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野菜指定産地生産出荷近代化計画の公表
1 野菜指定産地とは
(1) 指定野菜と野菜指定産地
消費量が相対的に多く又は多くなることが見込まれる野菜(「指定野菜」)について、集団産地として形成することが必要と認められる当該産地を国が指定します(「野菜指定産地」)。
指定野菜…キャベツ、きゅうり、さといも、だいこん、たまねぎ、トマト、なす、にんじん、ねぎ、はくさい、ばれいしょ、ピーマン、ほうれんそう、レタス(計14品目)
(2) 野菜指定産地制度の目的
指定野菜について、需給動向に即し計画的・安定的な供給を確保することを目的としています。野菜指定産地では、生産及び出荷の近代化を計画的に推進するとともに、指定野菜の価格が著しく低落した場合に生産者補給金を交付し、また、契約取引において数量確保を要する場合の交付金を交付することにより、野菜生産出荷の安定を推進するとともに、野菜農業の健全な発展と国民消費生活の安定を図ります。
(3) 野菜指定産地制度のメリット
(ア)指定野菜の市場価格の著しい低下に備えた生産者補給金の交付制度に加入できます。
(イ)契約取引の安定を図るため、生産者補給金の交付制度に加入できます。
(ウ)野菜集団産地育成事業等の補助事業が実施できます。
(4) 野菜指定産地の要件
(ア)作付面積
葉茎菜類、根菜類 20ha以上(複合指定産地 16ha以上)
果菜類(夏秋もの)12ha以上(複合指定産地 10ha以上)
果菜類(冬春もの) 8ha以上(複合指定産地 6ha以上)
※登録生産者(指定野菜を出荷する個人等)の場合
指定野菜の作付面積がおおむね2ha以上
(イ)共販等率
区域内の指定野菜の全出荷量に占める共販及び大規模生産者による出荷量が2/3以上。ただし、以下の場合には1/2以上に緩和されます。
作付面積が50ha以上(きゅうり・トマト・なす・ピーマンは30ha(夏秋)又は20ha(冬春)、さといも・ほうれんそうは20ha、ねぎは25ha)かつ、出荷単収要件を満たすこと。
(5) 愛知県における野菜指定産地の指定状況
令和6年8月告示において、11品目で31産地が指定されています。
(参考)愛知県の野菜指定産地の指定状況 [PDFファイル/63KB]
2 生産出荷近代化計画とは
(1) 作成の根拠及び目的
野菜生産出荷安定法第8条第1項の規定により、都道府県知事は野菜指定産地ごとに、生産及び出荷の近代化を図るための計画(「生産出荷近代化計画」)をたて、これを農林水産大臣に提出するとともに、その概要を公表することとされています。
(2) 生産出荷近代化計画の内容
野菜生産出荷安定法第8条第2項の規定により、次の内容を定めます。
・作付面積、生産数量及び出荷数量に関する事項
・土地改良、作付地の集団化、農作業の機械化その他生産の近代化に関する事項
・集荷、選別、保管又は輸送の共同化、規格の統一その他出荷の近代化に関する事項
(3) 生産出荷近代化計画作成の時期
野菜生産出荷安定法施行令第3条の規定により、野菜指定産地の指定があった日から3年以内にたてることとなっています。
昭和41年8月1日付け農地局長並びに園芸局長通知「野菜生産出荷安定法第4条第1項の規定による野菜指定産地の指定および同法第8条第1項の規定による生産出荷近代化計画の樹立について」(平成15年9月29日改正)第2の(7)により、 需要と供給の見通し [PDFファイル/223KB]が公表された場合は、原則として生産出荷近代化計画を変更するとなっています。
(令和5年3月に、国において「需要と供給の見通し」が公表されています。)