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知の拠点あいち重点研究プロジェクトIV期 成果普及セミナー「摩擦攪拌接合(FSW)を用いた大型金属3Dプリンティング技術」の参加者を募集します
愛知県では、知の拠点あいち重点研究プロジェクト※1で生まれた様々な技術や試作品等の開発成果(以下「成果」という。)の普及や技術移転、成果を活用した企業の製品開発支援などを行っています。
「知の拠点あいち重点研究プロジェクトIV期(2022年度~2024年度)」の研究テーマのうち、「金属3D造形技術CF-HM※2の進化による航空機部品製造用大型ジグの革新※3」では、重合せFSW※4と突合せFSWの融合と、クランプ機構を排除する新技術開発によって、マシニングセンタを用いた高精度・高能率・低コストな大型の金属3Dプリンティング技術を開発しました。
この度、本研究テーマにおける成果や最新の研究開発動向などを紹介するセミナー「摩擦攪拌接合(FSW)を用いた大型金属3Dプリンティング技術」を開催します。
多くの皆様の御参加をお待ちしています。
1 日時
2025年12月12日(金曜日)午後1時30分から午後3時30分まで
(受付開始:午後1時)
2 場所
あいち産業科学技術総合センター 産業技術センター 1階講堂
(愛知県刈谷市恩田町1丁目157番地1)
3 内容(チラシ [PDFファイル/161KB])
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時間 |
内容 |
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13時30分~13時40分 |
挨拶 重点研究プロジェクト(IV期)の概要説明 あいち産業科学技術総合センター産業技術センター職員 |
| 13時40分~14時30分 |
講演1 名古屋大学大学院工学研究科 航空宇宙工学専攻 教授 社本 英二(しゃもと えいじ) 氏 既存のマシニングセンタを使用し、摩擦撹拌接合による板材の接合と切削を繰り返すことで、幅広い金属材料に対して高能率・低コスト・大型の3Dプリンティングを実現する新技術について御紹介します。 |
| 14時30分~15時00分 | 講演2 「押圧FSWホルダによるクランプレス接合技術について」 富士精工株式会社 技術部 製品開発課 秋元 優二(あきもと ゆうじ) 氏 従来のFSWで不可欠だった板材クランプを使わずに、高品質なスポット接合を可能にするマシニングセンタ用工具「押圧FSWホルダ」の概要と、その活用事例について御紹介します。 |
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15時~15時05分 |
休憩 |
| 15時05分~15時30分 |
見学(希望者のみ) |
4 対象者
研究開発に取り組む企業の方々を始め、どなたでも参加いただけます。
5 定員
50名(見学30名) (申込先着順)
6 参加費
無料
7 申込方法
以下のURL又は二次元コードから産業技術センターのWebページにアクセスし、「摩擦攪拌接合(FSW)を用いた大型金属3Dプリンティング技術」の申込フォームに従って御記入ください。
申込後に自動返信メールにて確認メールを送信します。
URL:https://www.aichi-inst.jp/sangyou/other/seminar/
※申込時点で定員に達していた場合は、電話又はメールにてお知らせします。

8 申込期限
2025年12月5日(金曜日) 午後5時
※申込期限前でも定員になり次第締め切ります。その際は産業技術センターのWebページでお知らせします。
URL: https://www.aichi-inst.jp/

9 主催等
主催:愛知県
後援:公益財団法人科学技術交流財団、愛知工研協会
10 申込み・問合せ先
あいち産業科学技術総合センター産業技術センター 自動車・機械技術室
担当:加藤、河田、児玉、小久保
電話:0566-45-6904
FAX:0566-22-8033
【用語説明】
※1 知の拠点あいち重点研究プロジェクト
付加価値の高いモノづくりを支援する研究開発拠点「知の拠点あいち」を中核に大学等の研究シーズを活用したオープンイノベーションにより、県内主要産業が有する課題を解決し、新技術の開発・実用化や新たなサービスの提供を目指す産学行政の共同研究開発プロジェクト。2011年度から2015年度まで「I期」、2016年度から2018年度まで「II期」、2019年度から2021年度まで「III期」、2022年度から2024年度まで「IV期」を実施し、2025年度から「V期」を実施している。
「重点研究プロジェクトIV期」の概要
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実施期間 |
2022年度から2024年度まで |
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参画機関 |
16大学 7研究開発機関等 88社(うち中小企業59社) |
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プロジェクト名 |
・プロジェクトCore Industry |
プロジェクトCore Industry
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概要 |
世界を牽引して未来を創りつづける愛知の基幹産業の更なる高度化に資する技術開発に取り組む。 |
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研究テーマ |
【研究開発分野】自動車・航空宇宙等機械システム(ハード) (1) スマートファクトリーの完全ワイヤレス化に向けた非接触電力伝送 (2) 超高効率エレクトロニクスを実現するMBDと融合した革新的素材開発 【研究開発分野】高効率加工・3Dプリンティング (3) 金属3D造形技術CF-HMの進化による航空機部品製造用大型ジグの革新 (4) 積層造形技術の深化によるモノづくり分野での価値創造とイノベーション創出 【研究開発分野】次世代材料・分析評価 (5) 塗膜/外用剤の次世代分子デザインに向けた3次元可視化法の確立 (6) カーボンニュートラル社会実現に向けた先端可視化計測基盤の構築 (7) 人工シデロフォア技術を用いた大腸菌群検出技術・装置の開発 (8) 高機能複合材料CFRPの繊維リサイクル技術開発と有効利用法 (9) ナノ中空粒子を用いた環境対応建材の研究開発 |
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参画機関 |
7大学 3研究開発機関等 35社(うち中小企業22社) |
※2 CF-HM (Cutting Friction-stirring Hybrid Manufacturing)
切削とFSW(摩擦攪拌接合)を融合した新しい金属3D造形技術(図1)。低コスト・高品質・高効率なことに加えて、高強度アルミ材やベリリウム銅といった幅広い材料に対して空気漏れのない金属3D造形を実現できる。

図1 CF-HMによる金属3D造形のイメージ
※3 金属3D造形技術CF-HMの進化による航空機部品製造用大型ジグの革新
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研究リーダー |
名古屋大学 教授 社本 英二 氏 |
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事業化リーダー |
三菱重工業株式会社 藤井 和慶(ふじい かずよし) 氏 |
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内容 |
我々が研究開発してきたCF-HM は、切削とFSW(摩擦攪拌接合)を融合する新技術によって低コスト・高効率・大型の金属3D プリンティングを実現できるが、供給板材面積とクランプ機構ストロークに起因する寸法の限界があった。本研究では、重合せFSWに加えて突合せFSWを融合し、さらにクランプ機構を排除する新技術開発によってこの限界を超え、その適用によって航空機用大型部品製造ジグを革新する。 |
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参画機関 |
[企業] [大学] [公的研究機関] |
※4 FSW(摩擦撹拌接合)
FSWはFriction Stir Weldingの略称。先端に突起の付いた円筒状ツールを高速回転させ被接合材の接合部分に押しつけ、発生させた摩擦熱で被接合材を軟化させ、ツール回転により塑性流動させて接合する固相接合技術(図2)。アーク溶接などの溶融溶接とは異なり被接合材を溶かすことなく接合することができるため、接合後の変形が少なく、継手の結晶粒細分化により接合部の強度低下が小さいというメリットがある。 また、従来の接合方法と比べて省エネルギーで接合できるという特徴もある。

図2 FSW(摩擦攪拌接合)のイメージ
このページに関する問合せ先
あいち産業科学技術総合センター産業技術センター 自動車・機械技術室
担当:加藤、河田、児玉、小久保
電話:0566-45-6904
FAX:0566-22-8033

