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平成25年4月
母の日向けポットカーネーションの生育は順調
豊川市は、ポットカーネーションの栽培が盛んで、全国有数の産地です。母の日に向けての出荷は4月下旬から始まり、5月上旬にピークを迎えます。これまでに普及課は、ポットカーネーションの肥培管理、病害虫対策を中心に支援をしてきました。本格的な出荷を控えてほ場を巡回し、鉢サイズや品種など生産動向を聞き取るとともに、生育状況を確認しました。
今年は、16戸で54万鉢の出荷が見込まれ、うち44万鉢(82%)が5号鉢で出荷されます。母の日のカーネーションは、赤・ピンク色が主流で、豊川市でもこれら2色を中心とした栽培ですが、その他に黄色や覆色などバラエティに富んでいます。例年、天候不順で開花遅れが心配されますが、今年はどの生産者も生育は順調で、7~10日ほど生育が進んでいます。また、今年は母の日が5月12日と遅いこともあり、出荷が間に合うかヒヤヒヤする心配は無さそうです。病害虫の発生も少なく、出荷が待ち遠しい様子です。

豊橋初、ナシ「樹体ジョイント仕立て」を実施
豊橋市のナシ生産者、神奈川県の許諾をうけて、当地域初となるナシの「樹体ジョイント仕立て」(以下:ジョイント仕立て)を実施しました。
この、ジョイント仕立ては、ナシの枝を片側一方向へ伸長させ、隣接した樹へ接ぎ木で連結させ、複数の樹を一つの集合樹に仕立てる技術です。樹と樹が互いに繋がり、養水分を助け合うことで、従来では、成園化に10年近くかかっていたものを、大幅に短縮することができます。また、一直線状に枝が配置されるため、作業効率が良く、省力化にも繋がる画期的な技術として、全国的に注目を集めています。
普及課は昨年度に、豊橋梨部会と小島梨組合の、二つのナシ生産者組合と、ジョイント仕立てを開発した神奈川県農業技術センターを視察しました。その後、栽培講習会等で実施方法を周知し、本年、豊橋市南部のほ場で、ナシ生産者、農協担当者らを集め、実演形式でジョイント仕立てを指導しました。
普及課では今後も、ジョイント仕立ての産地での普及を支援していきます。
左:生産者と普及課が、ジョイント仕立て実施前に注意点を確認する様子
右:ジョイント仕立てを実施した、ナシ「幸水」の接ぎ木部分の様子