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【知事会見】併設型中高一貫教育の第一次導入校が決まりました
併設型中高一貫教育の第一次導入校が決まりました
記者発表資料
愛知県教育委員会では、県立高校への併設型中高一貫教育制度の導入の可能性について、2022年4月6日の発表以降、教育関係者による検討会議において、検討を進めてきま した。
この度、これまでの検討状況を踏まえ、第一次導入校4校に導入することとしましたので、 お知らせします。
1 第一次導入校について
(1)対象校
地区 | 導入校 | 併設中学校1学年の学級数 | 併設中学校から進学可能な高校の学科 |
---|---|---|---|
名古屋 | 明和高等学校 | 2学級 | 普通科・音楽科(※) |
尾 張 | 津島高等学校 | 2学級 | 国際探究科(普通科から学科改編) |
半田高等学校 | 2学級 | 普通科 | |
三 河 | 刈谷高等学校 | 2学級 | 普通科 |
※明和高等学校音楽科は、5~10 人程度の少人数による中高一貫教育を導入。
(2)併設中学校の開校時期
2025(令和7)年4月開校
(3)中高一貫教育導入のねらい
様々な人々と協働しながら、答えのない社会的な課題に対して、失敗を恐れずにチャレンジし、創造的に解決する「チェンジ・メーカー」(※)として、これからの愛知・日本・世界を切り拓き、支える人材を育成します。
※チェンジ・メーカー:経済社会が大きく変化する中、決まった答えのない社会的な課題を自分事としてとらえ、課題解決にチャレンジし続ける人。いわゆる「社会に変化を起こす 人」のこと。
(4)教育内容
ア 探究学習について
(ア)明和・半田・刈谷高等学校普通科
大学や企業と連携して、SSH(スーパーサイエンスハイスクール)の探究的な学びを中心に、幅広く中学校段階から探究学習に取り組みます。
(イ)津島高等学校国際探究科(普通科から学科改編)
国際理解コースで取り組んでいる国際交流活動に、中学校段階から取り組みます。
高等学校の学科を国際探究科に学科改編するなどし、国際バカロレア(※)の趣旨を踏まえた探究的な学びを実践した後、段階的に国際バカロレアの導入を目指します。
※国際バカロレア:課題論文、批判的思考の探究等の特色的なカリキュラム、双方向・協働型授業により、世界150 以上の国・地域の5,000 校以上で実施。
高校レベルのディプロマ・プログラム(DP)で、国際的に通用する大学入学資格(IB資格)を取得し、その成績によって世界の大学への入学が可能となる。
イ 教科学習について
中学校段階では、少人数・習熟度別指導により、基礎基本の定着を図りつつ、中学校と関連の深い高等学校の学習内容に中学校段階からしっかりと触れることで、より深い学びに取り組みます。
※探究を深めるための先取りは行いますが、大学受験対策のためだけに授業進度を早めることはしません。
ウ 明和高等学校音楽科について
中学校段階から専門的に音楽を学び、明和高等学校音楽科へ進学できる中高一貫教育を、5~10 人程度の少人数で導入します。
(5)併設中学校の教員配置
中学校教員と、中学校の免許をもつ高等学校教員を配置します。
あわせて、中高交流人事を進めるとともに、中高一貫校に勤務する教員を別枠で確保するため、教員採用数を増やしていきます。
(6)入学生徒の選考方法
ア 適性検査
出題は、小学校学習指導要領の範囲内とし、思考力、判断力、表現力、課題解決力等を総合的に測ります。
なお、適性検査のサンプル問題は、2023年度に公表する予定です。
イ 面接
中高の6年間学び続ける意欲や志望動機、適性、コミュニケーション能力などを見ます。
ウ 調査書
小学校5・6年生の内容を、点数化はせず、入学者決定の際の参考として見ます。
※調査書の内容や抽選の導入の有無は、今後検討します。
(7)併設中学校の通学区域(学区)
愛知県立高等学校の通学区域に準じます。
学校名 | 学科 | 学区 |
---|---|---|
明和・半田 | 普通科 | 尾張学区 |
津 島 |
国際探究科 (普通科から学科改編) |
県内全域 |
刈 谷 | 普通科 |
三河学区 (調整区域として、大府市・豊明市・ 知多郡東浦町を含みます。) |
明 和 | 音楽科 | 県内全域 |
※「県外枠」の導入の有無については、今後検討します。
◎ 今後さらに具体的な検討を進めていきます。
2 検討の経過
年月日 | 検討の内容 |
---|---|
2022年 4月6日 |
○「県立高等学校への併設型中高一貫教育制度導入の可能性の検討について」発表 ・第一次導入候補校を明和・津島・半田・刈谷の4校として導入の可能性を検討 ・第二次以降の導入候補校を検討 ・これからの地域社会を支えていく人材の育成を目指す「地域密着型」の導入についても検討 |
4月26日 |
○第1回「県立高等学校再編将来構想具体化検討委員会」(親会議) ・「中高一貫教育導入検討部会」の設置について承認された。 |
5月13日 |
○第1回「中高一貫教育導入検討部会」(部会) ・第一次導入候補校に係る5つの論点を検討した。 (1)通学区域、(2)教育課程、(3)高校での内進生と外進生の混合時期、 (4)併設中学校の教員配置、(5)入学生徒の選考方法 |
6月9日 |
○第2回「中高一貫教育導入検討部会」(部会) ・第一次導入候補校のねらいや特色について検討した。 ・第二次以降の導入候補校の方向性について検討した。 |
7月14日 |
○第3回「中高一貫教育導入検討部会」(部会) ・第一次導入候補校4校に併設型中高一貫教育制度を導入することについて、導入する方向で取りまとめた。 |
7月25日 |
○第2回「県立高等学校再編将来構想具体化検討委員会」(親会議) ・部会での検討結果を踏まえ、第一次導入候補校4校に導入する方向で取りまとめた。 |
7月26日 |
○併設型中高一貫教育の第一次導入校の発表 (主な発表内容) ・明和・津島・半田・刈谷高等学校の4校で、2025年4月に併設中学校を開校する。 |
3 今後のスケジュール
年月 | 検討内容 |
---|---|
2022年 8月~10月 |
○第一次導入校における併設中学校用の施設整備に向けた準備 |
○「中高一貫教育導入検討部会」による検討(3回程度) (主な検討内容) ・第一次導入校の詳細な内容について ・第二次以降の導入候補校について ・「中高一貫教育導入方針(第二次以降の導入候補校を含む)(案)」の 取りまとめ |
|
10月下旬 ~11月上旬 |
○第3回「県立高等学校再編将来構想具体化検討委員会」(親会議) ・「中高一貫教育導入方針(第二次以降の導入候補校を含む)」の検討 |
11月~12月 |
○「中高一貫教育導入方針(案)」パブリック・コメントの実施 ○「中高一貫教育導入方針(第二次以降の導入候補校を含む)」決定・公表 |
◎ 第一次導入校の入学生徒の選考方法(適性検査・面接・調査書)、導入のねらいや教育内容などについては、第一次導入校関係者を含めた実務者レベルによるワーキンググループを設け、具体的な検討を進めていきます。(2022年9月~(予定))
4 第二次以降の導入候補校選定の方向性について
(1)第一次導入校と同様の教育内容の方向性を目指す高等学校に対し、地域バランスを考慮して追加導入します
(導入候補例)
・SSH(スーパーサイエンスハイスクール)実施校
・グローバル関係で探究学習を重視する学校 等
(2)地域課題に対応した中高一貫教育の導入を検討します
(導入候補例)
・地域連携を一層進める中高一貫校(併設型・連携型(※))
・不登校や外国にルーツにある子などが6年間学べる中高一貫校 等
※連携型:市町村立中学校と県立高校など、異なる設置者間でも実施可能な形態で、中学校と高校が 教育課程の編成や教員・生徒間交流等の連携を深める形で中高一貫教育を実施する。
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愛知県教育委員会高等学校教育課
高校改革室 中高一貫教育グループ
電話:052-954-7432
メール:kokokaikaku@pref.aichi.lg.jp