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第五次レッドリスト「レッドリストあいち2025」を作成しました
第五次レッドリスト「レッドリストあいち2025」を作成しました
愛知県では、生物多様性の保全を推進するため、県内に生育・生息する野生動植物の絶滅のおそれの程度を種ごとに評価し、ランク付けした愛知県版レッドリストを作成し、定期的に改定を行っています。このたび、第五次レッドリストとなる「レッドリストあいち2025」を作成しましたので、公表します(概要は別添1のとおり。全リストは、県Webページ(https://www.pref.aichi.jp/press-release/redlist2025.html)に掲載します)。 なお、このレッドリストの作成には、先に実施した県民意見提出制度(パブリック・コメント制度)により県民の皆様からいただいた御意見(別添2)を参考とさせていただいております。 今後、広く県民・事業者に「レッドリストあいち2025」の普及を図り、絶滅のおそれのある野生動植物種の保護への理解を求めるとともに、国や県内市町村、庁内関係部局等に配布し、開発事業や各種事業計画等における配慮を求めていきます。 |
レッドリストあいち2025のポイント
○ 絶滅のおそれのある種(絶滅危惧I類及びII類)の数は、前回の「レッドリストあいち2020」から61種(植物27種、動物34種)増加し、954種となっています。特に増加が多かったのは維管束植物(+27種)、昆虫類(+21種)、鳥類(+12種)です。主な増加要因は、開発等による土地の改変、植生遷移の進行、シカの食害、外来種の侵入です。
○ また、県内で既に絶滅した種の数は、植物が2種減少し、動物が11種増加しています。増減の内訳は、昆虫類(+7種)、鳥類の繁殖個体群※(+5種)、貝類(-1種)です。植物で絶滅種が減少したのは、新たな絶滅種が2種増えたものの、絶滅したと考えられていたものが4種再発見されたためです。
※ レッドリストあいち2015以降、鳥類については、同じ種に対し繁殖期と非繁殖期の個体群を分けて評価しています。
新たにリストに掲載又は評価区分が変更された種の例
・ ヒナラン(維管束植物) 絶滅(EX)→絶滅危惧IA類(CR)
県内での生育が再確認された。
・ コヨシキリ(鳥類) リスト外 →[繁殖]絶滅(EX)/ [通過]絶滅危惧 IA類(CR)
干拓地・埋立地のヨシ原の乾燥化等により繁殖・生息環境が激減している。
・ ゲンゴロウ(昆虫類) 絶滅危惧 IB類(EN)→絶滅危惧IA類(CR)
かつての生息地で最近全く確認されていない。
・ バイ(貝類)絶滅危惧II類(VU)→準絶滅危惧(NT)
回復傾向が著しい。底引き網漁では普通だが干潟にまでは回復していない。
レッドリスト及び添付資料
レッドリストあいち2025(全体) [PDFファイル/761KB]
レッドリストあいち2025(植物) [PDFファイル/307KB]
レッドリストあいち2025(動物) [PDFファイル/577KB]
【別添1】第五次レッドリストについて(概要) [PDFファイル/351KB]
【別添2】第五次レッドリストに対する意見の概要と県の考え方 [PDFファイル/5.05MB]
参考1
県内の絶滅危惧種の例
ヒナラン
ゲンゴロウ
参考2
(1)レッドリスト見直しの背景
野生動植物を取り巻く環境は、開発等による土地の改変、植生遷移の進行、シカの食害、外来種の侵入などの様々な要因により変化していることから、絶滅のおそれのある野生動植物の状況を的確に把握するために、定期的にレッドリストの見直しを行う必要があります。
本県においては、2001~2002年に第一次レッドリスト、2008年に第二次レッドリスト、2015年に第三次レッドリスト、2020年に第四次レッドリストを公表しています。
(2)レッドデータブックについて
レッドリストのランクをもとに、各分類群の概況、種ごとの形態・分布・生態等の解説を体系的に取りまとめたものがレッドデータブックです。
本県では、2001~2002年に「レッドデータブックあいち」の第一版を作成し、2009年に第二版となる「レッドデータブックあいち2009」、2020年に第三版となる「レッドデータブックあいち2020」を作成しています。引き続き、レッドリストとともにレッドデータブックについても改定を行っていきます。
このページに関する問合せ先
愛知県環境局環境政策部自然環境課
野生生物・鳥獣グループ
担当:三輪、金子
電話:052-954-6230
内線:3068、3067
メール:shizen@pref.aichi.lg.jp
愛知県環境調査センター
企画情報部
担当:澤田、大野
電話:052-908-5112
内線:205、203
メール:kankyo-c@pref.aichi.lg.jp