が行われています。
  　県内31市町では、モデル地区整備事業を実施し、段差の解消、エレベーターの設置、ベビーベッド等を備えたトイレの設置など重点的にバリアフリーのための整備を進めています。
  
  
• 愛知県では、人にやさしい街づくりを直接担う人材の育成や、地域における指導や支援を行う人材の育成を目的として、10週にわたる連続講座を開催し、「人にやさしい街づくりアドバイザー」の養成に努めています。
  　人にやさしい街づくりアドバイザーの方には、県内各地で、普及啓発活動などを行っていただいています。
  
  
• 交通バリアフリー法の施行に伴い、高齢者、障害者、妊産婦等が、安全かつ円滑に移動ができ、また施設が利用できるよう、鉄道駅舎、その周辺地区の道路、駅前広場ではバリアフリー化が重点的に進められています。
  
  
• 不特定多数の者が利用する建築物（特別特定建築物）については、平成15年４月の「高齢者、身体障害者等が円滑に利用できる特定建築物の建築の促進に関する法律（ハートビル法）（平成６年法律第44号）」の改正により、従来の努力規定から、一定規模以上のものについてはバリアフリー化が義務付けられるなど、より一層のバリアフリー化が求められることとなりました。
  
  

• 不特定多数の者が利用する施設を設置する場合のバリアフリー化は着実に進んでいますが、既存施設においては十分にバリアフリー化が進んでいるとはいえない状況です。
  
  
  

• 「人にやさしい街づくりの推進に関する条例」に基づき、市町村との連携を強化し、継続して人にやさしい街づくりの推進を図っていきます。
  
  
• 条例の改正により、整備対象となる施設が拡大され、整備基準が拡充されたことを踏まえ、不特定多数の者が利用する施設等のバリアフリー化を、より一層進めていきます。
  
  
• 市町村等が実施する人にやさしい街づくり事業等に対して、地域で適切な助言等ができる人材の養成や地域セミナーなどの学習の機会を提供することにより、県民とのコンセンサスの形成を図っていきます。
  
  
• 県営都市公園では、「人にやさしい街づくりの推進に関する条例」に基づき、公園施設のバリアフリー化を進めていきます。
  　具体的には、車椅子が容易に対応できるための園路の幅員や勾配の確保、段差のない出入口、多目的トイレ等の整備に努めていきます。
  
  
• 県営都市公園の遊具の安全対策については、順次修繕等の改善措置を行っていきます。
  
  
• 市町村における子育て世帯へのバリアフリー情報の提供を促進していきます。
  
  

• 新設される施設はもちろん、地域住民の生活に密着した既設の公共施設を始めとする個々の施設においても、地域のニーズにあったバリアフリー化を誘導・推進します。
  　妊産婦、乳幼児連れの人たちが日常よく利用する建築物、道路、公園、公共交通機関等において、それらの施設が一体となったバリアフリー化を、引き続き推進していきます。
  
  
• 人にやさしい街づくりアドバイザーの養成など、人にやさしい街づくりに関する教育・広報活動を、引き続き推進していきます。
  
  
• 県営都市公園では公園施設のバリアフリー化を、引き続き推進していきます。
  
  
• 県営都市公園の遊具の安全対策については、平成15年度の診断結果を踏まえた修繕等の改善措置を平成19年度を目処に完了するとともに、引き続き推進していきます。
  
  
• 乳幼児とその親が外出する際の遊び場、授乳コーナー及び一時預かりの実施場所等を示したマップの作成、配布を市町村に対して働きかけしていきます。
  
  

項目	実施主体	現状	平成21年度までの目標
条例の基準に適合 する施設の拡大	事業者	特定施設整備計画届出件数 　：1,968件（年間） 適合証交付件数 　：558件（年間）	特定施設整備計画届出件数 ：2,600件（年間） 適合証交付件数 ：780件（年間）
人にやさしい街づ くり モデル地区整 備の推進	市町村	整備市町村数：31市町	引き続き拡大
鉄道駅舎のエレベ ーター整備の推進	事業者	整備駅数：80駅	引き続き拡大
人にやさしい街づ くり に関するアド バイザー の 養成・ 活用	県 市町村	人にやさしい街づくりア ドバイザーの登録：713人	引き続き推進

 

【高齢者、身体障害者等が円滑に利用できる特定建築物の建築の促進に関する法律（ハートビル法）】
不特定多数の者が利用する特定建築物のバリアフリー化を進めるための措置を講ずることにより建築物の質の向上を図ることを目的としています。法制定時は、特定建築物をバリアフリー化するよう努力するという規定でしたが、平成15年４月の改正施行により一定規模以上の不特定多数の者が利用する建築物（特別特定建築物）にバリアフリー化が義務付けられました。

【適合証】
「人にやさしい街づくりの推進に関する条例」の基準に適合している施設に対して交付されるプレートを言います。