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設楽ダム現道・付け替え道路の見どころ~県道10号設楽根羽線・2024初夏~

ページID:0531827 掲載日:2024年7月30日更新 印刷ページ表示

設楽ダム建設事業に伴い、国道は257号線が2.7km、県道は3つの路線計12.3kmが水没します。
そのため現在付け替え道路(水没しない新しい道路)の工事が進められており、現道からはやがて水没する風景や新しくできる道路を眺めることができます。

 

今回は県道10号設楽根羽線の水没区間の現道を南側から辿り、見える景色を紹介します。
写真は2024年5月から6月にかけて撮影しています。

 

交差点から津具方面を見た様子

設楽根羽線は前回の記事で紹介した設楽大橋東交差点から始まります。

上の写真は、その交差点から津具方面を見た様子です。

前回の記事はこちら→

 設楽ダム現道・付け替え道路の見どころ~国道257号・2024春~ - 今日は、とよがわ日和。 - 愛知県 (pref.aichi.jp) 

 

 

2車線から1車線に変わる道の様子

国道257号から分かれ、2車線あった道は1車線のくねくね道へと変わり、森の中に吸い込まれていきます。

この日は雲一つない晴天でしたが、道は日陰の中です。

 

付替国道257号線・新設楽大橋の橋脚

最初のカーブを抜けると左手に巨大なコンクリートの橋脚が見えます。

これは付替国道257号線の新設楽大橋の橋脚です。

詳しくは前回の記事をご覧ください→

 設楽ダム現道・付け替え道路の見どころ~国道257号・2024春~ - 今日は、とよがわ日和。 - 愛知県 (pref.aichi.jp) 

 

橋の真下から津具方面を見た様子。両側を針葉樹に囲まれている。

橋の真下から津具方面を見た写真です。

まだ木々が伐採されていませんが、ダムに実際に水を貯める「試験湛水」の前には伐採される予定です。

 

建設が進む付替国道257号・新設楽大橋の様子

少し進むと、木々の間から新設楽大橋を見ることができました。

 

 

境川バス停周辺の様子。

左側に田口と津具を結ぶバスの境川バス停が見えてきました。

ここから500mほど西に進むと川向地区に出ますが、ダム事業に伴い2013年に閉区されています。

この先設楽根羽線は豊川の支流である境川に沿って走ります。

 

道が狭い箇所の様子

道は広くなったり狭くなったりを繰り返します。

広い場所で譲り合い、通行します。

 

左に境川が流れ、その右に道路がある様子。

左手に境川の流れが見えてきました。

この先設楽町津具の簀ノ子(すのこ)付近まで、流れに沿って走ります。

 

滝瀬橋の様子

道幅が狭まり、ガードレールが橋の欄干に変わりました。

境川を渡る滝瀬橋です。

 

苔が生した橋の様子

完成は1954年です。

外観からも長い年月を感じさせますね。

 

滝瀬橋から川の上流を見た様子。新しい滝瀬橋が見える。

滝瀬橋から川の上流を見ると、真新しいPC(プレストレスト・コンクリート)橋が見えます。

これが新しい付替県道設楽根羽線の滝瀬橋です。

 

新しい滝瀬橋の様子

写真右側の橋脚は35mの高さがあり、延長205mの橋梁でダム湖を跨ぎます。

新設楽大橋と同じく、橋脚の左右から橋げたを張り出すカンチレバー工法で施工されました。

滝瀬橋を渡ると、この先は2車線の道路になります。

 

ダムの常時満水位を示すサインの様子

新しい滝瀬橋をくぐり300mほど進むと、ダムの常時満水位である標高437mを示すサインが見えてきました。

平常時には、かんがい用水などに使うための水をこの高さまで貯めることができます。

 

付替県道設楽根羽線の擁壁と作業道の様子。

更に100mほど進むと、左手に付替県道設楽根羽線の擁壁と作業道が見えてきました。

この先、付替道路は現道左手(西側)に作られていきます。

現道よりかなり高い位置にありますが、これはダムがサーチャージ水位444m(洪水時に限界まで水を貯めた時の水位)のときでも水没しない高さにあるためです。

 

道沿いに建つ、八橋ウバヒガンザクラと書かれた手作りの看板

右カーブを抜けると、八橋ウバヒガンザクラと書かれた看板が見えてきました。

この周辺である八橋地区はダム事業に伴い地区全戸である49戸が移転対象となり、2014年に閉区式が行われました。

この看板の写真手前側には八橋小学校がありました。

 

八橋のウバヒガンザクラの様子。

看板の交差点を曲がり、町道を300mほど進んで高台に登ると八橋地区のシンボルである、ウバヒガンザクラを見ることができます。

令和6年時点で樹齢127年になりますが、地元の方々の懸命な手入れによって見事な樹勢を誇っています。

※この桜と広場は高台にあるため水没しません。

 

満開時のウバヒガンザクラの様子。枝が枝垂れており迫力がある。

写真は今年春、満開を迎えたときの様子です。

3月には旧八橋地区の方々がこの場所で観桜会を開いたそう。

地元の方々にとって特別なこの場所は、ダム完成に合わせて桜を中心とした八橋公園として整備される予定です。

 

ウバヒガンザクラから東側を見た様子。富士山型の知生山を背に家々の跡が工事現場になっている様子が見える。

東側を望むと、標高860mの知生山を背に、旧八橋地区を見渡すことができます。

 

かつての八橋地区の風景。写真からは5世帯以上の家屋が確認できる。

上の写真は2010年に同じ位置から撮影したものです。

 

八橋付近の境川の様子。水深が浅く、川底が良く見えます。

再び県道設楽根羽線に戻り、津具方面へ進みます。

八橋バス停から300mほど進むと、右手側に境川が見えてきました。

旧八橋地区の子どもたちはこの穏やかで澄んだ流れの中で、魚やウナギを捕まえていたそうです。

 

付替町道の橋脚が立っている様子。

上流部に目を移すと、橋脚が立っています。

これは境川と現道を跨ぎ、付替県道設楽根羽線に接続する付替町道です。

この付近の標高はダム堤体より高いですが、バックウォーター現象を考慮してダム湖として整備が進んでいます。

(バックウォーター現象とは、大雨でダム湖の水位がすでに高いとき、

川の水がダム湖に流れ込みにくくなり押し戻されるため、ダム湖へ流れ込む部分で増水することです。)

 

道路右側は山を削った地形、左側は平地で木々が生えている。

先ほどの付替町道の橋脚付近から南側を見た様子です。

ダム湖完成後、付替町道の橋梁からほぼ同じアングルの景色が見えるでしょう。

 

道の両側が山の地形になっている様子。

付替町道の橋脚を過ぎ、左へカーブした写真の付近がダム湖の北端です。

 

工事現場の様子。道路山側で山を削り橋を作っている。

なお、付替道路が現道と接続するのは更に少し進んだ写真の付近です。

この日は車線規制をして工事が進んでいました。

(津具方面から田口方面を向いて撮影しました)

 

 

最後までご覧いただきありがとうございました。

 

ご紹介した水没区間からの景色は、今しか見られないものばかりです。
ぜひ設楽町とこの道にお越しになって、事業にご協力いただいている地域の方々に思いをはせながら、設楽ダムのスケールの大きさを感じていただければと思います。

 

(道幅が狭い山道です。運転される際はよそ見せず安全な場所に車を止めて、じっくりご覧になってください。)


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