本文
麻しん(はしか)患者の発生に伴う注意喚起について
2025年3月28日(金曜日)、江南市内の江南厚生病院から江南保健所に麻しんの発生届(臨床診断例)が提出され、3月29日(土曜日)、県衛生研究所で遺伝子検査を実施したところ、麻しん陽性であることが判明しました。
江南保健所が疫学調査を実施したところ、他人に感染させるおそれがある時期に下記のとおり不特定多数の人が利用する施設等を利用していたことが分かりました。
本公表は、当該施設等を利用した方が麻しんウイルスに感染している可能性があるために、広く情報提供するものです。
1 患者概要
患者:10歳未満 男性(犬山市在住) 麻しん予防接種歴無し
主な症状:発熱、咳、鼻汁、結膜充血、眼脂、発疹(入院中)
渡航歴:3月1日から3月22日まで ベトナムに滞在
3月24日(月曜日) | 発症(発熱) |
27日(木曜日) | 発疹出現 |
28日(金曜日) | 咳、鼻汁、結膜充血出現 江南厚生病院を受診※1、発生届提出、検体採取 |
29日(土曜日) | 遺伝子検査の結果、麻しんと確定 |
※1 受診の際は自家用車を利用しております。
3月23日(日曜日) | 10時00分~13時00分 | 西松屋アクロスプラザ扶桑店 (丹羽郡扶桑町高雄下野7番地) 商業施設A(扶桑町)※2 |
13時30分~14時00分 | 商業施設B(犬山市)※2 | |
24日(月曜日) | 11時00分~11時30分 | 商業施設C(犬山市)※2 |
17時30分~18時40分 | 医療機関(犬山市)受診※3 | |
28日(金曜日) | 13時00分~ | 江南厚生病院受診、入院 |
※2 施設名の公表について、商業施設から同意が得られませんでした。
※3 自家用車を利用して発熱外来を利用したため、他の患者との接触はありませんでした。
【3月23日(日曜日)、24日(月曜日)及び28日(金曜日)に上記施設等を利用された皆様へ(注意喚起)】
〇 麻しん患者と接触した場合は、発病までの期間を考慮し、接触後最大21日間の健康観察が必要です。
〇 発熱、発疹等の症状から「麻しん」が疑われる場合は、必ずマスクを着用し、事前に医療機関に「麻しんかもしれない」ことを連絡の上、速やかに受診してください。また、受診の際は、周囲の方へ感染を拡げないよう、公共交通機関等の利用を避けてください。心配なことなどがありましたら、最寄りの保健所に御連絡ください。
4 参考(全国及び本県における麻しんの発生状況)
年次 | 2018年 | 2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | 2024年 | 2025年 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
全国 | 279 | 746 | 10 | 6 | 6 | 28 | 45 |
32(※4) |
愛知県 | 37 | 41 | 2 | 2 | 0 | 2 | 2 | 4(※5) |
※4 2025年3月25日時点 国立感染症研究所 速報値
※5 2025年3月29日時点 暫定値
(1) 2月21日大阪府届出分、(2) 3月1日名古屋市届出分、(3) 3月21日愛知県届出分
(4) 3月28日愛知県届出分
本県における発生状況の詳細については、県衛生研究所のWebページ「本県における麻しん・風しん
患者発生報告状況」に掲載しています。(URL:https://www.pref.aichi.jp/eiseiken/2f/msl/msl_ichiran.html)
※本情報提供は、感染症予防啓発のために行うものですので、報道機関各位におかれましては、患者等の個人に係る情報について、プライバシー保護等の観点から、提供資料の範囲内での報道に、格段の御配慮をお願いします。
○麻しん(はしか)について
主な症状 |
38℃前後の発熱が2~4日間続き、咳や鼻水といった風邪のような症状が出ます。その後、高熱(多くは39℃以上)が出るとともに、発疹が出現します。その後、多くは7~10日で症状が回復します。 肺炎や中耳炎を合併することがあり、患者1,000人に1人の割合で脳炎が発生すると言われています。 |
感染経路 |
空気感染※、飛沫感染、接触感染によりヒトからヒトに感染が伝播します。その感染力は非常に強いと言われており、感染する期間は、発症の1日前から解熱後3日頃までとされています。 免疫を持っていない人が感染するとほぼ100%発症し、一度感染して発症すると一生免疫が持続すると言われています。 ※麻しんウイルスの空気中での生存期間は2時間以下と言われています。 |
潜伏期間 |
約10日~12日間 |
治療法 |
特異的な根治療法はなく、対症療法を行います。 |
予防方法 |
・麻しんは感染力が強く、手洗い、マスクのみで予防はできないため、麻しんの予防接種が最も有効です。海外渡航を計画している方、麻しんのワクチンを2回接種していない方等は、予防接種を検討することをお勧めします。 ・麻しん患者と接触した場合、接触後72時間以内であれば緊急ワクチン接種により発病を予防できる可能性があります。 |
このページに関する問合せ先
愛知県保健医療局感染症対策課感染症・体制整備グループ
担当:濵島、森谷
電話:052-954-7490
内線:5193、5853
メール:kansen-taisaku@pref.aichi.lg.jp