○愛知県警察建設工事指名停止取扱要領の制定

平成16年3月12日

総施発甲第31号

このたび、別記のとおり愛知県警察建設工事指名停止取扱要領を制定し、平成16年4月1日から実施することにしたから、その適正な運用に努められたい。

別記

愛知県警察建設工事指名停止取扱要領

第1 趣旨

この要領は、愛知県警察(警察本部、運転免許試験場、東三河運転免許センター及び警察署をいう。以下同じ。)が発注する工事等(建設業法(昭和24年法律第100号)第2条第1項に規定する建設工事(その設計、監理、調査及び測量を含む。)をいう。以下同じ。)の契約の相手方として不適切な者を排除し、適切な業者を選定するために、有資格業者の指名停止について、必要な事項を定めるものとする。

第2 定義

この要領において、この通達における用語の意義は、次に定めるところによる。

(1) 有資格業者 愛知県財務規則(昭和39年愛知県規則第10号)第161条に規定する指名競争入札に参加する資格を有し、愛知県において指名停止又はこれに準ずる措置を受けていない者

(2) 指名停止 有資格業者が一定の要件に該当する場合に、期間を定め、愛知県警察が行う工事等の契約に係る指名競争入札又は総合評価指名競争入札の指名の対象から除外する措置

第3 指名停止決定機関

指名停止は、愛知県警察契約事務取扱要綱の制定(平成26年総会・総施発甲第51号。以下「契約要綱」という。)第2の1に規定する警察本部契約事務審査委員会(以下「本部委員会」という。)において決定するものとする。

第4 指名停止の要件及び期間

1 有資格業者が、別表第1別表第2及び別表第3の各号(以下「別表各号」という。)に掲げる措置要件のいずれかに該当するときは、当該有資格業者に対して当該別表各号の指名停止期間に定めるところにより、期間を定めて指名停止を行うものとする。

2 1の場合における、指名停止の期間は3年を超えることができないものとする。

3 愛知県の局長及び庁長から指名停止の通知があった場合は、当該通知内容を本部委員会で決定したものとみなす。

第5 下請負人及び共同企業体に関する指名停止

1 指名停止を行う場合において、当該指名停止について責めを負うべき有資格業者である下請負人があることが明らかなときは、当該下請負人についても元請負人の指名停止の期間の範囲内で指名停止を行うものとする。

2 共同企業体について指名停止を行うときは、当該共同企業体の構成員(当該事案について明らかに責めを負わないと認められる者を除く。)について、当該共同企業体の指名停止の期間の範囲内で指名停止を行うものとする。

3 指名停止に係る有資格業者を構成員とする共同企業体については、当該構成員の指名停止の期間の範囲内で指名停止を行うものとする。

第6 指名停止期間の特例

1 有資格業者が一つの事案により別表各号の2以上の措置要件に該当したときは、当該措置要件ごとに掲げる期間の短期及び長期の最も長いものをもって指名停止期間の短期及び長期とするものとする。

2 有資格業者が次の各号のいずれかに該当することとなった場合における指名停止の期間の短期は、それぞれ別表各号に定める短期の2倍(当初の指名停止の期間が1か月に満たないときは、1.5倍)の期間(2倍の期間が2年を超えるときは2年)とする。ただし、別表第2第1号に定める期間は除く。

(1) 別表第2各号の措置要件に係る指名停止の期間中又は当該期間の満了後3か年を経過するまでの間に、別表第2各号の措置要件に該当することとなったとき。

(2) 別表第3第1号から第4号までの措置要件に係る指名停止の期間中又は当該期間の満了後3か年を経過するまでの間に、別表第3第1号から第4号までの措置要件に該当することとなったとき。

(3) 別表第1各号の措置要件に係る指名停止の期間中又は当該期間の満了後1か年を経過するまでの間に、別表第1各号の措置要件に該当することとなったとき。

(4) 別表第2各号の措置要件に係る指名停止の期間中又は当該期間の満了後1か年を経過するまでの間に、別表第3各号の措置要件に該当することとなったとき。

(5) 別表第3各号の措置要件に係る指名停止期間中又は当該期間の満了後1か年を経過するまでの間に、別表第2各号又は別表第3第5号から第9号までの措置要件に該当することとなったとき。

(6) 別表第3第5号から第9号までの措置要件に係る指名停止期間中又は当該期間の満了後1か年を経過するまでの間に、別表第3第1号から第4号までの措置要件に該当することとなったとき。

3 有資格業者が次の各号のいずれかに該当する場合は、指名停止の期間を加重するものとする。

(1) 別表第3第2号又は第4号に該当する有資格業者が、愛知県警察に勤務する警察官及び警察官以外の職員(以下「警察職員」という。)が行う談合に関する調査に対し、当該談合を行っていないとの誓約書を提出していた場合

(2) 入札談合等関与行為の排除及び防止並びに職員による入札等の公正を害すべき行為の処罰に関する法律(平成14年法律第101号)第3条第4項に基づく各省各庁の長等による調査の結果、入札談合等関与行為があり、又はあったことが明らかになった場合において、当該入札談合等関与行為に関し、別表第3第1号又は第2号に該当する有資格業者に悪質な事由があるとき。

(3) 警察職員又は他の公共機関の職員が、公契約関係競売等妨害(刑法(明治40年法律第45号)第96条の6第1項の罪をいう。)又は談合(刑法第96条の6第2項の罪をいう。)の容疑により逮捕され、又は逮捕を経ないで公訴を提起された場合において、当該職員の容疑に関し、別表第3第3号又は第4号に該当する有資格業者に悪質な事由があるとき。

4 有資格業者について情状酌量すべき特別の事由があるため、2及び別表各号の規定による指名停止の期間の短期未満の期間を定める必要があるときは、指名停止の期間を当該短期の2分の1まで短縮することができる。

5 有資格業者について、極めて悪質な事由があるため、又は極めて重大な結果を生じさせたため、1及び別表各号の規定による長期を超える指名停止の期間を定める必要があるときは、2年を限度として指名停止の期間を当該各号の長期の2倍まで延長することができる。

6 指名停止の期間中の有資格業者について、情状酌量すべき特別の事由又は極めて悪質な事由が明らかとなったときは、1から5まで及び別表各号に定める期間の範囲内で指名停止の期間を変更することができる。

7 別表第3第1号から第4号までの措置要件に係る指名停止の期間の満了後、当該指名停止に係る極めて悪質な事由が明らかとなった場合は、新たに指名停止を行うことができる。この場合において、既に満了した指名停止の期間は、新たに定めた指名停止の期間から控除するものとする。

8 有資格業者について、過去に有資格業者でない時点において、別表各号の措置要件に該当し、その措置要件に該当することとなった基となる事実又は行為が、過去に有資格業者であった期間のものであることが明らかになったときは、当該措置要件により想定される指名停止期間の範囲内において、新たに有資格業者となった時点から指名停止を行うことができるものとする。

9 指名停止の期間中の有資格業者が、当該事案について責めを負わないことが明らかとなったと認めるときは、当該有資格業者について指名停止を解除するものとする。

第7 指名の取消し

指名停止を行った場合において、当該指名停止に係る有資格業者に対して指名しているときは、必要に応じて当該指名を取消すことができるものとする。

第8 指名停止の通知

1 指名停止の決定、期間の変更又は解除を行ったときは、警察本部長は、当該有資格業者に対し、遅滞なく指名停止決定等通知書(様式第1)により通知するものとする。ただし、第4の3によるものは除く。

2 1の規定により指名停止の通知をする場合において、当該指名停止の事由が、愛知県警察の発注した工事等に関するものであるときは、必要に応じて改善措置の報告を徴することができるものとする。

第9 随意契約の相手方の制限

指名停止の措置期間中の有資格業者を随意契約の相手方としてはならない。ただし、特別の事由により、あらかじめ本部委員会の承認を得たときはこの限りではない。

第10 下請負等の禁止

契約担当者は、指名停止の期間中の有資格業者が愛知県警察が発注する工事等の一部を下請負し、又は受託することを承認してはならない。

第11 本部委員会への連絡

所属長は、別表各号に掲げる措置要件の一つに該当する事案を把握した場合は、本部委員会(施設課長経由)に指名停止該当事案報告書(様式第2)により報告するものとする。

第12 関係機関への連絡

本部委員会が、指名停止の決定、期間の変更又は解除を行ったときは、警察本部長は、その旨を愛知県知事に指名停止通知書(様式第3)により通知するものとする。

第13 指名見合わせ

本部委員会は、別表各号に該当する事案を認知した場合は、第4から第6までに定めるところにより指名停止を決定するまでの間、当該業者の指名を見合わせることができるものとする。

第14 指名停止に至らない事由に関する措置

第11の報告について本部委員会において審査した結果、指名停止に至らない場合において、警察本部長が必要と認めるときは、当該報告に係る有資格業者に対し、文書又は口頭で警告又は注意の喚起を行うことができる。

第15 その他

この要領の実施に関し必要な細目的事項は、総務部長が別に定めるものとする。

〔平26総会・総施発甲54号平30総施発甲19号同79号平31総施発甲75号令2総施発甲77号・本別記一部改正〕

別表第1 事故等の措置基準

〔平26総会・総施発甲54号平30総施発甲79号令2総施発甲77号・本表一部改正〕

措置要件

指名停止期間

(虚偽記載)


1 愛知県警察が発注する工事等に係る一般競争及び指名競争入札において、一般競争入札参加資格確認申請書(契約要綱様式第2)等の入札前の調査資料に虚偽の記載をし、工事等の契約の相手方として不適当であると認められるとき。

当該認定をした日から1か月以上6か月以内

(粗雑公共工事等)


2 愛知県警察と締結した契約に係る工事等(以下「県警発注工事等」という。)の施工に当たり、過失により工事等を粗雑にしたと認められるとき(引き渡された工事目的物が種類又は品質に関して契約の内容に適合しないもの(以下「契約不適合」という。)が軽微であると認められるときを除く。)

当該認定をした日から1か月以上6か月以内

3 前号に掲げるもの以外の工事等(以下この表において「一般工事等」という。)のうち県内での施工に当たり、過失により工事等を粗雑にした場合において、契約不適合が重大であると認められたとき。

当該認定をした日から1か月以上3か月以内

(契約違反)


4 前号に掲げる場合のほか、県警発注工事等の施工に当たり、契約に違反し、工事等の契約の相手方として不適当であると認められるとき。

当該認定をした日から2週間以上6か月以内

(安全管理措置の不適切により生じた公衆損害事故)


5 県警発注工事等の施工に当たり、安全管理措置の不適切であったため、公衆に死亡者若しくは負傷者を生じさせ、又は損害(軽微なものを除く。)を与えたと認められるとき。

当該認定をした日から1か月以上6か月以内

6 一般工事等の施工に当たり、安全管理の措置が不適当であったため、公衆に死亡者若しくは負傷者を生じさせ、又は損害を与えた場合において、当該事故が重大であると認められるとき。

当該認定をした日から1か月以上3か月以内

(安全管理措置の不適切により生じた工事等関係者事故)


7 県警発注工事等の施工に当たり、安全管理措置が不適切であったため、工事等関係者に死亡者若しくは負傷者を生じさせたと認められるとき。

当該認定をした日から2週間以上4か月以内

8 一般工事等の施工に当たり、安全管理の措置が不適当であったため、工事関係者に死亡者又は負傷者を生じさせた場合において、当該事故が重大であると認められるとき。

当該認定をした日から2週間以上2か月以内

別表第2 贈賄の措置基準

〔平26総会・総施発甲54号平30総施発甲79号・本表一部改正〕

措置要件

指名停止期間

1 次のイ又はロに掲げる者が、警察職員に対する贈賄の容疑により、逮捕され、又は逮捕を経ないで公訴を提起されたとき。


イ 有資格業者である個人、有資格者の役員又はその支店若しくは営業所を代表する者(以下「役員等」という。)

指名停止措置を決定した日から24か月

ロ 有資格者の使用人でイに掲げる者以外のもの(以下「使用人」という。)

2 次のイ又はロに掲げる者が、愛知県内の他の公共機関の職員に対して行った贈賄の容疑により、逮捕され、又は逮捕を経ないで公訴を提起されたとき。


イ 役員等

指名停止措置を決定した日から3か月以上9か月以内

ロ 使用人

指名停止措置を決定した日から1か月以上3か月以内

3 次のイ又はロに掲げる者が、愛知県外の他の公共機関の職員に対して行った贈賄の容疑により、逮捕され、又は逮捕を経ないで公訴を提起されたとき。


イ 役員等

指名停止措置を決定した日から3か月以上9か月以内

ロ 使用人

指名停止措置を決定した日から1か月以上3か月以内

別表第3 不正行為等の措置基準

〔平26総会・総施発甲54号令2総施発甲77号・本表一部改正〕

措置要件

指名停止期間

(独占禁止法違反行為)


1 業務に関し、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(昭和22年法律第54号。以下この表において「独占禁止法」という。)第3条又は第8条第1項第1号に違反し、工事等の契約の相手方として不適当であると認められるとき。ただし、次号に掲げる場合を除く。

当該認定をした日から12か月以上24か月以内

2 県警発注工事等に関し、独占禁止法第3条又は第8条第1項第1号に違反し、工事等の契約の相手方として不適当であると認められるとき。

当該認定をした日から18か月以上24か月以内

(談合又は公契約関係競売等妨害)


3 有資格業者である個人、有資格業者の役員等又はその使用人が、談合又は公契約関係競売等妨害の容疑により逮捕され、又は逮捕を経ないで公訴を提起されたとき。

指名停止措置を決定した日から12か月以上24か月以内

4 愛知県警察が発注する工事等に関し、有資格業者である個人、有資格業者の役員等又はその使用人が、談合又は公契約関係競売等妨害の容疑により逮捕され、又は逮捕を経ないで公訴を提起されたとき。

指名停止措置を決定した日から18か月以上24か月以内

(建設業法違反行為)


5 建設業法の規定に違反し、工事の請負契約の相手方として不適当であると認められるとき。ただし、次号に掲げる場合を除く。

当該認定をした日から1か月以上9か月以内

6 県内において、建設業法の規定に違反し、工事の請負契約の相手方として不適当であると認められるとき。

当該認定をした日から2か月以上9か月以内

(不正又は不誠実な行為)


7 別表第1別表第2及び前各号に掲げる場合のほか、契約業務に関し、不正又は不誠実な行為をし、工事等の契約の相手方として不適当であると認められるとき。

当該認定をした日から1か月以上9か月以内

8 別表第1別表第2及び前各号に掲げる場合のほか、代表取締役等(有資格業者である個人又は有資格業者である法人の代表権を有する役員(代表権を有すると認めるべき肩書きを付した役員を含む。)をいう。)が、禁錮以上の刑にあたる犯罪容疑で公訴を提起され、又は禁錮以上の刑若しくは刑法の規定による罰金刑を宣告され、工事等の契約の相手方として不適当であると認められるとき。

当該認定をした日から1か月以上9か月以内

(その他重大な事案)


9 別表第1別表第2及び前各号に掲げる場合のほか、重大な事案が発生し、当該有資格業者が工事等の契約の相手方として不適当であると認められるとき。

本部委員会で決定

〔平26総会・総施発甲54号・本様式全部改正、令元務警発甲93号・本様式一部改正〕

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〔平26総会・総施発甲54号令元務警発甲93号・本様式一部改正〕

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〔平26総会・総施発甲54号令元務警発甲93号・本様式一部改正〕

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愛知県警察建設工事指名停止取扱要領の制定

平成16年3月12日 総施発甲第31号

(令和2年1月1日施行)

体系情報
第2編 務/第5章 設/第1節
沿革情報
平成16年3月12日 総施発甲第31号
平成26年 総会・総施発甲第54号
平成30年 総施発甲第19号
平成30年 総施発甲第79号
平成31年 総施発甲第75号
令和元年 務警発甲第93号
令和2年 総施発甲第77号