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食品のカビと寄生虫について

ページID:0329690 掲載日:2007年4月1日更新 印刷ページ表示

カビについて

 カビは皆さんもご存知の酵母やきのこといったものと同じ仲間です。(真菌類)
酵母はお酒やみそ・しょう油を作るために欠かせないものですし、きのこも私たちの食生活に彩りを添えています。
 さてカビが産生する物質は、抗生物質として使用される有用なものもありますが、食品に生えるカビの中には人体に悪い影響を与える毒を産生するものがあります。
 これらの毒は「マイコトキシン」とよばれ、代表的なものとしてはピーナッツ、ピスタチオナッツ等のナッツ類によるアフラトキシンや、麦、米などに発生するステリグマトシスチンなどがあります。
 私たちの日常でも菓子などに発生するカビを目にすることがあります。
全てのカビが毒性の強い毒を産生するわけでははありませんが、できるだけカビが生えた食品は食べない方が無難です。

カビ毒による食中毒を予防するには?

 アフラトキシンなどのマイコトキシンを摂取した場合、その摂取量によっては肝障害や発ガンの原因になることもあり、大量に摂取すれば急性の中毒症状を起こし死にいたることもあります。
 予防対策としては、マイコトキシンは通常の調理による加熱等では分解されないので、ナッツ類などを食べる際には「変色」「異臭」などカビの発生が疑われるものは避けるようにしましょう。

 カビ類は、適度な「水分」「栄養源」「温度」そして「酸素」が揃うと発育します。このため、まんじゅうなどの菓子類の包装には「脱酸素剤」を封入して包装内の酸素(空気)を取り除き、カビの発生を防止しているものを見かけます。

食品寄生虫とは?

 寄生虫のうち、魚介類や肉類などの食品を通して感染するものを「食品寄生虫」と呼び、日本では食生活の面から魚介類により感染する事例が多く見られます。
 寄生虫には「親虫」と「子虫」がいて、卵を産む親虫を宿している生物を「宿主」と呼びますが、その寄生虫が親虫になるまでの成育段階を過ごす生物を「中間宿主」といい、魚は主にこの中間宿主になっています。
 これら成育途中の寄生虫を宿した魚をヒトが生で食べることにより、しばしば障害を引き起こします。
一般的に寄生虫は最終的に寄生する場所(「終宿主」と呼ぶ)においてはその生物に障害を与えることはないのですが、成育途中において他の生物に取り込まれると、そこでは障害を与えることがあるのです。

魚に関連する寄生虫の例は?

 サバやイカなどを感染源とし、それを食べたヒトに胃痛や嘔吐などの症状をひきおこす「アニサキス」がよく知られています。これはアニサキスの幼虫が魚に寄生しているものをヒトが食べることで体内に取り込まれるためです。アニサキスの幼虫は白いミミズのようなものですが、白くて丸いものがたらこなどに寄生している例があり、これは「ニベリニア」といい人体に害はありません。

予防法は?

 寄生虫は私たちと同じ生物で、簡単にいえばタンパク質の塊ですから、加熱すればもちろん死滅します。冷凍することも有効な方法ですが、この場合は例としてマイナス20℃の温度で24時間以上冷凍することが必要です。(アニサキスの場合)
 通常の調理法での、「酢」「しょう油」などでは死なないので注意が必要です。
 なお、調理の段階で発見した場合は注意深く取り除きましょう。

 

以下の画像は、愛知県食品衛生検査所で撮影したものです。

アニサキス画像1

サバ内臓に寄生したアニサキス

 

アニサキス画像2

サバ内臓に寄生したアニサキス

 

ニベリニア画像1

スケソウダラ内臓に寄生したニベリニア

 

ニベリニア画像2

スケソウダラ内臓に寄生したニベリニア

 

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